人狼議事


1 冷たい校舎村(別)

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視点:


 ―― げんじつせかい ――

[ 目を開けたら、私の部屋だった。
 机の上に広げられた塾の宿題を枕にして、
 私は眠ってたみたい。

 なあんだ。やっぱり夢だったんだ。
 あまりにも生々しかったから、
 夢じゃないって信じちゃってた。
 でも、目が覚めてみれば、
 夢以外の何物でもない ]


[ こんな格好で寝たら肩が凝っちゃう。
 私は思いっきり伸びをして、
 あ、今何時かなってスマホに手を伸ばした。
 スマホに表示されるのは、
 現在時刻とメールのお知らせがいくつも。

 メール来てたんだ。気づかないくらい寝ちゃってたのね。
 なにかなって、私はタップして―――― ] 




[ そのまま、スマホを落とした ]
 
 


[ ごとんっていう音にはっとして、慌てて拾い上げる。
 信じられない気持ちで、もう一度見返した。
 何度読み返しても結果は変わらない。
 夢の中で届いたメールと同じ。 
 ただひとつ違うのは、送信者名がバグっていないこと。

 遺書にしか思えないメールの送信者は、、ヒナだった ]



 あれは、ただの夢でしょ?

[ そう思った。そのはずだった。
 でも、夢で見たのと一字一句同じメールが届くなんて、
 そんなことある?
 それとも今いるここも夢の続き?
 夢なら早く覚めてほしい ]


[ そういえば、届いてたメールは1通じゃなかった。
 他のメールも確認しないと。

 担任のたつみ先生から、メールが来てた。
 ヒナが病院に救急搬送されたって。
 病院の住所と名前が書いてある。
 最寄りの救急病院だった。

 残りのメールはメアから。
 「誰か帰ってきた?」
 「まだ?」
 「私、病院に行くね」
 「病院についたよ」
 そんな一言だけのメールがたくさん届いてた ]


[ ねえ、「帰ってきた?」って何。
 それって、まるで、まるで、
 あの夢が、夢じゃなかったみたい。

 私、帰ってきたの?
 私、精神世界にいた?
 ヒナの精神世界にいたの? ]



 とりあえず、病院に行かなくちゃ。

[ 行ってどうこうなるものじゃないけど、
 でも、家でじっとしてるなんて、
 そんなこととてもできなかった。

 私は、あの世界にいた9人と、
 たつみ先生にメールを送る ]

 『今から病院に向かいます』
 


[ 立ち上がって、部屋着なことに気づいた。
 クローゼットを開けて、少し考えて、
 私はミモレ丈のゆるふわスカートを取り出す。
 形に残る、文化祭の思い出の品。ヒナの作品。
 普段着にするには少し甘すぎるけど、
 冬に着るには少し薄すぎるけど、
 着れないこともない。
 地味目の上着を持ってきて、
 分厚いタイツを履けばきっと大丈夫。
 今日は大雪じゃないし ]


[ 部屋を出ると、廊下で妹にばったり会った。
 妹はあの日から、私と顔を合わせると、
 申し訳なさそうな顔をする。
 そのくせ、口元は笑ってるの。変な顔。
 この子が何を考えてるのか、
 やっぱり私にはさっぱりわからない。

 でも、もしも普通は相手の気持ちがわかるものなら、
 この子に私の気持ちがわかるとしたら、
 人間的に問題があるのは私よりもこの子が上だと思う。
 私のプライドが傷つくと承知の上で
 やったってことでしょ? 
 それって相当性格悪いわよね? ]


[ でも、本当にわからないの。
 理解できないし、変わってると思う ]

 桃香って変な子よね。
 
[ そう言ったら、妹の眉が奇妙に歪んだ ]

 昔から、私のお下がりは嫌だって、
 散々駄々をこねて
 新しいものを買ってもらってたじゃない。

 でも、彼氏は私のお古がいいのね。

[ 矛盾してると思う。理解できない。
 心底不思議でそう言ったら、
 何か喚きだしたけど興味がなかった。
 うっかり相手をしちゃったけど、
 私、今はそれどころじゃないの。
 喚いてる妹は放置して、私は両親の部屋に向かう ]


[ ノックをして顔を覗かせたら、
 母は寝てたけど父はまだ起きてた ]

 先生からメールが来て、
 友達が病院に救急搬送されたって。
 私、行ってくるね。

[ 私がそう言ったら、父は読んでいた本を閉じた。
 眼鏡を外してベッドから降りる ]

 お父さん?

[ 首を傾げたら、もう遅い時間で危ないから、
 車で送ってくれるって。
 玄関で待っていなさいって言われて、私は素直に頷いた ]

 ありがとう、お父さん。**
 


メモを貼った。


[ 父の運転で、病院に向かう。
 助手席に座って、私はまっすぐ前を見てた。
 私、どうして病院に向かってるのかな。
 そんなことを考える。

 家でじっとしてなんていられなかった。
 行かなくちゃって理由もなく思った。

 でも、でも、ね、
 メアの話が正しければ、あの精神世界を閉じるために、
 誰か一人残らなくちゃいけない。
 だとしたら……ヒナは、助からない。

 きっと今頃、ヒナの治療にあたってるお医者さんたちは
 ヒナを助けるために力を尽くしているのに。
 ヒナは、多分、助からない。
 そのことを、私は知ってる ]


[ そして、もし、もしも、ヒナが助かったとしたら、
 その時は、別の誰かがあの世界に残ることになる。
 誰かが、ヒナの代わりに命を落とす。

 私、何を祈ったらいいんだろう。
 みんなで帰ってはこれないって知ってても、
 みんな帰ってきますようにって願うの?
 そんな、決して叶わないお願いごとに意味ある?

