27 【crush appleU〜誰の林檎が砕けたの?】
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[小さな彼女が泣き止むまで、 ただ黙って撫でていた。>>152
やがて落ち着いた頃合いで ぽつりと仁科が問いかける。>>143 頷くかと思われた小さな田端は けれど少し戸惑った後に、首を振った。>>153]
―――あ、……
[ぺこりと頭を下げたかと思えば 止める間もなく彼女は駆けて行ってしまう。]
(157) 2023/08/03(Thu) 19時半頃
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……行っちゃった。
[まるで一陣の風のように走り去っていった田端を ぽかん、とその場に立ち尽くしたまま見つめ。 一瞬そこに、金色の光景が見えた気がした。>>155 小さな歌声の残滓が響く。]
一人で大丈夫、……か。 なにか、ちょっとでも田端先輩の力になれたかな。
[わからない。上手く言葉を尽くせた気もしない。 田端が抱えてることの一端に触れたくらいだ。 でも、どうしようもないことでも、吐き出すだけでも、 少しでも心の整理がついたなら良い。
彼女が残していった花を拾い上げて、小さく微笑んだ。 ……お礼の証、だろうか。]
(158) 2023/08/03(Thu) 19時半頃
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きれいだね。 仁科ちゃん、持っとく?
[もしかしたらあっちに持って帰れるかもしれない。 ほら、あたしはどうなるかわかんないからさ。 頷いたなら仁科に渡し、否と言われたなら自分が持っている。
そうしてしっかり スイートポテトと苺牛乳寒天までたいらげて。 ごちそうさまをしただろう。*]
(159) 2023/08/03(Thu) 19時半頃
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―― 病院・2階休憩スペース ――
そうですね。
でも、死を受け入れるって、
そんなに簡単に決められることじゃないでしょうし、
きっと、色々と葛藤とかあったと思うんですよね。
だから、俺はその人の気持ちは尊重したいんですよね。
代わりに、俺はその人のことを
死んでほしくなかったっていつまでも思いますし、
俺の気持ちもその人に尊重してほしいです。
なので、骨谷先輩も遣り切れないなら遣り切れないで、
その気持ちが小さくなるまでは、
相手の思っていることなんて関係なく、
ずっと自分の気持ちに正直に
思い続けたらいいんじゃないですかね。
[ 一度は死を受け入れた立場としては、
各々好きなように思えばいいのではないか
と感じる俺は、やっぱり人間味のない
ドライな人間なんだなあって思ってしまう。
生還者の責なんて、
高祈先輩も重いもの託したんだなあって
俺は少し苦笑が零れたけど、 ]
料理っすかー。もちろんいいっすよ!
味噌汁は俺普段は市販の顆粒だし使ってるんで、
もしかしたら味が違うかもしれないっすけど。
肉じゃがも普段から電気圧力鍋で作ってますけど、
普通の鍋で作れないこともないので。
ぷっ、腹減ってんなら、
売店で何かお菓子とか買ってきましょうか?
[ 腹の虫の音が聞こえて、
思わず噴き出したタイミングで、 ]
あ、銀先輩!
捻挫って聞いて心配しましたけど、
歩けるようで良かったっす。
[ 休憩スペースにやって来た銀先輩に
手を振りながら、 ]
たしかにやることなくて退屈っすよねえ。
[ 少しでも前向きな気持ちでいたなら、
何か楽しいことできないかなって
想像したりもできたんだろうけど、
さすがに、身近な誰かが亡くなっている現状で
楽しみたいっていう気分にもなれなくて。 ]
[ そっか。あの絵なくなってしまったのか。
だからか、と現実世界に戻る直前の
銀先輩の様子に俺は合点がいって、 ]
あ、いいなー。
俺も買おうっと。
[ 自販機で飲み物を買う先輩たちに倣って、
カフェオレのパック飲料を買うことにした。 ]
さすがに、こんなことになったら
レポートどころじゃないでしょうしねえ。
[ レポートの話に相槌を打ちつつ、
俺はパックにストローを挿してカフェオレを口に含む。
口内にほんのりとした甘さと苦さが広がった。 ]*
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―現在:資料室―
[そこに居たのは田端でしたが、やっぱりみんなの知る田端ではありませんでした。 小学校高学年くらいの田端です。 胸に詩集を抱えて、外を眺めてぼんやりしていました。 窓の外は真っ赤な夕焼けです。]
…………。
[窓の外にはアラセイトウの花が揺れていました。 この花はよく知っているのです。 アラセイトウの花。 音楽の時間に合唱で歌う歌詞にありました。 どんな花だろうと思って調べてみたのです。]
(160) 2023/08/03(Thu) 20時半頃
