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【人】 明仄∴暁星 クロエ ―― 柊君とお話 ―― (470) 2021/06/13(Sun) 23時頃 |
【人】 明仄∴暁星 クロエ
(471) 2021/06/13(Sun) 23時頃 |
【人】 明仄∴暁星 クロエ[ 本当はね、わかってる。 (472) 2021/06/13(Sun) 23時頃 |
【人】 明仄∴暁星 クロエ[ 柊君は、それ以上は聞かなかった。 (473) 2021/06/13(Sun) 23時頃 |
── 現在・病院 ──
図太い人ぉ?
なんつーか、そっか。
見え方ってちげーもんだね。
[ 少なくとも番代と話していて、
そんな話にはならなかった……と思う。
椅子に腰かけた番代をちらりと見て、
なんていうか、同じ落第生でも、
出した回答は三者三様……なのかもしれない。]
それも勝手な憶測だけどさ。
少なくとも、呼んでくれたんだし。
そういう話をしてたとこ。
[ 今度は誰が当てるかの予想大会は始まらず。
慎一は相変わらずなんとなく立ったまま、
座っている女子たちを見下ろしている。]
……無視したかあ。
ユーガ今ごろ泣いてるかもよ。
……つってもさ、
集まったって無意味だったのかもね。
どうしたって帰らされてた気もする、し。
[ 炭蔵が泣いているとは1ミリも思わないが、
彼を不憫に思ったのははじめてかもしれない。
無視した結果の今ではないかもしれないが、
できれば次からは謹んで辞退とかにしようよ。]
[ 「死んだの?」慎一の問いも直球だけど、
綿見の返答も大概ストレートな豪速球だ。
「死んだ」「殺した」物騒な単語の羅列に、
つい疑問を挟んでしまったりもするんだけど。]
殺した……? なにを?
[ だってさ、帰ってきたのは綿見ひとりでしょう。
あの時間に帰ってきたのは、慎一を入れてふたり。
何に会うこともなく、ひとりで沈んだ慎一には、
もうひとり帰ってないと計算がズレない? って、
純粋に疑問に思えて仕方ないだけだから、
語りたくないならコレも無視を決め込んでくれていい。]
[ とにかく、会話にはままあることだろうが、
同じ問いが慎一にも跳ね返ってくる。
……苦しかったなあ。
やっぱり夢じゃないなって、
あんとき改めて思ったかもしんない。
苦しかったし…………、
[ クレープの味ほど軽やかに語れないかな。
指先で傷跡をたどりながら、
慎一はあの瞬間のことを思い返している。]
むなしいね。って、
だいぶ前、俺に言ったでしょ。
むなしかったよ。
あの場所で死んでいくのも。
今も少し、むなしい。自分がね。
[ 確かにぐちゃぐちゃにもなったけどね。
今の慎一は割と淡々とそう言って、
泣き出したりはしないので安心してほしい。
別にこれは今となっては、
何がなんでも隠したいモノでもなくて、
番代がいるのもわかって、そのうえで、
慎一はそんな漠然とした答えを返してる。]
綿見は──、あ、いや。
無理に聞こうってわけじゃなくて。
[ 根に持つタイプでごめんね。
慎一はあの日のこと、忘れちゃいない。
結局あの言葉の真意やなにやら、
わかんないまま豹変されるのを警戒して、
気づけば普通の級友の距離で会話してる。
そんな数か月だったなあって思っただけ。
それと、なんだろう。
もうごまかす理由もない気がした。
声に出してしまえばそれが本当になるようで、
あのときは頑なに認めることもできなかったけど。]
[ つい聞き返してしまったけれど、
これも、お得意の無視としてくれてもいいよ。
……や、これは別に嫌味とかじゃあなくって。
ゆるりと会話の向く先を変えようと、
慎一はそのとき思い出したように言う。
……実際、そのとき思い出したんだけどね。]
……そういえば、
クレープもパンケーキもうまかった。
夕飯に困んなくて助かってたんだよね。
あれ、綿見でしょ。ありがと。
[ 番代はパンケーキのこと知らないだろう?