 でも私、
 私が残るから、みんなは帰っていいよとは言えなかった。
 一人残って、あの世界を閉じる役目を引き受けてもいい。
 そんな風には思えなかった。今も思えない。
 帰ってこられてよかったって思ってる ]



 ……お父さん。

[ 口数の少ない父は、黙って運転してくれてる。
 真っすぐ、暗い道の先を見つめたまま、
 私は父に話しかけた ]

 私、自分のこと、なんでも持ってるって思ってた。
 何も欠けたところがない勝ち組だって。
 でも、私、大事なところが欠けてる。
 そのことにやっと気づいた。

[ 多分、自分に欠けたところなんかなくて、
 自分のことを勝ち組だって思ってた。
 それこそが、私の欠陥だった ]


[ 出来のいい姉と出来の悪い妹。
 両親のいいところを全部もらった私と、残りかすの妹。
 そんな風に本気で思ってた。
 でも違った。
 私は、普通の人が当たり前にできることが、
 どうやらできないらしい。
 私は欠陥品で、
 プライドなんか粉々に砕けて、
 それでも、
 あの世界にたった一人で残ろうとは思えなかった。

 だからきっと、
 こんな感じでこれからも生きていくんだと思う。
 人の気持ちをわからないまま。
 空気を読めないまま。
 無神経って言われても ]



 ごめんね、こんな娘で。
 私、自分のこと、出来のいい人間だと思ってたのに。

[ 自嘲の笑みを浮かべた私に、
 思いがけない父の言葉が降ってきた ]

 「お父さんな、会社で、
  トンビが鷹を生んだなって言われてるんだぞ」

[ 思わず、え、と聞き返して、思い当たる。
 私の家庭教師の生徒は、父の同僚の娘さんだった。
 私が家庭教師になってから成績が上がったって、
 ご両親にも喜ばれてたんだった ]



 「でも、そんなことは関係なく、
  お前は、父さんと母さんの大事な子供だ」
 


[ 「そんなことは関係なく」
 その言葉に、思わず目を見開いてしまう。
 言葉を探すように、父は少したどたどしい口調で、
 「桃香は」と言う。

 なんでもよくできた私に比べて、
 出来がいいとは言えない妹。
 姉へのコンプレックスで潰れてしまわないように、
 両親は二人とも大事に思っていることが伝わるように、
 気を遣っていたつもりが、
 甘やかしすぎて増長させてしまった。
 父はそんなことを言った ]


[ 甘えて、甘やかされて、すべてを許されていた妹。
 私はあんな風にはなりたくなくて、
 ひたすら上を目指してた。

 私、もしかしたら、そうしたら愛されるって思ってた?
 甘えられない代わりに出来のいい娘でいることで、
 両親の自慢の娘でいようと思った?

 わからない。
 人の気持ちがわからない私は、
 自分の気持ちすらよくわかってなかったみたい ]



 ……お父さんとお母さんは、
 私の自慢の、大事なお父さんとお母さんよ。

[ 病院に到着した。
 父は夜間出入口の前に車を停めてくれる。
 迎えに来るから連絡しなさい、と言われて頷いた ]

 ありがとう。行ってきます。*
 



[ 目の前は真っ白。 ]
 


 
[ 操縦士の指示通りに動く、
 ただただ海を征く船でありたかった。 ]
 



[ 残念だね。
 志帆は人間だし、こころもあるし、
 時には指示に逆らいたくなることだってあるんだよね。

 澱のように、黒い気持ちが溜まった結果なのよね。 ]
 



  『理帆ちゃんはいいなぁ!』

[ 言いたくても言えなかったんだもん。
 だけど、言える立場じゃないのはわかってる。
 言えないよ、理帆ちゃんには。 ]
 


──現実世界──

[ ジェットコースターから飛び降りたみたい。
 心臓がばくばくしてる。 ]

  ぇ……、
  いま、の、なに?

[ ねえ、なんなの。
 暗闇の中、枕元を探して携帯を立ち上げる。
 光がとても眩しくて、目を細めた。

 日付と時間を確かめていたら、不意に目に入ったの。
 手首に不自然な線のようなもの。 ]
 



[ 携帯からの光じゃ全然足りないから
 リモコンを探り当てて照明のスイッチオン。

 ……蚯蚓脹れ。
 パジャマを捲ったり覗いたりしてみれば、
 至る所が赤く盛り上がっている。
 精神世界でナイフをあてたところと見事一致です。 ]

  帰ってきたの?

[ それとも追い出された? わからない。
 目を丸くして考えてみるけど、なんもわかんない。 ]
 



[ 呆然として、携帯に再び手を伸ばせば、
 メールの通知に気がついた。

 古い順から一通目。琴子。
 二通目、担任。三、四、五……通目、めあり。
 めありで通知がいっぱいになってたから、
 めありのから開こうね。 ]

  ……めありぃ。今帰ってきたっぽいよ。

[ めあり本人に届くはずのない答えを零して、
 メールをひとつひとつ検分していく。 ]
 



  ことめろ、どうして?

[ ねえ、どうしてよ。教えてよ。 ]
 



[ わかんない。わかんない。わかんない。
 携帯片手に固まってたら、もう一通メールが届く。 ]

  びょーいん、……いかなきゃ。

[ 救急搬送されたって。
 病院に行ったところで何かできるわけでもないけど。
 だって呼ばれたわけだから、いかなきゃね。
 人間って聴力が最後まで残るってきいたことあるし、
 案外呼びかけたら、なあに?って起き出すかもじゃん。

 変換する時間も惜しくて、『わたしもいく』と返信。
 ベッドから飛び降りた。** ]
 


メモを貼った。


 ―― 現在/病院 ――

[ 夜の病院はひとけがなくて、しんとしてる。
 なんだか、あの世界で登校した時のことを思い出した。
 静まり返った昇降口に戸惑ったっけ。

 名前を呼ばれた気がして顔を向けたら、
 体当たりするみたいにメアが抱き着いてきた。
 私のメールが届いた後、
 入口で待っててくれたみたい ]

 ただいま……でいいのかな。

[ 「帰ってきた?」ってメアのメールを思い出して、
 私はそう言ってみる。
 あの世界は、私が見た夢じゃないのよね?
 私は、単に夢から覚めたわけじゃなくて、
 あの世界から帰ってきたのよね? ]


