17 【半突発身内村】前略、扉のこちら側から
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[ 満天に翻る宵の蒼。 それは、かの蒼穹が描いた美しい世界>>2:113 草原も、空も、陽光すらも星空が描く蒼の世界。
星々は美しく狼の夢に溶け込んでいくように 優しい光を湛え、狼もまたその微睡みを甘受していた。
陽気太陽と違って、星は奥ゆかしい。 陽光の下ではきらきらと輝く花々も、星の下では 青白く鈍い光を纏うだけ。 星空は優しい。 陽光のまさしく字のごとく白日のもとに晒すような 真似はしない。
ただ宵色に染めてくれるだけだ。 空も草原も、狼の漆黒の毛並みも そしてその身体から留めどなく滴り落ちる赤い血も ]
(173) polpo 2022/03/14(Mon) 21時頃
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[ 狼は既に死期を悟っていた。 流れ落ちる血は砂時計のように死を刻む。 それも狼は苦悶の表情一つ見せずただ穏やかに 空を眺めているのだった。
あの扉に飛び込む前…いやもっと前から自らの運命は わかっていた。覆らない死。赤の宿命
それを無為な死にさせなかったのが、 かの世界で巡り合ったヒトたちと手紙だった。
どす黒い情念から解き放たれ、 己は終焉の地を選ぶことができた。
それが故郷の…私の源風景だった。 ]
(174) polpo 2022/03/14(Mon) 21時頃
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[ 手をのばす。 いや、のばしたつもりだったが、 それが手なのか前足なのかももうわからない。 何かを掴みたかったのか、もうそれすらもわからない。
何も見えない。なにも聞こえない。 夜が 降りてくる 嗚呼けれど、星空の描くその世界の中心には たしかに 私がいた。 ]
(175) polpo 2022/03/14(Mon) 21時頃
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ただいま……
[ 手放せない思い出に 私が伸ばした言の葉は──]**
(176) polpo 2022/03/14(Mon) 21時頃
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─ ゆめのつづき ─
[ かくして夜を冠したとある狼の物語は終わる。 これはただの残滓 狼が今際に描いた夢のカケラでしかない。
けれど、そうけれどだ。 狼の未練が約束≠フ四つの葉と結びつき。 かすかな幸福≠ニ永遠≠フ花を芽吹かせたのなら そう…これは夢 けれど夢を見るのは自由だろう?
なにしろそれは炭酸のような泡沫≠ネのだから
ある日 あの時 あの場所へ 手紙が舞う ]
(177) polpo 2022/03/14(Mon) 21時頃
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『 前略、扉のこちら側から 星空の蒼穹《希望》──B様へ
始まりの色から 若草が芽吹き、翠玉が輝き出しました。 寒い冬を越えて今まさに生命の律動を 刻もうとする春芽のように。 新しい色が訪れようとしています。
あなたの仰った通り 白はただ絶望を顕すものではありませんでした。 風に揺れる約束≠フ白《シロツメクサ》 弾けた泡沫から甘美を誘い心躍る白《かるぴす》 思えば青空にたゆたう雲も白 あなたと幾度となく言の葉を紡いだ手紙もまた 白でした。 』
(178) polpo 2022/03/14(Mon) 21時頃
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『 白の中の白が絶望であったとしても 思いの色と出会えたなら輝くのだと。 純真≠烽ワた白$まるも白 その可能性を教えてくださったのは あなたの手紙でした。
あなたは今何を見ていますか? あなたの今は色づいていますか?
満ち足りた星々の瞬きと共に詠っていますか? それとも月と淋しさの水面を眺めていますか?
もし孤独に疲れたのならば どうぞわたしをお訪ねください。 手紙の軌跡を辿って、空の彼方から彼方へと。 温かいスープに永遠の幸福《くりぃむそぉだ》を 添えてお待ちしております 』
(179) polpo 2022/03/14(Mon) 21時頃
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『 そうそう竜の子の名前ですがひみつ≠セそうです。 どうか直接お尋ねになってください。 そして良ければ友達になってください。 そうすればきっと名前を教えてくれるでしょう。 少しわがままで甘えん坊で、 けれどとても優しい子です。 きっとあなたも気に入ってくださるはずです。 そのときにはあなたのお名前もお聞かせくださいね?
