8 Solo Assembly Letters
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時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
地球が無残な姿で発見された。
噂は現実だった。血塗られた定めに従う魔物“人狼”は、確かにこの中にいるのだ。
非力な人間が人狼に対抗するため、村人たちは一つのルールを定めた。投票により怪しい者を処刑していこうと。罪のない者を処刑してしまう事もあるだろうが、それも村のためにはやむを得ないと……。
現在の生存者は、セシル、クリスマス、ハロウィン、アマルテア、ケイト、キリシマ、レックスの7名。
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――主催のバグ対策本部――
[即興の練習曲の譜面のような冊子から、2つの楽曲のページが消滅する。 即ち“ ヴィクトーリア ”の項と“ ジェニファー・バトラーズ/デアドラ ”の項のバグ修正が、一定程度ではあるが完了した、ということだ。 暫く後になってから、このふたりが「他のフィールドへの移動が可能になる」という形で、修正の成果が反映されるだろう。 それでも未だ修正対応中のフィールドでは「自動的に魂だけの状態にさせられる」等の現象が発生することになる。
さて、未だ残っているページのうち、楽曲のNo.が自動的に打ち直される。]
“ No.1 キリト・W・キリシマ ” “ No.2 セクレタリアト ” “ No.3 ガブリエル ” “ No.4 暖琴 ”
[いま、開かれたNo.4とNo.1のページ。 その譜面にひしめいていたあり得ない記号が少しづつ消え、本来の記号が足されていく――バグ修正は順調だ!]
(0) 2021/04/16(Fri) 10時頃
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[場所は変わって、テンプル・バー。 ダブリンの著名な繁華街であり観光地、再生事業によって花開いた文化地区のひとつとして知られるこの通りの、とある古風な内装のパブの屋内にデアドラはいる。]
はぅ、ちゃんと中に入れて良かった……。 ねえポストポスト、ここのお酒全部持ってきて! ギネスだけじゃないよ、全部!
[15歳前後の美少女の見た目をしたバーサーカー、一人貸し切り状態のモノクロームのパブで酒盛りを始める。 まずはアイリッシュ・ウィスキーをグラスに一杯、ポストに注がせて(注がせて)くいっと一飲み。 【※お酒は20歳になってから!】]
(1) 2021/04/16(Fri) 13時頃
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ここなら手紙ものんびり読めるし。
[今度は投擲も射出もされずに、たいへん穏便におそるおそる投函口から吐き出された3通の手紙。 一応酒類で手紙を汚さないようにしようという理性は働いたまま、まずは封筒無き「子供のお手紙」を摘まみ上げた。
……なおパブのすぐ外では、47体の黒い影めいた亡霊が、パブの窓や壁に触れたり叩いたりなどしている。それらは“英霊”というよりも、単純に幽霊か、あるいは死体めいた悪霊。 そんな、ちょっとしたホラー映画めいた環境である。
この状況、ほんのちょっとだけ、少し過去のひと夏の思い出の中の 『穴からゾンビが湧いてくる』という趣向を思い出させるような、それよりはマシなような――。 (なおそのゾンビパニックはあくまで「ひと夏の思い出」のほんの一部に過ぎない) 安心して手紙が読めている時点で、おそらくは、まだマシな方なのだろう。]
(2) 2021/04/16(Fri) 13時頃
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[食事を終え、中庭を散歩していると、 新たな手紙がポストから落ちた]
今度はたくさんですね! ふふふ。このわくわく感たまりませんね。
一通目は……、と。 ああー。ちょっと申し訳ないことをしましたね。 最初からひらがなで書くべきでした。 それにしてもかわいい字ですね!
(3) 2021/04/16(Fri) 13時半頃
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うぃ? うぃうぃ? ……あ! きん! なんきんのお返事だ! そっか、きんが名前でなんが姓?
[そう考えながら、鉛筆の濃色が擦れて少しばかり読みにくい便箋(というよりも自由帳の1ページ)にじっくりと碧眼を這わせる。 なお鉛筆の濃色が擦れた原因はデアドラ自身の指が文字をかなり擦っていたことなのだが、デアドラ当人には未だにその自覚が無い。]
ほむ! なるなる! 日本の子だけれどルーツは両方なのね!
[暖琴が何かしらの妖怪である、ということは文字としては書かれていなかったが、「うまれたときにぴったり」という言葉から、文字通りの「ヒトではない」ものだとは察せられた。 「とーちゃんとかーちゃんときん」と付された落書きの絵も、この考えを裏付ける。]
(4) 2021/04/16(Fri) 14時半頃
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っていうか、お母さんもお父さんもいるんだ。 提灯お化けのお母さんと、 ジャコランタンのお父さん! そういうこともあるんだね! ほむほむ。
[小さな鬼火を挟むようにして描かれた、和風に見える提灯と、ジャック・オ・ランタンを思わせる鬼火。 疑問を示すことも、厭うことも、疎むこともなく。 羨ましがることも、寂しがることも、懐かしがることもなく。 ただ淡々と事実を把握する態で、デアドラは納得した。]
(5) 2021/04/16(Fri) 14時半頃
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っていうか、それって、 如何にも“キャスター”が好きそう。
……あれ?