[ シホも帰ってきたみたい。
 「わたしもいく」ってメールが届いてたから
 そろそろ来るんじゃないかって、
 そのまま入り口で待つことにした。

 メアが「みんな帰ってくるよね?」って言う。
 私はうんって……言えるわけないじゃない ]

 メアが言ったんじゃない。
 あの世界を閉じる人は、帰れないって。

[ こういう時、こんな返事をしてしまうから、
 私は無神経って言われるのかな。
 でも、他になんて答えればいいの? ]


[ 私がそう言ったら、メアは、
 あの世界を閉じる人は、
 みんなの中の誰かである必要はないって言いだした。
 なによその新情報。聞いてない!
 そんな大事なこと、どうして教えてくれなかったの! ]

 ヒナと関わりの深い、もう亡くなってる人……? 

[ 世界を閉じるのは、
 世界の主と関わりの深い故人でもいい。
 必ずしもあの校舎にいるうちの一人である必要は
 ないんだって。
 もう一度言う。
 そんな大事なこと、どうして今まで黙ってたの! ]



 それなら、それなら……、
 みんな無事に帰ってきてって、願ってもいいのかな。

[ ヒナも、みんなも、みんな揃って、
 あんな寂しい場所に誰も置き去りにならずに済むように。
 そうお願いしても、いいかな** ]


メモを貼った。


[ 言いたくても言えない。って私にはわからない。
 言える立場とか、言えないとか、
 そういう感覚、私にはわからない。
 言っていいことと悪いことって
 どうやったらわかるんだろう。
 みんなはどうしてわかるのかな。

 たとえそれが裏とか表があるということだとしても、
 無神経ではないということで、
 気遣いができるということで、
 私にはないものを持ってるっていうことなんだろうな ]


 ―― 現在/病院・夜間入口 ――

[ 新情報が聞けたけど、正直今更感がすごいと思うの。
 みんな帰ってこれる可能性がある。
 みんな帰ってきてって願ってもいい。
 それは確かに嬉しいけど、
 でもその情報を一番必要としてるのは、
 帰ってきた私じゃない。
 まだあの校舎にいるみんなの方だ。

 テレパシーテレパシー。
 この情報、校舎のみんなに届きませんか。
 無理かー。

 ところで、変な姿勢で寝ちゃってたせいか、
 肩凝りが酷くて。右肩が痛い。
 リコが帰ってきたら、肩揉ませようと思う** ]


メモを貼った。


メモを貼った。


[ 静かで冷たい病院の廊下に、
 カツンカツンっていう足音が響いてきた。
 こっちに向かってくる足音だってわかったから、
 顔を向けたら、たつみ先生だった ]

 先生、こんばんは。
 ヒナは、

[ 頭を下げて、夜の挨拶をすると、
 先生は渋い顔をしてた。
 それでなくても愛想のない顔なのに ]


[ 高校生がこんな時間に出歩くのはとか、
 受験生なんだから帰って寝ろとか、
 渋い顔で始まったお説教を私は遮る ]

 父に車で送ってもらいました。
 帰りも迎えに来てくれます。
 夜更かしは慣れてます。受験生なので。
 大体、こんな状況で、
 家に帰っても寝れるわけがないです。
 それで、ヒナは、

[ 外部受験なので受験勉強頑張ってます。
 ゆーえーにー、夜更かしにも慣れっこです。
 おとなしくのこのこと家に帰るわけないです。
 畳みかけるように言うと、
 先生は諦めたようにため息をついた ]


[ ヒナは、一酸化炭素中毒で、
 予断を許さない状態、らしい。
 お母さんも病院に来てる、そうだ。

 一酸化炭素中毒。どうして、そんな。
 助かっても深刻な後遺症が残ることもあるって、
 聞いたことがある。
 どうして、どうして、
 ……って、ヒナは死ぬつもりだったんだものね。
 助かった時の後遺症のことなんか、
 考慮に入れる必要、ない。

 ああ、メアがまた泣いちゃう。
 鞄からハンカチを出してメアに渡しながら、
 私は唇をかみしめた* ]


──現実世界──

[ ばたばたと準備。
 着替えている最中に、首にも蚯蚓腫れを発見。
 こわー。こわいね。

 ハイネックに、ぐるぐる巻きのマフラーで隠す。
 これでかわいい志帆ちゃんの完成です。やったあ。
 顔は、しんでるけど。
 無理でしょ、この状況で。可愛くいられるわけない。 ]
 



[ 準備がうるさかったのかな。
 自室の扉が控えめのノックの後に開いて、
 パパがそろりと顔を出した。
 なにしてるんだって。なにしてんだろうね。
 これから病院にいくんだよ。 ]

  びょーいんに行ってくる。
  ……友達に呼ばれてるから。

[ 理帆ちゃんのこともあるし、
 あんまり詳しくはいいたくなかったよ。
 怪訝な顔をしたパパ。わかる。

 こんな遅くに呼ぶのは非常識だな、って。
 わかるよ。ほんと非常識だよね。
 なに勝手に死のうとしてるんだろうね。 ]
 



[ なんで勝手に死のうとして、
 勝手に人の事を精神世界に呼んでるんだろ。 ]
 



[ 後半はいいけど、前半は許しがたい。
 月に代わって、ご案内☆
 じゃなくてお仕置きしちゃうよ。 ]
 



[ どうしても行かなきゃいけない。
 パパを説得して、タクシーを呼んだ。
 明日も仕事あるだろし、
 出来の悪い次女の事なんか置いといてゆっくり寝てね。
 きっと起きているだろうママにもよろしく。 ]
 


