15 青き星のスペランツァ
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[けれど、先程までの錯乱に近い状態とは打って変わって、キランディの心は凪いでいた。] [傍に居るのは、タプルだろうか。姿を認めると、小さく謝罪の言葉を述べる。]
……ごめんなさい、取り乱して。 きっと、驚かせちゃったわね。 アリババちゃんと、ライジちゃんにも、後で謝っておかなくちゃ……。
[緊急信号は、全員に届いた筈だ。本来なら、発信する必要なんて無かったのに。ハロの最期は、しっかりとこの目で見ていたのだから、万に一つが無い事だって理解していた。理解していたのに、誰かに縋ろうとしてしまった。その行為が徒に場を混乱させたであろう事は、冷静になった今なら察しが付いた。*]
(52) 2021/11/13(Sat) 19時頃
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[『キジン』はかつて、金の砂漠が広がる美しい星だった。
そこに住む人々は皆若く、無垢で、金色の瞳をしていた。 歳をとらず、飲食を必要とせず、疑いも争いも知らず、ただ穏やかに時を過ごす種族だった。 命が尽きる時、その体は細かい金の砂粒に変わり、砂漠の一部となる。 それが『キジン』の民の"死"だった。
辺境に位置していたため誰にも知られることなく、ひっそりと存在していた『キジン』に、ある時小さな宇宙船が流れ着いた。
地球を離れて様々な星に散らばり、もはや故郷も忘れ果てた移民達。その中にあって秩序に馴染むことができず放浪していた、略奪者達を乗せた船が。]
(53) 2021/11/13(Sat) 20時頃
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[船から降りた人々は、広がる金の砂漠に価値を見出した。 この星は金になる。 彼等は星の場所を隠し、『キジン』の砂を売り始めた。
悪意というものを知らぬ『キジン』の民は、代表者を出して略奪者達の元を訪れた。 "砂は先祖の骸であり、我々の一部であるから、持っていかないで欲しい。" そう懇願したものの言葉も理屈も通じるはずもなく。 交渉に向かった数人が戻ることはなかった。
そして、略奪者達は"『キジン』の現地種族は金になる"という事実を知った。]
(54) 2021/11/13(Sat) 20時頃
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― 三日目/医療処置室 ―
腕の負傷の手当はわかるね? 頭を打っているなら動かさない方がいい。 あとはこちらで預かろう。
[ライジ>>44には通信でできる限りの範囲の事を伝える。 怪我人はいない。その"答え"には……わずかな沈黙。]
……そうか。
[押し殺すようにつぶやいた。 動揺してはいけない、落胆をするのも違う。 自分はここにいただけなのだから。]
君達にはいつも辛い仕事をさせるね。 私もやれることをやろう。
[担架に乗せられてキランディが運ばれてくる。 今、自分が立ち向かうべきはここにある命だ。]
(55) 2021/11/13(Sat) 20時頃
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[それから数世代。 砂漠の金砂は掘り尽くされ、『キジン』の地は大きく様相を変えた。
流れ着いた移民を祖とする人々は"採掘"として現地種族狩りを平然と行い、天敵がいなかったため身を守る術を持たない『キジン』の民はあっという間に数を減らした。
もう獲物がいないと判断された土地は放棄された。 人々は小さなキャラバンのような集団に分かれ、僅かな砂金を巡って争うようになった。
ライジ・チリガネはそんな集団のひとつで生まれた、略奪者達の末裔だ。*]
(56) 2021/11/13(Sat) 20時頃
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― 三日目・日没後 船外 ―
[長靴を引きずるように、小さな背中を追う。 あんまり思い出して欲しくないなあ>>49、なんて思いながら。
タラップを降りて外に出ると、辺りはもうすっかり暗い。『スペランツァ』以外に人工の明かりはなく、星がよく見えた。 ケトゥートゥの隣に座る。横目で表情を窺うが、暗くてはっきりとはわからなかった。]
……。
[泣かない理由。 古株だからとか、年長者だからとか、適当な理由を挙げることもできるが。なんとなくバレる気がした。]
(57) 2021/11/13(Sat) 20時頃
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泣くってのは、悲しい気持ちを外に出すことだ。 多分、そうしたら少しだけ楽になる。