そんな日が訪れるのを夢に見ながら… あなたの世界が多くの色《想い》に彩られますよう 祈念いたします。
色づく世界の片隅より愛を込めて ホリー』***
(180) polpo 2022/03/14(Mon) 21時頃
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[ どれくらいの間、私は宙を見上げていたでしょう。
瞬きにも満たない時間だったでしょうか。 人間の一生に足り得る日々だったでしょうか。 私にとっては、どちらも大差はありません。
人間が生まれ、私を染め、内から消えていくのも、 国が生まれ、地を染め、時を刻む>>105のも、
すべて等しく、私を置いていくものですから。]
(181) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 21時頃
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[ 時間も距離も、それから温度も、何もかも。 私には必要ないと省かれた部分にも、 どちらでもよいこと>>0:23があるのでしょう。
私は睡眠をとりません。 私が夢を見ることは許されません。>>1:64
だから、これはきっと。 私がはじめて見た、夢なんだと思います。]
(182) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 21時頃
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[ 時間も距離も、それから温度も、何もかも。 私には必要ないと省かれた部分にも、 どちらでもよいこと>>0:23があるのでしょう。
私は睡眠をとりません。 私が夢を見ることは許されません。>>1:64
だから、これはきっと。 私がはじめて見た、夢なんだと思います。]
(183) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 21時頃
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[ 白に囲まれた私に、またひとつ手紙が届きました。 解けるように開いた紙には、 見覚えのある名>>146が記されています。
井樋 水輝。 知らない文字であるはずなのに、 どうしてか、相手を呼ぶ音を私は知っています。
しかし、私には口も声も存在しません。 ゆえに、この場に名が響くことはありません。]
(184) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 21時頃
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[ 曇り空のような人でした。 どんよりと薄暗いのに、 向こうに差す陽が薄っすらと見えるような。
優しいだけじゃなくて、綺麗ごとだけじゃなくて、 辛いことも受け入れられないこともあって。 気持ちの置き場を見失い、それでも大切な人がいて、 前を向くと決めても、耐えられない夜はあって。
これは、私の想像でしかないのですけれど。
交わした言葉は多くはありませんでしたが、 水輝の世界は私から遠いところにあるようでした。 けれど、誰よりも私の知る人間に近い子でした。]
(185) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 21時頃
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[ だから、ということにしましょう。 手紙を書く前から分かっていたことですけどね。
気のせいかもしれないけれど。 ――扉の向こうから声が聞こえます。]
(186) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 21時頃
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[ 私は水輝の書いた手紙を読んですぐに おもいの輪からずるりと身を滑らせました。
だから、私が二枚目を読むことはありませんでした。 私にとって、カルピスは食べ物のまま。>>26 それで良かったのかもしれません。
いつか>>147、なんて。 私のよく知る人間に似ている水輝が 私が叶えられない願いを綴っていることを、 知らずに済みましたから。]
(187) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 21時頃
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[ 生きることについて尋ねた兎>>2:134がいました。 ”私”は”人間の望む役目を担うもの”なのに、 書いた言葉は私から溢れたものでした。>>2:152
もしかして、お父さまとお母さまが願ったのは、 こういうことだったのでしょうか。>>122
私の望み。私の思い。 そんなもの、どこにもなかったのに。 あなたたち>>2:158はずっと、私に人を求めた。]
(188) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 21時頃
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[ 水輝にとって、 私は”バキュラム”ではなく、”B”なのです。
それがたとえ偽りの名でも、 あなたがふとした瞬間思い出してくれる度に、 私は息を吹き返すのでしょう>>2:151。きっとね。]
(189) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 21時頃
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[ 私の尾は私のおもいを文字にしませんでした。 だから二度と水輝に手紙は届きません。
問いに口が閉ざされたように、 名前のない手紙が二度と訪れなかったように、 永遠の暗闇を星の光が裂いたように。
私たちの繋がりはどちらかが筆を止めた時点で 完全に、永遠に、途絶えるものです。]
(190) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 21時半頃
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[ 名前を知らない相手がいました。 境遇を知らない相手もいました。 過去も、未来も、姿形も、理由も、意味も。
