人狼議事


1 冷たい校舎村(別)

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視点:


 ―― げんじつせかい ――

[ 目を開けたら、私の部屋だった。
 机の上に広げられた塾の宿題を枕にして、
 私は眠ってたみたい。

 なあんだ。やっぱり夢だったんだ。
 あまりにも生々しかったから、
 夢じゃないって信じちゃってた。
 でも、目が覚めてみれば、
 夢以外の何物でもない ]


[ こんな格好で寝たら肩が凝っちゃう。
 私は思いっきり伸びをして、
 あ、今何時かなってスマホに手を伸ばした。
 スマホに表示されるのは、
 現在時刻とメールのお知らせがいくつも。

 メール来てたんだ。気づかないくらい寝ちゃってたのね。
 なにかなって、私はタップして―――― ] 




[ そのまま、スマホを落とした ]
 
 


[ ごとんっていう音にはっとして、慌てて拾い上げる。
 信じられない気持ちで、もう一度見返した。
 何度読み返しても結果は変わらない。
 夢の中で届いたメールと同じ。 
 ただひとつ違うのは、送信者名がバグっていないこと。

 遺書にしか思えないメールの送信者は、、ヒナだった ]



 あれは、ただの夢でしょ?

[ そう思った。そのはずだった。
 でも、夢で見たのと一字一句同じメールが届くなんて、
 そんなことある?
 それとも今いるここも夢の続き?
 夢なら早く覚めてほしい ]


[ そういえば、届いてたメールは1通じゃなかった。
 他のメールも確認しないと。

 担任のたつみ先生から、メールが来てた。
 ヒナが病院に救急搬送されたって。
 病院の住所と名前が書いてある。
 最寄りの救急病院だった。

 残りのメールはメアから。
 「誰か帰ってきた?」
 「まだ?」
 「私、病院に行くね」
 「病院についたよ」
 そんな一言だけのメールがたくさん届いてた ]


[ ねえ、「帰ってきた?」って何。
 それって、まるで、まるで、
 あの夢が、夢じゃなかったみたい。

 私、帰ってきたの?
 私、精神世界にいた?
 ヒナの精神世界にいたの? ]



 とりあえず、病院に行かなくちゃ。

[ 行ってどうこうなるものじゃないけど、
 でも、家でじっとしてるなんて、
 そんなこととてもできなかった。

 私は、あの世界にいた9人と、
 たつみ先生にメールを送る ]

 『今から病院に向かいます』
 


[ 立ち上がって、部屋着なことに気づいた。
 クローゼットを開けて、少し考えて、
 私はミモレ丈のゆるふわスカートを取り出す。
 形に残る、文化祭の思い出の品。ヒナの作品。
 普段着にするには少し甘すぎるけど、
 冬に着るには少し薄すぎるけど、
 着れないこともない。
 地味目の上着を持ってきて、
 分厚いタイツを履けばきっと大丈夫。
 今日は大雪じゃないし ]


[ 部屋を出ると、廊下で妹にばったり会った。
 妹はあの日から、私と顔を合わせると、
 申し訳なさそうな顔をする。
 そのくせ、口元は笑ってるの。変な顔。
 この子が何を考えてるのか、
 やっぱり私にはさっぱりわからない。

 でも、もしも普通は相手の気持ちがわかるものなら、
 この子に私の気持ちがわかるとしたら、
 人間的に問題があるのは私よりもこの子が上だと思う。
 私のプライドが傷つくと承知の上で
 やったってことでしょ? 
 それって相当性格悪いわよね? ]


[ でも、本当にわからないの。
 理解できないし、変わってると思う ]

 桃香って変な子よね。
 
[ そう言ったら、妹の眉が奇妙に歪んだ ]

 昔から、私のお下がりは嫌だって、
 散々駄々をこねて
 新しいものを買ってもらってたじゃない。

 でも、彼氏は私のお古がいいのね。

[ 矛盾してると思う。理解できない。
 心底不思議でそう言ったら、
 何か喚きだしたけど興味がなかった。
 うっかり相手をしちゃったけど、
 私、今はそれどころじゃないの。
 喚いてる妹は放置して、私は両親の部屋に向かう ]


[ ノックをして顔を覗かせたら、
 母は寝てたけど父はまだ起きてた ]

 先生からメールが来て、
 友達が病院に救急搬送されたって。
 私、行ってくるね。

[ 私がそう言ったら、父は読んでいた本を閉じた。
 眼鏡を外してベッドから降りる ]

 お父さん?

[ 首を傾げたら、もう遅い時間で危ないから、
 車で送ってくれるって。
 玄関で待っていなさいって言われて、私は素直に頷いた ]

 ありがとう、お父さん。**
 


メモを貼った。


【人】 ビール配り フローラ

 
 ×月〇日

 好きな人ができました。

 ボールをつかむ骨張った大きな手が好き。
 声変わりの終わった低い声が好き。
 鼻筋の通った横顔が好き。
 笑うと細くなる、その目が好き。

 私、毎日が幸せです。
 

(50) 2020/11/13(Fri) 03時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
─ むかしのはなし、 ─

[ あ。あたしにも彼氏、居たことあったんだ。
 中学校の頃の話だよ。
 高校はもう、ぜんぜんダメだったけどさ。

 男子バスケ部の先輩。一個上。
 エースでも部長でもないけど
 レギュラーはってた、尊敬できる人。
 はじめはそんな印象だった。

 練習熱心でよく残って練習してたから、
 同じく残って練習していたあたしは
 自然と話す機会も増えて、仲良くなって。 ]
 

(51) 2020/11/13(Fri) 03時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ はじめは、ただの先輩で後輩だった。
 それこそ男女とか関係なく。
 あたしは女バスの先輩と同じくらいのノリで
 まじ上手いですね!って接してた。

 でもそんなノリ、周りが許さなくなっていく。
 中学生ってそんな感じだ。そんな感じでした。
 好きなの?付き合ってんの?
 あんなに仲良いんだからさ。って、ねー。

 だから、あたしも、意識しちゃった。
 「そう」なのかな。って、彼を見上げながら。
 あたし、好きなのかな。彼も、好きなのかな。 ]
 

(52) 2020/11/13(Fri) 03時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ 目の合った先輩が、すこしぎこちなく笑って
 照れたように目を反らしたのを見て、

 あ。あたし、この人となら
 付き合ってもいいかなって。
 そう、思いました。 ]
 

(53) 2020/11/13(Fri) 03時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ 告白されたときは舞い上がった。
 練習も、いつも以上に楽しくなった。
 どきどきが増えた。わくわくが増えた。

 色気づいて、化粧なんて覚えて先生に怒られて、
 でもこっそりバレないように
 薄くメイクしたりするようになった。

 一緒に帰ったり、手を繋いでみるだけで、
 胸が高鳴って、囃し立てられても笑ってた。

 おとな。こども。という区分は曖昧だけれど
 当時のあたしが幼かったのは、確かだ。 ]
 

(54) 2020/11/13(Fri) 03時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
 〇月×日

 ■■が好きでした。
 でももうそんな気持ちは、消えてしまいました。
 本当に未練など、無いのです。
 なのに、なぜ、こんなにも、
 

(55) 2020/11/13(Fri) 03時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ シャープペンシルの芯が折れる。 ]
 

(56) 2020/11/13(Fri) 03時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
─ おはよう、みんな ─

[ チャイムの音で、目が覚める。
 開いた薄目に映るのは、
 昨夜食べたポテトチップスのゴミ。

 夜にそんなの食べるの?とか肌荒れるじゃんとか
 文句はとっさに思いついたんだけど、
 ここが精神世界って言うのなら
 どんなにポテチ食べても平気なのかもね。

 そう思えば、食べない理由はなかったよ。 ]
 

(57) 2020/11/13(Fri) 03時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ 莉子が校長室の外見てくるって言って、
 琴子がトイレに行くって言って、
 あたしは、 ]


  あーい……いってらー…


[ ねむいよ。だってまだ、眠いじゃんか。
 うとうと、閉じそうな目で
 校長室を出る人々を送った。

 あたし、もうひと眠りしよっかな。
 だって、授業もないんでしょう? ]
 

(58) 2020/11/13(Fri) 03時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ 一度目の、朝のチャイムは
 誰も“消えたり”しなかった。
 だからあたしは、大丈夫だと思ってたんだ。

 思って、いたのにさ。** ]
 

(59) 2020/11/13(Fri) 03時半頃

ビール配り フローラは、メモを貼った。

2020/11/13(Fri) 03時半頃


ビール配り フローラは、メモを貼った。

2020/11/13(Fri) 22時半頃


[ 父の運転で、病院に向かう。
 助手席に座って、私はまっすぐ前を見てた。
 私、どうして病院に向かってるのかな。
 そんなことを考える。

 家でじっとしてなんていられなかった。
 行かなくちゃって理由もなく思った。

 でも、でも、ね、
 メアの話が正しければ、あの精神世界を閉じるために、
 誰か一人残らなくちゃいけない。
 だとしたら……ヒナは、助からない。

 きっと今頃、ヒナの治療にあたってるお医者さんたちは
 ヒナを助けるために力を尽くしているのに。
 ヒナは、多分、助からない。
 そのことを、私は知ってる ]


[ そして、もし、もしも、ヒナが助かったとしたら、
 その時は、別の誰かがあの世界に残ることになる。
 誰かが、ヒナの代わりに命を落とす。

 私、何を祈ったらいいんだろう。
 みんなで帰ってはこれないって知ってても、
 みんな帰ってきますようにって願うの?
 そんな、決して叶わないお願いごとに意味ある?

