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幼児のようなあどけなさを見せる彼を初めて見たわけではない。
天文部で瑠璃川珊瑚と三人でふざけている時、彼は聡明なイケメンというよりは明るく朗らかで無邪気さを存分に発揮していた。
去年の合宿では大量の花火に火をつけて兄さんをひやひやさせたし、今年も一触即発、花火で高校生が大量事故死に繋がる手前まで行った。
僕も存外に兄にべったりな甘ったれであるし、精神的に大人じゃない部分が多分にあるけど、彼はいい意味での子供だった。
そんな彼に惹かれる気持ちをどう表現したらいいんだろう。
キラキラ輝く彼はむしろ宝石なんて高くて手の届かないものじゃなく、海辺の砂浜に落ちている貝殻みたいなものかもしれない。
小さくて綺麗で、可愛くて。 ーーギュッとしたい。
(6) 2023/11/14(Tue) 10時頃
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とはいえ彼は人間だし、頭はすごぶる良いから、たまに天体やらの難しい話になるとしちめんどくさい説明を延々と始めたりするんだけど。
それも愛嬌として僕はーー 僕は、彼の事を。
確かにそれが友情を越えるものと気付いたのは、彼に兄を重ねたり、兄の代わりを欲しがった結果ではある。
だけどーー僕の中にある強い想い、彼に惹かれる抗いようのない衝動はやっぱり愛だと思う。
合宿で衝動的にキスに及んだのは、不安定になった僕は最愛を求めたから。 兄の代わりで、友達なら相談だけで良かったんだから。
(7) 2023/11/14(Tue) 10時頃
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コウ。
君が好きだからーー大事にしたいから、君と性的行為をしないと誓った。
でも僕はやっぱり君が欲しい。 君が好きだから、抱きたいんだ。
雨上がりの空は澄んでいる。 汚濁を流しきり、とても静かに。
死を決意して漸く、決して交われなかった僕らはーー同じ空を見つめていた。
(8) 2023/11/14(Tue) 10時頃
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ーー僕の部屋ーー
新婚夫婦の初夜を両親が見守り指導するなんて逸話を聞いたことがあるが、そんな恥ずかしいの絶対僕なら嫌だ!
母に汚れたパンツを見られるのが嫌でこっそり洗濯したり、自慰にて精製された大量の生臭いティッシュごみをそっと分別し自らごみ捨て場に棄てに行ったりもしたことがある。
もし僕の両親がこの場を見ていたら、愛する人を傷つける息子に激昂するだろうし、結局最後は互いを求めあったなんて言ったら呆れ果て縁を切られる。
康生の両親が見ていたら? 僕は確実に殺されるに違いない。 だけど案外ーー三周ぐらい廻って謎の呆れから説教とかレクチャーをされてしまったりするんだろうか……
僕は彼に冷徹非道を貫くのを諦めた。半分ぐらい僕は正気ではないと思うが、狂い切る事は出来なかったのだ。
(9) 2023/11/14(Tue) 10時頃
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狂ってしまえたら楽になれる。 人間はあまり辛いとそんな風に思うものだがーー 狂気は自発的に招けるものではなく、本人の意思とは無縁に不意降りてくるもの、ということか。
指輪を返したら彼は機嫌を直してブーブー文句を言うのを止めるかと思ったがそうではなかった。いや、止めるには止めたが、その後に彼は。
「……僕が。」
差し出された指輪には血がこびりついている。それでも放つ光には少しの曇りもなかった。
怪我をしても、傷つけられてもなお輝く彼自身のように。
「ーーうん。もう一度、君にあげたい。
君に貰って欲しいんだ。他の誰でもない……君に。」
(10) 2023/11/14(Tue) 10時頃
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彼の手から指輪を受け取ると、その指を掬い上げるように握って。
指輪を嵌める。 小さなわっかは在るべき場所へと戻った。
身を屈めると、その指と指輪に唇を当てる。 僕の頬を涙が伝った。
さてここから、僕が彼を抱きたい、抱かれて死んで欲しいと言った事への彼の返答と始まるわけだがーー
訳がわからなかった。 安定の説明下手が発動している。白い魔法生物の有名な台詞を言いたくなるじゃないか!
僕は首を傾げて考える。
良くないけど良いってどういう事だよ!
(11) 2023/11/14(Tue) 10時頃
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多分だがーー自分(彼)が死ぬことは良くないが、僕に殺されるなら良い、という意味か。 ただしそれは”一緒に死ぬなら”
ーーまるで心中のような。 手を取り合い崖から飛び降りるような。
「……うん、君の為に死ぬ。 君だけの為に。」
僕は地球の為に闘うつもりはない。それが僕自身が選んでの道ならともかく、騙され押し付けられた使命等、誰が受け入れるか!
僕という人間の尊厳を掛けて拒否する。
……でも、愛する人の為なら。愛する人と一緒ならば。 ついでに地球を救ってやんよ。
傲慢で身勝手な自分に嗤う。 だけどそんな風に考えなきゃ、自分の死にも、彼の死にも僕は向き合えなかったから。
彼を抱いて。彼を看取り。心おきなく死のう。
(12) 2023/11/14(Tue) 10時頃
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だが問題がまだあった! それは彼には致命的に性的知識が欠け落ちているという点……
いや、健全な男子高校生が同性愛についての知識がないのは普通だ。 逆に僕は何故そんな知識があり、何処で得たのかと気になる人もいるだろう!
性的衝動が強い僕は、基本的には女子の胸や尻にドキドキする。しかし、短パンから伸びる少年のすらりとした脚とか、水着の際の薄い胸板も綺麗だし、興味ぐらい誰でも湧くだろう?
異論は認めない、恥ずかしいから!
そんなで過去にゲイのサイトや動画を眺めた事があったのだ。
「いやその、男同士でもね?出来るんだ、セックスは!