──病院──

[ メーターが思ったよりも早く回るのを見ながら、
 無言ではやくはやくって、携帯を握りしめる。

 深夜の病院って思ったよりも、怖いね。
 辿り着いた先、釣銭はいりません。
 お札を何枚か取り出してタクシーの運転手に渡す。
 開いた扉を閉めずに、早足で目的地に向かう。
 どこかな、ここ? きょろきょろして。
 知ってる顔をみっつ見つけて、寄る。

 めあ、って声を掛けたら、素早く動くめあり。 ]
 



  ……めありぃ、生きてるね。

[ どん、って体当たり。めありの洗礼。
 抱き着かれながら、重力に抗えずに地面に尻もち。
 受け止めきれなかったね。ごめん。
 ゆりのハンカチも落ちたかも。

 立ち上がって、コートのすそを払った。 ]
 
  ゆりーのも、息してるね。
  ……うん、よかった。

[ なにがいいのか具体的にはすぐ言えないけど、
 でもさ、百合亜がここにいてうれしいよ。
 かしこがいると百人力じゃん!
 かしこの力で琴子をどうにかして。どうにか、* ]
 


メモを貼った。


メモを貼った。


[ シホからはメールが届いてた。
 届いてたから、シホが帰ってきてるのは知ってたのに、
 実際に顔を見たらほっとしたの。
 わかってたことを目視してから安心するなんて、
 全く非効率だと思う。
 非効率な、私の心 ]

 シホも無事だね。
 よかった。
 ……シホも、

[ メアのマネキンは見た。
 私も多分、あの後マネキンになったんだと思う、
 だったらやっぱり ]



 シホも、あの世界で死んで、マネキンになったの?

[ 言っていいことと悪いことがわからない私は、
 オブラートになんて包まないで直球で聞くよ。
 普通の人なら、ヒナが生死の境をさまよってる病院で、
 “死んだ”なんて口に出すのは
 憚られるのかもしれないけど。
 私にそんなデリカシーはやっぱりないの。

 たつみ先生にはきっと意味不明な会話だったと思うけど、
 そういう配慮もやっぱりない。
 説明するつもりもないので、
 こんな夜中にクラスメイトのために駆け付けた
 可愛い教え子たちのために、
 何か温かい飲み物でも奢ってくれないかな。
 というか奢ってください* ]


ハンカチは涙を拭くのに貸した時点で洗濯確定だから、いいよ。許す。



[ 現代っ子はデジタル依存!てよくいうけど、
 やっぱね。顔と顔を合わせるのは大事だよね。
 顔を見て、声をきいて、体温確かめてって。

 ま、手紙とメールなら、
 どっちもどっちじゃんね〜とおもうけど。へへ。 ]

  うん、元気。

[ なんなら、ここで月うさポーズをしてもいいくらい。
 かおはしんでるけど、
 きっと64(0..100)x1点くらいの出来になるよ。 ]
 



[ あ、だめ。−10点くらいの出来になるかも。
 かなり微妙な出来になっちゃう。
 中央くらい。志帆らしいね。
 オブラートなしの直球ストレート。
 一瞬だけどうしようかなと目を逸らした。 ]

  ……そぉだよ。
  みてみる? まだ腫れてるの。

[ コートの裾をまくりがてら、
 担任に視線が行って。
 じょしこーせーの瑞々しい身体を見たいなら、
 たつみんさあ、コーヒーかコンポタ奢ってよ。と言う。
 あほらしくて付き合ってらんねーとおもったのか、
 担任は病院内に消えていく。まったねー。 ]
 



[ 担任が視界から消えたのを確認してから、
 コートと、ニットを捲れば、蚯蚓腫れがみえた。
 傷にはなってないから、まだ見れるでしょ。 ]

  あの世界で、
  切ったところがこんなんになってんの!
  びっくりだよね。

  ……ゆりーんやめありぃは?
  誰かの声が聞こえた? 手首とか切った?

[ 二人はどうだったのかなあって、首を傾げる。
 いや、ほんとにね。
 どうして琴子の精神世界で、
 理帆の声が聞こえたのかなって、ふしぎだよ。* ]
 


メモを貼った。


[ 元気って、元気じゃない顔でシホは言う。
 ああ、同じだねって私は思う。
 私もね、体は元気なの。
 メンタルは、メアとシホを見てちょっと浮上したけど、
 まだわりとグロッキーかもね。

 オブラートに包まない私の質問に、
 シホは目をそらしたけど、
 返ってきたのは肯定だった。
 やっぱり帰ってくるためには、
 あの世界で死なないといけないみたい。

 あの世界に残ると現実では死んじゃうのに、
 現実に帰るためにはあっちで死ななきゃいけないなんて、
 変なの。
 まったく論理的じゃない仕組みだと思う。
 どちらかの世界でしか生きられないってこと?
 生きていく世界を選べってこと?
 その割に、私に選択肢なんてなかったけど。
 容赦なく殺されたよね ]


[ え、先生、シホの身体見たいの? むっつり?
 って視線を向けたら先生は背を向けた。
 私はブラックコーヒーがいいです。
 長い夜になりそうなのでそうリクエストしたけど、
 先生は買ってきてくれるのかな。
 ヒナのお母さんのところに戻っただけかも。
 買ってきてくれたら、
 それはシホの身体を見たいってことで、
 それはそれで問題よね ]

 わ、なんでそんなことに。

[ シホが服を捲ったら、そこには蚯蚓腫れ。
 雪は降ってないけど寒いんだから、もういいよ。
 風邪ひくよって、私はすぐに戻してもらおうとする。
 私? 私はね…… ]


[ 思い出して、私は渋面になったと思う。
 さっきのたつみ先生に負けないくらい ]

 私は何も聞いてない。どこも切ってないよ。

[ なんだかすごく平和に帰ってきたみたいじゃない。
 でも、そんなことなかった ]

 私は現代文のテストやらされて……、

[ 屈辱。言いたくない。言いたくない!
 でも「ゆりーのだから100点取れたんだよね」なんて
 シホに言われたらもっと惨めになる ]