[無意識に口をついて出た“思い出せないあのキャスター”の存在。 パブの外では相変わらず幽霊か死体のような亡霊が中に入らんとしている。 そういえば、その亡霊たちの身に纏っていたものは――。
この直感を忘れはしないが、いまは、後回し。 返事を一通認めた後、二通目の――何か別の軽いものが同封されている手紙へと。]
(6) 2021/04/16(Fri) 14時半頃
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[ むかしむかし、どのくらいむかしかというと、 かのイエスさまがお生まれになった前後でしょうか。 とはいえ昔話は昔話。いつ、というのはきっと はっきりとは確かめられないことかもしれません。
エリンのアルスターというところに、 ひとりの女の子が生まれました。 けれどもその女の子は、生まれる前からすでに、 「災いをもたらす」女と予言されていたのです!
アルスターの王様は、災いを避けるために その女の子が大きくなったら 自分のお嫁さんにするようにと言いつけます。 そしてそれまでの間、予言の女の子は 実のお父さんやお母さんとも引き離されて とあるお屋敷の中でひっそりと育てられたのです。 ]
(7) 2021/04/16(Fri) 15時頃
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[ だからその女の子は、生まれた時から、 お父さんのこともお母さんのことも知りませんでした。 ただそばに、お世話をして育ててくれる大人たちが ほんの少しだけいてくれるだけでした。
女の子は、その大人の一人である賢き女の人を 「おばあちゃん」と呼んで慕いました。 「おばあちゃん」がいてくれたからこそ、 お父さんやお母さんに会いたいと思うことも なかったのかもしれません。 ]
(8) 2021/04/16(Fri) 15時頃
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[ 結局その女の子は、とある男の子に恋をして その男の子のふたりの弟と一緒に 海の向こう側のアルバへと逃げ出しました。 ――その後のお話については、ここでは置いといて。
女の子は、その人生のあいだじゅう、 自分のお父さんのこともお母さんのことも、 なんにも思い出すことはなかった、と ・・・・ いまでも話しているのだそうです。 ]
(9) 2021/04/16(Fri) 15時頃
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[それはともかくとして、この時返信の封筒に同封した「それ」。 どうしてそんな形態で送り付けたのか、といえば。
「去年のトナカイ・スパークルの呪い」
多分、そんな辺りであった。 もっともこの時のジェニファー/デアドラにそんな自覚はまるでなかったわけだったが。
なお、「それ」の調達先はカレッジの売店及び、このテンプル・バーに建っていた菓子店のひとつ。 例によってポストに強奪させてきた、もとい拝借させてきたお土産である。]
(10) 2021/04/16(Fri) 15時頃
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あ! お返事なんだぞ!
[うにうにゴロゴロしていたら、すこんっとまたぶつかった。 そして今届いたお手紙と、さっきもらったものを並べてみる。]
……みんな……お手紙きれーなんだぞ……!
[そう!みんなお洒落な便箋に字の色をしているのである!! どうしよう。はずかしくなってきた。 幼女のオシャレに対する心境は繊細なのである。]
なあなあ!琴もキラキラなお手紙出したいんだぞ!! いいのないかあ!?
[ポスト掴んでがたんごとん]
(11) 2021/04/16(Fri) 15時頃
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[結果、自由帳ではなく四隅にキラキラほわほわな印刷のされたレターセットが排出された。 イ〇ンとかの文具売り場に売っている、女児向けキラキラメモ帳のそれである。]
これがいいんだぞ! 琴もみんなと同じだぞ!
[気分はおとなのおねえさんである。 えへん。]
(12) 2021/04/16(Fri) 15時頃
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[もちろん、ペンも色とりどりのインクがキラキラと輝き、そして何かしらのいいにおいがする。 自由帳にえんぴつだなんてもう子供のお手紙なんて出さないのです。 今のトレンドはオシャレでキラキラなおねえさんなのです。 どやっ]
(13) 2021/04/16(Fri) 15時半頃
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……!!
[そしてお手紙を読んでいたそのとき。 琴に稲妻走る。]
……お顔じゃ……ない……!?
[そう。人名の真ん中にお顔はない。 そしてかぼちゃのお友達でもない。 なんてこった。せかいはひろい。]
(14) 2021/04/16(Fri) 15時半頃
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[さて、顔写真だけ見て一応ヒトガタに見えた人物が“鬼火”だと知った時も、特に疑問を示すことのなかったこのマスター。 一方で、もうひとりの、とあるヒトガタに対してはというと――。]
ふっふっふー。さすがわたし! Secretaryの意味を知らないわたしじゃないさ! ……うぃ?「カルデア」ってひょっとして 異世界の――並行世界のカルデア?
[「うっかり(?)全く同じ世界から参加者が呼び寄せられる」可能性については特に考慮せず、また「カルデア」の語が持つ他の可能性にも特に思い至らず、いたってストレートにそう解釈した。 (ちなみにジェニファー/デアドラの世界のカルデアは大変広いため、ジェニファーと全く面識のないスタッフやマスター、サーヴァント自体は存在する) 便箋に綴られた丁寧で整った文体は、書き手は「人間(ヒト科)である秘書」に違いないとデアドラに自然に思わせるものだったのだが]
(15) 2021/04/16(Fri) 17時頃
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ほむ! 支援する馬! こんなヒトがいたらリチャードさんとベスも 周回楽になるのに。 なるかな? なったらいいな。 馬どうしなら話も合うかも――。
え。
え?
(16) 2021/04/16(Fri) 17時頃
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えええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええッ!?
