27 【crush appleU〜誰の林檎が砕けたの?】
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…………………………………………えっ。
[そう思いながら視線を伏せて美術館に再入館した筈でした。 けれど、顔を挙げるとそこは先ほどの入り口近辺ではありません。 ここがどこか分かりませんが、田端は見知らぬ部屋に移動していました。 重厚な応接セットに、蓄音機。
そして、風格あふれるデスク。 そして何よりも、思案しているのか寝ているのかわからない例の男。>>178 この男のことをブチブチ考えていたからでしょうか。 それにしてもいきなりのことに頭が追いついていませんが、頭が真っ白になっているところに新たなメッセージを告げるためにスマホが震えて>>203田端はまた体を震わせたのでした。]*
(215) 2023/07/27(Thu) 22時半頃
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水商売 タバサは、メモを貼った。
2023/07/27(Thu) 22時半頃
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―現在―
[この部屋が、どこにある何の部屋なのか分かりません。 ただ目の前にあの男がいる。 はく、と唇を震わせて何か言おうとしましたが咄嗟に声が出ませんでした。 相手にも気づかれて>>229こちらはキツく睨みつけます。]
色々と文句を言いたいのだけれど……。 文句を言っても、きっと仕方がないのよね。
[確認するように口にしました。 全てを受け入れたわけではありませんが、この不可思議な状況で、不可思議な現象を二度も三度も味わって、夢でないと言うのなら何なのでしょう。 だから先ほどまではグーで殴ると息巻いていましたが、拳をぐっと握りしめると細く長く息を吐き出しました。 感情を抑え、今は聞くことを聞くべきです。]
(231) 2023/07/27(Thu) 23時半頃
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……再確認させて欲しいの。 ここに集められたのは、研究室のみんな。 その中に一人死亡した人がいて、それ以外の人は無事。
その、死亡してしまった人はすでに確定していて変えられない。
[そうよね?と、小さく付け足しながら問いを重ねていきました。 そしてさらに質問を重ねます。]*
誰かが身代わりになる事はできない。 では、その人以外の人がここで死ぬようなことになったらどうなるのかしら。 追加で死んでしまったりするの?
(232) 2023/07/27(Thu) 23時半頃
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―現在―
……じゃあ、モルジアナとでも呼んで?
[相手の名乗りが偽名だろう事は推測できました。 名乗っておこうか>>234なんて言われたら当然です。 それでも名乗りは名乗りだろうと、一応答えておきました。 相手が名乗っているのに名乗らない無礼者にはなりたくなかったのです。 だからアリババにちなんだ名前にしてやりました。 物語のモルジアナほど賢くもなく機転もききませんけれど。 どうせ、こんな事をしでかしている相手です。 名乗らなくても偽名を使っても此方の名前はきっとわかっているでしょう。そう思えたからこそです。 そして、返される答えに耳を傾けます。>>238>>241]
(243) 2023/07/28(Fri) 00時頃
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……なるほど、少しだけ安心したわ。 一人で死ぬのが寂しいからと誰かに殺されても死なないし、私がそんな気持ちになって誰かに暴力を振るっても相手は死なない。 万が一を考えると、それはある意味助かるわね。 死んだ夢も殺す夢も見た事ないけれど。
[あの手帳は、これから死ぬ誰かのことが書かれているのでしょうか。 そしてルールのことも書いてあるからこそ、ページが捲られるのでしょうか。 そこに視線を向けながら、静かに言葉を紡ぎます。]
段々と元の世界に戻っていくと言ったわね。 その戻る順番は変えられないの? 正直、一人一人返っていくのだとして、最後に残された二人はキツいじゃない。 最後に二人だった場合は、その時点でどちらが……残ってしまうのか、分かってしまう物なの?
[質問すべきはこれくらいでしょうか。 頭の中に疑問を探すけれど、この状況をほぼ受け入れてしまった田端には、あとはあまり質問が思い浮かびません。 思い浮かびません、けれど。]
(244) 2023/07/28(Fri) 00時頃
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…………あなたを殴ったらペナルティはある?
