1 冷たい校舎村(別)
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巫女 ゆりは、メモを貼った。
2020/11/09(Mon) 00時頃
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[ “亜”ってね、たった一文字で意味があるの。 「次ぐ」とか「準ずる」って意味。 ほら、思い浮かぶでしょ? 一流にはなれない亜流。 熱帯にはなれない亜熱帯。 ファンタジーの世界なら、 人に虐げられた亜人なんてものが出てきたりして。 そんな意味を持つ文字なの。 一番にはなれない永遠の二番手。
ねえ、百合亜って、 百合にもなれない不完全って言われてるみたいな、 そんな名前でしょ?
だいっきらい ]
(19) 2020/11/09(Mon) 01時頃
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―― 現在/8:50の教室 ――
[ 3分の1くらいしか集まってない、がらんとした教室に、 チャイムの音が響く。>>#0 やっぱり休校なのかな。それとも大量遅刻? 電車が止まっちゃって、電車通学組が来れてないとか? そんなことを考えてた私に届く、 食べ物の匂い。>>#1 ……食べ物? ]
誰か、匂いの強い食べ物持ってきてる?
[ だとしても、匂い始めたタイミングが 変な気がするんだけど ]
(20) 2020/11/09(Mon) 01時頃
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[ ガラスの向こうのチカチカには、 その時まだ私は気づいてなかった。 だって、圏外だったはずのスマホが急に鳴ったから。 いや、連絡待ちでもない限り 大体スマホが鳴るのは急だけど。 でも、びっくりしたのは無理もないと思うの。 多分みんなのスマホ、一斉に鳴ったから ]
……びっくりしたあ……、 休校の連絡かなあ。
[ 一斉に届くメールの内容なんて、 今はそうとしか思えなくて。 遅いよ! もう来ちゃったよ! 文句を言いながら画面を開く。 圏外が直ったのはよかったなあ、なんて思ってた、 んだけど ]
(21) 2020/11/09(Mon) 01時頃
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……圏外?
[ 立ち上げたスマホは、圏外のままだった。 一瞬だけ受信したけど、 また電波をキャッチできなくなったのかな。 ……だから送信者名、バグってるのかな。 そんなことある? ないと思うんだけど。なにこれスパム? クラスメイト達全員に、一斉に、スパムが届いた? そんなことあるの?
スパムなんて、開封せずに削除するのが鉄則。 それなのに、なぜか私の指は、 そのメールを開封するべくタップしてた ]
(22) 2020/11/09(Mon) 01時頃
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…………うん?
[ メールの内容は、スパムだとは思えない。 3億円当たりました!だとか、 芸能人の知り合いがいる風な間違いメールを装った スパムだとか、そういうんじゃなかった。 だって、片月高校って書いてある。 私に……私たちに、宛てられたメールだと、思う。
思うのに、スパムかってくらい、 私には意味が分からなかった。 だってそれはまるで遺書みたい、で ]
か・ぶ・み・す・す・ほ・み・あ……
[ 思わず縦読みしてみたけど、 意味をなす文章にはならなかった** ]
(23) 2020/11/09(Mon) 01時頃
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巫女 ゆりは、メモを貼った。
2020/11/09(Mon) 01時頃
巫女 ゆりは、メモを貼った。
2020/11/09(Mon) 13時頃
巫女 ゆりは、メモを貼った。
2020/11/09(Mon) 22時頃
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―― 現在/教室 ――
[ 冷静に見えるサラも、冷静じゃないみたいね。>>8 職員室に行ってくるだって。 職員室に誰もいないって、 さっきリコから聞いたばっかりなのに。
スマホから顔を上げて、私はそんなことを思ってた。 そんな私だって、冷静じゃないのにね。 意味をなさない縦読みを 声に出して読み上げちゃうくらい、 冷静なんかじゃなかった ]
(149) 2020/11/09(Mon) 22時半頃
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[ そんな風に、教室から出ていこうとする面々の背中を 眺めていたら、当然ドアを開ける様子も目に入るわけで。 リコが開けたドア>>14の向こうが目に入るわけで ]
…………え?