確かに女子にある膣は君にはないが、そのう……孔はあるよね。おしり、の……
そこに、挿れるんだよ。 僕の……。」
(13) 2023/11/14(Tue) 10時頃
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真っ赤になりながら消え入る声。ちなみに僕はまだ下半身丸出しの間抜けな姿のままである。どうしてこうなった(自業自得)。
彼が理解したかは定かではない。しかしーー
ハッキリと。彼は言ったのだ。
“一緒になってくれ”と。
なりたいではない、なってくれ。彼の溢れんばかりの想いが込められている。
(14) 2023/11/14(Tue) 10時頃
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きっと僕らの愛は異なる。
でもそれは当たり前なんだ。
人はみんな違うんだ、指紋の一つ一つが違うように。 人はみんなが異なるんだ。
それでも僕は彼を求め愛し、彼もまた……。
「……うん。」
彼を抱いたら、死んでしまう。 だが、僕らには貫きたい想いがあった。
「コウ……僕はもう散々君を傷付けてしまったから今更だけど。
君を愛させて。」
(15) 2023/11/14(Tue) 10時頃
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僕はそっと彼の男性自身を撫でる。両脚や頭部の怪我を考えたら彼はずっと激痛に曝されているわけだから、性的快楽やらを感じるのか疑問はある。
しかし、勃たなくとも愛撫をしたい。 僕は優しく陰茎を握り込むとゆっくり擦って刺激した。
自身が自慰をする時のように。
「君のここに触れて見たかった。女の子の身体よりずっと、興味がある……。
好きな人の裸やいやらしい姿じゃなきゃ、意味ないんだよ……。
君だから、いいんだ、コウ。」
根元から上へ。雁首を指腹で撫で回して。
指先に彼を感じたい。*
(16) 2023/11/14(Tue) 10時頃
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ーー僕の部屋ーー
僕らはゲームのモニターをしてくれと頼まれ、それを気軽に引き受けた。
相手は合宿に案内人として参加していた地元の高校生である。
怪しげなアロハシャツの金髪チャラ男などなら詐欺を疑うのもあろうが、彼やみんながそれに乗ったのは自然だったと思う。
むしろ僕の疑り深さが異常なのだから、あれは彼のせいなんかじゃない。
この点において僕が彼を責める気は微塵もないのだが、こういう事はやらかしたと自負する側が苦しむ問題である……。
「君は何も悪くない。僕はね、案外頑固なんだ。
どんなに人に誘われても、自分がしたくなければモニター契約しなかったさ。
だってほら、僕はそこそこゲーマーなんだよ?」
僕はテレビに接続されたゲーム機を指差したが、寝そべる彼に見えたかどうか。
(26) 2023/11/14(Tue) 20時半頃
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「生きたかったのは生にしがみつきたかったんじゃない。
君との……幸せな未来を歩みたかっただけ。
元々の僕はむしろいつ死んでも良かった。君を愛して僕は変わった。
……今も。君を愛してるから、今度は一緒に死のうと思ってる。
僕に大事なのは君と一緒であること。 僕らの気持ちが1つなら……死んだ後、生まれ変わって再び廻り合う。
そしてーー幸せに生きるよ。」
この地球では、世界線では叶わなくとも。 何度も惹かれ合って、また逢えばいいんだ。
生まれ変わりとは僕はあまり考えた事はなかったが、強い絆があれば、きっと。
死と生は隣り合わせであり、一体、分かつことは出来ない。
(27) 2023/11/14(Tue) 20時半頃
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彼はーーそうだ、彼の死生観はとても独特で難解で。
僕は記憶の糸を手繰る。 まだそんなに昔ではない。 鮮明に甦る。
あれはそう、合宿の時。
展望台に向かう坂道で、僕が言った言葉に彼は不思議な反応を示した。
“一人の身体じゃないんだから”
人気者の彼がもし無理をして倒れたらみんなが心配する。 また、僕にとっては親友の彼を気遣う言葉だったが、今考えるとまるで妊娠した奥さんに掛ける言葉みたい。
でも、彼が変な顔をしたのは多分何か違うことを考えたから。
彼は都度死について、不思議な物言いをした。
(28) 2023/11/14(Tue) 21時頃
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自分は生きていないとか、心臓が動いていないとか。 ーーそして寂しそうな顔をして、胸に手をあてる。
その様子から、彼が抱えている深い事情を僕が理解できない事を嘆き、心を傷めているのが見てとれた。
僕は勿論一生懸命考えて答えを探し彼に寄り添おうとしたが、出来なかった。
でも、今考えるべきはそこではなくーー彼がずっと、僕に理解を求めていたという点だ。
彼は手を延ばしていたんだ。 他の誰でもない僕に。
僕は彼の中に、彼を支える信念や信仰のような何かしら、彼以外の思考が存在するように感じていた。 胸に手をあて頼るようにし、彼はそれを確かめて。
(29) 2023/11/14(Tue) 21時頃
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まるで同化しているかのような姿が殉教者のように見えたんだ。殉教者とは信仰と共に殉じる人のことだから。
でもじゃあ、彼は他の人間は必要なかった?
そんな事、ない。 なかったんだ。
ーー僕がわかってあげられなかっただけで彼は
お願い、わかって。 ケイ……
イメージだが、そんな風に僕を求めていたんだ。 他の誰でもない、僕をーー。
彼は今もまた口を滑らせる。 “俺の命は、とう……”
千映戦の際に某か彼に影響があり、自分は生きているのが分かったみたいに言っていたが、彼はやはり自分の生に懐疑的なんだろう。
(30) 2023/11/14(Tue) 21時頃
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答えがわからなかったら、手を掴めないだろうか。
否。
答えがわからなくとも僕はしっかりと掴む。 今こそ、伸ばされた彼の手を掴む時だ!