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わたしも。 優しい人になれたらな……。
[優しいお姉さんたちがいました。 本当に優しい人になりたいと思っていました。 あのお姉さんたちの優しさを覚えていたなら、優しい人であり続けられるのでしょうか。
もうあんなふうには泣けないのに。]**
(161) 2023/08/03(Thu) 20時半頃
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ー カフェを出て→
[田端が去って行った後。 仁科は絵を描きに行くつもりだと言う。>>144 彼女も彼女なりにやり残しを昇華するつもりなのだろう。
還る前に何を描くのかちょっと気になって、 少しだけ一緒に着いて行かせてもらうことにした。
エントランスの林檎の実。 木になっているのは5つ。落ちているのはあと3つ。 嫌でも連想してしまう。
腐って落ちた誰かの生命の果実。 ……あたしか、彼女か、彼の。]
(162) 2023/08/03(Thu) 20時半頃
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[仁科がスケッチブックを広げて描き始めれば 邪魔はしないように鉛筆を走らせる音を聞いていたけれど。
ふいにラフを覗いて、あ、と声を上げた。 その顔に見覚えがあったから。]
確かミスコンの……… あ、仁科……仁科ちゃんのお姉さんか。
[ミスコンに出たと言う美人は 周囲ではちょっとした話題だった。
あたしはと言えば、いかにもって感じの華やか美人に やや苦手意識がありあまり関わらないようにしていたので 同学年と言えど直接の接点はなく。
色々あったらしいことも風の噂に聞いたくらいで 似てない姉妹が姉妹だと結び付けられていなかったし、 彼女の名字が仁科と言うことも忘れていた。 こうして今やっと思い出したくらいだ。]
(163) 2023/08/03(Thu) 20時半頃
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……お姉さんのこと、好きだった?
[それだけ、何となく尋ねた。 答えが肯定でも否定でも、 そっか、って小さく笑っただろう。]
あたしもそろそろ行くね。 みんなによろしく。元気でね。
……あと、さっき いつもと印象変わっててびっくりしたけど…… その髪とメイク、めっちゃいーね。 きっと清楚可愛い服と併せたら似合うよ。仁科ちゃん。
[仁科がアリババを描き始めたあたりで 自分は一足先に引き上げることにしよう。
そろそろ先輩たちの"やり残し"も終わった頃かな。 またビデオルームに逆戻りするつもりで、歩き出す。*]
(164) 2023/08/03(Thu) 20時半頃
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[影と翳、違う色の同じ黒がただ一度だけ寄り添う。 日常の中で付かず離れず、友人とも知り合いとも違う距離感を保ち続けたその関係性を 非日常のこの世界の中で、壊した。
これが最後になってしまうから、かもしれない。 最後にならなければいい、とも思う。 しかし最期であっても構わない。
伝えるべきことは伝えられたはずだ。 「簡単にあれこれ言ってくれるよね」と拗ねるような声 >>138 移ったように遅れて笑みを浮かべる表情 >>140 「もう、大丈夫」と伝える声 >>151
気がかりだった一つが ゆるりとほどけていく。]
(165) 2023/08/03(Thu) 21時頃
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……そうだな。 万が一自分が残ることになって、高祈が何度も思い出してくれるなら。
[その言葉は >>141 自分の望むものではなかったけれど。]
そうしてくれれば 『大藤久影』は報われるのかもしれないな。
[無にも近い、しかし彼にはすぐに見て取れるのだろう。 少し伏せた瞼の奥には、憂いのような色が滲む。]
(166) 2023/08/03(Thu) 21時頃
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[死にたい、という事と 死んでもいい、という事は 似ているようで全く違う。
どうでもいい、と どれでもいい、が違うように。
黒と黒が違うように。
この世界において既に決められている死を願ったところで 神は無情で、聞き届けてくれないのかもしれないけれど。 自分の灯が潰えることで他の道が続くなら、それを望む。
それは『死にたい』わけではない。]
(167) 2023/08/03(Thu) 21時頃
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誰かの為じゃない。 全部、自分のエゴだ。
生きていてほしい、それだけだ。