[大声で泣くこと>>1:12も。涙を零すこと>>1:23も。背負い切れない悲しみを外に出して、時には誰かと共有して、少し荷を軽くすることだと男は思う。]
……おれは自分のことを、楽になっちゃいけない人間だと思ってる。 昔の仲間を置き去りにして、逃げたことがある。"助けてくれ"って声を無視して、ひとりで逃げちまった。 ひどいやつだろ。
[星を見上げたまま。だから泣かない、そんな資格はないのだと、そう答える。]
別に悲しんでないわけじゃないぜ。
[付け足した言葉も、ケトゥートゥにはきっとわかっていると思う。そうでなければこんな場所に呼び出して、こんな問いかけはしてこないだろう。 それでもつい口にしてしまったのは、表立って悲しさを表せないことに、どこか罪悪感を覚えているからかもしれない。*]
(58) 2021/11/13(Sat) 20時頃
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― 三日目/医療処置室 ―
[キランディの身体は機材の乗せられたベッドに移される。 その右半身は酷く傷ついていたが>>51 大きな致命傷を逃れていた。頭の傷も浅そうだ。]
バイタルは正常、心肺も問題ない……
[タプルは腕のいくつかを使って砕けた骨を合成細胞で繋ぎ合わせギプスで固定する。しばらく補助は必要だろうが、数日あれば動かせるようにはなるだろう。 しかし…]
[その寝顔に安堵と不安をない交ぜにしてその寝顔を眺める。通信機から聞こえる声を反芻する。今回の探索では相当無理をしたのだろう。その様子はどこか痛々しい。]
(59) 2021/11/13(Sat) 20時半頃
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[キランディが目を覚ます>>51とそこは白いベッドの上。 医療処置室の隣に設けられた患者用のスペースだ。]
……気が付いたかい。 ここは医療室。ライジ君が運んできてくれたんだ。
船には……皆帰還したのを確認した。
[全員無事だ、と言えればよかったが。 それが叶わないことははキランディが一番よく知っていることだろう。 言葉に触れるでもなく、紅茶を差し出す。 ソーサーの横にはひとかけのチョコレート。]
まずはこれでも飲んでゆっくりするといい。 毛布のお礼だ、しばらく安静にしてもらわないとね。
(60) 2021/11/13(Sat) 20時半頃
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― 三日目/スペランツァ船付近 ―
[あの後>>12>>13帰還したイースターは、所在を何処に置けばいいのか分からず。自室に戻って、ただじっと待っていた。 しかし、伝言を>>47>>48伝え聞けば、急いでタラップの方に向かって。身体も心も酷くボロボロに見える一同と、記憶の中の姿よりずっと小さくなってしまったカプセルの中の仲間に。]
…………。 お帰り、なさいませ。
[静かにその様に告げた。 告げた後は、安置室にハロを届けに行くか、ポッドにアリババを運ぶか。手が足りていない方に、協力をする事だろう。]
(61) 2021/11/13(Sat) 21時頃
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─ 三日目/医療処置室 ─
[なるべくいつも通りに見える様、微笑んで。差し出された紅茶へと手を伸ばす。]
……ありがとう。頂くわ。 却って、気を遣わせちゃったわね。
[以前の行動(>>3:9)に気付かれてるとわかれば、苦笑も滲む。労わるつもりで、こうして心労を掛けていれば世話は無い。心労だけではなく、実際に手を煩わせてしまった事は、ギプスが嵌められた腕を見ても明らかだ。]
……駄目ね、アタシ。 タプルちゃんに手間を掛けちゃわない様、出来るだけ怪我しないでおこうと思ってたのに。 本当に、ごめんなさいね。
[きっと、あなたは酷く繊細だ。例え手の施しようが無かったとしても、命を救えなかった事を悔いているに違いない。ハロの事には触れまいとすると、自然と話題は自身の負傷へと移る。] [キランディの骨は、人型でありながら鳥類と同じトラス構造をしている。事前に生態データを提供しているとは言え、種族最後の生き残りであろう自分の治療は、それなりに手間だったのではないだろうか。過去は語ってないから詳細までは知られずとも、類例の少なさから、稀少な種族だという事くらいは察されているかも知れない。*]
(62) 2021/11/13(Sat) 21時頃
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問題ないさ、その為に私はこの船にいるのだからね。 隙を見られたこちらのほうがよっぽど不覚だよ。 あいや、実に面目ない。
