15 青き星のスペランツァ
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― 探索終了日未明 海 ―
[ライジの信号が消えた地点にほど近い砂浜に、足跡を付ける小さな影。 仄かに色を持ち始めた空の下、海の方を見つめて、夜明けを待っている。
どうして、と思う自分と。 何処か納得している自分の、両方がいる。
前の夜、彼の頬へ触れた感触>>4:124を思い出しながら、自分の手を握り込む。 あの時にはもう、決めていたのだろうか。それともまだ、迷っていたのだろうか。 深くて暗い、つめたい、海の底に。どうしようもなく、引き寄せられてしまったのだろうか。 どうしようも、なかったのだろうか?
答えは出ない。答えを持っていたはずの本人へ訊ねようにも、死者は言葉を話さない。
自ら行ってしまったライジは――きちんと別れて、送るべき、死者だ。]
(0) sleepingxalice 2021/11/15(Mon) 00時頃
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[手を合わせる。膨らませ、少し開いて、ささやかな花を咲かせる。 その向こうで、少しずつ太陽が顔を見せ始めて、きらきらと水面が輝き始める。
久しぶりに直接見る海は、初めて見る『マーレ10』の海は、ハロの言っていた>>3:149とおり、広くて、大きくて。 とても、とても綺麗だった。
ハロがこの海の上を飛び回る姿を想像する。きっと、それはそれは楽しそうに飛ぶだろう。 ケトゥ、あれ見て!と、はしゃいだ声を上げながら、あちらへ行ったり、こちらへ行ったり。 ……一度、目を閉じて。開いて。その間に、ハロの姿を一度、胸の奥へしまい込む。 死者と別れる間は、ちょっとだけ待っていてもらわなくてはいけない。
夜明けの海を見つめながら、ケトゥートゥは歌い始めた。]
(1) sleepingxalice 2021/11/15(Mon) 00時頃
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ツィートゥム ナ ムヤスィデ クレシュシュ タ アム ターマ ツレィア (夜の帳が下りる頃、君は君の道を往く)
レクデトゥエ ネ エレヤム ナーナ ラレムィア リトゥトゥジ リネァオデ (この雨のあとには、多くの種が芽吹くだろう)
アミトゥエ ナ エレヤムキュアツ ワーワ シュレオスィ ツャディ タ レスレヤム (掛かった虹の向こうで、我らはきっと君と再び笑いあう)
リャムス リャムス ウェーテーマ リアムス (歌おう、歌おう、我らの歌を)
デアストゥデイトゥエ (共に)
ウェーウェ ツャリィ ラァラ キュシュトゥリリ テ (君に『母』の祝福がありますように)
(2) sleepingxalice 2021/11/15(Mon) 00時頃
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[歌い終わると同時に、涙がひとつぶ零れて。 そこから堰を切ったようにどんどん溢れてくるのを、止めようとせず、気持ちのままに泣いた。 涙で滲んでも、夜明けの海はきらきらと眩しくて、美しくて。ずっとずっと忘れない景色になると思った。 そして遠いいつか、虹の向こうでライジと会えたら、この景色の話をするのだ。 それまでは――さよならだ。
やがて涙が自然と止んだら、ケトゥートゥはスペランツァへ帰っていく。 イーヤー!と、口の形のせいばかりではない笑顔を向けて、仲間たちへ挨拶をする。 新しい一日を始めて、今日も、明日も、スペランツァに乗って、未来を生きていく。*]
(3) sleepingxalice 2021/11/15(Mon) 00時頃
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ケトゥートゥは、ハロの後ろを歩いている。
sleepingxalice 2021/11/15(Mon) 21時半頃
ケトゥートゥは、ハロを見上げてくるくる回って、ちょっと目を回した。
sleepingxalice 2021/11/15(Mon) 21時半頃
ケトゥートゥは、楽しくなって笑っている。
sleepingxalice 2021/11/15(Mon) 21時半頃
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― 四日目・日中 森 ―
[どのくらいの間、そう>>4:132していただろう。 唐突に通信機から響いた非常音に、パッと目を開く。視線を落とせば、画面には、またしてもひとつ、クルーの生命信号が途絶えた旨の通知が表示されている。]