 …………0点だったことしか覚えてない。

[ あーーーーーー!
 でも、まだシホでよかった。
 これがリコだったら指差して笑われそう。
 私、屈辱で憤死する。

 八つ当たり気味に私はメアからハンカチを取り返して、
 自分の鞄に突っ込んだ ]

 だから、痕とかそんなのは全然ない。
 肩は凝ってるけど。

[ それは、勉強机で寝てたせいで、
 私の死に方は関係ない……はず* ]



[ かしこの考察。合ってるね。
 精神世界にまだ居たら、
 かしこパワーで琴子のことも、みんなのことも、
 きっといい方向に導けたでしょうに。

 へんな仕組みも、絡まった糸をほぐすように、
 どうにかいい糸口がある、のかもしんない。
 しんないけど!わかんないけど! ]
 



[ めありぃはおしるこだかんね!
 買ってきてくれるかはわかんないけど、
 意味不明な会話をする生徒をそっとしておいてくれる、
 やさしさは受け取っておくね。たつみん。

 JKの身体が見たかったら、夏を待ってください。
 手首よりももっと先が夏服なら見れるよ。笑。 ]

  わかんない。けど。
  なんかリンクしてるのかもね。
  
[ 精神世界と現実世界。
 琴子の心と体がリンクするのは解るけど、
 志帆のもリンクすんだあとすこしおもしろい。 
 
 風邪は引きたくないから、
 ニットとコートとで再び手首を覆い隠そうね。 ]
 



[ 百合亜の顔、すっごい渋い。
 渋顔選手権あったら、1位とれるよ。
 メンタルが元気なら、一枚記念の写真撮ったのにな。 ]

  うん。
  ……うん。ん?

[ え?聞き間違い?
 0って、前に10ってつかないの?
 え?まじ?ってめありと固まってたとおもう。
 めありの手からハンカチが消えて、
 めありと志帆の固まった体が動き出す。
 え?ふつうにびっくりでしょ。 ]
 



  よっぽど難しいテストだった、の、かな?
  そもそも問題文が読めなかった?
  英語とか、あ、違うな。スイス語?とか?

[ ね。たぶんそうだよ。とめありと顔を見合わす。
 痕とかはのこってなくてよかったな。

 めありは詳しくはいいたくなさそうだったけど、
 百合亜とも志帆とも死に方が違うって。そっか。 ]
 



  ……次は誰が帰ってくるのかなあ。
 
[ どうなんだろうね、と深く吐いた息は、
 しろく、空に消えていく。** ]
 


メモを貼った。


[ かしこパワー?
 どうなのかな。どうなんだろうね。
 私、勉強はできるけど、
 それだけだって思い知っちゃった。
 学校でも塾でも習わない、
 教科書に載ってない問題は解けないみたい ]


[ たつみ先生は表情ないけどいい先生です。
 きっと今も時間外労働です。
 でも来年の夏は私も志保もJKじゃなくてJDなので、
 先生はJKの身体見られないと思います。
 あんまり言うとブラックコーヒー、
 冷たいの買ってこられても困るので
 このへんでお口にチャック ]

 シホ、切ったって言ったよね。
 それで、リンクしてるって。
 シホ……切ったんだ。

[ あの世界の主はヒナ。
 自殺を図ったのはヒナ。
 それなのに、あの世界で、シホは自分を切ったんだ。
 だって「切られた」じゃなくて
 「切った」って言うんだもの。
 それは、そういうことだ ]


[ 「なんで切ったの?」
 聞きたかったけど、聞かなかった。
 それは、気遣いとかそういうのじゃなくて、
 知りたいけど、知りたくないっていうか。
 そういう、私の気持ちの問題。

 ヒナが自殺を図ったって事実で
 今割と打ちのめされてるのに、
 シホがあの世界で自殺のようなことをした理由を聞くのは
 ちょっと今は、耐えられそうになかった。
 殺されたとかそういうのなら、聞けたと思うんだけど ]


[ でも、私の0点の件を話すのは、もっと耐えられない!
 そんな、フリーズしないでほしい ]

 私には難しいテストだったの。日本語だったけど。
 ……というか……うん、そうだねえ……、

[ 私、あの時、自分じゃなければ100点取れるのかなって
 思ったけど。
 無理じゃない?って今は思うの ]

 あのテストで100点取れるなら、
 あの世界の主が誰なのかもわかったし、
 そもそも、ヒナのこと、止められたかもしれない。

[ そうじゃない? 違うかな?
 私、この分野ではかしこじゃないって思い知ったから、
 間違ってるかもね ]


[ 次は、ってシホが白い息を吐きだす。
 みんな揃ってとっとと帰ってきなさいよって思うけど、
 そのためにはあの世界で死ななきゃいけないと思うと、
 複雑な気持ちにもなった ]

 そう、それよ。
 聞いてよシホ、
 メアってば、すごく大事な情報を言い忘れてたのよ。

[ ああそうだった、この情報も共有しとかなくちゃって、
 私は世界を閉じる人についての新情報
 シホに伝えることにする。
 本当はまだあの世界にいる人たちに届けたいんだけど、
 ままならないものよね。
 メアは「ごめんねごめんね」って言ってるけど、
 十分反省してほしい** ]


メモを貼った。


[ 自殺を図ったヒナは、
 スイセンの花を一輪抱いてたんだって。
 それを聞いた時、
 私は校舎に咲いてた花のことを思い出した。
 ああ、あの世界はヒナの世界だったんだって、
 思い知ったような気がした。

 スイセンの花言葉は「うぬぼれ」とか「自己愛」とか
 そういうのみたいよ。
 ヒナ、どういうつもりでスイセンを抱いてたのかな。
 それとも、深い意味なんかなかったのかな。

 私なら、ヒナに黄色のスイセンあげたいな。
 ううん、ヒナだけじゃない、みんなにあげたい。

 黄色のスイセンの花言葉は
 「私のもとへ帰って」らしいから。
 みんな一緒に帰って来いって、そんな気持ちを込めて。
 たとえそれが、死にたくなるような現実だとしても** ]


[ もし、まだ私があの校舎にいたら、
 きっと自分の分だけご飯を作って食べていたと思う。
 人の分も作るなんて、誰かに言われなければ
 思いつきもしなかったと思う。
 人の分も作る?
 どうして私がそんなことしてあげなくちゃいけないの?