羨ましがってくれてもいい。あれはうまかった。]
俺、飲み物買いに行くけど──、
ほら、外出たとこの自販機。
なんか買ってこようか。
お礼。番代もついでに。
[ あくまで綿見にはお礼として、
番代はついでだよって言っちゃうから、
慎一には浮いた話がないんだろうな。
……それ以外の原因からは目を逸らしつつ。
でもまあ、対価を払う気はあるよってこと。
どこまでいっても無償のナントカには縁遠く。
ラインナップまでは覚えてない慎一は、
ほらあっち、って入口のほうを指さした。*]
[ そう。図太いひと。
これだけ大掛かりに死ぬよーって宣言して、
あんなメールまで残しておくような。
ともかく、そんな話をしていたらしい。
もうあそこから醒めてしまったから
そんな話は出来ないかとも思ってたけど、
ばっちり全部覚えているものだから。
よかった、とも、どうとも取れる。]
炭蔵くんの泣き顔?
それはレアだね、是非写真に残さないと。
……まだあそこに居るんだろうけどさ。
まあ、それはそうだと思う。
ゆっくりゆっくり、形を変えていたし。
世界にも受け入れられる上限があったりする、
そういうことなのかもね。
[ さて。死んだけれど、殺した、とも言った。
驚かれるのも無理は無いだろう
けれどたしかに私は殺したのだから、
くすくす笑って、お茶を濁しておくだけ。]
ただの夢では無いだろうし。
やっぱ、苦しい目にあってこっちにきたんだ。
それでも死んだけど死んで無いって、
変な感じするよね、……。
[ ちゃんと答えてくれてよくできました。
なんて、じっと向井くんの指の先を
なんとなく見ながら、
いつか話した言葉について言われれば、顔を上げ]
ああ、そんなことも言ったね。
なんだかもうそれすら懐かしいけど。
そっか。やっぱり虚しかったよね。
[ 淡々と。泣きそうにもなくそう言う姿に
吹っ切れちゃってまぁ、なんて思いつつ。
泣いてくれてもよかったんだけどなあ。
彼もまた、死ぬことで何か変わったのだろうか。]
…… 私?
私はずっと諦めて虚しくてだったからね。
似たようなものだよ。
頑張りたかった。でも無理だった。諦めた。
向井くん、認めないで堪えて頑張ってたから。
まあ、……ちょっと意地悪したくて?
頑張るのやめちゃいなよー……ってさ。
頑張り続けるの辛いじゃん。 それだけ。
[ 我慢の皮が剥がれてぐちゃぐちゃになった
素直なその下を見て見たかったから、なんて。
そう、言うなれば引きずり下ろしたかっただけ。
ただの意地悪だよ。ごめーんね、と。
そこまで反省してない様子で言って。
[ いきなり話題が変わっても、
まあこれ以上は泥沼かもしれないからね。
深入りしすぎない方がいいこともある。
ああ、食べてくれたんだ。
それは良かった。……ありがとう。
[ この礼だけは、少しだけ黒い視線は
和らいだものになって。
やっぱり、ね。自分の作ったものだ。嬉しいから。
飲み物を買ってくれると言うならば
それに甘えさせてもらおう。]
じゃ、カフェオレお願いしまーす。
[ 多分あった気がするから、と。
雑な注文をひとつ投げかけて]*
[向井くんと茉奈ちゃんの会話を聞いている。
盗み聞きするような意図は無いから、耳を澄ましているわけじゃない。
聞こえた内容をただただ、聞き流している。
楽しいことだけを享受しようと振る舞ってきた私。
クラスの誰と誰がどんな秘密を共有しようと、介入できないものもある。
……女子グループって噂が早いし、聞き流し慣れてるってのもあるけどね。
だけど、
釣られてしまう魚のようにそちらを向いてしまう。]
パン……ケーキ……?
[何それ。食べてない。
いいなーと羨みの視線を隠さずに2人に向ける。]
あ、クレープ美味しかったよ茉奈ちゃん。
ありがと!
[こちらに帰る前日の夜にいただいたクレープのお礼を、
ちゃんとしていたか、し忘れていたか、
覚えていなかったので、改めて伝えよっか。]
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