 でも私、
 私が残るから、みんなは帰っていいよとは言えなかった。
 一人残って、あの世界を閉じる役目を引き受けてもいい。
 そんな風には思えなかった。今も思えない。
 帰ってこられてよかったって思ってる ]



 ……お父さん。

[ 口数の少ない父は、黙って運転してくれてる。
 真っすぐ、暗い道の先を見つめたまま、
 私は父に話しかけた ]

 私、自分のこと、なんでも持ってるって思ってた。
 何も欠けたところがない勝ち組だって。
 でも、私、大事なところが欠けてる。
 そのことにやっと気づいた。

[ 多分、自分に欠けたところなんかなくて、
 自分のことを勝ち組だって思ってた。
 それこそが、私の欠陥だった ]


[ 出来のいい姉と出来の悪い妹。
 両親のいいところを全部もらった私と、残りかすの妹。
 そんな風に本気で思ってた。
 でも違った。
 私は、普通の人が当たり前にできることが、
 どうやらできないらしい。
 私は欠陥品で、
 プライドなんか粉々に砕けて、
 それでも、
 あの世界にたった一人で残ろうとは思えなかった。

 だからきっと、
 こんな感じでこれからも生きていくんだと思う。
 人の気持ちをわからないまま。
 空気を読めないまま。
 無神経って言われても ]



 ごめんね、こんな娘で。
 私、自分のこと、出来のいい人間だと思ってたのに。

[ 自嘲の笑みを浮かべた私に、
 思いがけない父の言葉が降ってきた ]

 「お父さんな、会社で、
  トンビが鷹を生んだなって言われてるんだぞ」

[ 思わず、え、と聞き返して、思い当たる。
 私の家庭教師の生徒は、父の同僚の娘さんだった。
 私が家庭教師になってから成績が上がったって、
 ご両親にも喜ばれてたんだった ]



 「でも、そんなことは関係なく、
  お前は、父さんと母さんの大事な子供だ」
 


[ 「そんなことは関係なく」
 その言葉に、思わず目を見開いてしまう。
 言葉を探すように、父は少したどたどしい口調で、
 「桃香は」と言う。

 なんでもよくできた私に比べて、
 出来がいいとは言えない妹。
 姉へのコンプレックスで潰れてしまわないように、
 両親は二人とも大事に思っていることが伝わるように、
 気を遣っていたつもりが、
 甘やかしすぎて増長させてしまった。
 父はそんなことを言った ]


[ 甘えて、甘やかされて、すべてを許されていた妹。
 私はあんな風にはなりたくなくて、
 ひたすら上を目指してた。

 私、もしかしたら、そうしたら愛されるって思ってた?
 甘えられない代わりに出来のいい娘でいることで、
 両親の自慢の娘でいようと思った?

 わからない。
 人の気持ちがわからない私は、
 自分の気持ちすらよくわかってなかったみたい ]



 ……お父さんとお母さんは、
 私の自慢の、大事なお父さんとお母さんよ。

[ 病院に到着した。
 父は夜間出入口の前に車を停めてくれる。
 迎えに来るから連絡しなさい、と言われて頷いた ]

 ありがとう。行ってきます。*
 



[ 目の前は真っ白。 ]
 


 
[ 操縦士の指示通りに動く、
 ただただ海を征く船でありたかった。 ]
 



[ 残念だね。
 志帆は人間だし、こころもあるし、
 時には指示に逆らいたくなることだってあるんだよね。

 澱のように、黒い気持ちが溜まった結果なのよね。 ]
 



  『理帆ちゃんはいいなぁ!』

[ 言いたくても言えなかったんだもん。
 だけど、言える立場じゃないのはわかってる。
 言えないよ、理帆ちゃんには。 ]
 


──現実世界──

[ ジェットコースターから飛び降りたみたい。
 心臓がばくばくしてる。 ]

  ぇ……、
  いま、の、なに?

[ ねえ、なんなの。
 暗闇の中、枕元を探して携帯を立ち上げる。
 光がとても眩しくて、目を細めた。

 日付と時間を確かめていたら、不意に目に入ったの。
 手首に不自然な線のようなもの。 ]
 



[ 携帯からの光じゃ全然足りないから
 リモコンを探り当てて照明のスイッチオン。

 ……蚯蚓脹れ。
 パジャマを捲ったり覗いたりしてみれば、
 至る所が赤く盛り上がっている。
 精神世界でナイフをあてたところと見事一致です。 ]

  帰ってきたの?

[ それとも追い出された? わからない。
 目を丸くして考えてみるけど、なんもわかんない。 ]
 



[ 呆然として、携帯に再び手を伸ばせば、
 メールの通知に気がついた。

 古い順から一通目。琴子。
 二通目、担任。三、四、五……通目、めあり。
 めありで通知がいっぱいになってたから、
 めありのから開こうね。 ]

  ……めありぃ。今帰ってきたっぽいよ。

[ めあり本人に届くはずのない答えを零して、
 メールをひとつひとつ検分していく。 ]
 



  ことめろ、どうして?

[ ねえ、どうしてよ。教えてよ。 ]
 



[ わかんない。わかんない。わかんない。
 携帯片手に固まってたら、もう一通メールが届く。 ]

  びょーいん、……いかなきゃ。

[ 救急搬送されたって。
 病院に行ったところで何かできるわけでもないけど。
 だって呼ばれたわけだから、いかなきゃね。
 人間って聴力が最後まで残るってきいたことあるし、
 案外呼びかけたら、なあに?って起き出すかもじゃん。

 変換する時間も惜しくて、『わたしもいく』と返信。
 ベッドから飛び降りた。** ]
 


メモを貼った。


 ―― 現在/病院 ――

[ 夜の病院はひとけがなくて、しんとしてる。
 なんだか、あの世界で登校した時のことを思い出した。
 静まり返った昇降口に戸惑ったっけ。

 名前を呼ばれた気がして顔を向けたら、
 体当たりするみたいにメアが抱き着いてきた。
 私のメールが届いた後、
 入口で待っててくれたみたい ]

 ただいま……でいいのかな。

[ 「帰ってきた?」ってメアのメールを思い出して、
 私はそう言ってみる。
 あの世界は、私が見た夢じゃないのよね?
 私は、単に夢から覚めたわけじゃなくて、
 あの世界から帰ってきたのよね? ]


[ シホも帰ってきたみたい。
 「わたしもいく」ってメールが届いてたから
 そろそろ来るんじゃないかって、
 そのまま入り口で待つことにした。

 メアが「みんな帰ってくるよね?」って言う。
 私はうんって……言えるわけないじゃない ]

 メアが言ったんじゃない。
 あの世界を閉じる人は、帰れないって。

[ こういう時、こんな返事をしてしまうから、
 私は無神経って言われるのかな。
 でも、他になんて答えればいいの? ]


[ 私がそう言ったら、メアは、
 あの世界を閉じる人は、
 みんなの中の誰かである必要はないって言いだした。
 なによその新情報。聞いてない!
 そんな大事なこと、どうして教えてくれなかったの! ]

 ヒナと関わりの深い、もう亡くなってる人……? 

[ 世界を閉じるのは、
 世界の主と関わりの深い故人でもいい。
 必ずしもあの校舎にいるうちの一人である必要は
 ないんだって。
 もう一度言う。
 そんな大事なこと、どうして今まで黙ってたの! ]



 それなら、それなら……、
 みんな無事に帰ってきてって、願ってもいいのかな。

[ ヒナも、みんなも、みんな揃って、
 あんな寂しい場所に誰も置き去りにならずに済むように。
 そうお願いしても、いいかな** ]


メモを貼った。


【人】 ビール配り フローラ

 
─ ねむいよ、琴子 ─

[ 夜更かしもそこそこしたし、眠いよ。
 眠くない?あたしはねむい。

 うとうとして、また寝て、
 だって、学校ないんだからさ。
 どうせ出れないんなら、
 てきぱき起きてる意味もないじゃんか。

 そんなわけで、あたし、寝てました。
 お寝坊でゴメンね。 ]
 

(325) 2020/11/14(Sat) 18時頃

【人】 ビール配り フローラ

 

  ンぐう……
  うえぃ、なにぃ…くぎい?


[ ゆさゆさ。
 あー揺れる揺れる。
 あと五分。ってテンプレなセリフを
 流石に吐きはしないで、目を開ける。

 琴子のお顔が見える。おはようございます。 ]
 

(326) 2020/11/14(Sat) 18時頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ ぎゅっと抱きしめてもうひと眠り。
 ……なんて、思わなくもないけれど
 両手いっぱいの釘を見て>>212
 そんなこと、できやしないわ、ってね。 ]


  え、なにそれ
  どーしたの、琴子


[ いつまで寝てるやつはソファに打ち付けんぞ。
 ……って、キャラでもないでしょ。

 一気に目の覚めたあたしは瞬く。 ]
 

(327) 2020/11/14(Sat) 18時頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ 呆気にとられたけれど、
 釘は廊下に落ちていたものらしい。

 もしかすると、突然現れた蝶や花と
 同じ種類の現象、なのかもしてない。 ]


  ちょうちょ、おはな、ってきて
  今度は釘ぃ…?
  急にイメチェンすんじゃん


[ 今までの、女の園、でもないけれど
 メルヘン的な創造物?とはイメージが変わる。 ]
 

(328) 2020/11/14(Sat) 18時頃

【人】 ビール配り フローラ

 

  なんで釘なんだろ
  ……琴子ぉ、あぶないから置きなあ?