「コウ。……君は前に『生きてるってどういう状態?』と僕に聞いたね。
僕は『話が出来る事』とあの時答えたけど、今は違う考えを持っている。
人は、互いに愛し愛される事で生きてるって感じられるんじゃないかな。
たとえ心臓が止まっても。 息が出来なくなっても。
愛する人への想いは消えないし、愛されている事実も消せない。
だから”一緒に死ねる”」
(31) 2023/11/14(Tue) 21時頃
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「……君はちゃんと僕の願いを叶えたんだよ。 愛してと言った僕を愛してくれた。 それは僕を存在として生かした。
なら、息の根が止まろうともーー生きてる。
欲しかったものを得て、僕は死ぬんだからね。」
生と死は繋がっている。ある意味の同義でもある。
「ふふ、いーよ、内緒だ僕らの。良いことかはわからないけど……僕らには大切な事だから。」
他者に口出しなどさせない。 僕は決心したのだ。
そして僕らは、生命がある間限定である肉体の交わりに及ぶ。
彼への説明は気恥ずかしく穴があったら入りたい(※孔ではないし、挿れたいではない)。 しかしどうにか理解してくれた様子だ。お願いだ、わかってくれ。
(32) 2023/11/14(Tue) 21時頃
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「言葉よりも分かりやすいはやっぱり、肌の触れ合いだよ。こういう……」
僕は今寝そべる彼の横に位置している。跨ぐより下肢に触れやすい。
彼は戸惑いを見せて、それがとても初々しくて僕は嬉しくなる。百戦錬磨の雨竜先輩とは大違いだ……
「……挿れるけど、君が感じてる様を見たいから。 ーー興奮するし、出来たら君にも気持ち良くなって欲しいんだ。
見せてよ、コウ。 誰にも見せたことない顔。
気持ち良くて恥ずかしくて、おかしくなっちゃうみたいな……いやらしい君が見たい。」
手の中のモノが反応してくれるか不安であったが、彼の声は上擦ったし指には硬さを実感し始める。
(33) 2023/11/14(Tue) 21時頃
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「独りでシたことはあるんだよね? いつも、いっぱい出る? どこが感じるの?ーーここは?」
鈴口をくりくり指先で刺激して顔色を窺う。彼が反応を返す場所を攻めていく。
「……嗚呼凄く、そそる。 可愛くて堪らないよコウ。 声、聴かせて。
……出していいんだよ?」
これが最初で最後。 そんな事は今は考えない。
彼という沼に浸かる。 温かみに溺れ息絶えるまで。*
(34) 2023/11/14(Tue) 21時頃
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──if・珊瑚と>>35──
珊瑚は料理中のようだが、お父さんが出来上がりを待っているのだろうか。
僕は珊瑚の家庭事情を聞いていないから、残念ながら彼女の悩み苦しみを汲めない。
「僕だって自信ないよ。 ゲームはそこそこ得意だけどあれは遊びだし…… あんな椅子に座って念で操作とか、僕のなんかyogiboだよ?! ハンドルもないんだが。」
途方に暮れる珊瑚の気持ちに同感だ。 自衛隊とか警察官にやらせるべきじゃないか?普通の高校生があんなロボットいきなり操作なんか出来ないよ……
すると、珊瑚は僕に問い掛けてきた。 僕は考え答える。
(43) 2023/11/14(Tue) 21時半頃
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「……コウと話したい。僕、コウに合宿でキス……しちゃったんだ。 彼が入院したのはそのせいで…… 彼に謝りたいよ。 それに、伝えたい気持ちも……ある。」
勿論死ぬなら両親や兄とも話したり過ごしたいが。
す、と息を吸い僕は珊瑚に秘密を打ち明けた。
「僕はコウが好き……なのかもしれない。友達としてじゃなく。」
雨竜先輩への想いがあるから揺れながらも、僕はそう告げる。
「珊瑚も、死ぬなら好きな人に気持ちを伝えたいって思うよね?
君にもし好きな人がいたら。」
その人はご飯を待っている……のだが。今回はすれ違いなく僕らは話を進めていた。*
(44) 2023/11/14(Tue) 21時半頃
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──if・珊瑚と>>48──
康生とキス、しかも目の前でお漏らしをしたのが事実だが流石にそこまで明け透けには告げない。 告げたらただの羞恥プレイだ……
「お菓子……うん、コウは体質で普通に大丈夫なことが駄目で。 きっと珊瑚のお菓子、食べたいと思ってたと思うよ。
また食べたいな……。」
死ぬ前に、と言い掛けて止めたのは、電話口の様子が変だったから。
「珊瑚?」
僕のゲイカミングアウト(じゃないけど)が衝撃的過ぎた?