[ ひとけのない無人の廊下を歩いて、教室まで来たのに。 いや、今でも人の気配はなさそうだけど。 ドアの向こうに見えるのは ]
文化祭? [ 鱗粉を散らしながら、青い蝶々が飛んでる。 その向こう、懐かしい景色が見えた ]
(150) 2020/11/09(Mon) 22時半頃
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[ 私たち、文化祭がんばったよね。 それはそれはがんばったよ ]
(151) 2020/11/09(Mon) 22時半頃
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[ 私に呼ばれてやってきたレンは>>50 リコ画伯の作品を私のものだと勘違いしそうになった ]
私じゃないよ。リコが描いたの。
[ 不名誉な勘違いはきちんと訂正しておく。 訂正するまでもなくリコが吠えてたけどね。>>67 リコはシホは優しいと思ったかもしれないけど、>>66 シホの反応にだいぶ間があったって現実を、>>6 ちゃんと直視した方がいいと思うな。 ……なーんて考えていた私は、 筆記体でメッセージ書いてみて、のリクエストに レンが書いてくれた文字を見て、 思わず噴き出した ]
…………ぶふっ。
[ ヤマトナデシコとしたことが、不覚 ]
(152) 2020/11/09(Mon) 22時半頃
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[ リコには意味が分からなかったみたい。>>69 この面白さを理解できないなんてもったいない ]
リコ、英語のお勉強しとこうか。 cryptid、未確認生物って意味だよ。 日本語だとUMAって言ったりするけど、 UMAは英語じゃなくて造語だからね。
[ ゆり先生の特別授業。 授業料はとらないでおいてあげるね。 感謝してよね ]
(153) 2020/11/09(Mon) 22時半頃
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[ でも、単語のチョイスはともかくとして、 確かにレンの筆記体は見栄えがした。 でも、お客さんの前で書くのが付加価値になるっていう シホの意見>>4も尤もだと思う。 メイドさんもお客さんの前でケチャップでお絵かきして、 美味しくなる魔法かけるんじゃなかったっけ? って、シホと私の思い浮かべているものに、 若干(?)の相違があることには気づかずに ]
それなら、それもオプションにして、 お客さんに選んでもらったらいいんじゃない?
[ そう言って私はプリントの空いてるところに さらさらとメニュー案を書く。 物理のプリント? 私のじゃないし ]
(154) 2020/11/09(Mon) 22時半頃
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パンケーキ 300円 生クリーム +100円 チョコクリーム +100円 フルーツ +100円 SNS映え +100円 萌えきゅんメッセージ +100円 全部のせスペシャル 800円
(155) 2020/11/09(Mon) 22時半頃
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[ 値段は仮の価格だからね、なんて言いつつ、 多分当日も大幅には変わらなかったんじゃないかな。 SNS映えオプションなら、 レンの筆記体を型抜きしておいたやつで、 ココアパウダーとか粉砂糖でデコレーション、 萌えきゅんだったら接客係がチョコペンでお絵かき。 そんな感じでどう?って。
シホがクッキーに立候補してくれたら、 アイスボックスクッキーなら複数人で作っても、 統一感が出るんじゃないかとか、 家にオーブンがないって子には、 炊飯器で焼けるケーキのレシピを教えたりだとか、 本当に、がんばったと思う ]
(156) 2020/11/09(Mon) 22時半頃
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[ だから、これはご褒美? がんばった私たちへのサプライズ? ……まさかね、タイミングとか色々おかしいでしょ ]
(157) 2020/11/09(Mon) 22時半頃
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[ タイムスリップでもした?ってリコの声で>>93 私は我に返った。 その発想はなかったなって。
集団幻覚? 夢でも見てるのかな? それとも、本当にタイムスリップ? いや……それはないか ]
外、相変わらず大雪だよ。
[ 廊下に面してるのとは反対側、 外が見える窓に目をやる。 窓の外は、相変わらず止みそうにない雪が、 視界を真っ白に染めようとしてた ]
(158) 2020/11/09(Mon) 22時半頃
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[ ただでさえ少ないクラスメイト達は、 思い思い教室から出ていって、 一人、また一人と減っていく。 何が正解かまだわからない私は 引き留めたりしない。 そうだなあ、私はどうしようかなあ、とか思ってた ]
ライ。 んー、そうだなあ……、
[ そんな中、教室に残ってたライは、>>148 どういうことだって私に解説を求めてくる。 わっかんないよ。 こんなの、どの教科の教科書にも載ってなかったもん ]
今のところ、一番有力な説はー、 私は夢見てて、ライは私の夢の登場人物?