……ナユタ、……。
[呟く。さわさわと風に揺れて鳴る木々や草のほかに、応えるものはない。 信号が途絶したのは船内、機関室とあった。室内には割れたヘルメットと、軟性の船内服のみが残留。一時的に高圧ガスの噴射した形跡、現時点に於いては異常なし。]
(30) sleepingxalice 2021/11/16(Tue) 14時半頃
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[ケトゥートゥから見て、ナユタとライジは仲が良かった。整備を担当するどうしだったこともあるだろう。整備のこととなると、ライジは普段の雑さが嘘のようにやたらと細かくなるんだと、ケトゥートゥに愚痴交じりに教えてくれたのもナユタだった。 ケトゥートゥは機械を使うことはできても、中身や仕組みのことはさっぱりで、修理したり調整したりすることはできない。研究室の機械類や、今日も使っているホバーに何か不都合が起きたときは、二人の姿を探して船内をよく歩き回った。 これは俺たちの領分じゃないと言われることもあったが、その時はだいたい、しょうがねえなあなんて言いながら、一緒にアリババや、他に詳しいクルーを探してくれた。
そのふたりが、いっぺんにいなくなってしまった。]
(31) sleepingxalice 2021/11/16(Tue) 14時半頃
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[後を追った訳ではないだろう。状況からしても、恐らくは整備中の事故だ。自殺なら、わざわざヘルメットを割る必要はない。 それでも、ライジの死に、そして他の船員たちの死に、ショックを受けていた影響はあったのかもしれない。 何処かで、何か声を掛けていたら、違ったのだろうか。……けれど自分には、とてもその余裕がなかったことを思い返す。
ライジが事故ではなく、自分の意思で海へ沈んだことを直感して、ケトゥートゥはたぶん、悲しみよりも憤りに近い気持ちを抱いていたのだ。悔しくて、理不尽を感じていた。 胸の奥がぐるぐるして、誰かと話す余裕がなくて、ひとりでいた方がいい気がして、早々に森へやって来た。 予定通りの調査をして、植物たちの声を聴いているうち、多少心は落ち着いてきたけれど。それまでは、誰かを慮る余裕は、とてもじゃないが無かった。
だから、……そのもしもは、起こしようのなかったことなのだ。少なくとも、今の自分では。]
(32) sleepingxalice 2021/11/16(Tue) 14時半頃
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[木々の隙間越しに、マーレ10の空を見上げる。 穏やかな気候。水と緑と、いのちに溢れた星。総合的には、危険度はそれほど高くない。虫や動物もそれなりに多いようだからシュトゥレクの民の移住先にはならないだろうが、いつか誰かが、ここに住まうようになるだろう。
その人たちに、スペランツァとそのクルーたちが、希望として語り継がれたらいいと思った。 その為にも、ナユタが整備してくれたスペランツァで、帰らなくては。
そう思った途端、ぼたぼたと零れ出した涙は、きっと、ナユタと別れるためのものだった。**]
(33) sleepingxalice 2021/11/16(Tue) 14時半頃
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ケトゥートゥは、ヨーランダにぎゅっをお返しした。ぎゅっぎゅっ
sleepingxalice 2021/11/16(Tue) 16時半頃
ケトゥートゥは、ハロをもちもちした。
sleepingxalice 2021/11/16(Tue) 23時頃
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― 探索終了日 アリババのいつもの場所 ―
[どうにか自分の中での区切りを付け終えた時、真っ先に心配になったのがアリババのことだった。
何故だか、は、はっきりとはわからない。それはライジが沼に落ちかけた時、一も二もなく駆け出して強引な手段で飛び出していく姿を見ていたからなのか、それよりずっと以前から、軽口を叩き合う二人の姿を見てきたからか。 もしかしたらただこれ以上、自分が特別頼りに思っている仲間を失いたくないだけだったかもしれない。
きっと彼は、今回も安置室へは近づいていない。 部屋か、いつもの場所か。少し迷って、いつもの場所から見に行ってみる。
果たして彼は、そこにいた。 表情は読めない。それはそもそも、彼には無いものだから。]
……アリババ。今、忙しイ?