 不利益を被ること、損をすることが私は好きじゃない。
 でも、私のその考え方こそが、
 私に不利益をもたらしていたとしたら? ]


[ もし、3-1の誰かが、どうにもならない理由で、
 私にノートを返すという約束を破ったとしたら、
 私はどうするのかな。
 中学の時みたいに、もう二度と貸さない?

 ……実際にそんな状況になってみてからでないと
 わからない、なあ。
 でも、少なくとも私は、
 二度と貸さないに決まってるじゃない、とは
 断言できないのよね ]


[ でも、私は今でもプライドはものすごく高いし、
 プライドで飯は食えないって言われても、
 プライド捨てるくらいなら餓死するって言い返すと思う。

 私はかしこで勝ち組だよ。
 欠陥品かもしれないけど、
 ものすごく高価な器にひびが入ったって、
 粉々にして捨ててしまえとはならないでしょ?
 金継ぎして大事にするでしょ?
 私の傷は、致命傷なんかじゃない。
 傷があるって事実が死ぬほど悔しいけど、
 それでも豪華に金継ぎして、
 私は私を生きてやるからね ]


[ 同じ穴の狢じゃないけど、
 でも、3-1のみんなは大事な友達よ。

 ちなみに狢はあまり可愛くないから、
 みんなとっとと穴から出てきた方が
 いいと思うな(笑)** ]


メモを貼った。


[ あの世界のみんなは、大雪に閉ざされた校舎の中、
 文化祭の光景に囲まれているのに、
 現実世界に帰ってきた私の方が、
 文化祭の衣装着てるの、おかしくない?
 そう考えるとちょっとだけ愉快な気持ちになれたかも ]


[ たつみ先生は戻ってこない。
 可愛い教え子たちに奢ってやろうって
 発想はなかったみたい。
 ひとけのない病院の入口に、空調の暖かさは届かない。
 節電かな。エコですね ]

 自販機コーナーで飲み物買わない?

[ 温かいものが飲みたくなって、
 私はシホにそう言った* ]


メモを貼った。


メモを貼った。



[ Q.友人の精神世界に閉じ込められたとき、
   どう行動するのが最適解だろうか。 ]
 



[ A.臨機応変に対応しましょう。 ]
 



[ もし学校や塾で習っても、
 こんなことしか教えてくれなさそうだよね。

 答えは自分で考えろ、って言われると困っちゃうな。
 教えてくれたら、できるかもしんないけど。
 パンケーキのレシピみたいにね。 ]
 



[ 切ったよ。
 自分で、自分の意志で、自分の事を切った。
 なんで切ったの?って言われてもさ、
 理帆ちゃんの声がまた聞きたくて。
 志帆はいいね、以外の言葉が聞きたくて。

 手首とか切ったところで、
 精神世界でも、現実世界でも、
 理帆ちゃんの声は聞こえてないんだけどね。笑。
 ま、きこえてきたら、幻聴だしね。笑。 ]
 



[ 百合亜は気遣いか、それ以上は聞いてこないから、
 ただただ、うんうんって頷いただけになった。

 ありがとうねえ。
 もし言いたくなったら言うから、
 そんときは回谷さん家の、
 お金をかけても出来の悪い次女の話を聞いてね。 ]
 



[ フリーズしちゃうよ。
 だって、志帆の中では、
 ゆりーんは問題をすいすい解いちゃう子だもん。
 できないことなんて、あんまりないでしょ。 ]

  ん〜、そっかあ。

  ……うん。うん。
  きっと誰も100点とれないよ。
  とれるなら、ことめろくらいじゃない?

[ 琴子がどうして死を選ぼうとしたのか、知らない。
 ほかの子も一緒でしょ?と思うけど、違うのかな。
 0点を取ったという問題の内容はわからないから、
 何とも言えないところがあるけども。 ]
 



[ わ。勢いがすごい。
 重要なこと、と教えてもらったこと。
 ぱちぱち瞬いて。 ]

  ……ことめろの近くで、
  だれか亡くなってたら、いいけど、……

[ 人の死を願うなんて不謹慎かも。
 でも知らない誰かより知ってる誰かのほうが大事なの。
 おじいちゃんとか、おばあちゃんとか、ほら、
 お年を召した方は天に昇る時期も、ちかいし、ほら。

 言い訳してるけど、不謹慎なのは変わりない。
 めありもちょっと微妙な表情。 ]
 



[ 誘われれば、小さく頷く。
 精神世界にいたときみたいには、
 靴はしんでないけど、ちょっとここ寒いね。 ]

  たつみん、買ってきてくんなかった!

[ 悲しい!って大げさに伝えて、
 なんてないことないように、
 軽やかに病院の中を三人でゆきましょうか。* ]
 


メモを貼った。


[ きっと誰も100点取れないよ。
 どんな問題だったのか、私は言わなかったのに、
 シホはそう言った。
 ヒナなら100点取れた?
 ヒナに100点取れるなら、
 それでもヒナは自殺をしたかった?
 私、0点だったけど、もし問10があったなら、
 メールを読んだ時の巫百合亜の気持ちを問われたなら、
 意味が分からなかったし、思わず縦読みしちゃったけど、
 質の悪い夢だって思いこみたいくらい、悲しかったよ。
 私の悲しみ程度じゃ、ヒナを思いとどまらせられない?
 そっかー ]


[ 新情報に、シホは
 “ヒナの近くで誰か亡くなってたら”って言った。
 私はシホと同じようにぱちぱちと瞬いて、
 そういえば、って呟いた ]

 “関わりの深い”って、結構あいまいな表現よね。
 “関わりの深い”の定義ってなんだろう……。

[ もう亡くなってる人に遠慮なんかいらないって
 私は当たり前のように考えてた。
 でも、なんだかシホの声は言い訳じみてて、
 メアも微妙な表情をしてる?
 