[ だったとして、問題は、どうやったら目が覚めるのかが わかんないことなんだけど* ]
(159) 2020/11/09(Mon) 22時半頃
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[ 検索:夢 覚める方法 あ、今圏外なんだった ]
(196) 2020/11/10(Tue) 00時頃
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[ 教科書に載ってるとするなら、なんだろう? 心理学? 都市伝説の本……は教科書じゃないね。 それはそれとして本は大事にしなきゃだめだよ>>167 ]
夢の登場人物はそういう風に言うのよ…… おとなしく私を夢から覚めさせた方が身のためだよ?
[ なんて、半分本気で言ってみたけど、 私の方が夢の登場人物じゃないかって 反論されちゃった。>>168 そうね、ライ視点ならそうなるかもね ]
(197) 2020/11/10(Tue) 00時頃
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[ 外は寒かったから現実。>>169 うーん、確かにあの寒さはシャレにならなかった。 夢にあんなリアルさは必要ない ]
そうだねー……、
[ 相槌を打ちながら、 でも、この教室はほんわかあったかくって、 もしかしたら、学校にたどり着いてから、 この暖かさで寝ちゃったとか、可能性ない? そんな仮説も思い浮かぶ。 思い立ったら仮説を証明すべく、私は窓に近づいて ]
――――えいっ。
[ 開けてみた ]
(198) 2020/11/10(Tue) 00時頃
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寒い寒い寒い寒い寒い無理無理無理無理!!
[ 訂正します。 これは教室のぬくもりにうっかり寝てしまった 私の夢ではありませんでした。 寒い! すごく寒い! ものすごーく寒い!! この寒さはリアルです!!
慌てて私は窓を閉めようとして、 うっかり下を見た。 見て、しまった ]
(199) 2020/11/10(Tue) 00時頃
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[ ――――ばん!!!]
(200) 2020/11/10(Tue) 00時頃
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[ 寒さのせいじゃなく血の気が引いた。 必死で私は窓を閉めて、 そのまま床に座り込む。 というか、腰が抜けてた ]
なに、今の……。
[ ここ、2階だよ? 窓から外なんて、普通に見てたよ? なのに、今見た光景は…… ]
……ライ、レン、
[ 私は床に座り込んだまま、 ライと、多分まだ教室にいたレンに声をかけて ]
(201) 2020/11/10(Tue) 00時頃
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窓、開けて、下、見てみて。
[ 口で説明するより見た方が早い。私は合理的なの。 恐ろしいものを見せないで済ませてあげようなんて、 そんな気遣いはないの。 さあ、私の感じた恐怖、共有しようじゃない? おいでおいでって手招きした* ]
(202) 2020/11/10(Tue) 00時頃
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[ メールが届いた時、みんな戸惑ってたと思う。 少なくとも、私の目には、 教室にいた誰かがメールを送信したようには 見えなかったし、送信しようとしてるところも 見た記憶がない。 そもそも、圏外だったもんね。 圏外だったのに受信できちゃったけど。
メールの送り主は誰なんだろう。 私だったりして? いやいや、ないない。 私、遺書を送るような心当たりなんかないもの ]
(231) 2020/11/10(Tue) 00時半頃
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[ 成績優秀で、 経済的にも問題なくて、 好きな大学選べて、 両親との仲も良好で、 見た目だって悪くなくて、 付き合ってる彼氏もいて、 ほら、絵に描いたようなリア充 ]
(232) 2020/11/10(Tue) 00時半頃
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[ ………………………………………………………… ]
(233) 2020/11/10(Tue) 00時半頃
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[ あ、ごめん、嘘ついた。 嘘っていうか、ちょっと正確じゃなかった。 「いる」じゃなくて「いた」 過去形だった。ごめんごめん。 本当、つい最近のことだったからさ、うっかり。 えっと、何日前だったかな。 あれ、そもそも今日って何日だっけ?