[そんな質問くらい、許して欲しいと思いニコリと笑顔の仮面を被りました。]*
(246) 2023/07/28(Fri) 00時頃
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水商売 タバサは、メモを貼った。
2023/07/28(Fri) 00時頃
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―現在:美術館長室―
なるほど、これは本当に夢の中。みんなで見ている夢の中。 だから、誰から目を醒すかわからない……。
[彼の言葉>>251には合点がいきました。 確かにアリババが指定するのではなく、それぞれが目を醒すのならどんな順番になるのか彼が今知る事はありません。 彼の言葉が正しいのなら、田端たちはどこかに保護されているのでしょう。 病院のベッドに寝ているのかもしれません。 けれどノーコメントとされてしまった事については「ケチね」と腕組みしました。 その最後の組になってしまった場合、どんな顔をしているのか想像ができません。 研究室のみんなも、田端自身も。
そして、殴ることにペナルティがあっても無くても田端は男を殴らないでしょう。 誰かを殴る事はとても恐ろしい事ですから。 相手が男性なら尚更です。 それを見透かしたかのようなアリババの言葉>>257と、かけられた曲>>266に貼り付けた笑顔がすぐに剥がされます。 弦楽四重奏曲第14番 ニ短調。シューベルトの『死と乙女』 それに気づいてハッと鼻で嗤いました。]
(283) 2023/07/28(Fri) 06時頃
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本っ当に悪趣味ね。
[田端にはこの時間も空間も慈悲には感じられませんでした。 できるなら、何も感じないまま死なせて欲しかったし、すぐに全てがわかる状態で誰かの死を受け止めたかったです。 そうしたら、もう終わったこととしてただ哀しめるではありませんか。 でも、そう考えるとこの空間はきっと自分のためのものではないのだろうと変な自信も湧いてきます。 だって、田端にとっては慈悲にはならないこの夢は、誰かにとっては慈悲となるのでしょう? 逆説的に自分は死んでないのではないのかと言う根拠のない自信となりました。 メンバーの誰かが死んでいるのは残念ですが……自分が死んでいるよりはよほど良いのでは。 そう思う田端が薄情でしょうか。 可哀想だとは思いますが、自分が死にたくはないのです。 たとえ此岸が地獄より辛くとも。]
(284) 2023/07/28(Fri) 06時頃
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……聞きたい事はこれくらいかしら。 あなたが本当は何者で、どうしてこんな事をって聞いても仕方がないでしょうから。 時間をとらせて悪かったわね。
[ここで八つ当たりをしても良かったのですが、きっと受け流されて終わりでしょう。 爪痕の一つでも残してやれれば良いのですが、と思ったところで一つだけ意趣返ししてやりたくなりました。 だから扉の方に向けかけた足を一度男に向けて歩み寄ります。 もし叶うなら男のネクタイを引いて、キスの一つでもして唇に噛みついてやりましょう。 そんな事を男が田端にさせるかどうかはまた別の話です。]**
(285) 2023/07/28(Fri) 06時頃
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水商売 タバサは、メモを貼った。
2023/07/28(Fri) 06時頃
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―現在:美術館長室―
シューベルトも楽曲も悪くないわよ。 この状況でそれを持ち出すセンスが悪趣味って言ってるの。
[こんなところで乙女の祈りを出されても笑うしかありませんが、死と乙女とは笑えないではありませんか。 同じタイトルの絵画は不気味だったと記憶しています。 不気味だけど何故か惹かれる絵。 椅子に座る彼が意外そうにしているのを見て田端は軽く肩をすくめました。]
(321) 2023/07/28(Fri) 14時頃
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貴方の手の上であんまり無様に右往左往するの、自分で気に入らないもの。
[だから質問する事を打ち切りました。 また何か聞きたいことが出れば聞きにきますが、何故とかなんでとかはきっと全く意味のない問答になるでしょう。 少なくとも田端の納得できる理由は無いでしょうから。 だから、意趣返しする事にしたのですが。 噛みついてやろうとしたそれは、指先で制されました。>>287 あともう少し遅かったら、唇が開いてガリっと指先を噛んでやる事だってできたのに。 男の笑顔が見えた気がしました。 そして次の瞬きの瞬間には。]