[ 両手いっぱいに掬って持って、
 ふとした瞬間に刺さっちゃいそう。

 とりあえず、あたしはあくびをしながら
 ふわふわしてそうなクラスメイトにそう言う。 ]
 

(329) 2020/11/14(Sat) 18時頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ その後、教室にお菓子があるって言われて
 あたしはのこのこ着いていく。
 だって、お腹減ってるのは確かなんだし。

 ここ、精神世界だって言うのに
 お腹が減るんだもんな。不思議だよ。
 空腹になるってことは
 あたしは、この世界作ってないんじゃ。
 って思うけど、みんな空腹になってるみたい。

 なんだかねー、そうかー、
 そんな簡単に特定させてくれないんだー。 ]
 

(330) 2020/11/14(Sat) 18時頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ 慣れない校長室から出て行って
 慣れた教室へと歩いていく。
 花蓮も居たかな?なら一緒に行こってするよ。

 教室だけが、装飾されてなかった。
 いつも通りの空間に戻れるんだ。
 そんな期待が、あったんだろうな。 ]


  ……なにこれー

 

(331) 2020/11/14(Sat) 18時頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ バリケード。動かされた机。……人形。 ]


  琴子、


[ まず、動いていった琴子が
 怯えたみたいに後退りするから駆け寄る。

 近づかずにも、あたし、分かるけれど
 落ちた黒板消しを拾いながら
 横目で一瞬マネキンの方を盗み見る。

 黒板消しを握りしめる、指先が冷たい。 ]
 

(332) 2020/11/14(Sat) 18時頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ のっぺらぼうの、ゆり。
 ゆりもさ、この世界で死んじゃったのか。
 黒板消しをもとの場所にもどして。
 ゆりも、現実にもどったのかな。 ]


  だいじょうぶ?琴子
  ……ゆりも、こうなっちゃったのか
  やばいねー…ハハ
  かしこ組、減んのつらー…


[ あ。
 これ、笑うとこ、じゃなかったかも。* ]
 

(333) 2020/11/14(Sat) 18時頃

[ 言いたくても言えない。って私にはわからない。
 言える立場とか、言えないとか、
 そういう感覚、私にはわからない。
 言っていいことと悪いことって
 どうやったらわかるんだろう。
 みんなはどうしてわかるのかな。

 たとえそれが裏とか表があるということだとしても、
 無神経ではないということで、
 気遣いができるということで、
 私にはないものを持ってるっていうことなんだろうな ]


 ―― 現在/病院・夜間入口 ――

[ 新情報が聞けたけど、正直今更感がすごいと思うの。
 みんな帰ってこれる可能性がある。
 みんな帰ってきてって願ってもいい。
 それは確かに嬉しいけど、
 でもその情報を一番必要としてるのは、
 帰ってきた私じゃない。
 まだあの校舎にいるみんなの方だ。

 テレパシーテレパシー。
 この情報、校舎のみんなに届きませんか。
 無理かー。

 ところで、変な姿勢で寝ちゃってたせいか、
 肩凝りが酷くて。右肩が痛い。
 リコが帰ってきたら、肩揉ませようと思う** ]


メモを貼った。


【人】 ビール配り フローラ

 
─ わらおうよ、琴子 ─

[ どんどん、減っていくんだー。ってね。
 そういう、映画みたいだね。

 そっかー。朝も消えちゃうのか。
 じゃあまた誰か、居なくなるのかな。
 次はだれが、死んじゃうのかな。

 他人事みたいなこと、考えてた。
 だって、他人だもん。
 ここを作ったのがあたしだったら、
 もし、あたしだっていうのなら、
 他人事で済ませることはできないけれど。 ]
 

(364) 2020/11/14(Sat) 19時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ あたしも、これから死ぬのかな。
 それとも、死のうとした後なのかな。 ]
 

(365) 2020/11/14(Sat) 19時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ ──ぎゅう、と腕を握られて>>340
 あたしは現実に引き戻される。
 あ。ここ現実じゃないんだっけ。 ]


  ……っくりしたぁー

  死んでー…ないんじゃないかな
  あたしも、よくわかんないけどさ


[ 百合亜は死んでしまったか
 現実に帰ったかの二択なのだろう。
 そのどちらかであると、断言することはできない。
 希望だけで、あたしは後者を選んだ。 ]
 

(366) 2020/11/14(Sat) 19時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ どうして、笑えるの?>>341
 琴子が子供みたいに聞く。 ]


  え?どうしてって……
  んー、どうしてだろ

  でもさ、もう諦めるしかないじゃんか
  百合亜みたいな、
  「私、自分の納得できないことは受けません!」
  って人ですらやられちゃったんだから
  たぶんあたしたちは、この世界のルールに
  逆らうことなんてできないんだろうな

 

(367) 2020/11/14(Sat) 19時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 

  だからもう、諦めの笑顔ー…みたいな?
  あえていうなら、逆に笑えてくるよ、って感じ


[ べつにさ、マジでウケてるわけじゃないよ。
 でももう、なんかもう、
 あたしたちはホラー映画の登場人物みたいに
 振り回されるしかないのかなー。
 そんなことは思って、笑えたのかもね。 ]
 

(368) 2020/11/14(Sat) 19時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ 振り回されるのは、つらいなー。
 振り回すのも、つらいけど。* ]
 

(369) 2020/11/14(Sat) 19時半頃

メモを貼った。


[ 静かで冷たい病院の廊下に、
 カツンカツンっていう足音が響いてきた。
 こっちに向かってくる足音だってわかったから、
 顔を向けたら、たつみ先生だった ]

 先生、こんばんは。
 ヒナは、

[ 頭を下げて、夜の挨拶をすると、
 先生は渋い顔をしてた。
 それでなくても愛想のない顔なのに ]


[ 高校生がこんな時間に出歩くのはとか、
 受験生なんだから帰って寝ろとか、
 渋い顔で始まったお説教を私は遮る ]

 父に車で送ってもらいました。
 帰りも迎えに来てくれます。
 夜更かしは慣れてます。受験生なので。
 大体、こんな状況で、
 家に帰っても寝れるわけがないです。
 それで、ヒナは、

[ 外部受験なので受験勉強頑張ってます。
 ゆーえーにー、夜更かしにも慣れっこです。
 おとなしくのこのこと家に帰るわけないです。
 畳みかけるように言うと、
 先生は諦めたようにため息をついた ]


[ ヒナは、一酸化炭素中毒で、
 予断を許さない状態、らしい。
 お母さんも病院に来てる、そうだ。

 一酸化炭素中毒。どうして、そんな。
 助かっても深刻な後遺症が残ることもあるって、
 聞いたことがある。
 どうして、どうして、
 ……って、ヒナは死ぬつもりだったんだものね。
 助かった時の後遺症のことなんか、
 考慮に入れる必要、ない。

 ああ、メアがまた泣いちゃう。
 鞄からハンカチを出してメアに渡しながら、
 私は唇をかみしめた* ]


ビール配り フローラは、メモを貼った。

2020/11/14(Sat) 21時半頃


──現実世界──

[ ばたばたと準備。
 着替えている最中に、首にも蚯蚓腫れを発見。
 こわー。こわいね。

 ハイネックに、ぐるぐる巻きのマフラーで隠す。
 これでかわいい志帆ちゃんの完成です。やったあ。
 顔は、しんでるけど。
 無理でしょ、この状況で。可愛くいられるわけない。 ]
 



[ 準備がうるさかったのかな。
 自室の扉が控えめのノックの後に開いて、
 パパがそろりと顔を出した。
 なにしてるんだって。なにしてんだろうね。
 これから病院にいくんだよ。 ]

  びょーいんに行ってくる。
  ……友達に呼ばれてるから。

[ 理帆ちゃんのこともあるし、
 あんまり詳しくはいいたくなかったよ。
 怪訝な顔をしたパパ。わかる。

 こんな遅くに呼ぶのは非常識だな、って。
 わかるよ。ほんと非常識だよね。
 なに勝手に死のうとしてるんだろうね。 ]
 



[ なんで勝手に死のうとして、
 勝手に人の事を精神世界に呼んでるんだろ。 ]
 



[ 後半はいいけど、前半は許しがたい。
 月に代わって、ご案内☆
 じゃなくてお仕置きしちゃうよ。 ]
 



[ どうしても行かなきゃいけない。
 パパを説得して、タクシーを呼んだ。
 明日も仕事あるだろし、
 出来の悪い次女の事なんか置いといてゆっくり寝てね。
 きっと起きているだろうママにもよろしく。 ]
 


──病院──

[ メーターが思ったよりも早く回るのを見ながら、
 無言ではやくはやくって、携帯を握りしめる。

 深夜の病院って思ったよりも、怖いね。
 辿り着いた先、釣銭はいりません。
 お札を何枚か取り出してタクシーの運転手に渡す。
 開いた扉を閉めずに、早足で目的地に向かう。
 どこかな、ここ? きょろきょろして。
 知ってる顔をみっつ見つけて、寄る。

 めあ、って声を掛けたら、素早く動くめあり。 ]
 



  ……めありぃ、生きてるね。

[ どん、って体当たり。めありの洗礼。
 抱き着かれながら、重力に抗えずに地面に尻もち。
 受け止めきれなかったね。ごめん。
 ゆりのハンカチも落ちたかも。

 立ち上がって、コートのすそを払った。 ]
 
  ゆりーのも、息してるね。
  ……うん、よかった。

[ なにがいいのか具体的にはすぐ言えないけど、
 でもさ、百合亜がここにいてうれしいよ。
 かしこがいると百人力じゃん!
 かしこの力で琴子をどうにかして。どうにか、* ]
 


メモを貼った。


メモを貼った。


[ シホからはメールが届いてた。
 届いてたから、シホが帰ってきてるのは知ってたのに、
 実際に顔を見たらほっとしたの。
 わかってたことを目視してから安心するなんて、
 全く非効率だと思う。
 非効率な、私の心 ]

 シホも無事だね。
 よかった。
 ……シホも、

[ メアのマネキンは見た。
 私も多分、あの後マネキンになったんだと思う、
 だったらやっぱり ]



 シホも、あの世界で死んで、マネキンになったの?