ひとときの夢の中で私が手にしたものは、 目覚めた瞬間の温度で解けてしまうくらい、 弱々しく、不確かなものです。]
(191) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 21時半頃
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[ けれど、そんな不確かな存在がいるだけで 救われることがあるのだと私は思います。
広い広い世界。 いつかひとりぼっちになってしまうとしても、 星の数ほど、この世界に存在している誰かが居て。
私と同じように、生きているのですから。]
(192) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 21時半頃
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[ 傍らに在った白い生き物はどうしていたでしょうか。 まだまだチーズに夢中だったかもしれませんが、 私は構わず、白い生き物に身を沿わせました。
ぐるり、ぐるり、と。 端から見ればBがAを捕食するようでしたが、 幸か不幸かここには私ともうひとりしかいません。]
(193) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 21時半頃
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[ 私は静寂を破りました。>>1:36 ただ――アシモフ、と。呼びたかったから。]
(194) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 21時半頃
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[ アシモフのちいさな指先が私の手紙に触れる度、 私は何度も感謝と喜びを伝えました。
さいご、ですから。 さいごなのに、さいごだから、 アシモフの手≠煩わせることはしません。
瞬きより長く、人間の生より短く。 手を持たない私の抱擁は、 アシモフにとって拘束だったかもしれませんけれど。
一度だけ奪ったアシモフの自由が、 私がここに残したさいごのものでした。]
(195) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 21時半頃
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[ 私には、手も腕もありません。 だから手紙を抱きかかえることはできません。 あったとしても、空っぽだったでしょうけれど。
鍵だけが、私の跡をついてきました。 カウンターの上から見た扉は遠くて小さかったのに、 自ら動くことなどほとんどない私でも 簡単に辿り着くことができました。
目の前に来れば、もう気のせいなんて思えません。 声が聞こえます。人間の声が、扉のあちら側から。
旅立ちの時です。]
(196) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 21時半頃
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[ どんな扉だったでしょう。
鎖より頑丈な言葉で閉ざされた扉かもしれませんし、 祈りの声と若い草の匂いがする扉かもしれませんし、 隙間風が通り過ぎる煤で汚れた扉かもしれませんし、 色鮮やかなな色が覗く真っ白な扉かもしれませんし、 ローブを着た何者が手を伸ばす扉かもしれません。
私の書く文字が見るものの望む形になるのだから、 私が見た扉もそうであったに違いありません。
真実は手紙の代わりに私が持って行きます。 答えが知りたいなら、どうか私に望んでください。]
(197) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 21時半頃
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[ その言葉が私に届くのであれば、ね。 私は私の意思で、扉の向こう側へと進みます。
そして――私は石畳に横たわっていました。]*
(198) Pumpkin 2022/03/14(Mon) 21時半頃
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[ 戻ってきた世界は、あの不思議な白い空間に いたことなんて夢だったみたいに いつも通りの日常を描いている。
でも、ひとつ変わったことはあった。 ]
これが……花?
[ 枯れ木の隙間、灰色の土の上 顔を覗かせるのは白い房を持つ植物。 過酷な地で、それでも力強く咲く いつかの世界の野花。 ]
(199) どあ 2022/03/14(Mon) 22時頃
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[ 今私は、元いた場所を離れて とある学者先生の下で生活している。 この荒廃した世界で学者なんて 随分な変わり者だと 人からバカにされてはいるけれど。
昔、確かに存在していた 植物や生物、それらの写真を撮ったりして。 いつか、もっと人が生きやすいような そんな世界にしたいと言っている。 ]
(200) どあ 2022/03/14(Mon) 22時頃
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[ 彼に出会うまでにも色々あったものだけれど それは余談。 いま大切なことは、小さな歩幅だとしても 少しずつ、前に進んでいる、ということ。
本当に進めているのか、全然そんなことないのか それは結果が出るまでわからないものだけれど。
見たこともないものを見る機会が増えたのは あの頃の情景が想像できてよかったこと。 ]
(201) どあ 2022/03/14(Mon) 22時頃
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[ びゅう、と冷たい風が吹く。 今まで生きてきたなかで当たり前なものだろうに 私は慌てて花に手をかざし、風を遮った。
小さな生命はお礼を言ったりはしない。 それでも、風が止めば安堵の息を吐いて まつげを揺らし、可愛らしい姿を見下ろした。
こんなふうに、生き残っているものは 探せば確かにあった。 それらを見もせずに、嘆いてばかりいた私は 他の人となにも変わらなかった>>2:46 ]
(202) どあ 2022/03/14(Mon) 22時頃
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