(322) 2023/07/28(Fri) 14時頃
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………………っとにムカつくわね。
[口の中には甘いもの。棒付きロリポップ。 ガシャンという音は何かが倒れた音です。振り返ると先ほど乗っていた自転車がありました。>>288]
殴らせてくれないどころか、これじゃただキスを迫ったみたいじゃない。
[本当にムカつく、と田端はガリッとロリポップに歯を立てました。 それは甘いイチゴミルク味で、お子様はこれでも舐めてろと諭されたようでより腹が立ちます。 けれど、今起こった事を先ずはラインで共有させましょう。 以下のラインを共有メッセージで送ってから、カフェに向けて移動を始める予定です。]
(323) 2023/07/28(Fri) 14時頃
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『私が確認した一階窓は一部開かない窓があったけど 私自身が手に力が入らなかった可能性はあるわ。 開く程度は高祈くんと同じね。』
『周囲に私たち以外の人は居なかったけど あの男殴ってやると考えながら歩いてたら いきなりあの男の部屋にいたわ。 だから会いたければ何らか念じながらなら また会えるかもしれないわね。 会いたくなくてもまた出てきそうだけど。』
(324) 2023/07/28(Fri) 14時頃
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『あの男がアリババと名乗るから 私はモルジアナと名乗ったわ。 どうせ此方の名前も知ってるでしょうけど。』
『質問は受け付けてくれたわ。 この世界は夢だから、この世界で死んでも死なないし 段々とみんなが元に戻っていくと言うのは 現実世界というべきかしらね? そちらの私たちが起きた順番に帰るらしいわ。 あの男の言うことが真実正しいなら ジタバタしても仕方がないとは思うけど そのあたりは個人の考えよ。』
『私に石を投げつけてくる存在あり。 きっとあれは、私の悪夢ね。』**
(325) 2023/07/28(Fri) 14時頃
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―現在:入り口近辺から移動中―
[そういえば、一つ思いついたことがありました。 成海のメッセージ>>203から思いついたことです。 なんで素手で窓を破るに至ったんだよと言うツッコミをしたいところではありますが、確かにそれを通常時に行えば単純に成海の手がひしゃげて終わるでしょう。 とてもお勧めできたことではありません。 ましてやそれが一瞬で元通りになるだなんて、夢のような摩訶不思議な世界ではないと無理ではないでしょうか。 そして、逆に言えばそれは夢のように摩訶不思議な事を実現できる世界なのではないでしょうか?]
そ〜らを自由に〜…とか。 わったしはサイキョー…とか。 どこだかドア〜!…みたいな。
[小さい声ですがいちいち声真似が入ります。 田端は昔から一人で過ごすことが多かった分、アニメを見せられて過ごす時間もかなりありましたから、懐かしアニメはそこそこ知っています。 そんな事が可能になるのかしら。と、つい考えてしまいましたが、今この空を自由に飛んだところでとつい現実に戻ってしまうくらいには大人になっていました。 このつぶやき、誰にも拾われていませんように。]*
(326) 2023/07/28(Fri) 14時半頃
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水商売 タバサは、メモを貼った。
2023/07/28(Fri) 15時頃
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[もし、田端の推察が外れて、田端が死んでしまうとしたらどうしましょう。 やりたい事はあるでしょうか。 これだけはと思える事があるでしょうか。 この世界は何でも叶うと言うのなら、叶えたいと思うものがなくはありませんでした。 けれど、それは全て過去の改変。 変えてしまったら、今の田端は全く変わってしまうでしょう。 生まれてこなければよかったと言うのも癪でした。 ただ、死にたくありませんでした。 あいつと並んで賽の河原で石を積むだなんて、それこそ地獄ではありませんか。]
(333) 2023/07/28(Fri) 16時頃
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―現在:カフェ―
………みんな大丈夫?