(55) 2023/11/14(Tue) 22時半頃
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と思ったが、彼女は謎めいた言葉を残して電話を切ってしまった。
巻き込んだ?どういう意味だろう。 僕は考える。
まさか康生のことを……。 いや、そんなはずはないな。
そう言えば幽霊部員の大和は珊瑚が誘ったから来たんだっけ……合宿。
僕は花火の際に聞いた大和のLINEに連絡してみることにした。 彼とはあまり交流はないが、どんぐりワゴンで一緒だったし、合宿前よりは近しい仲にはなっている。
(56) 2023/11/14(Tue) 22時半頃
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(LINE) 大和、無事に家に着いた? ちょっと聴きたいのだが、珊瑚がさ、さっき電話したら様子がおかしくて。 あんな戦闘やらに巻き込まれたら当たり前といえばそうなのだが、君は何か聞いたりしてない? 彼女が心配なんだ。*
(57) 2023/11/14(Tue) 23時頃
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ーー僕の部屋ーー
僕達の失敗。 僕の過ち。
もっと早く僕が彼の気持ちを察していれば。 もっと沢山話し合うことが出来れば。
僕は彼を傷付け壊そうとしたりせず済んだかもしれない。
幾ら悔やんでも戻らないのが時だ。 失敗を反省した所で、残念ながら僕らにはやり直す時間すらない。
だけどーー僕はもう、彼の手を離すことはないだろう。 二人で一緒に死を迎える為に。
僕が紡いだ言葉が正解、という訳ではないだろう。 そも、死生観に1つの正解などない。
ただ僕は、伸ばされていた彼の手を掴むのに成功したんだ。
(73) 2023/11/15(Wed) 09時頃
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雪解けのように柔らかくほどけた彼の笑顔に僕は泣いて、泣いて。
大発見じゃん!なんて相変わらず無邪気な彼に照れ、俺より俺のことわかってくれるんだろう?という言葉に力強く頷いた。決意の証として。
淀んだ雲が晴れ、青空が垣間見える。 雪は日差しに溶け清らかな水となり流れ行く。
川のように長く、緩やかに。 穏やかに向かう先は死だ。
広がる海で蕩けてーー1つになろう。
(74) 2023/11/15(Wed) 09時頃
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他人に手淫を施した事なんかないが、彼の性器も形は僕と同じだ。色は僕のより薄い肌色で黒ずみないようだが……自慰の回数の差か。 擦れば擦る程赤黒くなるらしいから。 性交経験は雨竜先輩と一回だけだが、僕の息子は恐ろしい形相をしている。
リズミカルに上下する僕の手の中で彼の分身がむくむく勃ちあがる。
女の子みたいに綺麗な顔立ちの彼のイメージには似つかわしく雄々しい様にときめく。
「いつも出すだけなんだ、コウは。……可愛い、そんな声出しちゃって。エッチだなあ。」
透明な先走りが溢れ指が汚れる。それは潤滑となり、ますます愛撫に興が乗った。
しかしーー
(75) 2023/11/15(Wed) 09時頃
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「……コウッ!」
耳をつんざく悲鳴。脚だろうか?僕が痛め付けた惨状は、二人が心を通わせようが当たり前に残っている。
思わず僕は手を止めかけた。こんなことをしているより、一刻も早く病院にーー
そんな躊躇いに揺れる僕に彼は、伸ばす。
指輪が光る左手。真っ直ぐに僕に向かう指先は求めていた、ただ一心に。
僕を。
「……コウッ!居るよ、僕はここだ。 ずっと一緒だ、ずっとーー、 一緒だッ」
(76) 2023/11/15(Wed) 09時頃
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彼はしっかりしている部分は凄くしている。まるで独りじゃないみたいに、強い支えがあるかのよう。
でもその裏には、寂しそうにポツンと膝を抱えた彼が居たんだ。僕の手を必要とする彼がーー。
指をしっかりと絡める。
彼は僕を離さない。 強く、強く。
僕も彼を離すことはない。 強くーー狂おしく。
(77) 2023/11/15(Wed) 09時頃
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愛撫の続きを彼は求めた。僕は再び左手を動かし始める。 じゅくじゅくと溢れる液は次第に濃くなりやがてーー
飛び散る白濁は生命の象徴のように勢いがあった。 僕の指にもかかったし、びしゃっと頬にも。 彼自身の肌もあちこち濡れて、なんとも艶かしい光景となった。
「……いっぱい出たね。凄く、凄く可愛かったよ。
ーーえ、あ、うん。そうだった?良かった。」
手を繋いだまま僕は身を屈め、彼の身体を清めるように付着した精液を舐める。 舌に広がる苦味すら愛しい。 本来舐めたりしないものを口にする行為に僕は興奮を高める。
そっと身体を起こすと、僕は衣服を脱いだ。野球は引退したが、鍛えた筋肉はまだ現役。 引き締まった身体をしている。 怒張した男性自身の先端が割れた腹筋に届くぐらいに。
(78) 2023/11/15(Wed) 09時頃
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「……コウ。君と繋がりたい。さっき繋いだ手と手のように、求めあって重なりたい。
これからする行為は痛いと思うけど、僕を受け止めて欲しい。」
キスで唾液を送り込んだだけで彼は倒れ入院したのだ。セックスなんてしたら……
だけどもう僕は迷わなかった。 二人の望みは性交の先にある互いの死だから。
彼の脚は両方腫れ上がり見るだけで痛々しい。しかし僕は目を逸らさず、それを持ち上げて開かせた。
彼は堪えているはずだ、激痛に。しかしカエルみたいに開脚するその体勢を取らせる事で、僕は彼の小さな菊孔に対面する。
(79) 2023/11/15(Wed) 09時頃
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丸み帯びたお尻のラインの中心に位置するそれを愛情を込めて撫でる。
シーツの上に膝を立て、根元を握った男性自身の先端を宛がう。ゲイの動画ではほぐしたりなどが解説されていたが、僕はもう十分彼を傷付けてしまっている、今更だ。
「いくよ、コウ……」
僕は彼を貫く。体重を乗せる事で侵入を拒む孔を無理矢理に押し広げる。
(80) 2023/11/15(Wed) 09時頃
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「……、ッ、凄い狭い……でも、あっ、入る……ナカ、これが君のナカ……コウ、僕君のナカに、いるよ……」
ズブリと深く穿った熱い楔は僕ら二人を繋げるーーしっかりと。絆として。*
(81) 2023/11/15(Wed) 09時頃
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ーーif・大和とーー
大和が合宿に来たのには僕は大層驚いた。普段は幽霊で、たまに珊瑚の菓子をがっつく姿ぐらいしか見たことがなかったから。
珊瑚が誘ったのだと知ると納得はしたが。 成る程飯目当てか……?