 ご先祖様とかじゃ駄目?
 そんな都合よく出てきてくれたりしない?
 廊下に花が咲くような意味不明な世界なら、
 何でもありなんじゃないかと思ったんだけど ]


[ 大急ぎで病院まで来たくせに、
 ヒナが治療を受けてる部屋の前まで行くことも、
 ヒナのお母さんに挨拶をすることもできずにいる。
 入口で足踏みして、
 次は自販機コーナーに行こうとして。
 まるで時間稼ぎみたい。

 部屋の前まで行ってしまったら、
 ヒナが帰ってこれたのか、帰ってこれなかったのか、
 はっきりするまで、もう二度と動けない気がして ]



 先生はきっと給料日前なのよ。
 許してあげよ?

[ 3人分の飲み物も奢れないくらい困窮してるのね。
 そうでなければ可愛い教え子に
 飲み物をごちそうしてくれないわけがないよね。

 先生に不名誉なレッテルを貼りながら、
 自販機コーナーに足を向けた* ]


──回想、文化祭──

[ あの日はね、めちゃくちゃに働いたよ。
 きちんと数えてないけど、
 文化祭中に焼いたパンケーキは、
 もしかして572枚くらいにはなるんじゃない!?
 腕が筋肉痛になっちゃったかもな。
 でも楽しかったな。いい青春でした。
 きっと、高校3年生のあのときしか体験できないこと。]
 



[ そう思うと、
 やっぱり理帆ちゃんにはごめんね、て思うな。
 18歳の理帆ちゃんは、6歳の志帆がいるから、
 文化祭を楽しんでる余裕なんてなかった。
 帰ってくるの遅いって、泣くし。
 おなかすいたよって、泣くし。 ]
 



[ 花の女子高生。
 箸がころがっても笑い転げてしまうお年頃。

 琴子の失敗を聞いたら、
 息ができないくらいに笑ってしまうよ。
 お客さんも笑ってなかった?
 笑いすぎて呼吸困難になってなかったか心配です。
 それくらいに芸術点が高いとおもう。 ]
 



[ もしかすると、
 ううん、もしかしなくても、
 売り上げがすごかった理由のひとつは麗かも。
 教室の外まで列が伸びてたんもんね。 ]

  ねー。
  かっこよさの秘訣、教えてほしいくらい!

[ 話はふらふら。雑談だもん。
 ふりるを相変わらず触りつつ、笑った。 ]

  すきなこぉ?

[ 好きな子。いい子な回答してもいい?
 クラスメートのあなたたちが好きだよ。 ]
 



[ 恋愛的、な意味で言えば、
 好きな子は、好きな人は、初恋以来なかったかも。
 彼氏はいたことあったけど、
 押しに流されるまま頷いて、結局別れちゃった。

 いい子な回答と併せて、琴子に伝える。
 聞かれたら、聞いちゃうでしょ。
 だからね、 ]

  ことめろは、好きな人いるの?

[ 首を傾げながら、質問返し。 ]
 



[ 琴子の回答には思わずびっくり。
 ことめろらしいねぇって、
 感想をにこにこしながら伝えたの。

 自分で自分の事を好きだなんて、
 本気で、羨ましかったんだぁ!* ]
 


[ 「どうして死のうとしたの?」
 私、ヒナが帰ってきたら、そう聞くと思う。
 どうして?って、私は今まで何度もヒナに聞いて、
 そのたびにヒナは私の納得のいく答えをくれた。

 私とヒナは別の人間だから、
 大事にしてるものだって違うし、
 価値観だって違う。
 でも、ヒナの話を聞けば、
 私とは違うものを大事にしてるヒナのことが分かった。
 分かってた、と思う。
 ヒナは可愛いの追求者。
 だから私の中で、ヒナは可愛いランキング一位だった ]


[ でも、ヒナが死のうとした理由を聞いて、
 私、その答えに納得できるのかな。
 そうか、そうだったんだ、なるほどね。
 そう思えるのかな。

 好奇心を満たしたい。理解して、納得したい。
 その気持ちの一方で、納得したくないとも思う。
 そうだったんだ、なるほどね。
 そういうことなら仕方ないね。
 ヒナが死を選ぼうとしたことを、
 そんな風に理解したくない。

 理解したくない、なんて。
 そんな気持ちは、初めてだったかもしれない ]


[ もし、誰かがヒナの代わりに残ろうとするなら、
 私はその人にもどうして?って聞きたいよ。
 どうして?
 自分が死のうとしたわけでもないのに、
 肩代わりして死のうとするの?

 知りたい。
 でも、きっと理解できない。
 納得したくない。

 そもそも、肩代わりしたら帰ってこれないんだから、
 そんなこと聞くこともできないのよね。
 私に一生解けない問題を抱えて生きていけってつもり?
 そんなのは断固拒否だからね* ]



[ なぜ人は死のうとするのか。

 生きていくのは辛いから、なんじゃないかなあ。
 理帆ちゃんが死のうとして、考えたけど、
 それくらいしか答えは見つからなかった。 ]
 



[ 辛いことを取り除いてあげられるならいいけど、
 いちおー血は繋がってても、他人は他人だし。
 理帆ちゃんに志帆がしてあげられることはない。
 これからも“女”として生きていくなら、
 病気が身体を蝕むだけだ。

 代わりに産んであげるって言ったのは、
 こころがしゅんとしたあてつけだけど、
 5%くらいは本気だったの。言い訳がましいね。
 代替案も受け入れられないなら、
 なんもできないよ。できっこないよ。 ]
 



[ 琴子がどうして死のうとしたのか、わかんない。
 生きていくのがつらいからだとおもうけど、
 その辛さの理由を知らない。

 理由を打ち明けられるような仲、じゃなかった。
 結果を見て悲しいよ。教えてくれたらって思うけどね。
 思うけど。
 志帆には言えないこと、言わないことだったんだよね。
 昨日までの琴子にできたことは、なんもないよ。
 今思い返しても、特に変なこと、みつかんなかったもん。
 死のうとして準備万端だなんて、
 まさか夢にも思わなかったでしょ。 ]
 



[ さすがゆりーん!
 そっか、ご先祖様に頼ればいいんだ。
 だって絶対墓の下でしょ。ひいひいじいちゃんとか。 ]

  ……わかんない。
  ことめろが困ってたら、助けてくれるとか、?