[そこにいる面々に声をかけます。 たまごサンドを貰いにきたのですが、みんなの精神状態はどうでしょうか。 きっといつも通りの大藤のことはあまり心配していません。 目の前に空いた食器が並んでいたなら>>282相変わらずすごい量食べるな、と思うくらいです。 むしろ後輩の女子の銀>>295や回谷>>320、先に来ていたかどうかはわかりませんが仁科が心配です。 もちろん男子の後輩も心配ですが、男子の同輩は多分大丈夫だろうと……思っていたのですけれど、成海>>331はここにいないけれど何をしているのかと。 実験とは言えそう言えば窓を割っていたのでした。 仁科からの救急箱を求めるライン>>267もありましたし、自傷行為に至ってるのは成海本人では無いでしょうか。 福原が救急箱や医務室を探してくれたのに>>303…まあ治ったのは良いのだけれど…と、内心複雑になります。]
(334) 2023/07/28(Fri) 16時頃
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まあ、現実世界の私たちが目を覚ますまで、何ともし難いわよね……。 開き直って、楽しんでしまうのもありかもしれない? あ、これ貰ってくわね。
[福原が作ってくれた卵サンド>>176は、まさか二種類あると思っていなかったのでそれを見つけた瞬間は少し目を見開きました。 けれど、次には僅かに嬉しそうに目元を緩ませます。 厚焼き卵のサンドイッチをいくつかラップに包みます。 そして戸棚を開けるときに"ここにはスープジャーがある!"と念じながら開けると、きちんとスープジャーがありましたから、それにコンソメスープ>>174も入れました。 都合よくあったバスケットにそれらを入れて、更に魔法瓶にお茶を入れる事にします。 お湯を沸かして焙じ茶を入れる事にしました。 我ながら調子良くこの世界を使っている気はしますが、せっかくなら都合よく使わせてもらおうではありませんか。]*
(335) 2023/07/28(Fri) 16時頃
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水商売 タバサは、メモを貼った。
2023/07/28(Fri) 16時頃
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―現在:カフェ―
[まだ卵サンドもコンソメスープも、焙じ茶も口にはしていません。>>335 だって口にはまだロリポップがありましたから、だからバスケットに入れさせて貰ったのです。 魔法瓶にあたたかい焙じ茶を入れて、それもバスケットに入れました。]
ええ、私の方は大丈夫。 グループメッセージの通りよ。 ご馳走食べ放題……も良いかもしれないわね。 でも、この時間が何なのだろうって少し考えるのも良いかもしれないわ。
[そちらを見ていればそれなりに何かあった事は分かるかもしれませんし、分からないかもしれません。 けれど大丈夫と言い添えて、田端は早々にカフェから出て行こうとします。 教授も疲れてるかもしれませんが大丈夫そうですので、それならば長居しなくても良いでしょう。 実際に大丈夫じゃないとしたら、ラインででも良い、伝えてくれたら良いのですけれど。]
(351) 2023/07/28(Fri) 18時半頃
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せっかくだから外で食べてくるわ。
[そう言って、背中を向けたのです。 特に何もなければそのままカフェを抜け、また吊り橋の方に行ってみるつもりでした。]*
(352) 2023/07/28(Fri) 19時頃
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―現在:カフェから出て―
……………教授?
[大人だから大丈夫だろう。 そう安易に考えていましたが、カフェから出て入り口に向かおうとすると教授もカフェから出て歩き始めていました。>>#5 これは全て夢だ。帰る。 そんな事を言いながらどうやら車の方向に行く教授に不穏なものを感じて、田端はその傍に立ちました。 そして隣を歩いていきます。]
(357) 2023/07/28(Fri) 20時頃
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落ち着いてください、教授。 車に乗っても多分………。
[ダメだとはこの状態の教授を見て言えませんでした。 チラリとカフェを振り返ります。 誰かと目があったなら、大丈夫、と言いた気に笑って軽く手を上げました。 そのまま教授についていくつもりです。 何か危ない事をするようなら止めた方が良いのです。 だって成海の実験では、痛いものは痛いようですから。]*
(358) 2023/07/28(Fri) 20時頃
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―少し前:カフェ―
ええ無事よ、大丈夫。 殴れなかったわね……唇を噛んでやろうとしたら、これ突っ込まれたわ。 石は投げられたけど当たらなかったし。ちょっと怖かったけどね。
[矢継ぎ早に向けられる質問>>359に、簡潔に答えていきます。 コレ、と示したのは口の中にあるロリポップです。指先で突いて見せました。 アリババによって入れられた忌々しい物であるはずなのにまだ捨ててはいません。 飴に罪はないからでしょうか。 それとも。 不覚にも、そのせいである事に気づいてしまったからでしょうか。 それはまだ話せません。 田端は、手を引かれる妹でありたかったのだと、どうして後輩たちの前で言えるでしょう。]
(361) 2023/07/28(Fri) 20時半頃
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[あいつの存在も決して口にしたくはないのです。 だからただ、ほんの少しだけ寂しげに笑いました。 甘えられる時期なんてとっくに過ぎているのです。 お米は悲しくなるから嫌いです。 甘えて頼ってしまったら弱くなってしまいます。 そんな田端は田端では無いのです。 だって誰も助けてはくれないでしょう。 自分を助けるのは自分でしか無いのです。 だって誰も助けてはくれないでしょう?]