何しろ珊瑚の料理の腕は天下一品、宿泊所のおばさんも『珊瑚ちゃん頼りなるわ!』と太鼓判を押すほどだから。
僕は余り大和の事を知らない。 合宿では出来るだけ話し掛けたりしてみたが、ぶっきらぼうな彼は相変わらずよくわからない人物のままだった。
彼の印象が変わったのは、どんぐりワゴンでの送迎に対して、僕の両親にとても丁寧な礼を述べた時だった。
口下手なだけで彼はいい奴なのでは。
あんな事がなければーー日常が続くなら、彼とも仲良くなる機会が増えただろうに。
僕らはなぜパイロットなんかに選ばれたのか。
(82) 2023/11/15(Wed) 12時半頃
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大和はガラケーしか持っていないので、僕はSMSで連絡を取った。いきなり電話をかけるほどはまだ親しくない。
両親へのきちんとした挨拶と同じように几帳面な返事が返ってくる。
珊瑚の家でご飯、には驚いたが、珊瑚は欠食児童を見れば連れ込む性質があるしな。 など考える。
僕はまだ、珊瑚の想いにも大和の想いにもまるで気付かない。 物凄く鈍感だ。
大和のSMSから珊瑚についての特別な情報は特にない。 が、彼も悩んでいるらしいのは文面から読み取れた。
両親と複雑な気持ちのまま夕飯を食べた後、入院した康生に無事を確かめる短いLINEを入れてから、僕は大和に再びSMSを送る。
珊瑚のお父さんはこの時康生が入院する病院にいるが、僕は知らないはず。
(83) 2023/11/15(Wed) 12時半頃
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(SMS)
『珊瑚のうちで?そっか、じゃあ珊瑚のお父さんにも会ったのかな。 珊瑚のお父さんは心配してた?大丈夫かな。』
海辺の合宿地に車でとんできた僕の両親は大層心配していたから。 大和には家族の話しは良くないかもなのだが、これも僕は知らないのである。
巻き込まれた、と大和は書いていた。まさに僕は同じ気持ちである。
『本当に、何故僕らが……。 ただの高校生である僕らにあんなロボットに乗れだのなんてメチャクチャだよ……。』
大和は戦う理由がない、と続ける。
『地球がどうとかなんだか信じられない規模の話らしいけど、そりゃ地球が滅亡したら困るけど、それで戦えと言われてもね。 絶対自衛隊の仕事だよ!』
(84) 2023/11/15(Wed) 12時半頃
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仲間が死んでいない段階だから、まだ僕は実感が薄いのだ。パイロットなんて変わって貰おうと考えている。
だから話しは愚痴に近くなった。
『僕は確かに糞雑魚ナメクジでウジ虫並みに存在価値はないが、す……好きな人っていうか、気になる相手もいるし?!』
僕は合宿所にて康生が倒れた際、僕がキスしたから!と口走ったかもだが記憶はない。
『どうせ死ぬなら好きな相手とちゃんとお付き合いして、恋人になってから死にたいよ。』
大和の最後の問いにはちゃんと答えた。
『生きる理由?さっき書いたようにまだやりたいことがあるから……発売を待ってるゲームもあるし。 でも生きる価値なら、僕はあんまりないし。 死んだ方がいいような無価値だ。』
(85) 2023/11/15(Wed) 12時半頃
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それで僕は選ばれたのか? いや、ならば珊瑚や康生が選ばれるのには断じて納得いかん!
『大和は、生きる理由がわからないの? でもさ、だからと死ぬ理由もなくないか? 少なくとも僕は押し付けられた運命やら死なんて納得いかないし、ごめんなんだが。ふざけんな、て感じ。』
まだ僕は強気を保っている。 だって、珊瑚も大和も康生もまだ生きていたから。
この時は。*
(86) 2023/11/15(Wed) 12時半頃
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ーー僕の部屋ーー
白魚のように細くたおやかな指先が頬に触れる。
彼が僕の涙を拭ったのだ。
もし彼が普通の身体であれば、この行為に何も危険はない。 だが僕は知っている。僕の体液は何でも彼には毒だとーー。
僕の毒に染まり、彼は死に至る。
「だって、僕は今とても幸せなんだ。君と居られて幸せなんだものーー……」
泣いた理由は、あまりに幸せだから。
心からそんな風に言える日が来るなんて。 ーー迫り来る死という終わりこそが、僕らが求める幸福の形だった……。
(120) 2023/11/16(Thu) 00時頃
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彼が僕の涙を指で拭ったように、僕は彼の精液を舌で丁寧に舐めた。 バッチイなんて想いはまるでない。むしろこんな御馳走を口で受け止めなかった事を後悔した。
僕は彼の全てが愛しくて焦がれているのだから。
多分彼が全力で拒否しそうな黄金水だろうと、彼の一部だと思えばうっとり飲み干してしまうかも。
やらないけどな!! コウが嫌がるだろうから。 安心して!(誰に言ってるんだ?僕は。)
(121) 2023/11/16(Thu) 00時頃
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彼が僕の肉体を褒めてくれた時は照れて俯いた。康生は本当に褒め上手で困る。 そこに、健康体である僕への憧れがあるのは勿論把握していたが、僕はありがとう、と返した。
準備が整い、僕はいよいよ彼との初夜を迎える。
ごっこではあったが、彼も僕もあの誓いを心の底から大切にしている。それは、死を迎えようと何も損なわれるものではなかった。
美しい花嫁は僕という花婿の為に淫らな花を今散らすーー。
(122) 2023/11/16(Thu) 00時頃
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痛みに彼が悲鳴を上げた。僕はもう、先程までのようにそれに興奮はしない。 ーー痛みは、傷は二人の絆にはならなかっから。 彼は僕への罪悪感から全てを受け止めたし、僕はそんな風に”僕が与える苦痛に堪え忍ぶ彼”に支配欲をそそられてしまったがーーそんな事をしなくとも彼は僕から離れなかったし、彼は僕のものだったんだ……。
彼は脚の激痛に顔を歪めた。
嗚呼。苦しまずに、一息に殺してあげたいとも思う。 愛しいからこそ僕は今、彼を殺したくて堪らない。 でも同じぐらい、彼とセックスしたいとも思うのだ。そしてそれは彼の願いでもあるーー
“挿れて”なんて。背筋がぞくぞくすると艶目いた誘い文句を彼が口にする。 当然意識したわけではないのだろうが、僕は彼の魅惑にくらりと来た。
僕の剛直が彼の小さな後孔をメリメリと裂く。 彼の悲鳴が部屋を震わせる。
「ごめん、ごめんよ、コウ。 だけど君のナカ……いいッ」
(123) 2023/11/16(Thu) 00時頃
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そう、その狭さはまるで処女を犯すようで。彼は男だが初めてなのは変わりないから、破瓜と体験したと考えてもいいのかもしれない。
一瞬彼の頭から力が抜け、がくんと揺れたような気がした。 意識を失った?