[軽い口調で笑えばあたたかな湯気がその手に渡ってゆく。 紅茶には、異国のはちみつがひとすくいほど。 元はケトゥートゥが持ち込んだものだったろうか、癒しの効果を持つそれは心を落ち着けるのにはちょうどいい。]
ライジ君が迅速に対応してくれたおかげだね。 腕の怪我もしばらくすれば自由が利くようになるし、後遺症の心配もなさそうだ。 なぁに、探索隊など心配などはかけてなんぼだよ。 戻るべき場所まで帰してやるのが私の仕事、そしてきみは無事に帰ってきた。充分さ。
[故郷、と言いかけてすこし言葉を濁した。 船と船を渡る探索者は、帰るべき故郷が無い者も多い。 この船が少しでも落ち着ける場所になるならそれがいい*]
(63) 2021/11/13(Sat) 21時半頃
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― 三日目・日没後 船外 ―
楽になっちゃいけない……カ。
[もたらされた答え>>58を反芻するように、繰り返す。遠くを見つめたままで。 そこには何か、納得するような響きが含まれている。]
……ケトゥートゥ、昨日までは、わからなかったと思うけド。 今なら、ちょっとわかる気がするヨ。 ……ひどくなんかない、って、ケトゥートゥが言ったって。あんまり、意味はないんだよネ?
[自分で自分を許せない。きっと、どうしようもなく、それが全てなのだ。 どうやって自分を許すかは、自分の中で決めるしかなくて。 それを果たすまではきっと、楽になることを許せないのだ。 そんな時は、永遠に来ないかもしれなくても。]
(64) 2021/11/13(Sat) 22時半頃
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ハロがネ。言ってたんダ。……元気なのが、最後のままでいい、っテ。 だから、……ケトゥートゥ、そうするつもりなノ。 ハロのこと、……元気なままを、最後にする、つもりなノ。
[喧騒に近づかないのも、安置室に近づかないのも。普段のケトゥートゥの行動とは違うことだ。 寂しくても、悲しくても、今まではずっと『お別れ』してきた。どんなに無惨な姿がそこにあっても、会いに行き手を合わせて、泣いて、歌う。死んでしまったことを自分に思い知らせて、心の中の死者の列に入れて、区切りをつけて、前に進んできた。 けれど、今回は、区切りをつけることそのものに、忌避感を覚えている。]
(65) 2021/11/13(Sat) 22時半頃
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[ハロは、可愛い小さな友人は、自分があのとき話し掛けなければ、死ななかったかもしれなくて。そんなことはないと誰に言われたところで、それを自分が認められない限りは、きっとだめなのだ。それを言われること自体を、違うと思ってしまうのだ。 出来るだけ傷ついて、引きずって、悔むべきだと思ってしまうし、その言葉を受け入れることを、自分自身が許せない。
だから、泣いてもいいと思えないのか、と。重ねて、自分の目元が乾いたままの理由を把握する。 ……ライジなら、答えを持っている気がした。だから、話がしたかった。]
……つらいネ、ライジ。 楽にならないのって、苦しいネ。 ずっとずっと、どこまでも、持っていくんだネ。*
(66) 2021/11/13(Sat) 22時半頃
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ふふっ。 もしかして、思ったより稀少な機会だったかしらん? もっとじっくり、寝顔を拝んでおけば良かったかも♡
[可愛かったわよん♡なんて、軽い口調に釣られて言ってみせる。紅茶に、チョコレートに、その振舞いに。滲むあなたの優しさが、今はただ有難かった。]
ライジちゃんには、お礼も言わなくっちゃね。 アリババちゃんにも……他に誰か来させてちゃったら、その子(>>26)にも。 …………、……。
[戻るべき場所、と聞いて少しだけ遠い目をする。キランディもまた、故郷を喪って久しい。この船とも取れる言い回しにしてくれた気遣いには気付いたから、すぐにまた微笑んで見せたけれど。自分がこの船に戻ってもいい存在なのか、判断が付きかねているのが実情だった。これがハロであれば確かに、戻るべき存在だっただろうに。]
(67) 2021/11/13(Sat) 22時半頃
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…………ねぇ、タプルちゃん。 一つ、我儘を言ってもいいかしら? 今夜は、此処を使わせてもらっても?