[声の掛け方に迷って、ひとまず、そう訊ねてみる。*]
(56) sleepingxalice 2021/11/17(Wed) 01時頃
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ケトゥートゥは、ヨーランダをもちもち。
sleepingxalice 2021/11/17(Wed) 11時半頃
ケトゥートゥは、ヨーランダの温かさにきゃっきゃしていたが、あんまんだと聞いてびっくりしている。
sleepingxalice 2021/11/17(Wed) 11時半頃
ケトゥートゥは、対抗して桃まんになろうとした。
sleepingxalice 2021/11/17(Wed) 12時頃
ケトゥートゥは、イースターをよしよしした。よしよしぎゅっぎゅ。
sleepingxalice 2021/11/17(Wed) 12時頃
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― 帰還準備期間中 船内通路 ―
[倉庫から出てきたヨーランダ>>51と鉢合わせて、ケトゥートゥは目を丸くした。 謹慎が一時解けたとは聞いていたが、たとえ謹慎中でなくとも、安置室に誰かが眠っているとき、彼が安置室から出てくることは、とてもとても珍しい。]
アィッ!? ヨーランダ! どうしたノ? どこか、具合が悪いとカ??
[あまりにも珍しすぎて、咄嗟に体調不良を心配してしまった。体調が悪いなら倉庫ではなく他に行くところがあると、考えるまでもなくわかりそうなものなのに。 けれど今回は、色々なことが起きすぎたから。少しくらい心配性になるのも、やむを得ないのかもしれない。
どうやら違いそうだとわかれば、ほっと安堵の息をついて。 それから、あなたが抱えるそれに気が付き、ついつい、じっと見つめてしまうだろう。**]
(62) sleepingxalice 2021/11/17(Wed) 13時半頃
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― 帰還準備期間中 船内通路 ―
ギロチンの、……そっカ……。
[見せられた看板>>63に、少し声のトーンがしんみりする。 あの日、身の丈より大きなコンテナの周りを跳ねながら、朝から他のクルー達を手伝い、見送っていたギロチンの姿を思い出して……ふと、目の前の彼はその姿を直接見てはいなかったのだ、ということに思い至る。]
……ギロチン、お手伝いするの、すっごく楽しそうだったヨ。 ぴょんぴょん跳ねて挨拶してくれて、荷物積むの手伝ってくれて、お弁当渡してくれて、ご安全に〜、って言ってくれテ。 帰ってきたとき、その看板が増えてたノ。きっとお仕事、気に入ったんだなって思っテ。 明日もここで待っててくれるかなって、ケトゥートゥも、ちょっと楽しみに思ったヨ。
(69) sleepingxalice 2021/11/17(Wed) 15時半頃
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[ギロチンがあの日、どうして雑用をしていたのか、ケトゥートゥは知らない。ヨーランダが使っていたコンテナをそのまま使っていたから、何か話をしたのかなとは思っていたけれど。 きっと実際に、二人の間で何かがあったのだろう。ヨーランダの中で、ギロチンの死を『いつもと同じ』にしたくないという願いが生まれるような何か。それがヨーランダを安置室から出て来させ、看板を形見のように回収させているのではないかと思う。 それに似た気持ちを、今のケトゥートゥは知っている気がするから。>>121]
それなら、新しくスペランツァに乗るクルーたちもみーんな、ギロチンのこと、知ることになるんだネ。 ヨーランダの名前がギロチンだって間違えられないように、ちゃんと説明しないとネ!
[彼が意図した通りにとは知らず、次の探索で使うのだと素直に思ったケトゥートゥは、そう言って笑う。**]
(70) sleepingxalice 2021/11/17(Wed) 15時半頃
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ウン、良かったって、ケトゥートゥも思うヨ!