「コウ……?」
僕は彼の腰をしっかり両手で抱き、割った脚の間に体重を掛けている。今や僕の膨張しきったイチモツは根元まで彼に飲み込まれている。
ーー二人の願いが叶った。 僕と彼は繋がったのだ。
しかし、彼の意識は戻らないのか?どうしよう。 そのまま犯し続けたらまるで死姦のようになるのでは。 僕は彼の命を奪うためにこうしているが、それは寂しい……
(124) 2023/11/16(Thu) 00時頃
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「コウ?」
ぱちりと彼の長い睫毛が瞬く。開いた瞳と目線があった。 僕は動かないまま、彼の中にいる。
「えッ……?」
痛いとか苦しいとか彼は言うと予想していた。それでも僕は最後まで彼を抱かねばならない。そう覚悟していたのに、なんと彼が語るのは真逆の内容。
幸せだ、気持ちいいと、譫言みたいに繰り返す。 舌足らずな感じがまるで寝言みたいで可愛い。
「……そう、これがセックスだよ。愛し合う二人が心と身体を繋げるのがセックスだから。
僕も気持ちいい……君のナカ、きゅうきゅう僕を締め付けて来て堪らないよ。絞り取られそうだよ?君に。」
(125) 2023/11/16(Thu) 00時頃
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えも言えぬ快楽とはこういうのを指すのか。去年の愛のないセックスだって気持ちよくなかったわけではない。しかし、このじわじわと込み上げてくるなんとも言えない気持ち。
幸せ、そう、彼が言うようにこれは幸せだ。
「凄く、幸せだ……君を愛してる。 動いてもいい?君の奥を突いてあげる。」
僕を全身で受け入れてくれる彼も、僕を愛してくれている。 嫌いだとか触るななんて気持ちは一ミリもないだろう。
彼がどうして大ケガを負いながらも快楽に溺れているのか、難しい知識が僕にはないからわからない。しかし、二人で分かち合えるなら、これ程嬉しい事なんてない。
(126) 2023/11/16(Thu) 00時頃
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「いっぱい感じて……やらしい声だして、聴かせて……」
ゆっくり僕は腰を使い始める。のしかかる角度を深くし、より身体を密着させて。
突き上げるように、抉るように。 彼の内部を熱い肉の塊で激しく蹂躙する。
「ふ、……嗚呼ッ、……いいッ……千切れそうッ……!」
強い締め付けはわざとなのか? 雨竜先輩はもっと緩かったから、僕は戸惑う。
でも、まだだ。彼の性器も再び兆しを見せているのを僕は見逃さない。 指輪を嵌めている左手でそれを握り込んだ。
「ははッ……さっき出したばかりなのにもうこんなにして……やらしいなあ、コウ。」
(127) 2023/11/16(Thu) 00時頃
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律動は休まない。出来たら男の快楽スポットと呼ばれる前立腺を探し当てたいところだ。
彼の陰茎を指で玩びながら僕は、押し寄せる快感の波に身を委ねる。
出来たら一緒に達したい。そんな僕の願いは叶うか。*
(128) 2023/11/16(Thu) 00時頃
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ーー恥ずかしい記憶ーー
子供の頃の僕は内向的で引っ込み思案、言いたいことを中々言えない子供だった。
優しい兄が傍にいて『どうした恵一?何が欲しい?何が嫌なんだ?』なんて問い掛けてくれたからなんとかボソボソ答える形でなっていたものの、他人の輪の中ではそれが出来ず。
幼稚園に通うようになると、僕はしばしば失禁を経験するようになる。
別に膀胱の病気というわけではない。『トイレに行きたい』この一言が恥ずかしく言えないのだ。
(140) 2023/11/16(Thu) 10時頃
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結果、ギリギリまで我慢してトイレに駆け込む。 なら間に合うか?といえば。
トイレに脚を踏み入れた瞬間なのだ、僕が漏らすのは。 恐らく、小便器を前にするとほっとし気が緩むせい……。
下着やズボンまで染みる生暖かい感触と不快感に何度泣いたか。
園では替えの下着を借りることが出来るが、何度もそうするわけにいかず、僕はいよいよ母に事情を話さねばならなくなった。
あの時の耐え難い苦痛は忘れられない。
みんな、誰も園で失禁なんかしてないのに、僕だけが出来なくて……
(141) 2023/11/16(Thu) 10時頃
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みんなはどうやっておしっこしてるんだろう。僕と何か違いがあるんだろうか。
ーーおしっこをする所を見せて貰えたら。 おしっこの出る場所を見せて貰えたら。
僕との違いがわかるのかな……。
(142) 2023/11/16(Thu) 10時頃
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小学校高学年になれば、流石に僕の失禁癖も治まってはいた。 しかしーー
僕の、他人のおしっこに対する興味は奥底に眠ったままだったのである。
(143) 2023/11/16(Thu) 10時頃
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ーー僕の部屋ーー
挿入に伴う激痛は僕も想像は及ぶ。しかしまさか彼が気を失うまでなるとは思わず僕は激しく動転した。
「コウッ……!」
彼の名を呼んで揺さぶる。行為を中断した方が良いのか、頬を叩いたりした方が良いのかーー
躊躇っていた時だ。彼の緩く勃つ性器がふるり、と震えたのは。
先端の割れ目に存在する小さな鈴口に水滴が滲んだかと思うとーー
チョロッ
(144) 2023/11/16(Thu) 10時頃
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放物線を描き放出される。独特のアンモニア臭が僕の鼻腔まで漂う。
最初は少しの量だった。が、何度かに分かれてピュルピュルと噴き出る軌道に目を見張る。
お漏らし?!