[こういう時、一人になりたいと願う者(>>48)も居るだろうが。少なくとも、自分は違う。今一人になったら、『キランディ』が崩れてしまう気がした。] [そうでなくとも、昨夜ハロと共に眠った自室(>>3:49)へは帰りたくない。方々へ礼と詫びをせねばならないから、外出許可は欲しいけれど。兎に角、自室に戻って休む気は無かった。*]
(68) 2021/11/13(Sat) 22時半頃
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からかわないでおくれ、これでも真剣なんだよ? ほら、私の身体はこんなだろう。眠っている間に足や触手の一本でもはみ出していたら恰好がつかないじゃないか。
[困ったように髭状の感覚器を指でぺたぺた直している。 恥ずかしいの基準はだいぶ謎であるが、キランディの普段通りのゆるやかな口調にすこし安堵した様子で微笑んだ。]
そうだね、彼らも精一杯やってくれた。 きっと心配もかけたろう。 でもそれは誰に限ったことじゃない、皆が皆…大切な仲間だからだ。
[もし、ハロの代わりにキランディが犠牲になっていたならば。アシモフやギロチンの時がそうだったように、皆同じように悲しむのだろう。]
(69) 2021/11/13(Sat) 23時頃
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[もし自分が、ヒトもしくはそれに近い内臓構造を所持して居たならば、ハロの無残な現場を見た瞬間嘔吐して居ただろう。 ギロチンの姿を確認した時は、気を失いかけた。
死者を悼むのは苦手だ。>>2:37 死体は苦手だ、安置室には近寄れない。 遺体の前に居る自分がどうしようもなく嫌いで、だから、会いに行く事が出来ない。
花を手向ける事が出来ない自分が、彼らの為に唯一出来る事。 探査船のクルーである彼らの、彼らがクルーとして行って来た仕事を全うさせる。 無かった事には決してさせない。 記憶とは違う物。記録としてそれらを残し、数多の者に引き継がせる。 君達が其処に居た確かな証を。
所持して居た品、最後のカメラ映像、音声記録。
中には悲鳴や救助を繰り返す物も混ざって居たが、必ず『誰か』がソレに向き合わなければならない。 目を背けてはいけない、これがクルーとしての使命だから。 向き合う為の『誰か』が、自分なのだから。]
(70) 2021/11/13(Sat) 23時頃
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― 四日目:船内 ―
[コポンコポンと、気泡がひとつ、ふたつ。 それが自分の生きる音、心音も体温も無い生命体の、いのちの音。
透明な入れ物の中で揺れていた身体を持ち上げると、居場所を普段の物へ移し替える。 『袋』に入り、ボディバランスのチェック。何処かおかしい所は無いか入念に確認し最後に帽子をかぶると、顔の無い男は部屋を出る。
久しぶりに現場に居合わせて意識がぐらぐらしていたが、偶然とはいえ自分があの機体で外に居てよかった。あのまま放置して居れば、もっと被害が出ただろうから。 自分が居ただけで、ライジとキランディ、二人の命が救えた。
そのなかで、取りこぼしてしまった一つの命。
見送る際、気を付けての言葉にもっと念を押しておけば。>>3:83 自分のせいだとキランディは言っていた。>>10 違う、彼女のせいでは無い。もっと前、自分が何か別なアクションを起こして居れば未然に防げた事故だったのかも知れない。もっと別の何かが、何かがあれば。
キリのないIFを重ねている事に気付き、かぶりを振った。
きっと誰のせいでも無いんだ。]
(71) 2021/11/13(Sat) 23時頃
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[終わりが無い事を考えるのは止めよう。
本来己が居るべき場所、機材に埋もれる部屋に向かおうとし、だがロビーのモニター前で足を止める。