[ わからないなりに回答を用意してみる。
 これならご先祖様4世代前に遡ったって、
 子孫の為ならえんやこらーってしてくれないかな。

 生きてるかもしんない琴子の祖父母に向かって、
 心の中ですみませんと謝っておこ。 ]
 



  夜ごはんもきっとこんにゃくなんだ……
  可哀そう……

[ 勝手に担任へ憐みを抱いておく。
 不名誉なレッテルを更に貼って、自販機へ。

 病院の中は暖房がきいてる。あったかいね。
 百合亜も上着をすこし緩めたかなあ。 ]
 



  あ!お衣装だあ。

[ かわいいかわいい私たちをより引き立てる服。
 着てきたんだねえと目を細める。 ]

  ……ことめろが、
  ゆりーののこと見たら、ぜったい喜ぶよぅ。
  
[ ことめろの前に、なんていおうか悩んだ。
 まだ会えないとか。
 そういうのちょっと考えたくないね。ほんとね。* ]
 


覆面嫉妬団 ミルフィは、メモを貼った。

2020/11/15(Sun) 23時頃


[ 生きていくのは辛いから、死ぬ?
 死ぬのも辛くない?
 痛いし苦しいし、中途半端に失敗したら、
 後遺症で生きるのがもっと大変になる。

 ……なんて、私今なら思うの。
 だけど、そうね。
 あの校舎で、メールを受け取った時、
 あの校舎がどういう世界なのか知った時、
 私、世界の主は私じゃないって断言できなかった ]


[ なにもできない相手に、
 どうして怒りをぶつけるんだろうね。
 何を期待してるんだろう。

 黙ってサンドバッグになってろ、とか?
 いや、無理でしょ(笑)
 って、思わずワラをつけちゃう私は、
 やっぱり無神経なのでしょうね ]


[ なにもできない私に、
 どうして教えてくれなかったのって思ってしまう私も、
 何様?ってやつなのかもしれない。

 黙って死を選ばれてしまうのと、
 相談されたのに力になれなくて、
 結局死を選ぶのを止められないの、
 どっちが辛いのかな? ]



 ……ヒナがご先祖様に愛されてたらいいってこと?

[ あいまいな“関わりの深い”の定義に、
 謎は深まる一方です。
 ヒナのご先祖様が情の深い人だったらいいのかな?
 子孫のピンチのために駆け付けてくれる?
 蝶々が舞い花が咲く文化祭の世界ですけど。
 ご先祖様世界観が謎すぎてパニックになりそう ]


メモを貼った。



 もやしも安くて美味しいからお勧めしてあげたいね。

[ こんにゃくだけじゃ0カロリーだものね。
 勝手なことを言いながら自販機へ。
 先生の買ってくれなかったブラックコーヒーが
 がこんと自販機から落ちてくる。
 
 そういえば、文化祭のパンケーキ、
 たつみ先生も試食したんだっけ。
 可愛いパンケーキが
 びっくりするほど似合ってなかったと思う ]


[ 自販機コーナー付近はちゃんと暖房が効いてるのね。
 缶コーヒーも温かい。
 自販機前のベンチに座って、私は上着のボタンを外した。
 目ざとくシホが反応する。
 うん、スカートだけじゃわかりにくいけど、
 上も見えるとばっちり衣装だってわかるよねえ ]

 私ね、ヒナの作る衣装好きなの。
 思わず服飾関係の進路勧めちゃったくらい。

[ 目を細めるシホに頷いて、私は自分の格好を見下ろした。
 ヒナ、喜ぶかな、そうなのかな。
 そういうの、私にはわからないんだけど ]



 だからね、これがヒナが私に作ってくれた最後の服、
 ……になるのは、嫌だなあって。

[ ヒナの進路の話は、
 結局あいまいなまま終わっちゃったけど。
 未来のヒナが、私のために服を作ってくれるの、
 私まだ諦めてないんだからね* ]


【人】 覆面嫉妬団 ミルフィ

───回想・レイと(>>1:204>>1:205>>1:206)


…うん、英語が話せるってだけで、英語の研究?とかあんま興味ないし。


[話が逸れたことに安堵しながら、このままそらしてくれるとありがたいな、なんて。
10人────しかも同じクラスの人しかいない、なんてあまりにも不気味すぎる。

何より、文化祭当日みたいな喧騒が、今がおかしいことを如実に表していた。
────いや、それよりも綺麗な蝶が舞ってることのほうがおかしいか、なんて比べようもないことを比べてしまうくらいには、混乱している。

まだ大丈夫って言い合えるだけの気持ちの余裕があったから。
彼女が不安を掻き消すみたいに抱き寄せてくれたから。
だからこそ、彼女の言葉に私も緊張の糸が解けたように微笑んだ。]

(646) 2020/11/15(Sun) 23時半頃

【人】 覆面嫉妬団 ミルフィ




……もー、…、……ほんっと、かっこいいわ。
私も、多分、大丈夫。


[…だと、思う。なんて弱々しい言葉になってしまったのは、彼女が格好良すぎたからだろう。
さすが「王子様」なんて口にはしなかったが。

だから、きっと「ありがとね!」といつもみたいな弾けた笑顔でもむけて別れただろうか。]*

(648) 2020/11/15(Sun) 23時半頃

覆面嫉妬団 ミルフィは、メモを貼った。

2020/11/15(Sun) 23時半頃


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