(362) 2023/07/28(Fri) 20時半頃
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心配してくれてありがとうね、銀ちゃん。 ………ありがと。
[助けを呼んでください。>>360 その言葉にはただ、感謝の言葉を向けて。
田端は、強くあろうとしていました。 今まで通りに、夢の中でも。]*
(363) 2023/07/28(Fri) 20時半頃
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水商売 タバサは、メモを貼った。
2023/07/28(Fri) 20時半頃
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―回想―
[初めての孤独の記憶は3歳の頃でした。 朝起きたら家に誰もいないのです。 母を呼びました。父を呼びました。何度も両親を呼んでから、躊躇いがちにあいつのことも呼んでみました。 誰からも返事はありません。 悲しくて怖くて泣きました。 けれど、誰も助けてくれません。 そのうち喉が渇いてお腹も空いてきました。 戸棚のおやつには手が届きません。 椅子によじ登って背伸びして、あともう少しで届きそうだったのに椅子から転げ落ちてしまいました。 痛くてまた泣きました。 だけど、誰もそばにいません。 仕方がないのでうがいのコップでお水を飲みました。 お腹が空きました。どうしたら良いのでしょう。 また椅子を引きずって台所に向かいます。 田端はもう知っていました。炊飯器を開ければほかほかのご飯があるはずです。 ぱかりと開けてみました。 そこにはお水と、お米がありました。 確かお母さんはこのボタンを押していたはずです。]
(383) 2023/07/28(Fri) 21時半頃
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[多分コレだというボタンを押しました。 ピーッ、と音がなったので、また音が鳴るまでは待たなくてはなりません。 冷蔵庫を開けてみました。 どうして手の届くところは野菜ばかりなんでしょう。 ソーセージとか、ふりかけとか、そういうのが欲しいのに。 卵はこの家にありません。 だからケーキもこの家では食べられません。 食べられない人が、いるからです。]
(384) 2023/07/28(Fri) 21時半頃
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[悲しくて寂しいから、テレビをつける事にしました。 保育園でやっている歌と同じ歌が流れたので少しだけ声を出して歌います。 ニコニコ笑顔の画面が遠くて、また涙が溢れてきました。 お絵描きして過ごしていたら誰か来てくれるでしょうか。 でも、書いて良い紙がどこにあるかわかりません。 そのうちピーッと音がして、お米の炊ける音がしました。 蓋を開けるとほかほかご飯がツヤツヤとしていました。 ほかほかのご飯はアチチで、なかなか食べられませんでした。 しゃもじの場所がわからなくて、スプーンで直接口に運びます。 お腹が空いていたから、お腹がいっぱいになるまで食べました。 でも、食べ終わっても、お昼寝しても、暗くなってからまた明るくなっても、田端の世界は変わらなかったのです。 ご飯も、食べきらないうちにカピカピに固くなってしまいました。 それでも食べました。 だって、どんなにお腹いっぱい食べても、すぐお腹はすいてしまうんです。]
(385) 2023/07/28(Fri) 21時半頃
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[美味しくない。 お腹すいた。 みんなどこ。 もうお米やだ。 帰ってきて。 どこいったの。
…………助けて。寂しくて怖いよ、怖いよ、こわい………。]
(386) 2023/07/28(Fri) 21時半頃
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[その後帰ってきた両親は、謝ったのは一度だけで、号泣する田端を叱りつけました。 静かにしなさい。 今度こういう時があったらお隣さんに言いなさい。
あなたは何でもできるでしょ?]*
(387) 2023/07/28(Fri) 21時半頃
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水商売 タバサは、メモを貼った。
2023/07/28(Fri) 22時半頃
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