[ 言っていいことと悪いことがわからない私は、
 オブラートになんて包まないで直球で聞くよ。
 普通の人なら、ヒナが生死の境をさまよってる病院で、
 “死んだ”なんて口に出すのは
 憚られるのかもしれないけど。
 私にそんなデリカシーはやっぱりないの。

 たつみ先生にはきっと意味不明な会話だったと思うけど、
 そういう配慮もやっぱりない。
 説明するつもりもないので、
 こんな夜中にクラスメイトのために駆け付けた
 可愛い教え子たちのために、
 何か温かい飲み物でも奢ってくれないかな。
 というか奢ってください* ]


ハンカチは涙を拭くのに貸した時点で洗濯確定だから、いいよ。許す。



[ 現代っ子はデジタル依存!てよくいうけど、
 やっぱね。顔と顔を合わせるのは大事だよね。
 顔を見て、声をきいて、体温確かめてって。

 ま、手紙とメールなら、
 どっちもどっちじゃんね〜とおもうけど。へへ。 ]

  うん、元気。

[ なんなら、ここで月うさポーズをしてもいいくらい。
 かおはしんでるけど、
 きっと64(0..100)x1点くらいの出来になるよ。 ]
 



[ あ、だめ。−10点くらいの出来になるかも。
 かなり微妙な出来になっちゃう。
 中央くらい。志帆らしいね。
 オブラートなしの直球ストレート。
 一瞬だけどうしようかなと目を逸らした。 ]

  ……そぉだよ。
  みてみる? まだ腫れてるの。

[ コートの裾をまくりがてら、
 担任に視線が行って。
 じょしこーせーの瑞々しい身体を見たいなら、
 たつみんさあ、コーヒーかコンポタ奢ってよ。と言う。
 あほらしくて付き合ってらんねーとおもったのか、
 担任は病院内に消えていく。まったねー。 ]
 



[ 担任が視界から消えたのを確認してから、
 コートと、ニットを捲れば、蚯蚓腫れがみえた。
 傷にはなってないから、まだ見れるでしょ。 ]

  あの世界で、
  切ったところがこんなんになってんの!
  びっくりだよね。

  ……ゆりーんやめありぃは?
  誰かの声が聞こえた? 手首とか切った?

[ 二人はどうだったのかなあって、首を傾げる。
 いや、ほんとにね。
 どうして琴子の精神世界で、
 理帆の声が聞こえたのかなって、ふしぎだよ。* ]
 


メモを貼った。


[ 元気って、元気じゃない顔でシホは言う。
 ああ、同じだねって私は思う。
 私もね、体は元気なの。
 メンタルは、メアとシホを見てちょっと浮上したけど、
 まだわりとグロッキーかもね。

 オブラートに包まない私の質問に、
 シホは目をそらしたけど、
 返ってきたのは肯定だった。
 やっぱり帰ってくるためには、
 あの世界で死なないといけないみたい。

 あの世界に残ると現実では死んじゃうのに、
 現実に帰るためにはあっちで死ななきゃいけないなんて、
 変なの。
 まったく論理的じゃない仕組みだと思う。
 どちらかの世界でしか生きられないってこと?
 生きていく世界を選べってこと?
 その割に、私に選択肢なんてなかったけど。
 容赦なく殺されたよね ]


[ え、先生、シホの身体見たいの? むっつり?
 って視線を向けたら先生は背を向けた。
 私はブラックコーヒーがいいです。
 長い夜になりそうなのでそうリクエストしたけど、
 先生は買ってきてくれるのかな。
 ヒナのお母さんのところに戻っただけかも。
 買ってきてくれたら、
 それはシホの身体を見たいってことで、
 それはそれで問題よね ]

 わ、なんでそんなことに。

[ シホが服を捲ったら、そこには蚯蚓腫れ。
 雪は降ってないけど寒いんだから、もういいよ。
 風邪ひくよって、私はすぐに戻してもらおうとする。
 私? 私はね…… ]


[ 思い出して、私は渋面になったと思う。
 さっきのたつみ先生に負けないくらい ]

 私は何も聞いてない。どこも切ってないよ。

[ なんだかすごく平和に帰ってきたみたいじゃない。
 でも、そんなことなかった ]

 私は現代文のテストやらされて……、

[ 屈辱。言いたくない。言いたくない!
 でも「ゆりーのだから100点取れたんだよね」なんて
 シホに言われたらもっと惨めになる ]



 …………0点だったことしか覚えてない。

[ あーーーーーー!
 でも、まだシホでよかった。
 これがリコだったら指差して笑われそう。
 私、屈辱で憤死する。

 八つ当たり気味に私はメアからハンカチを取り返して、
 自分の鞄に突っ込んだ ]

 だから、痕とかそんなのは全然ない。
 肩は凝ってるけど。

[ それは、勉強机で寝てたせいで、
 私の死に方は関係ない……はず* ]


【人】 ビール配り フローラ

 
─ わかんないね、琴子 ─

[ 後味、悪い展開になるのかな。>>376
 あたしにはまだ、分からない。
 でも、いつかは、見ることになるんだろうな。
 あ。本当に死ぬのなら見なくていいのか。 ]


  今はだといいなーって祈っとこ


[ あたしは、そう言って、困り眉で笑う。
 やっぱさ、ここまできちゃったなら
 笑うしかないんじゃないかな。 ]
 

(429) 2020/11/14(Sat) 23時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ 逆らえないルールに抗い続けるほど
 あたし、気力に溢れたひとじゃない。 ]


  どーだろ
  怒られるかなー
  怒ったらこわいもんな、ゆりぴよ


[ ふらふらと、教室を眺めて、
 ここもいつも通りじゃなくなっちゃったね。 ]
 

(430) 2020/11/14(Sat) 23時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ 文化祭、楽しかったよ。
 みんなとやれて、嬉しかった。
 副委員長、やれて、ラッキーだった。

 飾り付けた教室。綺麗な衣装。
 心から笑って、終わったら寂しくて、
 何度も写真を見返して、大切な思い出。

 このクラスが、学校が、
 好きなんだな。って認められたのは
 文化祭があったからなんだ。そうなんだよ。 ]
 

(431) 2020/11/14(Sat) 23時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ でもさ、“いつも通り”がなくなったら
 あたし、やっぱり、つらいな。

 変わらない時間の中で、
 消えていくクラスメイトの中で、
 どういう顔、すればいいの。 ]
 

(432) 2020/11/14(Sat) 23時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 

  どうだろうね
  あたしにもまだ、わかんない

  でも……たぶん、違うんじゃないかな
  なんとなく、なんとなくだけどさ


[ 蝶とか、花とか、……釘は違うけれど、
 あたし、あたしね。
 きっとそんなきれいなもの、うみだせない。 ]
 

(433) 2020/11/14(Sat) 23時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ あたしは、腕を掴む琴子の手を
 反対の手で掴みかえす。
 冷たいかな。冷たかったら、ごめんね。

 遺書を書いたかもしれないひと。
 次マネキンになるかもしれないひと。
 でもいま、あたしも、琴子も
 肌があって、肉があって、血があって、
 いつも通り、生きているように見えるよ。

 そう思えば、いつも通り振舞えるよ。
 振舞えるの。振舞えるのにさ。 ]
 

(434) 2020/11/14(Sat) 23時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ 文化祭の楽しげな音楽が聞こえる。
 非日常の音が反響してる。
 掴み返した手に、力が入る。 ]
 

(435) 2020/11/14(Sat) 23時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 

  ……なんでこんなことなっちゃたかな

  あたしさー、昨日寝る前考えてて
  今までのこと、思い返してたの
  ここに居る、…居た、みんなのこと

  学校来てたとき、別に普通だったよなとか
  なんか可笑しいとこ、無かったよなーとか

 

(436) 2020/11/14(Sat) 23時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ 黒板を振り返る。
 非日常な報告の数々。

 琴子は、手を放してくれたかな。
 放してくれなきゃ諦めて掴まれたまま、
 あたしはチョークを手に取った。

 蘇ったこの文化祭を見て、あの時を思い出して、
 みんなのこと、だいすきだなって思って。
 あの時の感情が蘇って、
 だから、泣きそうになった。

 どんな顔すればいいのかな。なんて、
 考えなくてもよかった、あの時間が好き。
 あたしの、みんなが呼ぶあたしの
 思った通りの顔で笑えてた、あの時間が好き。 ]
 

(437) 2020/11/14(Sat) 23時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ 大切な時間を穢さないで。
 あたし、マネキンを見る度に叫びそうになる。 ]
 

(438) 2020/11/14(Sat) 23時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 

  だって、もしも、もしもさ
  この中に、死にかけてるやつがいるのなら

  それがあの遺書を書いたやつってなら、
  ここに呼ばれたあたしたち、
  もしかしたら、止められたのかなー…ってね

  まあさー、起こったことは、変えられないし
  自殺の原因聞いたとしても
  解決できるかなんてわかんないけど

  でも自殺なんてするんなら、
  悩み、打ち明けてくれたっていいじゃんか…

 

(439) 2020/11/14(Sat) 23時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ いい言葉が思いつかなくって、
 「ばか」って、その二文字だけ
 ふざけた文字を、黒板の隅に刻む。

 チョークの白い粉が、削れて、落ちた。 ]
 

(440) 2020/11/14(Sat) 23時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ ここが本当に精神世界で、
 誰かが本当に自殺しようとしてるなら、
 あたしは、ばか、って言いたいよ。
 そう言って、抱きしめてやりたいよ。

 そんなことする資格、ないのにさ。 ]
 

(441) 2020/11/14(Sat) 23時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 

  …──なんてね

  誰だって人に言えない悩みの
  一つや二つあることくらい、
  あたしも、よくわかってるよ

 