『 LOST 』
その表示は無慈悲で、残酷で、 けれども覆らない現実。*]
(72) 2021/11/13(Sat) 23時頃
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今夜といわずいつまでだって大歓迎さ。>>68 ここは羽根を休める場所だ、好きに使っておくれ。 なんならクッキーもおまけするよ。
[内緒だよ、とベッド脇の引き出しをこっそり開けて見せる。 こういう軽口を話すのもいつぶりか。 連日のせわしなさににすっかり忘れていたような気がする。]
ただ…落ち着いたら皆に顔を見せてあげるといい。 キランディ、きみにしかできないこともあるはずだ。
[無事を知らせるのもいい、共に悲しむのもいいだろう。 失ったものは戻らない、けれど寄り添うことはできるはず。 その朗らかな優しさはタプルも良く知るところだ。*]
(73) 2021/11/13(Sat) 23時頃
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― 三日目・日没後 船外 ―
[わかる気がする、という言葉に、僅かに目を見開いて弟分を見る。]
……そうだな、そう言ってくれる気持ちはありがたいが。 そうなっちまうな。
[もしもそう言われたとして、それは自分を気遣う言葉であることはきっと、間違いないから。 けれど、素直に受け取って、自分を許せるかどうかは別の問題だ。だから、ケトゥートゥの問いかけ>>64は正しい。
誰にそう言われても、きっと許せる日は来ない。 あの時見捨てた仲間も、故郷も、もうない。 取り返しは二度とつかない。]
(74) 2021/11/13(Sat) 23時半頃
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……そっか。
[ハロの身に起きたことはもう知っているはずなのに、あの大きな泣き声は聞こえてこなかった。今も、ケトゥートゥは泣いてはいない。彼の、いつもの弔い方ではない。 そこにどんな後悔があってそうしているのかは、わからないけれど。]
それなら、おれの分まで、あいつの元気な姿を覚えておいてくれ。
[自分はもう、無惨な最期を見て、触れてしまった。 ハロが無邪気にくるくる回る姿を思い浮かべても、どうしても、あの光景が、感触が、ちらついてしまう。 だから代わりに、覚えておいてくれればと思う。>>65]
(75) 2021/11/13(Sat) 23時半頃
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[つらい。苦しい。 それを言葉にすることは、今までしてこなかった。それも、無意識に許されないことだと思っていたのだろう。そんなことを零す資格もないと。]
ケトゥートゥ、
[言葉が詰まる。喉の奥が圧されるような感覚がある。 きっと、ずっと誰かにそう言って欲しくて。>>66 そう、言ってしまいたかった。]
……ああ、 そうだな、……くるしい、な。
[呟いた声は、掠れてほとんど息のようで。 ケトゥートゥの頭に手を伸ばす。普段の気遣いの足りない雑さではなく、余裕のない、どこか縋るような手つきで、その髪を撫でた。*]
(76) 2021/11/13(Sat) 23時半頃
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─ 三日目/医療処置室 ─
あらん♡ 寝顔なんて、誰しも無防備なものよん? でも、そういう所が可愛いのよねん。タプルちゃんは♡
[くすくすと笑えた事に、自分でも安堵する。これならきっと、大丈夫だ。まだ『キランディ』で居られる。この船の一員で、皆の仲間として。いつも通り過ごせる。 ────過ごしていいのだろうか。本当に?]
あらあら、取って置きをサービスしてくれるのん? タプルちゃんってば、本当に優しいのね。 ……アタシなら、大丈夫。大丈夫よん♡ でも折角だから、クッキーは頂いちゃおうかしらん?