[本当に身勝手なエゴイズムの押し付け。 生者と決まった者が、死者であるかもしれない相手に落とす呪詛のように。 自分がこうして口にする全ては、呪詛返し。 生きてくれという、重い、希望。]
そろそろ、行くか。 田端からの返信がないのが気になる。
[大丈夫と告げられたならゆっくりと離れ、普段と変わらぬ距離をとる。 その前に、高祈のポケットに運命を分けた硬貨を忍ばせる。 彼が目覚めた時、現実にその現物があるとは限らないけれど。**]
(168) 2023/08/03(Thu) 21時頃
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──少し前:覚醒──
[目を開けると見知らぬ白い天井が見えた。
って、漫画やアニメでよく見るけどさ、自らそれを体験するとは思わなかった。
カーテンに仕切られた空間は狭くて、目に映るものが殆ど白いから、色彩が消え失せた世界に放り込まれたような錯覚を起こす]
……いっ……って…
[どうしよう。どれだけ寝ていたのかな。
起きたら俺、まず何をすればいい?あっ]
これか
[枕元のブザーボタンを押すと、天井からすぐに声が聞こえてくる。
俺の目覚めを知った看護師がすぐに部屋に来た]
あばら…にヒビ、ですか…
あ、でも、安静にしてたらすぐに治るんですね…よかった
[やたらと息苦しさを感じるのは、患部を覆うようにバンテージでガチガチに固定されているからだ。鎮痛剤が効いているのか、今のところ痛みは感じない]
……えっ?
[カテーテル外しますか?って聞かれた。
カテーテルって何だろう?って思って管が繋がれている部分を見たら……]
えっ、ああ、外しますっ
あっ、今?……あっ
[眠っている間に勝手に用を足してくれていた仕組みを外してくれるコトになって慌てる。
戸惑う俺なんかを無視して、看護師は手際よく装置を撤去してしまった。
さすがプロの仕事。]
[そして、肋骨ヒビだが動けないわけではなさそう。
病室とトイレの移動くらいは出来そうだよね。
体に繋がっていたチューブを外すと、看護師は一旦部屋を出て行った]
……ふぅ
[サイドボードの上に置かれた自分のリュックに気付く。
ある程度汚れは払われているものの、自分の背中にあったものの傷み具合を見る限り、相当な事故に巻き込まれたのだろうと想像する。
体をゆっくりと起こしてベッドに座ると、リュックを取って中身を確認する。
スマホの充電はまだある。
画面を見ると、たくさんの通知が来てた。田舎の『両親』からの不在着信や、友人たちからの安否を問うLINEメッセージ、それに、]
あっ
[同じバスで美術館に向かい、おそらく同じ事故に遭ったであろう先輩たちのメッセージに気付いた。骨谷先輩、福原先輩、銀先輩。『夢』の中で生還を告げられた名前と一致している]
『おつかれさまです、柊です。
今、起きたところです。
取り急ぎ、起床?のご報告まで』
[グループLINEにメッセージを送った後、スマホの充電残量を確認しつつ、俺は両親に電話をかけた。**]
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→ ビデオルーム周辺 ―
[人が減った美術館の中に 自分の足音だけが響く。
この空間の歩き方もだいぶ心得てきたのか 何となくどこに行けばいいのか分かるような気がしてきた。 生憎誤解を招きそうな場面に 遭遇することはなかっただろうが。>>121]
(……やばい、また震えてる)
[誰かと話している時は 元気な普段のあたしで居られたけれど。 一人になった途端急に心もとなくなった。
さっき手を繋いでいた時は収まっていた筈の震えが また騒ぎ出して、きゅっと両腕で己を抱く。]
(169) 2023/08/03(Thu) 21時頃
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( ――― こわい)
[決定的なことを知りたくない。 先延ばしにしたい。逃げたい。
……神様、どうして、あたしを最後の最後まで残したの。 それはあたしこそが潰れた林檎だからなの。
誰かがあたしの代わりに 死んでいればいいとは到底思えないけれど、 ここに一人、置いて行かれたくはない。]
(………… こわい………)
[ねえ、神様。 あたし、全然覚悟なんてできない。 やっぱり何が慈悲なのかなんて、わかんないよ。]
(170) 2023/08/03(Thu) 21時頃
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―カフェ―
[一番がいいという彼女。 仁科がいちばんと言ったり守ってあげると言っても たばた先輩には意味がないのだ。
彼女がほしい一番は、ママ。 守ってほしかったのも、ママ。]
……そっか。
[探しに行くか、と問えば、ぽいすると言った。 彼女は田端先輩の観ている夢。 二歳児のさっちゃんの思いとどれほど結びついてるのかは知らないけれど。]
大丈夫なの? ほんと?