[だから、あまり気に病まないでほしい……とは、言わなかった。そう言われてやめられるくらいなら、最初から気にしたりはしない。自分が抱え出して、抱えようとする誰かの気持ちが、前よりもわかるようになった気がする。心の底に人知れず広がる、深くて暗い水の溜まり。 その影響、だろうか。一瞬歪んだヨーランダの表情>>-76に、小さな違和感を覚えたのは。 罪悪感のような、気まずさのような、それは本当に僅かな間のことだったけれど。 夜に包まれて垣間見た、少し困ったような表情>>4:124が、急に脳裡を過ぎった。
ギロチンが、もういなくなってしまったことについてのものかもしれない。あるいは、ただの気のせいかもしれない。 どうとでも受け取れる言葉たちが、ゆらゆらと揺れる蜃気楼を思わせて、安心させてくれない。これもただ、言葉の不自由さのせいだろうか? 勘違いならそれでいい。考えすぎだったと笑うなり、変なことを言ってごめんと謝るなりすればいい。 踏み込まないほうが、後悔する。そう思って、意を決して、口を開く。]
(77) sleepingxalice 2021/11/17(Wed) 22時半頃
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……ねえ、ヨーランダ。 どこか行っちゃったり、しないよネ?
[少し、声が震えたかもしれない。不安な顔を、してしまっているかもしれない。 それでも。何も知らず、何も出来ずに見送るのはもう散々だと、切実にそう思いながら、ヨーランダを見上げる。**]
(78) sleepingxalice 2021/11/17(Wed) 22時半頃
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ケトゥートゥは、ライジをつんつんつついた。
sleepingxalice 2021/11/17(Wed) 23時頃
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― 探索終了日 アリババのいつもの場所 ―
[見る限りではいつも通りの様子で、どうかしたかな>>83、と聞かれてしまうと、いやそれは至極当然の質問なのだが、やはりどう答えるか難しかった。 訊ねてくる理由に思い当たる節が無いと言いたげに、いかにも不思議そうにされてしまうと、取り越し苦労をしたようで、急に気恥ずかしくなってくる。 なってくる、けれど。]
……アリババ、どうしてるかなって、思っテ。 つらくなってるんじゃないかなって、心配になったら、アリババの音が、聞きたくなったノ。
[少しだけ言い淀んでから、そのままを伝える。そうする以外のいい伝え方を、あまり知っている訳でもないから。 夜中に眠れなくなった子どもみたいなことをしているな、と、頭の片隅で考えながら、座っていてもなお自分より高い位置にあるアリババの、存在しない目の辺りを見上げる。*]
(85) sleepingxalice 2021/11/17(Wed) 23時半頃
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― 帰還準備期間中 船内通路 ―
……! 待ってヨ、ヨーランダ!!
[走り去ったヨーランダ>>86を追いかける。正直ケトゥートゥより速いが(皆足が速くてズルいヨ!とケトゥートゥはちょっと思った)、向かっている先はわかる。これは安置室の方向だ。 そもそも、例え途中で撒かれたとしても、安置室で待ち伏せすれば会えるだろうとも思う。ヨーランダは絶対に安置室へ戻ってくるから。
暫く入るつもりの無かった安置室だけれど、別に入れない訳ではない。 ヨーランダを追いかけて、安置室の前までやってきて。そのまま飛び込もうと――したところで、ぴたりと一度、動きを止める。
……ここは、安置室だ。静かに死者の眠る場所だ。 少しうるさくしても、非常事態と言えるだろうし、皆許してくれるような気もするけれど、それはそれ、これはこれ。守れる礼儀なら守るべきだ。話したいと思っている相手が大事にする場所でなら、尚更だ。
すー、はー、と、深呼吸してから。改めてそっと、扉を開ける。*]