[亡霊に包囲されたパブの屋内に、素っ頓狂な絶叫が木霊する。 なお、特に亡霊が怯んだりはしなかった。]
(17) 2021/04/16(Fri) 17時頃
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・ 馬が秘書さん。しかもヒトガタ。 そんな幻想種みたいなスタッフ――… いや、いないとは言わない。言わないさ。
[現に自分がこれ(※受肉したサーヴァント)なので、この点においてジェニファー/デアドラは驚けない。 魔術師の組織である性質上、ホムンクルスの所属員がいる、というところまではまず普通の範疇として――。 仮に人狼や吸血鬼(「真祖」と呼ばれるようなモノも含めて)やAI搭載ヒューマノイドが所属員にいたとしても、あの職場なら多分おかしくない。]
あ。そっか。サーヴァント。 うん、知ってる。わたし知ってる。 英霊って別にヒトだけじゃないし人理に刻まれさえすればヒトじゃない動物でもなるっていうし馬でも狼でも人馬一体でもロボットでもぬいぐるみでも石でも武器でもホンでもなんなら同人誌でもなるっていや同人誌はならないっけえっととにかくそんなこと先輩が言ってたけれど つまりヒトガタになれる馬のサーヴァント。うん。 そっか。耳もそういうことか……。
[ジェニファーがここまで驚愕したのは、「ヒト科」以外の英霊に馴染みがなかったことの証左かもしれない。]
(18) 2021/04/16(Fri) 17時頃
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でも。セクレタリアト。 そんな高名な馬っていたっけ? うーん。うーん。
[『知らないんですか貴方!! ベルモントパーク競技場といったらあの歴史あるアメリカクラシック三冠の最終戦の開催地! それでかつセクレタリアトと言ったらあのセクレタリアトに決まっているでしょ! 三冠を制し殿堂入りを果たしたビッグ・レッド――』 と叫ぶとあるカルデア所属員の声が聞こえた――気は特にしなかった。]
(19) 2021/04/16(Fri) 17時頃
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[さて、そんな馬からの便箋に同封されていた、栗毛色のミサンガ。 そう、栗毛色。 顔写真の中のセクレタリアトの髪色に似て見える色であり、栗毛の馬のたてがみを思わせる風合いでもある。 というより実際、本当に馬のたてがみのような手触りがする、気がする。]
これ、絶対触媒になるよね?
[真っ先に出てきたのはそんな、マスターらしい都合の良い思考。 そこではっと、未だ読み切っていない手紙の文面に気づく。 栗毛のミサンガを左手首に嵌めてから、馬が綴った丁寧で整った文字を読み進めていく。]
(20) 2021/04/16(Fri) 17時頃
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正装って――。 つまり、そういうこと、だよね?
[栗毛の凛々しい牝馬を勝手に頭の中で想像して――やめた。 「見た目で判断するな」の女は、「見た目で判断してはいけない」の実体験を前に、一旦努めて先入観を捨てる。 (なお、「牝馬」という先入観は未だに残っている) そうしてポストに注がせたギネスを呷って気持ちを整えてから、返信を綴るのだった。 【※お酒は20歳以上になってから!】【大事なことなのでもう一度】]
(21) 2021/04/16(Fri) 17時頃
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[手紙を投函し終わってから、「もしかして」が頭に過る。]
セクレタリアトって、本、好きなのかな? 体を動かすのも好きっていってたけれど――。
[「しおりを大事にしてくれる」のは単に秘書の業務に、という訳でもないだろうとジェニファーは考える。 単に「異なる世界」からのお土産、贈り物として、とも考えられたが――。 ともあれ、三通目の手紙――森の淡い緑に青い花咲くような、そんな封筒に指先を伸ばす。]
(22) 2021/04/16(Fri) 17時半頃
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[ところで、ジェニファー/デアドラはこのことを知らず、 また主催側から直接の説明があったわけではないのだが、
妖精が作り上げたこの世界は【全年齢】である。]
(23) 2021/04/16(Fri) 18時頃
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[そしてもう一通。 見たことない街並みに、見たことのない大きな建物。 京都だってとっても大きな町だってみんな言うのに、それよりも大きな景色。]
うわぁーーすごいんだぞ! これががいこくなのか?
[父が寝物語に聞かせてくれた故郷の風景ともまた違う。 知らない外の世界。 それに、ほんもののてんし!これも、父の話でしか聞いていない。 目を輝かせて食い入るように見つめた。]
(24) 2021/04/16(Fri) 18時頃
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[飲酒に関しては、その世界・時代・地域や社会によって異なる制限が存在する。 飲酒可能な最低年齢の規定についても上記の通りばらつきが存在するが、とある世界の21世紀の日本においては、20歳未満の飲酒が禁止されている。 また、法律の問題とは別に、若年者の飲酒には、急性アルコール中毒などの身体的・精神的リスクの高さが指摘されている。
さて、こうしたことを踏まえての【全年齢】である。 見た目だけとはいえ「ミドルティーンのヒトガタ」が、 平然とパブで酒盛りをしようとすればどうなるか?