意識を失えば下肢の制御など人は当然出来ない。 緩んだ尿道から溢れたのはおしっこだった。
それは彼の腹やら腰回りをびしゃびしゃにする。 繋がっている僕にも垂れて付着した。
普通なら汚い、と感じるのだろうか。 だが僕は、時を経て期せずして他人の排尿を拝むという僥倖を得ーー歓喜に震えてしまった。
僕がおしっこをするのと何も変わらない。 ここに安堵が1つ。そして……
(145) 2023/11/16(Thu) 10時頃
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お漏らしする彼は、なんて可愛いんだろう……!
お漏らし、という響きが幼児を思わせるからか? そう言えば僕が冷徹に接するのを諦め思慕を募らせたのも、彼が子供みたいにだだをこねた時だ。
そう、僕は可愛らしい彼にきゅんなのである。
彼の肌の上を流れる液体は異臭を放っている。が、僕は全く躊躇せずそれに手を伸ばした。
指先に付着させて舐めてみる。 精液みたいに苦みはない。水とは言えないが薄いスポーツドリンクのような薬っぽさがあるか。臭いが強烈で味はあまりわからないのかも。
しかし彼のモノと考えたら、可能なら一滴残らず喉に流したいほどには愛しかった。
(146) 2023/11/16(Thu) 10時頃
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彼のおしっこは尊い。
僕は変態だ。 だからなんだ。 変態にだって人権はある、変態万歳!
もう死ぬんだからいいだろう! ほっといてくれ!
そも、男同士のまぐわいも死に至る過程としてのセックスもなにもかも普通ではない。
ーー僕は彼をただ、深く愛しているに過ぎなかった。
(147) 2023/11/16(Thu) 10時頃
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痛みはどうなったのか。理屈は不明だが彼はまるで麻薬患者みたいにふわふわした状態になっている。
言葉は舌足らずでまたそれが幼児じみでそそる。 僕はショタコンなんだろうか。 やはり、早く死んだ方がいいな僕……。
誰も受け入れた事がない彼の身体は僕だけを受け入れた。 それだけでも歓びに溢れるわけだが、ふわふわな彼は言うのだ、可愛らしい唇で。
僕にも気持ちよくなって欲しいと。 それは僕が彼の身体を余すところなく貪り射精に至ることを意味するわけだが、僕を愛しているなら当たり前の心理だろう。
僕だって二人で気持ちよくなりたいと願い、彼の男性自身を愛撫したのだし。
勢いをつけて力強く腰を打ち付ける。肉が跳ねるほどの勢い。
僕の分身は彼の体内深くまで埋め込まれた。抉るように内部でグリグリと動かす。
僕が上から圧迫した結果彼の細身は柔軟にしなり、腰は美しく反るだろう。
(148) 2023/11/16(Thu) 10時頃
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そして、静かな室内に響いたのは彼の艶やかな声。 裏返りまるで女みたいに啼いて、息を荒げて乱れる。
花弁が散るように開いて。 僕の一つ一つに感じる様を伝えてくる。
僕はグラインドを描きナカを掻き回すようにしつつ、彼に応える。
「めちゃくちゃやらしいよ、声裏返って高いし。 可愛すぎて僕おかしくなりそう。……コウ、大好き。」
こんなに夢中に喘ぎながらも彼は僕にどう見えているかが気になる様子。可愛いなあ。 でも、そんな理性をふっ飛ばしてやりたいとも思った。
さっきお漏らしをした彼の性器は、今度は先走りをぬるぬる漏らしている。 若い肉体は性欲に溢れ、刺激に脈々と応えるのだ。
そんな自分に彼は戸惑っていたが、僕からすればそんな所も辛抱たまらん。
(149) 2023/11/16(Thu) 10時頃
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「いいの?触れるのが?それともナカかなーー……ここは?」
硬く満ち満ちた怒張で探り当てた部分は瘤のようであった。 強く押し当て反応を窺う。
彼は最早快楽の虜のようだ。 跳ねる声、迸る汗、熱くなる肌。 僕も激しいピストンに腰が震え、射精を我慢するのがきつくなる。
「コウ、イッていいよ。一緒にーー……あ、好きだ、好きッ!愛してるよ、コウッーー出すよ、君の中に出すッ」
ラストスパートに全身全霊を込める。僕の動きに感じてくれる彼に全てを与えたい。 僕を残す意味なんかない、出し尽くすんだ!