[色んな意味で尋ねた。足元もおぼつかない。 ――と思えば、驚くほどの速さで駆けてしまった。]
(171) 2023/08/03(Thu) 21時頃
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[刹那、仁科は幻を見る。
金の稲穂、鳥の羽撃き、風の温度 甘い香りに波の音
五感を語りかける何かは、たばた先輩の軌跡。 遠く聞こえた歌声は名残惜しいほどに早く消えた。
永遠の願いを模るような一輪の花を残して**]
(172) 2023/08/03(Thu) 21時頃
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―― 病院・2階休憩スペース ――
[ 柊くんのメッセージが届いたことに気付いて、
俺はホッとしたようにため息を吐いた。 ]
おはよう。柊くん。
[ そう言葉にして、
もし、柊くんのメッセージに気付いたのが、
骨谷先輩がイチゴオレを買った後だとしたら、
差し入れにつぶつぶイチゴかアーモンドクラッシュの
ポッキーでも買えたらなあ、
なんて俺は思ったかもしれない。 ]*
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[時々足を止めながらそれでも歩いていけば 大藤がビデオルームから出てくる姿を見つけることはできたかな。>>168 無事その顔を見ることができたなら、 やり残し、終わりました?って へらりと笑って着いていくつもりだけれど うまく笑えていたかどうかはわからない。**]
(173) 2023/08/03(Thu) 21時半頃
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── ビデオルーム ──
[無彩色の黒の中に浮かんだ憂いの色を>>166 覗き込み掬い上げるには、あまりに時間が足りなかった。
まるで本当の兄と弟の如く、心配の糸を解いて 重い希望に「ならそのエゴを背負おう」と返した。 それで、精一杯だった。
これで二人が隣り合う時間が最期ならば、 ──告げた通り、きっと数多の悔恨を残すだろう。 心残りを無くす為に彼に硬貨を弾かせたというのに。
告げられた言葉で思考が切り替わる。>>168 頷いて彼の後に続きビデオルームを出た。 悟れない細やかな重みになど、気づきもせずに。*]
(174) 2023/08/03(Thu) 21時半頃
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── ビデオルーム周辺 ──
さっきはごめんね 大藤君、君にお返しします
[鉢合わせた回谷に、微笑みかけた。>>173 まるでただいつもの調子でそう述べる。 そこに病んだ様子も纏わりつく蝶や何者かも、存在しない。
大藤は勿論物ではなく、成海はただ二人が一緒に自分の元に来た記憶から同行していたのだろうと認識しただけ。 言葉選びが一般的じゃなかったとしても、何の作為もそこには無かった。]
捜索を手伝えなくてすまない どうやらもうすぐ、……時間だ 最後にしないといけないことがあるんだ
[そして大藤に向き直り告げてから、足早に去った。
残された時間は不鮮明。けれど何故だろうか、急き立てられる感覚がある。 他の誰かも感じていたとは知る由もない。>>2:357*]
(175) 2023/08/03(Thu) 21時半頃
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―カフェ・こころ先輩と―
まさに風のようでしたね ……なれてるといいスね。
[田端先輩の心の一端だけでも、軽くできたろうか。 そうだといい、とこころに先輩うなづく>>158。
視線は一輪残った花と差し出すこころ先輩を往復して]
いいんスか? ……ありがとうございます。
[ここは夢。 田端先輩が残した心のかけらなら、持っていたい。 やがて、自分のやり残したことをするために立ち上がる。]
描きたいものがあって。 移動してもいいスか?
(176) 2023/08/03(Thu) 21時半頃
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―カフェを出て―
[こころ先輩と回廊を歩きながら、 目指す場所に辿り着く。]
ここ、最初に入って、びっくりしたんス。 素材と光の使い方がうまくて。
[しかしあの林檎がある場所だ。 "3人のうちの1人"であるこころ先輩を連れてくるべき場所ではなかったのかもしれないが、 相変わらずそういう配慮には疎く。
静かな時間が流れていたが、ラフに気づいて声を上げた先輩に驚いて顔を向けた]
……そっか、 先輩たちは、知ってる可能性があったんスね
[ふわりと笑った]
(177) 2023/08/03(Thu) 21時半頃
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