――この結果については、暫し後に語ることにしよう。]
(25) 2021/04/16(Fri) 18時頃
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[ポストに投函して、ちょっと俯く。
父も母も、だいすき。 今でも。
だからちょっと、寂しい。]
(26) 2021/04/16(Fri) 18時半頃
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[ちょっと、じゃない。]
(27) 2021/04/16(Fri) 18時半頃
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おへんじ、まだかな。
[ポストを叩いても、へんじがないな。]
(28) 2021/04/16(Fri) 18時半頃
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[ 夜の眷属であるばけものたちが よくある人間の書いたものがたりのように 理性なくひとを襲ういきものかと言いますと、 そうではありませんでした。
中にはひとを愛するものもいましたし、 自分たちを狩ろうとした人間でさえも 助けようとする『ヒーロー』たちだっていました。
分かたれてなお、 ばけものたちの国に迷いこんだこどもがいるなら 元の国に帰してやろうとするものもいました。 ]
(29) 2021/04/16(Fri) 20時頃
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[ もとは一つであったはずのふたつの国が 分かたれることになった原因、 数百年前、数百人にも及ぶ人間が犠牲となった 『血の訣別』と呼ばれた真相のわからぬ事件。
それさえなければ争いなどなくとも、 ひともかいぶつも手を取り合えたまま だったのかもしれませんが────。 ]
(30) 2021/04/16(Fri) 20時頃
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「みなさまも薄々お分かりでしょう? あのような所業、夜のばけものたちの仕業だと。 ──────ご決断を。 」
、、、、、 [かの事件のさなか、当時の宮廷魔術師は 嘆き、憤るひとびとの前でそう進言したのです。 その人物の言葉を場にいた人間たちは 顔を見合わせて────
( きっと、最初から疑念はあったのでしょう。 血を抜き取られ、惨殺された骸のありさま。 とっくに植え付けられた種が芽吹いただけ。 )
武器を持った人間に交えるのは剣や爪ではなく ただ言葉でわかりあおうとするかいぶつたちもいましたが、 それも虚しくすっかり信じ込んだ愚かなひとたちは 自らの手でそれを断ってしまったのです。]
(31) 2021/04/16(Fri) 20時頃
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[ そうしてひとは怪物たちを畏れ、疎み、憎み。 倫敦橋の下に隠されていた2つの世界の『門』を 閉ざす結果になったのは最早語るまでもないこと。
そうしていつからか『ばけもの』は 人の作るものがたりの“ 悪役 ”になりました。 ] villain
(32) 2021/04/16(Fri) 20時頃
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うーん。
・・・・・・・・・ ...うまく行っていたら。 こーんな景色だったんでしょうか〜?
[ ふたたびポストが手紙を吐き出すころ、 御使いのその姿はイースト・エンドは 名高き倫敦塔の『上』にありました。 双生の月は変わらず天から見下ろしていましたが、 一向にビッグ・ベンの鐘が吼えることもありません。]
(33) 2021/04/16(Fri) 20時半頃
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( 19世紀当時、”世界一汚い”とも言われる 悪臭たち込める汚濁したテムズ川を眼下に )
[ひとひとり起きてくることもない、 もぬけの殻となった都で文字通りの羽根を伸ばし 冷めたいろで石と煉瓦で積み上げられた都を あらためて─────眺めてみるのでした。
...そのうちに腰を下ろすと、届いた手紙の封を切ります。]
(34) 2021/04/16(Fri) 20時半頃
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次はデアドラさんですね! ……っと、ん? なにか入ってますね。
[封筒を振ると、細かい砂がこすれるような音がする。 封を切り、手紙を読んだ後、 入っていた小さな封筒を開けると]
わっ……! これ、ありていに言って神秘じゃないですか! 条件さえ整えば、 サーヴァントの強化に使えるくらいですよ! なにかお返ししないと……。 かといって同等のリソースは手元にはないですね……。 うーん。
[首をひねった後、結局故郷の品になった]
(35) 2021/04/16(Fri) 21時頃
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[三通目の手紙の封筒には、少しばかりの膨らみと手ごたえがあった。 一先ず中身を確かめるべく、封を開けようとして]
あ。 百合じゃない。青い花。かわいい!
[と言いながらも、何の惜しげもなく、封筒を閉じているシールをびりびりとはがして破るこのバーサーカーである。 そうして取り出したのは便箋――ではなく、ビニール製の小袋。 偶然、そちらの方に先に手が触れた。]
(36) 2021/04/16(Fri) 21時半頃
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うぃうぃ? これ―――…お茶?
[ビニール袋の中のそれがティーバッグである、とはデアドラにも判った。 ただ、そのティーバッグに記されていた銘柄は未知のもの。 デアドラは決して、自分の世界に限っても、紅茶のブランドに詳しい訳ではない。 だから単に「自分の知らない、自分の世界のブランド」という可能性もあった訳だが――。]
これ、キリトの世界のお茶かな? わあ。わあ! 神秘――かはよく判らないけど、でも、 何かふしぎな効果があったりするかな? 鳥になったりとか熊になったりとか 鮭になったりとか馬になったりとか!