(87) sleepingxalice 2021/11/18(Thu) 00時頃
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― 探索終了日:アリババのいつもの場所 ―
[つらい、疲れた>>89、と。そう口にしてもらえたことに、自分で思っていた以上にほっとした。 もちろん、そうでないなら、何らかの形でもう昇華されていたなら、その方が良かったのだろうけれど。]
……ウン。……アリババ、ずっと、頑張ってたもんネ。
[ケトゥートゥが自分のことで手いっぱいになっている間も、アリババがたくさん働いていたことをケトゥートゥは知っている。 死を無駄にしない為に。誰かへ伝える為に。先へ繋げるために。
その熱心な働きぶりが彼自身を誤魔化す為だとまでは気付けなくても、悲しくなかった筈はないと、その点には確信があった。 普段は少々(時々やりすぎなくらい)愉快な言動をする彼が、ちゃんと優しくて仲間想いだと、とっくに知っているから。
手が伸ばされる>>90のを見て、小走りにそちらへ近づく。 腕の中へ収まって、アリババだけが持つ身体の感触>>3:89に自分の身体を寄せる。]
(91) sleepingxalice 2021/11/18(Thu) 02時頃
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[やがて耳へ届き始める、コポンコポンと気泡の生まれる音>>3:98。 つい数日前、自分を落ち着けてくれた音。絶えないでほしいと願った音>>3:118。
それが今も、確かにそこにある。それだけのことが、急に途方もない奇跡のように思えて、少し泣きそうになった。 今日は海でもう、たくさん泣いてきたのに。]
……ライジも、くるしいな、って、言ってくれたのにナ。 ちょっとだけ近くに、行った気がしたのニ。
ズルいし、ヒドいよネ。ずーっと一緒に探索してきたのに、何にも言わずに行っちゃったヨ。 怒られるの、そんなに嫌だったのかナ?
[最後は冗談のつもりで言ったけれど、最後の夜に見せた、しょぼくれた大型犬のような顔>>4:45が思い浮かんで。無いとも言いきれないかもしれない、と思い直した。 怒られるとわかっているならしなければいいのに、とケトゥートゥは思うけれど。怒られても変えられないから、嫌だと思うこともあるかもしれない。
だとしても、直接怒らせてもくれないのは、やっぱりズルくてヒドいとは思うのだが。**]
(92) sleepingxalice 2021/11/18(Thu) 02時頃
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ケトゥートゥは、二人を微笑ましく見守った。
sleepingxalice 2021/11/18(Thu) 10時頃
ケトゥートゥは、ハロをもちもちした。意外としっとり。
sleepingxalice 2021/11/18(Thu) 13時半頃
ケトゥートゥは、ヨーランダといっしょにやったー!した。
sleepingxalice 2021/11/18(Thu) 14時半頃
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― 安置室 ―
[扉を開け、ぐるりと中を見回す。置かれたカプセルが、5つ。目を逸らすように部屋の隅へ目をやれば、盛り上がった毛布がひとつ。>>105 ……隠れている、つもりなのだろうか。ケトゥートゥは目をぱちぱちしたが、そのすぐ後には、何かに怯えているようにも見えるその姿に、胸がぎゅっと掴まれるような気持ちになった。 とことこと傍まで歩み寄って、しゃがみ込み、話し掛ける。毛布の向こうの表情は見えないけれど、聞いてくれていると信じて。] ]
……ねえ、ヨーランダ。 何も言わずに行かれちゃったら、ケトゥートゥ、すごくさびしいヨ。
困ってるなら教えてほしいし、聞いてみて、本当にどうしようもないなら、……せめて、いってらっしゃいって言いたいヨ。 我儘かナ? そうしたいって、そうしてほしいって、思っちゃうの、自分が、ずっと寂しいのが、イヤなだけかナ……?