(442) 2020/11/14(Sat) 23時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ それは、本当に、分かってるんだよ。
 だから「遺書メールの送り主」候補から
 いつまでも自分を外せないでいる。* ]
 

(443) 2020/11/15(Sun) 00時頃

ビール配り フローラは、メモを貼った。

2020/11/15(Sun) 00時頃



[ かしこの考察。合ってるね。
 精神世界にまだ居たら、
 かしこパワーで琴子のことも、みんなのことも、
 きっといい方向に導けたでしょうに。

 へんな仕組みも、絡まった糸をほぐすように、
 どうにかいい糸口がある、のかもしんない。
 しんないけど!わかんないけど! ]
 



[ めありぃはおしるこだかんね!
 買ってきてくれるかはわかんないけど、
 意味不明な会話をする生徒をそっとしておいてくれる、
 やさしさは受け取っておくね。たつみん。

 JKの身体が見たかったら、夏を待ってください。
 手首よりももっと先が夏服なら見れるよ。笑。 ]

  わかんない。けど。
  なんかリンクしてるのかもね。
  
[ 精神世界と現実世界。
 琴子の心と体がリンクするのは解るけど、
 志帆のもリンクすんだあとすこしおもしろい。 
 
 風邪は引きたくないから、
 ニットとコートとで再び手首を覆い隠そうね。 ]
 



[ 百合亜の顔、すっごい渋い。
 渋顔選手権あったら、1位とれるよ。
 メンタルが元気なら、一枚記念の写真撮ったのにな。 ]

  うん。
  ……うん。ん?

[ え?聞き間違い?
 0って、前に10ってつかないの?
 え?まじ?ってめありと固まってたとおもう。
 めありの手からハンカチが消えて、
 めありと志帆の固まった体が動き出す。
 え?ふつうにびっくりでしょ。 ]
 



  よっぽど難しいテストだった、の、かな?
  そもそも問題文が読めなかった?
  英語とか、あ、違うな。スイス語?とか?

[ ね。たぶんそうだよ。とめありと顔を見合わす。
 痕とかはのこってなくてよかったな。

 めありは詳しくはいいたくなさそうだったけど、
 百合亜とも志帆とも死に方が違うって。そっか。 ]
 



  ……次は誰が帰ってくるのかなあ。
 
[ どうなんだろうね、と深く吐いた息は、
 しろく、空に消えていく。** ]
 


メモを貼った。


[ かしこパワー?
 どうなのかな。どうなんだろうね。
 私、勉強はできるけど、
 それだけだって思い知っちゃった。
 学校でも塾でも習わない、
 教科書に載ってない問題は解けないみたい ]


[ たつみ先生は表情ないけどいい先生です。
 きっと今も時間外労働です。
 でも来年の夏は私も志保もJKじゃなくてJDなので、
 先生はJKの身体見られないと思います。
 あんまり言うとブラックコーヒー、
 冷たいの買ってこられても困るので
 このへんでお口にチャック ]

 シホ、切ったって言ったよね。
 それで、リンクしてるって。
 シホ……切ったんだ。

[ あの世界の主はヒナ。
 自殺を図ったのはヒナ。
 それなのに、あの世界で、シホは自分を切ったんだ。
 だって「切られた」じゃなくて
 「切った」って言うんだもの。
 それは、そういうことだ ]


[ 「なんで切ったの?」
 聞きたかったけど、聞かなかった。
 それは、気遣いとかそういうのじゃなくて、
 知りたいけど、知りたくないっていうか。
 そういう、私の気持ちの問題。

 ヒナが自殺を図ったって事実で
 今割と打ちのめされてるのに、
 シホがあの世界で自殺のようなことをした理由を聞くのは
 ちょっと今は、耐えられそうになかった。
 殺されたとかそういうのなら、聞けたと思うんだけど ]


[ でも、私の0点の件を話すのは、もっと耐えられない!
 そんな、フリーズしないでほしい ]

 私には難しいテストだったの。日本語だったけど。
 ……というか……うん、そうだねえ……、

[ 私、あの時、自分じゃなければ100点取れるのかなって
 思ったけど。
 無理じゃない?って今は思うの ]

 あのテストで100点取れるなら、
 あの世界の主が誰なのかもわかったし、
 そもそも、ヒナのこと、止められたかもしれない。

[ そうじゃない? 違うかな?
 私、この分野ではかしこじゃないって思い知ったから、
 間違ってるかもね ]


[ 次は、ってシホが白い息を吐きだす。
 みんな揃ってとっとと帰ってきなさいよって思うけど、
 そのためにはあの世界で死ななきゃいけないと思うと、
 複雑な気持ちにもなった ]

 そう、それよ。
 聞いてよシホ、
 メアってば、すごく大事な情報を言い忘れてたのよ。

[ ああそうだった、この情報も共有しとかなくちゃって、
 私は世界を閉じる人についての新情報
 シホに伝えることにする。
 本当はまだあの世界にいる人たちに届けたいんだけど、
 ままならないものよね。
 メアは「ごめんねごめんね」って言ってるけど、
 十分反省してほしい** ]


メモを貼った。


[ 自殺を図ったヒナは、
 スイセンの花を一輪抱いてたんだって。
 それを聞いた時、
 私は校舎に咲いてた花のことを思い出した。
 ああ、あの世界はヒナの世界だったんだって、
 思い知ったような気がした。

 スイセンの花言葉は「うぬぼれ」とか「自己愛」とか
 そういうのみたいよ。
 ヒナ、どういうつもりでスイセンを抱いてたのかな。
 それとも、深い意味なんかなかったのかな。

 私なら、ヒナに黄色のスイセンあげたいな。
 ううん、ヒナだけじゃない、みんなにあげたい。

 黄色のスイセンの花言葉は
 「私のもとへ帰って」らしいから。
 みんな一緒に帰って来いって、そんな気持ちを込めて。
 たとえそれが、死にたくなるような現実だとしても** ]


[ もし、まだ私があの校舎にいたら、
 きっと自分の分だけご飯を作って食べていたと思う。
 人の分も作るなんて、誰かに言われなければ
 思いつきもしなかったと思う。
 人の分も作る?
 どうして私がそんなことしてあげなくちゃいけないの?

 不利益を被ること、損をすることが私は好きじゃない。
 でも、私のその考え方こそが、
 私に不利益をもたらしていたとしたら? ]


[ もし、3-1の誰かが、どうにもならない理由で、
 私にノートを返すという約束を破ったとしたら、
 私はどうするのかな。
 中学の時みたいに、もう二度と貸さない?

 ……実際にそんな状況になってみてからでないと
 わからない、なあ。
 でも、少なくとも私は、
 二度と貸さないに決まってるじゃない、とは
 断言できないのよね ]


[ でも、私は今でもプライドはものすごく高いし、
 プライドで飯は食えないって言われても、
 プライド捨てるくらいなら餓死するって言い返すと思う。

 私はかしこで勝ち組だよ。
 欠陥品かもしれないけど、
 ものすごく高価な器にひびが入ったって、
 粉々にして捨ててしまえとはならないでしょ?
 金継ぎして大事にするでしょ?
 私の傷は、致命傷なんかじゃない。
 傷があるって事実が死ぬほど悔しいけど、
 それでも豪華に金継ぎして、
 私は私を生きてやるからね ]


[ 同じ穴の狢じゃないけど、
 でも、3-1のみんなは大事な友達よ。

 ちなみに狢はあまり可愛くないから、
 みんなとっとと穴から出てきた方が
 いいと思うな(笑)** ]


メモを貼った。


[ あの世界のみんなは、大雪に閉ざされた校舎の中、
 文化祭の光景に囲まれているのに、
 現実世界に帰ってきた私の方が、
 文化祭の衣装着てるの、おかしくない?
 そう考えるとちょっとだけ愉快な気持ちになれたかも ]


[ たつみ先生は戻ってこない。
 可愛い教え子たちに奢ってやろうって
 発想はなかったみたい。
 ひとけのない病院の入口に、空調の暖かさは届かない。
 節電かな。エコですね ]

 自販機コーナーで飲み物買わない?

[ 温かいものが飲みたくなって、
 私はシホにそう言った* ]


メモを貼った。


メモを貼った。



[ Q.友人の精神世界に閉じ込められたとき、
   どう行動するのが最適解だろうか。 ]
 



[ A.臨機応変に対応しましょう。 ]
 



[ もし学校や塾で習っても、
 こんなことしか教えてくれなさそうだよね。

 答えは自分で考えろ、って言われると困っちゃうな。
 教えてくれたら、できるかもしんないけど。
 パンケーキのレシピみたいにね。 ]
 



[ 切ったよ。
 自分で、自分の意志で、自分の事を切った。
 なんで切ったの?って言われてもさ、
 理帆ちゃんの声がまた聞きたくて。
 志帆はいいね、以外の言葉が聞きたくて。

 手首とか切ったところで、
 精神世界でも、現実世界でも、
 理帆ちゃんの声は聞こえてないんだけどね。笑。
 ま、きこえてきたら、幻聴だしね。笑。 ]
 



[ 百合亜は気遣いか、それ以上は聞いてこないから、
 ただただ、うんうんって頷いただけになった。

 ありがとうねえ。
 もし言いたくなったら言うから、
 そんときは回谷さん家の、
 お金をかけても出来の悪い次女の話を聞いてね。 ]
 



[ フリーズしちゃうよ。
 だって、志帆の中では、
 ゆりーんは問題をすいすい解いちゃう子だもん。
 できないことなんて、あんまりないでしょ。 ]

  ん〜、そっかあ。

  ……うん。うん。
  きっと誰も100点とれないよ。
  とれるなら、ことめろくらいじゃない?