[一部、大分勝手な想像を繰り広げた。]
(37) 2021/04/16(Fri) 21時半頃
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[それから肝心の便箋を引っ張り出す。 木々の透かし彫りの施されたそれは、まるでそれ自体が陽光降る森のよう!――なんて感覚を抱きながら、黒檀の色で綴られた文字を読み進める。]
ほむ。ほむ! どういたしまして! …………そっか。そうなのか。はぅ。
[特にティーバッグの効能については記されていなかったので、つまり「普通」の茶葉、ということらしい――そう考えたデアドラは、ちょっぴり溜息を零していたという。 (相手の「普通」が、はたしてこちらの「普通」と完全に同一かは置いておき)
ともあれ、その後に続く話は――]
(38) 2021/04/16(Fri) 21時半頃
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化身。化身! ふむふむ。 始祖王《エンシェント・ワン》。うぃ? うぃ。 ほむ。うぃ? あー。 ロングストーリー。あらす。 ほむ。はんはん。ほむ……。
うぃ? 幸福! あるのね! 《蒼い鳥》。《蒼い鳥》! 愛《じゆう》と、混沌《しあわせ》。 愛《じゆう》と混沌《しあわせ》を振りまく旅。
――――…
[デアドラの表情は、探求心からの真顔から、次第にほころび、ほころんで]
(39) 2021/04/16(Fri) 21時半頃
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ニーシャ!! ねえニーシャ!! ニーシャニーシャニーシャニーシャニーシャニーシャニーシャニーシャニーシャニーシャニーシャ! 愛《じゆう》と混沌《しあわせ》を振りまく旅だって! 愛《じゆう》と混沌《しあわせ》! 愛《じゆう》と混沌《しあわせ》だよ! すごいよ! それだよ! わたしたちにあるべきなのは! わたしたちに!
すごい! すごいすごいすごいすごいすごいすごいすごいすごいすごいすごいすごいすごいすごいよキリト! そんな素敵な旅をしている神様と幸せの鳥がいるなんて! あなたそんな世界に住んでいるなんて! 愛《じゆう》と混沌《しあわせ》! 愛《じゆう》と混沌《しあわせ》! 愛《じゆう》と混沌《しあわせ》! 愛《じゆう》と混沌《しあわせ》! 愛《じゆう》と混沌《しあわせ》に満ち溢れたセカイ! 幸福! 幸福! 幸福! 幸福の象徴! 籠の中の鳥なんかじゃない愛《じゆう》と混沌《しあわせ》の《蒼い鳥》! ねえニーシャニーシャニーシャニーシャニーシャ、今すぐキリトの世界に行こ! 行くったら行くの! いま! いま! いま!
[相変わらず、パブを包囲している亡霊たちは特に怯まなかった。]
(40) 2021/04/16(Fri) 21時半頃
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わあ、わあ!! わああ!! わあああああああ!!!!!! ねえすごいすごいすごい! すごいすごいすごい!! すごいよキリト!!!!
[――というテンションで返信を綴ろうとする手は、このタイミングで漸く目に留まった追伸によってクラッシュした。]
ふぇ? うぃ? うぃうぃうぃ?
……あ。
(41) 2021/04/16(Fri) 21時半頃
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そういえば。
そうだった。
ね。 うん。
[ポストカードの用途への指摘とその心当たりに、脱力するバーサーカーであった。
※このジェニファー/デアドラは、21世紀初頭をヒトとして生きる者であり、かつては郵便局員として働いていたこともある人間である。
こうして、最後の返信を綴る手は、良くも悪くもひどく落ち着いた調子になってしまっていた。とはいえそれでも、所々にはしゃぎぶりが混じってしまうような、そんな心地でもある。 いま、デアドラが文字を綴るのは、便箋ではない別のものの上だ。]
(42) 2021/04/16(Fri) 21時半頃
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[……通常なら手紙ごと破棄してしまうような勢いの文章も、また明らかな矛盾を含んだ文章をもうっかり綴ってしまっていたが、そのまま投函してしまった。 たかがそれでカードを捨てるのはもったいない、という意識も少し働いていたのだろう。
ちなみに、デアドラの目には、キリトのフルネームの中に特に「何かの顔」のようなものは見えていなかった。 見えていなかったったら見えていなかった。 多分、他者から言及されない限り、このままずっと気づかない。]
(43) 2021/04/16(Fri) 21時半頃
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……矛盾に満ちたわたし。
[いつかの文通ブームの折、とある誰かさんに酒の勢いで書き綴った手紙。その時の文言と丁度同じコトバを、ふっと口ずさむ。]
そうだね。 ニーシャは。 わたしという存在のそばには。 もういなくて、まだ来ていないのに。
(44) 2021/04/16(Fri) 21時半頃
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[ふっと、そんなふうにしんみりしていたところで――
突然 ポストが 爆 発 し た 。
※相手が未成年だと知りながら酒類を注いだ>>1>>21ことに対するペナルティです。]
(45) 2021/04/16(Fri) 21時半頃
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[──私、昔はもっと大柄でした。 いえ、馬だったからとかそういう話ではなく。 今の霊基ではなかった頃のこと。
その時分の私は、生前と同じ性別だったのです。 それがあの特異点での事件を経て、闘争の果てに 致命的な損傷を受け──己の言わばすげ替えにより、 無理矢理に現世に喚び直された、あの日]
(46) 2021/04/16(Fri) 21時半頃
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[そうして気づけばルーラーからライダー(自称)に。 鎧や筋肉、上背を失い──それでもカルデア女性陣では 上から数えた方が早いのだが──そして何より。 特異点後は同胞たちの過保護ぶりが、露骨になりました。 気づけば最前線で殴り合いをしていたはずの私が、 司令室の最上位席に座して指示するばかり。
率直に言えば、退屈に負けそうになっていたのですよ。 いえ物理的な仕事の分量は文字通り殺人的だったのですけれど、 それは置いておいて。 ずーーーーーーーーーっとデスクワークなんて。 それならずっと寝かせてほし…けふん。 外で体を動かしたくなるのも自然なことでしょう?]