[片手で淹れるのは慣れないから、お茶のお代わりもお願いする事になってしまうだろうけど。今は、あなたの優しさに甘えさせてもらおう。あなたにとっても、少しは休息になる事を願いつつ。]
[暫くそうして、軽口を言い合いながらお茶をして。頃合いを見計らって、あなたの提案通りに一度処置室を出る。部屋に籠ったりしているのでなければ、会える人には会い、礼を言っておきたかった。] [夜更け前には戻り、此方で休ませてもらう事になるだろう。]
(77) 2021/11/14(Sun) 00時頃
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― 三日目・日没後 船外 ―
[肯定の返事>>74を得て、ケトゥートゥの視線がライジの方へ向く。 鋼色の髪も青灰色の瞳も、夜を映していつもより暗く。それでも星明かりを映してちらちらと、僅かずつ輝く。 雑草のようにただ逞しく、伸び伸びとあったものが、在り方を変えようとしている。
底なし沼沈没未遂騒動の後、アリババとライジが現場へ行ったことは、殆ど内容は入って来なかった通信でかろうじて理解していた。 居合わせてしまえば、『見ない』という選択もできなかったのだろうと、その場にいた仲間たちのつらさを思う。 選ぶ余地が無いことは、どんな形であったって苦しいことだ。]
……うン。覚えてるヨ。 今まで、やったことなくて、難しいなあって、思うけド。 この星の海と一緒に、ずっとずっと覚えておくヨ。
[その為にも、見に来たらいいとハロに言われた>>149海を、帰るまでに一度、きちんと見に行かないと、と思いながら。]
(78) 2021/11/14(Sun) 00時頃
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[撫でる手>>76に、いつもと違うものを感じはした。それが何かまではわからなくても。 それでも、同じではないまでも似たような『苦しい』を解りあえた気がして、ただそっと目を閉じる。 涙は零れてこない。夜の中に、やり場のない悔いを抱えた落ち着かない心がふたつ、寄り添う余地を探していることだけが確かだ。]
……もういっこ、ききたいナ。 ライジはどうして、探査船に乗ってるノ?
[ケトゥートゥは、『母なる大樹』と、シュトゥレクの民の存続のためだ。しかしそれはどうやら少数派で、探査船のクルーには、行き場を失くした者、故郷に戻れない者の方がどうやら多い。 ライジの故郷も失われたと聞いている。その経緯までは知らなくとも。 その上で、彼はどうして探査船に、スペランツァに乗っていて、古株と言われるほどに乗り続けているのだろう。乗っている限り、悲しい別れは他よりもずっと多い筈なのに。*]
(79) 2021/11/14(Sun) 00時半頃
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― 三日目の探索に出る前・ロビー ―
[ライジ>>3:120を見、鷹揚に頷く。]
危険な星ってのは多い……いや、安全な星は、まずない。宇宙は土台、生き物が生きていけないようにできている。 この星は違う。何もしなくたって生きていける。原住民の抗争もない。安全度は図抜けてる。そう思ってたんだがな。
[煙草型ドラッグの先端が青く点灯する。] 海の? そう面白い話はできねえぞ。 オレたちの文化圏じゃ、海は青かった。受け取る可視光線の波長で何が支配的だったかって話だがね。陸は海の上に浮かぶ。海は陸を隔てるものであるとともに陸をつないだ。宇宙みたいにな。
……水の底か。 天然の海は深い。そして深くなっちまった海は、底に行くほど、水の重さがかかる。海の底じゃ、よほど頑丈か柔軟でない限り、生き物はつぶれていく。 しかも、深い水底にゃ、光が届かない。真っ暗だ。 深海は専門じゃないんだがね。ただ、暗く、重く、古いものが堆積してるのは間違いねえ。
だから、そうだな。 さびしい場所だろうよ。だが、そこには、大量の、その星の過去が沈んでもいるだろう。……
(80) 2021/11/14(Sun) 00時半頃
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艇長 イワノフは、メモを貼った。
2021/11/14(Sun) 00時半頃
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― タラップを降りた地点 ―
[タラップを降りた地点で、海に――遠い海の方角に向けて敬礼をしている。 多くの死者が出た探索になった。 追悼はそれぞれ、内心に済ませている。真実の弔いは、それぞれの故郷で、それぞれの儀礼で行われるだろう。それぞれの魂に宛てて。 残る者のための祈りと、もう帰らない者のための祈りがある。 死の酷薄さを前にして、戦場帰りのイワノフはそれをよく知っている。 腕を下ろす。]
死にたいやつなんていやしないんだろうがな。 誰も死に急いでいないはずの場所で、どいつもこいつもが死んでいく。……
[つぶやく。遠い海と、遠い宇宙を思いながら。 よく知る死も、常に慣れない。]
(81) 2021/11/14(Sun) 01時頃
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