[だんだん、声が震え始める。違う後悔が一緒くたに混ざって、胸の中でぐるぐるする。 聞きたかった。どうしようもなくても、教えてほしかった。
――教えてほしかったヨ、ライジ。
せめて、同じことは繰り返したくないと、心の奥が叫んでいる。*]
(108) sleepingxalice 2021/11/19(Fri) 00時頃
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― 安置室 ―
[鼻をすする音>>109が聞こえてきて。自分がこうしているから彼を哀しませてしまっているのだろうかと、不安に駆られる。 追いかけたり、しないほうが良かったのだろうか? でも、もしも、もしも違うのなら……。
やがて通信機がメッセージの到着を報せて、かろうじてまだ滲んでいない視界で、それを読む。]
大丈夫、……まだ、泣いてない、ヨ。 ……それにネ、迷惑なんて、誰が言うノ? 言わないヨ。ケトゥートゥは絶対、ぜったい言わないし、ミンナだって、きっと、言わないヨ。 だから、それだけが理由なラ。ヨーランダが、本当は、いたいなラ。……このまま、居てほしい、ヨ。
[もしも、ヨーランダの涙の理由が、ケトゥートゥのせいばかりじゃないなら。何かの葛藤がそこにあるなら。 離れたくない。離したくない。出来ること全部をやるまで、傍にいるのをやめたくない。]
教えテ。……本当に、本当に、船を降りたいノ?
[もしも、肯定が帰ってきたら。その時は、ちゃんと「いってらっしゃい」を言うから。 どうか、教えてほしいと。その場でまた、じっと待つ。*]
(110) sleepingxalice 2021/11/19(Fri) 00時半頃
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― 探索終了日:アリババのいつもの場所 ―
ケトゥートゥは、そう思ったヨ。 つらくてもずっと、誰かの為に頑張ってたなら、ものすごく、スゴいと思ウ。
[問い返す言葉>>99に頷いて。いい言葉の見つからなさに、少しもどかしくなる。 重なってしまった言葉に込めたいのは、真剣さや、尊敬や、感謝なのだけれど。
そのあとは、抱きしめられながら、抱きしめ返しながら、じっと、彼の言葉を聞いていた。 彼の口からこんな風に弱音が語られるのを、初めて聞いた気がする。 いつの間にか、彼が作っていた秘密>>102にも、心の中で、ちょっとびっくりしたけれど。 あれだけ親しく話していた、古株同士のアリババにさえそんな調子だったのだと思うと、胸の奥がきゅっとした。]
……ウン、……わかってる、ヨ。本当に怒られるのが嫌だったんじゃ、ないっテ。>>101 ライジに、泣かない理由を、聞いたノ。いなくなっちゃう、前の夜ニ。……自分のこと、楽になっちゃいけないと思ってるって、言ってタ。>>4:58 それを、聞いてネ。……ケトゥートゥは、自分で自分を許せなくちゃ、どうしようもないんだろうって思ったノ。
(111) sleepingxalice 2021/11/19(Fri) 00時半頃
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[自分が、そうだと思ったから……と、敢えてそう言いはしなかったけれど。 もしかしたら声の翳りで、伝わるものはあったかもしれない。]
……ああしなくちゃ、許せなかったのかナ。 深くて、つめたい、静かなところに、ひとりで沈んで。 それで、ライジは自分のこと、許せたのかナ?
[彼の心がどこか遠くの、そういう場所にあるような気が、あのときしたから。彼が自ら惹かれて、自ら選んであの場所に沈んだことは、何処か納得できることではあったのだけれど。 でも、そんなのは、ケトゥートゥが勝手に思うことだ。ただの想像だ。本当のことはわからない。これからも、わからないまま。]
ケトゥートゥは、教えてほしかったヨ。たぶん怒ったし、嫌がったし、泣いたし、いっぱいライジのこと、困った顔にさせたけド。 それでも、どうしても、どうしても行っちゃうなら、……行ってらっしゃいって、言いたかったヨ……。
(112) sleepingxalice 2021/11/19(Fri) 00時半頃
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[だから、話してほしかった。そうすることなく黙っていってしまったことを、ケトゥートゥは優しさだとは思えなかった。 許すか許さないかでいえば、許してはいるのだけれど、それでも少しくらいの文句は言ったっていいと思う。直接文句を言えるのはまだまだ先になるだろうから。 ケトゥートゥはまだまだ、夜の旅に向かうつもりはないから。]
……優しいのは、アリババの方だって、ケトゥートゥは思うヨ。 ライジがしたかったこと、いっぱいいっぱい、大事にしようとしてル。
[嘘の報告をするなんて、これまで一緒に過ごしてきた彼の様子からは、到底考え難いことのひとつだ。 それだけ、最後にライジが望んだことを、叶えてやりたいと思ったのだと思う。 普段とは違う弔いのしかた。他の死と同じには出来ない、したくないと願う気持ち。 それが特別なほど、きっと、苦しいきもちも強いのだろうなと、無言の裡に、自分の胸の底をなぞる。]
(113) sleepingxalice 2021/11/19(Fri) 01時頃
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[ずっと>>103、と。その言葉を聞いてふと、アリババはいつから探査船に乗っているのだろうと、今更のように思った。スペランツァだけでも、ケトゥートゥよりも長い筈だ。 その間に、いくつの死を見送ってきたのだろう。その間、悲しさをひとりで抱えてきたのだろうか? きっと、ケトゥートゥの感じてきたものは、そこには全然足りない。また届かないのだろうか。何を伝えたら、少しでも寄り添えるだろう。
そんな風に考えを巡らせていたとき、不意にアリババが形を崩しかけて、ケトゥートゥは内心で物凄く慌てた。ちょっと表にも出ていたかもしれない。 ぎゅっとしているからよく見えてはいないけれど、先程から何か、後ろ側に零れている気配もしているし。
大丈夫? これ大丈夫なやつかナ?