(47) 2021/04/16(Fri) 22時頃
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それにしてもあのポスト鍋まで勝手に出現させて……。 しかもあのような大きなものを。 これでは3食南瓜スープとなる運命が確定したようなものじゃあ―――いや。
[ふと夜風に当たろうと思い立って、 直ちに実行に移しつつ呟いていた男だったが。 3食南瓜スープにするよりはまだいい案を思いついた。 すなわち此処に来た者がいれば振舞ってやろうと。 とはいえ実現できるかあやしいとも思う。 ”主催者”とて他のフィールドを訪れる可能性を確約してくれなかったからだ。>>0:14
果たして可能性は微笑むか…… などと考えている直ぐ近くでホゥ、と梟の鳴く声]
(48) 2021/04/16(Fri) 22時頃
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[男の眉間に皴が寄る。 思えば白い梟と相対する際、 上機嫌であることの方がずっと少なかった。
かの者の正体については、 とある手紙への返事でおおまかに記した一部を引用するに『因縁の相手』――つまりはそういうことだ。 そういえばその手紙には意図せずして抜けていた事項もあった。 たとえば――白い梟が《森の王》なる名で呼ばれることもあること。 男の在るセカイには光の眷属と闇の眷属とがおり、 白い梟は闇の眷属であって光の性質を嫌いもしたこと。 あるいは男は光の眷属であること]
(49) 2021/04/16(Fri) 22時頃
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[では、かつて男の在るセカイを覆っていた大きな戦いが、 “光VS闇”の構図であったかというと、厳密にはそうではない。
光と闇という区別を超えて愛し合った者達は、 輪廻を超えてともに手を取り合った。 光と闇の間に生まれた者達は、確かにセカイから弾かれた過去を持つが、 もはやいらない子ではないのだ。
故に、 混じり合うことも並び立つことも悪ではないと男は言うだろう。
ただ――男は決して万人にとってのヒーローではない。 愛する者にとってのヒーロー、今なるべきはそれである。 そうして男の愛が向けられる先は明白である]
(50) 2021/04/16(Fri) 22時頃
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……それにしても、いい陽気。 もう、ここでお昼寝しちゃおうかしら。
[気持ちいいと思うんですよね。 競馬場でゆっくりすやすや。 おすすめです。……と思っていたところでまた、 ポストが手紙を吐き出したんですけどね!]
(51) 2021/04/16(Fri) 22時頃
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[――――閑話休題。
ともあれ過去でも滲ませるかのごとく白い梟と睨み合いを続けていた男だったが、 そんな状況を途絶えさすようにポストが近付いてきた。 口からは封筒が覗いている。
男はすぐさま封筒をひったくると、 両面を素早くひっくり返してから封を切る。 男が送った手紙の色合いに対立するかのような澄んだ色合いが視界に飛び込んできている]
ほう……、これは優美ですね!
[などと呟きつつ便箋の文字に目を通しているうちに事件は起こる。 なんと白い梟が男が手にしていた便箋をひったくっていったのだ]
(52) 2021/04/16(Fri) 22時頃
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提灯お化け、ジャックオランタン…… あら。 カルデアにも確か、そういう出の子、いたわよね……
[七尋とか、確かそうだったかしら。と頷きつつ、 ニコニコと踊るようなその字を眺め微笑むのだ。
なお馬だった頃もカメラにサービスでポーズとる程度には 子供に愛想がいい]
(53) 2021/04/16(Fri) 22時頃
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…………。
[男は茫然と白い梟が飛び去っていった方向を見た。 ややあって、返事を全部読んではいないことを思い出した。 これは困ったことだ。 読んでない部分が気になって夜しか眠れないかもしれないのだ! いやこの森いつも夜だけど。
ところでこれは……何だろう。 主催者の言うところの世界の故障のせいなのか……は定かではないが、 ポストが人間で言うところの血相変えた様子で空を飛んで行ったので、 これは不測の事態なのかもしれない]
(54) 2021/04/16(Fri) 22時半頃
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こっちの手紙も分厚いですね、と、 ひえっ!?
[予想外の重さに手紙を取り落とすと、 床に落ちて硬質な音を弾き出した]
い、一体何が入っているのでしょうか……?
[おそるおそる封を開ける。 中から出てきたのは――]
(55) 2021/04/16(Fri) 22時半頃
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……これってつまり、触媒では? なんかすごいものとひとがどんどんでてきますね。 さすが元・異世界混合大乱闘武闘大会……。 私ももっとふさわしく! ならないと!!
具体的にどうすればいいか全然わかりませんが!! 刀を振り回す事態にでもなればがんばれますけど……!
(56) 2021/04/16(Fri) 22時半頃
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[ほんの数拍おいて男はポストの飛んで行った方角へ足を進めた。 足下には魔法陣が躍る。 空を飛べはしないが移動距離を稼げる代物である。
結論から言うと、 家の扉に「かぼちゃのスープ有ります」という張り紙を貼っておいて、 来るかも分からない誰かを呼び込む計画は未完に終わった]
(57) 2021/04/16(Fri) 22時半頃
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続いてのお手紙はこれですね。 魔術師っぽい素敵なデザインです。
……名物! 名物ですね!!