[ 琴子がどうして死を選ぼうとしたのか、知らない。
 ほかの子も一緒でしょ?と思うけど、違うのかな。
 0点を取ったという問題の内容はわからないから、
 何とも言えないところがあるけども。 ]
 



[ わ。勢いがすごい。
 重要なこと、と教えてもらったこと。
 ぱちぱち瞬いて。 ]

  ……ことめろの近くで、
  だれか亡くなってたら、いいけど、……

[ 人の死を願うなんて不謹慎かも。
 でも知らない誰かより知ってる誰かのほうが大事なの。
 おじいちゃんとか、おばあちゃんとか、ほら、
 お年を召した方は天に昇る時期も、ちかいし、ほら。

 言い訳してるけど、不謹慎なのは変わりない。
 めありもちょっと微妙な表情。 ]
 



[ 誘われれば、小さく頷く。
 精神世界にいたときみたいには、
 靴はしんでないけど、ちょっとここ寒いね。 ]

  たつみん、買ってきてくんなかった!

[ 悲しい!って大げさに伝えて、
 なんてないことないように、
 軽やかに病院の中を三人でゆきましょうか。* ]
 


メモを貼った。


【人】 ビール配り フローラ

 
 〇月×日

 琴子が衣装を作ってくれました。
 うれしい。いよいよ文化祭も近いです。
 うまくいくか、不安もあるけれど、
 本当に楽しみです。
 

(580) 2020/11/15(Sun) 21時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ 文化祭。>>381
 目の前にひらひらと揺れるワンピースの衣装。
 あ。マジであたしのも作ったんだーって
 ちょっと笑った。すごいな。 ]


  ヤバじゃん、かわいっ
  頑張ったんだね、琴子
  あんがと、もちろん着させていただきまーす


[ こんな可愛い服、久しぶりに着るな。
 筋肉落ちた分、似合うようになってそう。
 流石にノーメイクは合わないかあ。って、
 化粧道具、引っ張り出したりした。 ]
 

(581) 2020/11/15(Sun) 21時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ 楽しかったね、文化祭。 ]
 

(582) 2020/11/15(Sun) 21時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
─ がんばろうね、琴子 ─

[ ぎゅう。と琴子に抱きしめられる。>>452
 背中をさする手は、
 まるで子どもをあやしているみたいだ。

 ほら、やっぱり、あたしたちみんな
 生きているようにしか感じないよ。
 精神世界で生きている、ってことは
 きっと、心はまだ生きてるってでしょ。

 なら、全員帰ってもいいじゃんか。
 みんなで一緒に帰ろうよ。
 文化祭、一人で残ってやっておいてね、って
 押し付けて帰るの、そんなの虐めじゃん。
 なんで、一人は世界を閉じなきゃいけないの。 ]
 

(585) 2020/11/15(Sun) 21時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ そんなの、信じられないよ。
 そんなの、信じたくないよ。 ]
 

(588) 2020/11/15(Sun) 21時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 

  ……うん


[ 琴子の言葉を聞きながら>>453
 あたしは、そう返事するしかなかった。

 ねえ、死んでしまいたいくらいの悩みを抱えて
 それをクラスメイトに相談できる?
 あたし、出来ないよ。

 手遅れじゃないと、いいよね。 ]
 

(589) 2020/11/15(Sun) 21時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ 琴子は鞄をガサゴソしたかと思うと
 なにやら包みを取り出して、渡した。
 中身はどうやら、こんぺいとうらしい。 ]


  …ありがと、琴子


[ 受け取りながら、前もおんなじこと言ったなって
 文化祭の、衣装をくれた時を思い出した。

 文化祭の装飾は今も同じなのに、
 なつかしいな。と感じるのは
 あたしたちの時が進んでいる証拠なんだろう。 ]
 

(590) 2020/11/15(Sun) 21時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ なのにあたしは、後ろ向きになって
 副委員長だってのに、琴子に心配かけて。

 ……なにやってんだろう。
 そうだよ。悲劇的になりすぎてたかも。

 「もしかしたらまだ間に合う」>>457
 そんな夢みたいな言葉に
 あたしは、頷いて、笑った。 ]
 

(591) 2020/11/15(Sun) 21時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ 冷たい両手で自分の頬をぺちんと叩く。
 いたいけど、目が覚める。 ]


  ──だね!
  まだ、間に合うかもしれないんだから
  楽観的に考えるかー


[ 楽観的に考えるのも、暢気でいるのも、
 あたしの得意技なんだから。 ]
 

(592) 2020/11/15(Sun) 21時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ 琴子はいい子じゃのー!なんて言って
 わしゃわしゃーって、
 そのまんまるな頭を撫でまわした後。 ]


  ごめん、ちょっと、顔洗ってくんね


[ そう言って、あたしは教室を後にするだろう。* ]
 

(593) 2020/11/15(Sun) 21時半頃

[ きっと誰も100点取れないよ。
 どんな問題だったのか、私は言わなかったのに、
 シホはそう言った。
 ヒナなら100点取れた?
 ヒナに100点取れるなら、
 それでもヒナは自殺をしたかった?
 私、0点だったけど、もし問10があったなら、
 メールを読んだ時の巫百合亜の気持ちを問われたなら、
 意味が分からなかったし、思わず縦読みしちゃったけど、
 質の悪い夢だって思いこみたいくらい、悲しかったよ。
 私の悲しみ程度じゃ、ヒナを思いとどまらせられない?
 そっかー ]


[ 新情報に、シホは
 “ヒナの近くで誰か亡くなってたら”って言った。
 私はシホと同じようにぱちぱちと瞬いて、
 そういえば、って呟いた ]

 “関わりの深い”って、結構あいまいな表現よね。
 “関わりの深い”の定義ってなんだろう……。

[ もう亡くなってる人に遠慮なんかいらないって
 私は当たり前のように考えてた。
 でも、なんだかシホの声は言い訳じみてて、
 メアも微妙な表情をしてる?
 
 ご先祖様とかじゃ駄目?
 そんな都合よく出てきてくれたりしない?
 廊下に花が咲くような意味不明な世界なら、
 何でもありなんじゃないかと思ったんだけど ]


[ 大急ぎで病院まで来たくせに、
 ヒナが治療を受けてる部屋の前まで行くことも、
 ヒナのお母さんに挨拶をすることもできずにいる。
 入口で足踏みして、
 次は自販機コーナーに行こうとして。
 まるで時間稼ぎみたい。

 部屋の前まで行ってしまったら、
 ヒナが帰ってこれたのか、帰ってこれなかったのか、
 はっきりするまで、もう二度と動けない気がして ]



 先生はきっと給料日前なのよ。
 許してあげよ?

[ 3人分の飲み物も奢れないくらい困窮してるのね。
 そうでなければ可愛い教え子に
 飲み物をごちそうしてくれないわけがないよね。

 先生に不名誉なレッテルを貼りながら、
 自販機コーナーに足を向けた* ]


【人】 ビール配り フローラ

 
 〇月×日

 また、からかわれました。
 本当に、みんな、
 恋愛話がすきだよなあ、と思います。
 

(603) 2020/11/15(Sun) 22時頃

【人】 ビール配り フローラ

 
─ もっと、むかしのはなし、 ─

[ 先輩と付き合っていることは
 部活やクラスのみんなに知られていた。
 一緒に帰ったし、隠してもいなかった。

 先輩と、付き合っていることを隠すかどうか
 なんて話したことはなかったし、
 そもそも隠そうという選択を知らなかった。

 そして、中学生は、恋愛に興味津々だった。 ]
 

(604) 2020/11/15(Sun) 22時頃

【人】 ビール配り フローラ

 

  へ?


[ いつも通りの恋愛トーク。
 不意にあたしに矛先が向いたときに
 先輩とどこまで進んだの!?って、身を乗り出されて
 あたしは、間抜けな声を出す。

 今まで、なんとなく意識はしていたけれど
 楽しいから一緒に居る、付き合う、みたいな感覚で
 ああしたい、こうしたい、ってのは無かった。 ]
 

(605) 2020/11/15(Sun) 22時頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ べつにどこもいってないよ。
 手つなぐくらいですー。って答えたあたしに
 降りかかるのはブーイング。

 キスくらいはしたでしょ?って質問に
 黙り込んだあたしに、大盛り上がりの友達。

 手を出さないのはヘタレなんじゃない!?とか
 來花からぐいぐい行きなよ!とか
 他人事のアドバイスが飛んでくるのを
 あたしは、呆れた顔で聞いていた。

 やっぱり、年上と付き合うってすごいね。
 そう、誰かが零した言葉を、きっと、
 あたしは自慢げに抱え込んで、聞いてたの。 ]
 

(606) 2020/11/15(Sun) 22時頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ 先輩の部屋に遊びに行った。

 同年代の男の子の部屋なんて、
 あたし、幼馴染もいないしさ
 もうずいぶん遊びに行ってなかった。

 そこそこ綺麗にされている先輩の部屋。
 こんな感じなんだな、ってにやにやする。
 座る椅子もないからって、ベッドに腰掛けて
 あーだこーだ、しばらく雑談して、

 先輩の手が、あたしに触れる。 ]
 

(607) 2020/11/15(Sun) 22時頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ あ。
 先輩の手って、ほんと大きいな。* ]
 

(608) 2020/11/15(Sun) 22時頃

【人】 ビール配り フローラ

 
 ×月〇日

 それを間違い、と呼ぶのなら
 私たちは皆、間違いから産まれたのでしょうか。
 

(609) 2020/11/15(Sun) 22時頃

──回想、文化祭──

[ あの日はね、めちゃくちゃに働いたよ。
 きちんと数えてないけど、
 文化祭中に焼いたパンケーキは、
 もしかして572枚くらいにはなるんじゃない!?
 腕が筋肉痛になっちゃったかもな。
 でも楽しかったな。いい青春でした。
 きっと、高校3年生のあのときしか体験できないこと。]
 



[ そう思うと、
 やっぱり理帆ちゃんにはごめんね、て思うな。
 18歳の理帆ちゃんは、6歳の志帆がいるから、
 文化祭を楽しんでる余裕なんてなかった。
 帰ってくるの遅いって、泣くし。
 おなかすいたよって、泣くし。 ]
 



[ 花の女子高生。
 箸がころがっても笑い転げてしまうお年頃。

 琴子の失敗を聞いたら、
 息ができないくらいに笑ってしまうよ。
 お客さんも笑ってなかった?
 笑いすぎて呼吸困難になってなかったか心配です。
 それくらいに芸術点が高いとおもう。 ]
 



[ もしかすると、
 ううん、もしかしなくても、
 売り上げがすごかった理由のひとつは麗かも。
 教室の外まで列が伸びてたんもんね。 ]

  ねー。
  かっこよさの秘訣、教えてほしいくらい!