ドキドキしながら、少しでも支えようと、回した腕に力を入れる。自分がしてもらったように、トントンと、一定のリズムで背を撫ぜる。 ごく当たり前にありふれた、誰かが誰かを慰めるときにする仕草で。*]
(114) sleepingxalice 2021/11/19(Fri) 01時頃
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― 安置室 ―
[文字列の表示される画面に照らされたケトゥートゥの眉が、そっと寄せられる。 悪いこと。それが謹慎の理由だったのだろうか。けれど、今こうして開放されているからには、それほどひどい罪の疑いではない筈なのだ。少なくとも、このスペランツァに於いては。
嗚咽が強まる。自分は、酷いことをしているのだろうか。本当に降りたいのだとしても、降りたい、とわざわざ言わせるのは、酷なことだろうか。 謝って、この場を立ち去った方がいいのかもしれない……と、思い始めた時。
耳に微かに届いた、彼自身の声。]
(116) sleepingxalice 2021/11/19(Fri) 01時頃
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[すっくと、ケトゥートゥは即座に立ち上がった。 良かった、と、大丈夫だ、と思っていた。後悔や不安も一旦、全部吹っ飛んでいた。 彼が降りたくないと思ってくれているのなら、彼の為にできることが、まだきっとある。とにかくまずは、それを探さなくては。]
――待ってテ! 誰か、呼んでくるかラ!
[安置室では静かにしないと、と思っていたのもすっかり忘れて、ケトゥートゥは駆け出していく。 彼の心配をどう解決したらいいか、ケトゥートゥにはわからないけれど。彼が困っていることを伝えれば、きっと皆、一緒に考えて、力になってくれる。
これ以上仲間を失いたくないと思う気持ちは誰も同じだろうと、そう信じていた。**]
(117) sleepingxalice 2021/11/19(Fri) 01時半頃
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ケトゥートゥは、ライジが胸を押さえたのを見て、どこか痛いのかと心配している。
sleepingxalice 2021/11/19(Fri) 01時半頃
ケトゥートゥは、己の中の人のRP的殺意(?)など知るよしもない。
sleepingxalice 2021/11/19(Fri) 01時半頃
ケトゥートゥは、狭くても楽しい! ぬくぬく
sleepingxalice 2021/11/19(Fri) 09時頃
ケトゥートゥは、感想いっぱいにびっくりしている!
sleepingxalice 2021/11/19(Fri) 23時頃
ケトゥートゥは、ハロをぎゅっとしてよしよしした。まだもう一日ぎゅっし放題!
sleepingxalice 2021/11/20(Sat) 00時頃
ケトゥートゥは、ヨーランダの頭をいっぱい撫で撫でした! わーい!