[故郷の名物に興味を持たれたとあれば、 思わず両の拳を握りしめて気合を入れる。 テンションがあがり、 追伸の部分をしばらく見落としていた]
(58) 2021/04/16(Fri) 23時頃
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──────おや。
[ポストからまたもやきっかり三通吐き出された 手紙のうち、今度一番最初に手繰ったのは 真夜中色の封筒でした。 ]
(59) 2021/04/16(Fri) 23時頃
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[ 先に受け取ったサバトの招待状のものとよく似た色に 目を細めたものの────────── これはおそらく違う送り主からである、と 封を切る前から天使が判別できたのは まさに封を留める封蝋によってだった。 ]
( ところでこの天使がこれまでの手紙にも 百合の花の意匠をあしらったものが多いのは それがこの御使いの『象徴』であったからだ。 )
(60) 2021/04/16(Fri) 23時頃
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[その黄色の封蝋に模された百合を見たとき、 それが偶然のたぐいであっても目に留めたものでした。
(『感謝状』をお贈りしたときともまた種類の違う──) うす笑みを刷くと便箋に箔押された星たちと 銀文字を眺めながら虚空に顕した羽根ペンを手に取って。]
(61) 2021/04/16(Fri) 23時頃
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( ところで、ボクが好きな ・・・・・ 『信じるものはすくわれる』────と言う言葉は。 時と場合によって色を変えるものです。 )
[ボクから見て───たいていひと括りの『人間』ですが 信仰心を感じるおかたがいればちゃぁんと 『他意なく』祝福させていただくことだってありますよぉ?
...ほんと、ほんと。]
(62) 2021/04/16(Fri) 23時半頃
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う... ん。 御業ですかぁ。
(しかしそこに書かれていた『興味』の話。 さしものこの天使もさめざめと思い起こされる 『試練』の話を”ありのまま” 語ることはしなかった────── ので 頬杖つき、しばらく唸りをあげたのちに)
.........ああ、 あれがありましたね!
[...ピン!と光明が点ったものでしたから、 閃くと” ひとつのもの ”を設えるのでした。]
(63) 2021/04/16(Fri) 23時半頃
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[手紙を書き終えると、少し考えた後2階に上がる。 そこは自分の部屋がある。 別の聖杯戦争で先に逝った父との 思い出が詰まった部屋だ。 そして、女がまさに潰えた場所でもある。 ――感傷が胸をざらりと撫でたのは、 未練や後悔を二人から問われたから]
(64) 2021/04/17(Sat) 00時頃
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[静かに扉を開け――瞬時に後ろに飛び跳ねた。 眼前、扉の向こうに見えた人影は、 「人影」だけの姿でも、すぐにわかった。 その重圧と、鋭い殺気が全身を刺す]
――アサシン!
[それは紛れもなく、 自分の死の一因となったサーヴァントの女の影だった。 瞬時に二刀を引き抜きながら、薄っすらと思う。 ――もう、手紙を見る暇はないかもしれないと]
(65) 2021/04/17(Sat) 00時頃
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...ほかの世界では。 どうなんでしょう、『ひと』は。
[どうやらこの名が天使の名と 言うことを御存知のかたは多いようで。
ええ、ボクも信心深く敏いかたたちばかりの世界なら 考えは改まったのかもしれませんし────── お便りをふたたび読み耽りながらも一通目を投函すると くすんだクリーム色の封筒を手に取りました。]
(66) 2021/04/17(Sat) 05時半頃
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・・・・・・・・・ (もし開けた瞬間におもしろい細工ものが 出て来ようものなら次のお手紙が 『不幸の手紙』に様代わりしたかも... ...なぁんて。 やだなぁ、冗談ですよぉ。)
[ところで”サーヴァント”なるものの それについては─────── この世界で呼ばわれるようなものではないが この世界のものの中にもいくつかの特異点で 英霊として召喚されたものたちがいる、 と言うのは述べられていてもいいのかもしれない。
とは言え、ケルティック・ノットを模したシールを横目に 手紙の封を切ったあと、文を目にしたこの御使いが 思わずその青い目を瞠ることになったのは ”ついしん”の部分だったが。]
(67) 2021/04/17(Sat) 06時頃
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・・・・・ .......ふうむ、ラファエルが?
へえ、....そんなこともあるんですねぇ。 ”従者”の真似事でもしているのでしょうか?
かれも。
( 紫の本をいま一度開き直すと、 『サーヴァント』と言う文字の印象から受けた言葉を 深く考えずに零して... 思わず微笑んじゃいました。 )
[違う世界に存在する『彼』なら、 ボクのよぉく知っている御使いとは違うのかもしれません。 それでも御手紙に書かれた彼の印象はボクの知っている彼と とぉっても似ていたものですから。]
(68) 2021/04/17(Sat) 06時頃
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あはは、でもボクと彼──────── ...ぜーんぜん違いませんかぁ?
[ それとも。ひとや『英霊』からは 同じものに見えるものなのでしょうか? あるいは、ボクの知らない『ラファエル』なら そんなことはあるのかもしれません。
( いちばん違うのは─────。 )
....ぎこちなく歪んだ文字を見下ろしながら、 筆を執ろうとしました。]
(69) 2021/04/17(Sat) 06時頃
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へッ!? ポスト? ポスト?? どうしたのポスト!? 爆発四散!!?
[真っ赤で金属質な破片がほっぺを掠める中、いまは未来映さぬ未来視の碧眼は混乱にぎょろぎょろと移ろう。 第二の異変がこの場に訪れたのは、程なくのことだった。]
……―――――う゛ッ !??