男の脈動は生命そのもの。 死を覚悟したからこそ、それを全部放てる。
爆発のような絶頂。 上り詰めた先、僕は彼の体内に熱い液を吐き出す。
(150) 2023/11/16(Thu) 10時頃
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狭い内部に僕の精が満ちてーー熱い。
漲る全身から力が抜ける。僕はそのまま前倒れになった。つまり開脚した彼に寄り掛かる姿勢。
彼は途中から僕の背にしっかりと手を回してくれていた。 いつもは自身の胸元に置いていた手を放し、全力にて応えてくれていた。
その胸板に、腕に倒れ込んで抱擁を求める。 激しい動きのせいで二人とも呼吸はまだ荒い。
「はぁ、はぁ……コウ、好きだ……うん、凄く良かったよ。
君は僕のものだ、僕だけの……。僕も、君のものだからね。」
萎んだ性器は自然に抜け落ちたであろう。 僕は暫し彼に体重を預けたまま微睡む。
もう思い残す事は、ない。
(151) 2023/11/16(Thu) 10時頃
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ーーそれから。僕は彼を姫抱きにしてバスルームに向かった。 汚れた彼を清める為である。 恋人同士キャッキャウフフというよりは、気持ちとしては亡くなった人のお清めが近しい。
彼はまだ生きている。しかし、僕が注いだ毒により病状が悪化し、やがて息絶えてしまうだろう。
優しく優しく彼の身体を洗った。身綺麗にしたらバスタオルで包み、二人で応接間のソファーへ。ベッドはめちゃくちゃだからね。
「君が息を引き取るまで、見ているよ。傍にいる、離れない。何時間だろうと寝ないで見てる。」
彼以外のものはもう、何もいらない。彼にしてもそうだろう。
「コウ。君が亡くなった後、僕はパイロットに召喚されるだろう。
僕は……君以外なんかどうでもいいと考えたりもしたが、君の家族や君の友達、君が大切にするものの為に闘うつもりだよ。それは君の為だ。
だから、心配しないでね。僕と君が命果てても地球は、みんなの生活は続いていくよ……。」
(152) 2023/11/16(Thu) 10時半頃
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ソファーに並んで座る僕らは肩を寄せているだろう。もうすぐ彼は死ぬのだし、僕も負うことになるが気持ちは何処までも穏やかだった。
でも、結果的に僕は彼を看取る事が叶わないのである。 何故ならーー。
「ん、何だろう……サイレン?」
外がやけに騒がしい。 立ち上がり窓から覗くとそこにはーーパトカーと救急車が見える。
彼を貫いた時の悲鳴は近隣まで届いた。それを不審に思ったご近所さんが通報したのだ。
(153) 2023/11/16(Thu) 10時半頃
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それから先は悪夢でしかない。 何か強盗やらが侵入しているという通報に乗り込んできた警察は、加害者である僕と、明確な被害者である彼を発見する。
全身に暴行の痕があり、発熱している彼はすぐさま保護されて救急車に運ばれる。
「コウッ……!やめろ、彼を返せッ僕は彼が死ぬまで見守るんだ、離せ、離せーッ」
暴れて警官を何人か殴り、僕は床にうち伏せ取り押さえられた。
担架に載せられたコウの姿が遠ざかる、見えなくなる。
「コウーッ!!」
絶叫しながら手を伸ばす僕は、端から見たらどう見ても狂人だったろう。
こうして僕らは離れ離れになった。 そして数日間が経過する。
僕らが次に相対するのは、あの忌まわしいコックピットにてーー……。*
(154) 2023/11/16(Thu) 10時半頃
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ーーif・大和とーー
大和から得た情報によると、珊瑚の父親は多忙で不在らしい。 確か医者のはずだ。 どんぐり亭にて逢ったことかあるので、その姿は覚えている。
確かに人命救助は大切だし医者の仕事でもある。が、娘を放り出しているのはどうなんだろう?
大和もパイロットになる件に不服を抱いているらしいのが文面から読み取れる。 当たり前だ、巨大ロボットに乗れなんていきなり言われてハイと答える方がおかしいから。
(157) 2023/11/16(Thu) 14時半頃
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僕が驚いたのは、彼が僕の事を真摯に励ましてくれたことだった。 僕はショタコンのけがある下半身が暴走した性欲魔人だから本当にクズなんだが、それでも彼の言葉には元気づけられ、こう返した。
『ありがとう大和。 君がそう言ってくれると、僕なんかにも少しは価値があるのかな、と思えた。
彼に気持ちを伝えてみるよ。』
うっかり”彼”と性別を書いてしまったが僕は気付いていない。
そして僕は彼の家庭の事情を知った。 読んだ時には絶句してしまい、全てを捨てて逃げようとしていたと語る彼に深く心を傷める。
『そんな事情があったんだ……僕は何もしらなくて、ごめん。』
(158) 2023/11/16(Thu) 14時半頃
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謝ることじゃないと思いつつも、事情をしらないで色々無神経な事を言ったかもと僕は反省する。
しかし更に驚くことがあった。彼がハッキリと珊瑚のために闘うと書いていたから。
それはまるでーー。 いや、もしそうならば、僕に後悔しないようアドバイスをくれた彼だ、きっと自身それを実践するだろう。
『誰かの為に……は、地球のためなんて言うより余程リアリティがある。
君に闘う理由があるのならそれでいいとは思う。 僕はやはりそれでも、なんとかパイロットを降りる方法を見つけたいと思うけどね。
一緒にいるなら、どうか珊瑚を護ってあげて欲しい。
頼んだよ、大和。』
こうして僕は、短い彼とのやり取りを終えたーー**
(159) 2023/11/16(Thu) 14時半頃
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ーーif・大和と(その後)ーー
大和が探している生きる理由、証は、僕にとっても考えるべき事であった。
『衝動で子供を……か。僕はーー』
『コウが僕の子供を身籠り産んでくれるなら、絶対大切に育てるだけどな!!』
何を書いているのか既に意味がわからない。恐らく大和も大いに混乱しただろうが、僕は大和に勇気を得て、感謝を込めてやり取りを終えた。
(171) 2023/11/16(Thu) 18時頃
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その後、僕は入院中の通話が可能となった康生に電話し告白する。
そして僕らは海辺でデートし、ホテルの教会で疑似結婚式を挙げた。
最初のパイロットとなった千映戦はショックだったが、仲良くなった大和、前から何度も励ましてくれる珊瑚、何より恋人である康生が傍にいたので、なんとか前向きな思考を保つことが出来た。
ただ、僕らがパイロットを逃れる方法だけはどうしても上手く行かず、ついに僕ら四人にも、椅子に座らねばならない時が来てしまうのであるーー。**
(172) 2023/11/16(Thu) 18時頃
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