[ 話はふらふら。雑談だもん。
 ふりるを相変わらず触りつつ、笑った。 ]

  すきなこぉ?

[ 好きな子。いい子な回答してもいい?
 クラスメートのあなたたちが好きだよ。 ]
 



[ 恋愛的、な意味で言えば、
 好きな子は、好きな人は、初恋以来なかったかも。
 彼氏はいたことあったけど、
 押しに流されるまま頷いて、結局別れちゃった。

 いい子な回答と併せて、琴子に伝える。
 聞かれたら、聞いちゃうでしょ。
 だからね、 ]

  ことめろは、好きな人いるの?

[ 首を傾げながら、質問返し。 ]
 



[ 琴子の回答には思わずびっくり。
 ことめろらしいねぇって、
 感想をにこにこしながら伝えたの。

 自分で自分の事を好きだなんて、
 本気で、羨ましかったんだぁ!* ]
 


[ 「どうして死のうとしたの?」
 私、ヒナが帰ってきたら、そう聞くと思う。
 どうして?って、私は今まで何度もヒナに聞いて、
 そのたびにヒナは私の納得のいく答えをくれた。

 私とヒナは別の人間だから、
 大事にしてるものだって違うし、
 価値観だって違う。
 でも、ヒナの話を聞けば、
 私とは違うものを大事にしてるヒナのことが分かった。
 分かってた、と思う。
 ヒナは可愛いの追求者。
 だから私の中で、ヒナは可愛いランキング一位だった ]


[ でも、ヒナが死のうとした理由を聞いて、
 私、その答えに納得できるのかな。
 そうか、そうだったんだ、なるほどね。
 そう思えるのかな。

 好奇心を満たしたい。理解して、納得したい。
 その気持ちの一方で、納得したくないとも思う。
 そうだったんだ、なるほどね。
 そういうことなら仕方ないね。
 ヒナが死を選ぼうとしたことを、
 そんな風に理解したくない。

 理解したくない、なんて。
 そんな気持ちは、初めてだったかもしれない ]


[ もし、誰かがヒナの代わりに残ろうとするなら、
 私はその人にもどうして?って聞きたいよ。
 どうして?
 自分が死のうとしたわけでもないのに、
 肩代わりして死のうとするの?

 知りたい。
 でも、きっと理解できない。
 納得したくない。

 そもそも、肩代わりしたら帰ってこれないんだから、
 そんなこと聞くこともできないのよね。
 私に一生解けない問題を抱えて生きていけってつもり?
 そんなのは断固拒否だからね* ]


【人】 ビール配り フローラ

 
─ ずっと、むかしのはなし、─

[ 何度だって間違いを犯した。
 同級生よりも進んでいるという優越感、
 恋人らしい行為、というものに
 嵌っていくのには時間がかからなかった。

 あたしは、特別なんだって思った。
 あたしは、愛されているんだって思った。

 まるで秘密の関係だっていうみたいに
 小声でこそこそ話すのが楽しかった。

 あたしと先輩は、幼かった。
 でも、それで罪が許されるとは、言わない。 ]
 

(626) 2020/11/15(Sun) 22時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
 〇月×日

 生理が来なくなった
 

(627) 2020/11/15(Sun) 22時半頃

【人】 ビール配り フローラ

  
[ 誰にも言えなかった。
 言えるわけ、ないじゃんか。

 そんなのありえない、って自分で否定して
 通販で検査薬を買って、
 何度だって線が出てくるから震えてた。

 病院に行った。医師の姪だと嘘を吐き、
 罪悪感を紛らわせながら待合室に立った。
 医師は私の意図を汲み、会ってくれたが
 当然の行為として親を呼びつけた。

 すべて、バレちゃったんだ。 ]
 

(628) 2020/11/15(Sun) 22時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ 母は泣き、父は黙り、
 あたしはその両方をした。

 幼いあたしは、産むなどと口走った。
 両親は堕ろしてほしいと懇願した。
 産むリスク、育てる大変さ、
 あたしたちがまだ子供であること、
 彼は受験生で、この妊娠すら知らなかったこと。
 懇願というよりも、切実な説得だ。

 あたしは感情的に反発したけれど、
 やがて二人の希望に頷かざるを得なかった。

 だって、二人の言うことのほうが
 どう考えても、正しいんだもん。 ]
 

(629) 2020/11/15(Sun) 22時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ バレてしまってから、
 あたしは先輩と一言も喋れなかった。
 会うことも、なかった。 ]
 

(630) 2020/11/15(Sun) 22時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ 双方の希望もあり、
 事態は最小限に、収まったと思う。

 あたしは部活を辞めた。
 親は辞めてとも言わなかったけれど
 そうするべきだと思って、辞めた。

 友達にもバレてはいなかったようだけど、
 あたしは気まずくて、段々と一人になった。

 父が片月のパンフレットを持ってきたので
 あたしは入学することに決めた。
 部活を辞めてから勉強ばかりしていたから
 学力のレベルは問題はなかった。 ]
 

(631) 2020/11/15(Sun) 22時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ 無事入学して、あたしは女子校の生徒となった。
 父も母も、喜んでいた。
 弟だけはあの騒動から、あたしを毛嫌いした。
 当然だろう。と思う。父と母は大人なだけだ。

 やがて、片月にも、バスケ部があると知って
 あたしはやんわりと、入部を仄めかした。

 女子校だし、たいして強くもないのだ。
 もしかしたら、という淡い期待は
 両親の硬い表情を見て、打ち砕かれた。

 あ。って、あたしは思う。
 ごめんね。なんでもない。って、言って、
 よくわからない表情のまま、嘘ということにする。 ]
 

(632) 2020/11/15(Sun) 23時頃

【人】 ビール配り フローラ

 
 〇月×日

 私の命は、二人分だった。
 もう、一つしかありません。

 ほんのすこしの間でも、私は母でした。
 

(633) 2020/11/15(Sun) 23時頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ あの日から、あたし、
 蛭間家の“娘”の顔が、分からなくなった。* ]
 

(634) 2020/11/15(Sun) 23時頃


[ なぜ人は死のうとするのか。

 生きていくのは辛いから、なんじゃないかなあ。
 理帆ちゃんが死のうとして、考えたけど、
 それくらいしか答えは見つからなかった。 ]
 



[ 辛いことを取り除いてあげられるならいいけど、
 いちおー血は繋がってても、他人は他人だし。
 理帆ちゃんに志帆がしてあげられることはない。
 これからも“女”として生きていくなら、
 病気が身体を蝕むだけだ。

 代わりに産んであげるって言ったのは、
 こころがしゅんとしたあてつけだけど、
 5%くらいは本気だったの。言い訳がましいね。
 代替案も受け入れられないなら、
 なんもできないよ。できっこないよ。 ]
 



[ 琴子がどうして死のうとしたのか、わかんない。
 生きていくのがつらいからだとおもうけど、
 その辛さの理由を知らない。

 理由を打ち明けられるような仲、じゃなかった。
 結果を見て悲しいよ。教えてくれたらって思うけどね。
 思うけど。
 志帆には言えないこと、言わないことだったんだよね。
 昨日までの琴子にできたことは、なんもないよ。
 今思い返しても、特に変なこと、みつかんなかったもん。
 死のうとして準備万端だなんて、
 まさか夢にも思わなかったでしょ。 ]
 



[ さすがゆりーん!
 そっか、ご先祖様に頼ればいいんだ。
 だって絶対墓の下でしょ。ひいひいじいちゃんとか。 ]

  ……わかんない。
  ことめろが困ってたら、助けてくれるとか、?

[ わからないなりに回答を用意してみる。
 これならご先祖様4世代前に遡ったって、
 子孫の為ならえんやこらーってしてくれないかな。

 生きてるかもしんない琴子の祖父母に向かって、
 心の中ですみませんと謝っておこ。 ]
 



  夜ごはんもきっとこんにゃくなんだ……
  可哀そう……

[ 勝手に担任へ憐みを抱いておく。
 不名誉なレッテルを更に貼って、自販機へ。

 病院の中は暖房がきいてる。あったかいね。
 百合亜も上着をすこし緩めたかなあ。 ]
 



  あ!お衣装だあ。

[ かわいいかわいい私たちをより引き立てる服。
 着てきたんだねえと目を細める。 ]

  ……ことめろが、
  ゆりーののこと見たら、ぜったい喜ぶよぅ。
  
[ ことめろの前に、なんていおうか悩んだ。
 まだ会えないとか。
 そういうのちょっと考えたくないね。ほんとね。* ]
 


[ 生きていくのは辛いから、死ぬ?
 死ぬのも辛くない?
 痛いし苦しいし、中途半端に失敗したら、
 後遺症で生きるのがもっと大変になる。

 ……なんて、私今なら思うの。
 だけど、そうね。
 あの校舎で、メールを受け取った時、
 あの校舎がどういう世界なのか知った時、
 私、世界の主は私じゃないって断言できなかった ]


[ なにもできない相手に、
 どうして怒りをぶつけるんだろうね。
 何を期待してるんだろう。

 黙ってサンドバッグになってろ、とか?
 いや、無理でしょ(笑)
 って、思わずワラをつけちゃう私は、
 やっぱり無神経なのでしょうね ]


[ なにもできない私に、
 どうして教えてくれなかったのって思ってしまう私も、
 何様?ってやつなのかもしれない。

 黙って死を選ばれてしまうのと、
 相談されたのに力になれなくて、
 結局死を選ぶのを止められないの、
 どっちが辛いのかな? ]



 ……ヒナがご先祖様に愛されてたらいいってこと?