[強烈な吐き気。ふらつく足元。 呷った2杯分のアルコールの影響が少女のカタチに顕れる。 中途半端にでもサーヴァントの性質を持った身体なら関係ないだろう――という論理はこの世界では通用しなかった。]
(70) 2021/04/17(Sat) 08時半頃
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[そして、第三の異変。
例のお約束のようなそうでないような何かの法則によって、爆発したポストの破片がパブのガラス窓に直撃。 ひび割れ部分から窓が砕け、39体の亡霊が一気に屋内に入り込んできた。]
じょ、じょうだんッ、じゃ、ないッ!!! 誰だッ、こんなB級、映画作り、上げたやつッ! 妖精!“キャスター”! 妖精!“キャスター”! “キャスター”! “キャスター”! はああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああん!!!!
[“あのキャスター”に本当にB級映画の嗜好があったかは否かは兎も角として、デアドラはだいたいの予想を抱えながら、ふらつく身を起こす。]
(71) 2021/04/17(Sat) 08時半頃
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ライダー……じゃ多分ちょっとスロースターターで間に合わないしあんなのがポヤイス行きそうにないし! アーチャー! アーチャーッ! 八手目まで、わたしの道を拓け!
[こみ上げる吐き気の中、空中に生じさせる“マスケット銃のレプリカ”。 モノクロームの店内でひときわ煌めく派手な色の銃身が、火砲――ではなく水砲を亡霊に放つ。 このマスケット銃がステージにそぐわない夏仕様かなんて、いまのジェニファー/デアドラの気にするところではない!
そして店内になだれ込んでいた39体(!)の亡霊の方、水砲の拓いた道筋に身を潜らせ]
(72) 2021/04/17(Sat) 09時半頃
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ランサー! 近衛の剣あらずとも、神なる槍でわたしを護れ!
[“東洋の三枝槍のレプリカ”が、デアドラの身の周囲に弧を描き、亡霊の群れに一閃を振るう。 ――ああ、周回作業に適する程に集団戦でも戦える“従者”がいてくれて良かった!!
そしてさらに拓かれた道筋、目の前の亡霊――「和装の」死体めいた悪霊を前にして]
(73) 2021/04/17(Sat) 09時半頃
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わたしのセイバーはいないけれど、
[ここでの「セイバー」とは、マスター・ジェニファーとしての最初の契約対象。 「セイバークラス」自体は実のところ現状でも一騎契約中だが、彼女はそのセイバーを「セイバー」とは呼ばない。あのつるぎの主は、あくまで夏に中てられた風紀委員長であり、「ラファエルなるアザリア」だ。]
剣ならここにあるッ、 存分に使ってやるさッ!!
[ワンピースの腰帯から引き抜き、拳の中に握りこむ小さなチャーム。 それは、“聖剣・デュランダルのレプリカ”。 元となった剣の名前自体は未だ知らぬまま、その神秘の力を拳に込めて、亡者を殴りつける!]
(74) 2021/04/17(Sat) 09時半頃
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[そうして、亡霊の群れをなぎ倒して、振り払って、駆けて、なぎ倒して、吐いて、駆けて―――。
リフィー川に架けられた橋のひとつ、オコンネル橋。 その中央に佇む、黒い影めいた――和装の“魔術師”の亡霊。 亡霊の表情はやはりうかがえない。 それどころか、顔の形すらも定かでない。 されどその亡霊が「日本のようで」「西洋のようで」――「コスモポリタンのようなヒト」だと推測はできていた。 そしていま、“当時の記憶のカケラ”を思い出せもしていて]
そうだった、ねッ、やっぱり――…! こんなちょっと怪談めいた異界、 あの時も、あなた、作ってた、っけ!
(75) 2021/04/17(Sat) 09時半頃
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[この異界――このフィールド自体は、あくまで例の妖精たちの作り上げたものなのだ、と理解はできる。 できる、けれども――。]
死ね ええええええええええ ッ!!!
[教会で信仰される大天使(少なくとも、それと同名の御使い)の剣を握った手で、その亡霊を殴り付ける――これってある意味相手への嫌がらせかも、なんて思う余裕はないまま。 ギリギリの精一杯の体力を籠めて、飛び掛かり――]
(76) 2021/04/17(Sat) 09時半頃
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[“あのキャスター”の亡霊の左頬に、三つ巴の令呪と聖剣の煌めきを帯びた拳を見舞う。
その勢いは、亡霊を橋から突き落とし、
デアドラ自身も、勢い余ってリフィー川にダイブした。]
(77) 2021/04/17(Sat) 09時半頃
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[さて、相変わらずのバグ修正作業の合間のこと。 セシルはバグ退治の手を一旦止め、再び別室へと移っていた。 この時彼が向かっていたのはベッドルームではなく――
ともあれ、またもやその不在の隙をつくかのようなタイミングで、グラーツィアは気まぐれに「運営側からの手紙」を綴っていた。 もっとも今度の内容は、特にセシルが眉を顰めるような内容ではない。 ――筈、だ。少なくとも本題においては。]
(78) 2021/04/17(Sat) 10時頃
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( それは優しさ─────と言うよりは、 手紙を書くことくらいしかすることがないからこそ 退屈凌ぎのようなものでした。 )
[ この倫敦で滅亡の予言をひとびとに告げたボクが それも『神話』なんかに出てこられる 予言された悲劇のかたに興味を持つ理由 などと言うのは───。]
(ああ、やっぱり...言ってしまったらなぁんとなく、 きーっと、怖いことになってしまいそうですから。 ここは秘密にしてしまいましょう。)
(79) 2021/04/17(Sat) 10時頃
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[さて、二通目を投函し、 三通目の封を切る前に─────一度筆を休めました。]
(80) 2021/04/17(Sat) 10時頃
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