sleepingxalice 2021/11/20(Sat) 00時頃
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― 探索終了日:アリババのいつもの場所 ―
[ゆっくりと零れてくる、静かな言葉たち>>124>>125>>126>>128>>129。枝葉の隙間から降り注ぐ、穏やかな雨のような。 その中の、相棒と一緒に、という言葉が、不意にすとん、と胸に落ちる。
乗せてもらうと揺れが凄くて、面白いけれどケトゥートゥは少し酔ってしまう、旧型の二足歩行探査機。手をかけて整備して、頑ななまでに一途に、そして大事に使い続けていたあの機体に、ライジは最後まで乗っていったんだ、と。 それは、画面上の赤い丸からだけでははっきりとは認識できなかった、今更といえば今更の気づきだった。]
そう、だネ。一人じゃ、なかったネ。 ……ふふ、じゃあライジ、夜の旅も、あの機体でズンズン行くのかナ?
[その光景は、想像すると何だか少し面白い。ケトゥートゥの中で、乗り物に乗って旅を行くのは、ライジが初めてだ。けれど、とてもしっくりくるような気もする。 そしてその旅の中では、辿り着く先では、アリババの言うように、泣いたり、楽になったり、してくれていたらいい。 そっちは見たことがない分、うまく想像できないから。いつか遠い未来で、再会する時のお楽しみだ。]
(134) sleepingxalice 2021/11/20(Sat) 15時頃
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きっと、自由になれたよネ。……その為、だったんだよネ。 勝手に考えるしかないなら、ケトゥートゥは、そう思うことにするヨ。
[その行く手に祝福があるように、歌って、願ってきたとおりに。文句の代わりにケトゥートゥに出来ることは、きっとそういうことだった。 多少の文句はあるけれど。だからといって、恨んでいるという訳ではないのだ。選んだ道が、彼にとって後悔のあるものでないようにと祈ってしまう。 そのくらい、ケトゥートゥは、アリババも、きっと他のみんなも、ライジのことがすきだったのだ。
ライジはそれをわかっていたのか、わかっていなかったのか、そこはどっちにしてもひどいような気はするけれど。 ギロチンあたり、その辺りのことを先に代弁しておいてくれないかなあ、なんて。チューチューと相槌のように鳴きながら、ライジの肩や頭をちょこまか動くアシモフも交えた、楽しげなやりとりを思い浮かべてみる。]
(135) sleepingxalice 2021/11/20(Sat) 15時頃
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[鋼色の髪を、アリババの手が撫でる。青灰色の瞳に、視線が注がれるのを感じる。>>130 ケトゥートゥは首を、今は撫でてもらっているので普段の癖のように上体までは動かずただ首だけを、小さく傾げた。]
優しく、できてるかナ? それなら嬉しいし、どういたしましてだけド。 面倒とかは、思ってないヨ? 大事な仲間だって、思ってるだけだヨ。
[シュトゥレクの民の容姿は、それぞれ皆異なっている。アリババが今目にしている髪の色も目の色も、ケトゥートゥと全く同じ仲間は居なかった。誰もが違うのが当たり前だった。 探査船に乗っても同じだ。振れ幅は大きくなったけれど、誰もが違うのが当たり前。それが前提で、でもその上で、お互いを大事にしたい。仲間でいたい。そういうありようを希望だと言った声>>4:89が胸にある今は、尚更。
大丈夫>>131、の響きに、雨上がりの地面のやわらかさを感じて。安堵のままに、ケトゥートゥも笑った。 いつもの場所を離れて誰かのところへ向かうのなら、一緒に外へ出て行くだろう。]
(136) sleepingxalice 2021/11/20(Sat) 15時頃
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[小さく、唇から歌が零れ出る。
雨のあとには、芽吹きがあって。 虹が掛かれば、きっと互いに、笑いあえる。
願いを乗せて、歌は響く。**]
(137) sleepingxalice 2021/11/20(Sat) 15時半頃
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ケトゥートゥは、フラワーシャワーを降らせた。
sleepingxalice 2021/11/20(Sat) 19時頃
ケトゥートゥは、ハロをもちもちした。もちもち。きっとこれからも心の中でもちもちする。
sleepingxalice 2021/11/20(Sat) 22時頃
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