[ あいまいな“関わりの深い”の定義に、
 謎は深まる一方です。
 ヒナのご先祖様が情の深い人だったらいいのかな?
 子孫のピンチのために駆け付けてくれる?
 蝶々が舞い花が咲く文化祭の世界ですけど。
 ご先祖様世界観が謎すぎてパニックになりそう ]


メモを貼った。



 もやしも安くて美味しいからお勧めしてあげたいね。

[ こんにゃくだけじゃ0カロリーだものね。
 勝手なことを言いながら自販機へ。
 先生の買ってくれなかったブラックコーヒーが
 がこんと自販機から落ちてくる。
 
 そういえば、文化祭のパンケーキ、
 たつみ先生も試食したんだっけ。
 可愛いパンケーキが
 びっくりするほど似合ってなかったと思う ]


[ 自販機コーナー付近はちゃんと暖房が効いてるのね。
 缶コーヒーも温かい。
 自販機前のベンチに座って、私は上着のボタンを外した。
 目ざとくシホが反応する。
 うん、スカートだけじゃわかりにくいけど、
 上も見えるとばっちり衣装だってわかるよねえ ]

 私ね、ヒナの作る衣装好きなの。
 思わず服飾関係の進路勧めちゃったくらい。

[ 目を細めるシホに頷いて、私は自分の格好を見下ろした。
 ヒナ、喜ぶかな、そうなのかな。
 そういうの、私にはわからないんだけど ]



 だからね、これがヒナが私に作ってくれた最後の服、
 ……になるのは、嫌だなあって。

[ ヒナの進路の話は、
 結局あいまいなまま終わっちゃったけど。
 未来のヒナが、私のために服を作ってくれるの、
 私まだ諦めてないんだからね* ]


【人】 ビール配り フローラ

 
─ さよなら、みんな ─

[ 外はすっかり、暗くなっているみたいだ。
 文化祭の装飾も、音楽も、
 チャイムが3回鳴った後も変化はない。

 ただ、蝶が増え、花が増え、釘が増え、
 段々と形に歪さが垣間見える文化祭は
 相も変わらず、続いていく。

 曇った窓ガラスを袖で拭えば、外は雪。
 窓ガラスに映った自分の顔は
 よくわからない顔をしている。 ]
 

(652) 2020/11/15(Sun) 23時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ みんなと居る時は、
 こんな顔にならないのにさ。
 もっと、いつも通りにできるのに。
 学校に居るだけじゃ、ダメだなー。

 自分の頬に触れる。冷たい指先。

 まだ、あたしは生きてる。
 まだ、みんなは生きてる。
 まだ、間に合うかもしれない。

 そう思って、歩き出す。 ]
 

(653) 2020/11/15(Sun) 23時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ 不意に、誰かの人影が見えた。 ]
 

(654) 2020/11/15(Sun) 23時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ べつに、誰の人影でも可笑しくはないはずだ。
 この校舎には、まだ人が残っている。

 それでもあたしは駆け出して、
 その人影を追う。今度は見失わないように。
 息を切らし、階段を駆け下りて、走る。

 文化祭の装飾が施された体育館に、その影は居た。
 文字通りの影だった。
 あたしの形をした、影だった。

 影はすっと、ステージの上を指さす。 ]
 

(655) 2020/11/15(Sun) 23時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ そこには、先の丸くなった縄がぶら下がっていた。 ]
 

(656) 2020/11/15(Sun) 23時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 

  ……そっか、そうだよね、
  あたし、死ぬんだ


[ いつの間にか、影は居なくなっていた。
 あたしは、ステージの上へ、
 吸い寄せられるように進んでいく。

 ご丁寧に、縄の下には踏み台が用意されていた。
 チャコールブラウンのその木目を眺めて
 あたしはステージの上で顔を上げる。 ]
 

(657) 2020/11/15(Sun) 23時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ 観客のいない、文化祭のステージ。
 本当はね。
 中学校の頃は友達に誘われて
 文化祭でダンスを踊ったりも、した。

 高校に入ってからは、そういう目立ち方が
 こわくなって、もう出来なかった。
 親に怒られるかもしれない、と思ったし
 それを言い訳にしている節があった。

 いつ、だれに指をさされるか分からなくて
 あたし、ずっと臆病になって、
 それでも心のどこかで他人を馬鹿にしながら
 生きてきて、しまった。 ]
 

(658) 2020/11/15(Sun) 23時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ 踏み台へ顔を戻すと、
 あたしが昔からつけている日記帳がある。
 ずぼらながらに、そこそこ忘れず、
 日々を記している、日記。 ]
 

(659) 2020/11/15(Sun) 23時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ うさぎの描かれた表紙をそっと撫でて、
 あたしは最後のページに綴っていく。 ]
 

(660) 2020/11/15(Sun) 23時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
 〇月×日

 恋を病とするのなら、
 きっとこの苦しさはその後遺症なのでしょう。

 ふとした時に、自分が分からなくなります。
 誰かに恋をすることが怖く、怯え、
 どう振舞えばいいのか、迷子のようになる。

 堕ろしてしまえば、終わり、ではないのです。
 この痛みは今も私を蝕み、三年間苦しめ続けました。
 年月が傷を癒すなど、嘘だと、私は思います。
 

(661) 2020/11/15(Sun) 23時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
 だったらいっそ、と思ったのは
 最近のことだったはずです。
 自ら命を絶つ権利など、私にはありませんが
 選択はそれ以外ないように思うのです。


 さよなら、みんな
 

(662) 2020/11/15(Sun) 23時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ ぱたん。と閉じて、横に置き
 あたしは踏み台へ登る。視線が高くなる。

 頑丈なロープへ手を伸ばし
 首に掛けようと──… ]
 

(663) 2020/11/15(Sun) 23時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ 温かい雫が、あたしの手に落ちる。 ]
 
 

  あ、あれ……


[ あたしは泣いていた。
 涙が頬を伝って、落ちていく。
 熱い、と思うくらいだった。

 唇や歯が震えて、縄を握る手だって震えている。
 どうして。と思うのに、
 頭の中に浮かぶ言葉は、怖い。たった。 ]
 

(664) 2020/11/15(Sun) 23時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ そうだ。あたし、怖いんだ。
 死ぬのが怖い。死んでしまうのが怖い。

 こんなにも他人に迷惑をかけたって言うのに
 まだ生きたいなんて思ってるんだ。
 思ってしまっているんだ。

 なんにも正しくなんて無いじゃん。
 ためになることも言ってやれないし、
 誰かのためのいいことも、してやれない。
 生きている意味も、生きてく意味も分かんない。
 そんなのあたしが、一番わかってんだよ。

 でも、怖い。死ぬのは怖い。 ]
 

(665) 2020/11/15(Sun) 23時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ だからあたし、あの遺書の送り主じゃない。 ]
 

(666) 2020/11/15(Sun) 23時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ それでもあたしは泣きながら、
 首に縄をかけようとする。
 誰かが世界を閉じなきゃいけないのに、
 あたし、また、逃げようとしてる。 ]


  ねえ、止まって、
  止まってよ…ねえ…!


[ そう零しても、あたしの手は止まらない。
 あたしの手じゃないみたい。

 いやだ。
 死へ、以外の恐怖が、あたしの頭を過る。
 そのまま心を満たして、涙があふれる。 ]
 

(667) 2020/11/15(Sun) 23時半頃

【人】 ビール配り フローラ

  ─…止まってよ!!


[ まだ、間に合うんでしょ。
 間に合うかも、しれないじゃんか。
 まだ校舎に残っている子たちを思い出す。

 死ぬべきならきっと、あたしじゃんか。
 あたし、ひとごろしなんだよ。
 みんなに言ったこと無かったけど。
 言えなかったけど。

 ねえ。お願い。 ]
 

(668) 2020/11/15(Sun) 23時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ あたしの足が、踏み台を蹴る。 ]
 

(669) 2020/11/15(Sun) 23時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
  あ。
 

(670) 2020/11/15(Sun) 23時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
[ おちる。 ]
 

(671) 2020/11/15(Sun) 23時半頃

【人】 ビール配り フローラ

 
─ おやすみ、ばいばい ─

[ がらんどうの体育館に、チャイムが鳴る。

 あたしはもう、そこには居なくて
 ステージの上、あたしに似たマネキンが
 照明器具から下がる縄から
 首をぶらんぶらんさせて、吊られている。

 傍には、うさぎの描かれた表紙の日記帳。
 嫌な思い出は全部なかったことになっていて、
 さよならのページももちろんなくて、

 3年1組になってからの楽しいあたしの思い出だけが
 だいすきだよ、って、綴られている。** ]
 

(672) 2020/11/15(Sun) 23時半頃

ビール配り フローラは、メモを貼った。

2020/11/15(Sun) 23時半頃


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