何が過去形って、あれよ、あれ。 彼氏がいるっていうの。 つい最近、過去形になったんだった ]
(234) 2020/11/10(Tue) 00時半頃
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[ でも、生きにくそうっていうのには>>30 私、同意しなかったと思う。
私が大変そうっていうのも! だって人間を持つ者と持たざる者に分けたら、 私、間違いなく持つ者の方でしょ? 大変じゃないよ? ]
(236) 2020/11/10(Tue) 00時半頃
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[ ううん、今はその話じゃなくて。 生きにくそうって、そっちの話。
あの子、別に生きにくそうじゃなかったよ。 「だってできないんだもん」 「だってほしいんだもん」 そう言えば「仕方ないなあ」って許されて、 甘やかされてた。 だって媚び売るのが上手いから ]
(237) 2020/11/10(Tue) 00時半頃
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[ だからって、まさか私も、 姉の彼氏にまで媚び売るとは思ってなかったわ* ]
(238) 2020/11/10(Tue) 00時半頃
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―― 回想/ほんの数日前 ――
[ 家庭教師のバイトの帰りだった。そう、彼氏の妹の。 その日も彼氏はまだ帰ってきてなくて、 だから私は一人で帰ってた。 別にそれに不満があったわけじゃないよ。 私だって週末は塾で潰れてたし、 大学が忙しいって聞いて 「早く帰ってきて、私を送ってよ」 なんて、そんなわがまま言うわけないじゃない。 でも、大学が忙しくて帰宅が遅いって言いながら、 彼女の妹とデートしてるとは思わなかったわ。
馬鹿よね、私の帰宅ルートで浮気するなんて。 まあ、浮気相手が妹だから、 行動範囲が丸被りだったんだろうけど。 ちょっと考えたらいいのに。 すっかり油断してたのかな。 それとも、バレてもいいと思ってたのかしら ]
(266) 2020/11/10(Tue) 01時頃
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[ まあ、そういうわけで、 私は手を繋いでデート中の二人と ばったり遭遇してしまったわけ。
で、話し合いをしましょうってことになって、 近くのカフェに入ったんだけど、 まーつまらなかった!
二人の言い訳はありきたりで、 ドラマか小説か漫画かって感じで、 ちっとも私の好奇心を刺激してくれない ]
(267) 2020/11/10(Tue) 01時頃
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「ごめん、でもお前、最近ずっと忙しかったから」
[ いやいや、私受験生ですし。 それに、私と本当に会いたかったんなら、 妹とデートなんかせずに今日もっと早く帰ってくれば、 私との時間が持てたじゃない? ]
「なんか、ほっとけなくて」
[ そりゃこの子、媚び売って生きてきたし? 庇護欲そそるような振る舞いは得意中の得意だもの ]
(268) 2020/11/10(Tue) 01時頃
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「ごめんなさい、お姉ちゃん。 でも、好きになっちゃったの」
[ 申し訳なさそうに眉下げてるけど、 口元歪んでるよ? 必死で笑いこらえてるのバレバレよ? もうちょっと取り繕わないと、隣の男にもバレちゃうよ? バレないか。こんなのに捕まっちゃうような男だものね ]
「何度も諦めようとしたけど、止められなかったの」
[ 桃香、なにか我慢したことなんか今まであった? ]
(269) 2020/11/10(Tue) 01時頃
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[ ツッコミどころしかなかったけど、ツッコまなかった。 全部心の声。 だってツッコんだら話が長くなるでしょう? こんなつまらない話、早く終わらせたかったの。 くだらない。
浮気する男なんか、こちらから願い下げ。 未練なんか全然なかった。 悲しいとも思わなかった。
でも、一点だけ許せなかったのは、 浮気相手がよりにもよって妹だったこと。 私と妹を天秤にかけて、妹を選んだみたいじゃない。 私より、あんな妹の方が選ばれたみたいじゃない。 あんなのより私が劣ってるみたいじゃない。 そんな扱いをされた、それだけは許せなかった。 プライドが傷ついた。 だけど、話はそこで終わらなかったの ]
(270) 2020/11/10(Tue) 01時頃
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「見ーちゃった」
(271) 2020/11/10(Tue) 01時頃
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[ 語尾に♡がついてそうな、嬉しそうな、楽しげな、 それでいて粘着質の声が掛けられて、振り向く。
そこにいたのは、 3年前、学校に来なくなった、 かつてのクラスメイトだった** ]
(272) 2020/11/10(Tue) 01時頃
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巫女 ゆりは、メモを貼った。
2020/11/10(Tue) 01時頃
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―― 現在/教室 ――
夢じゃないか、確かめようと思って。 ほら、もしかしたら、登校してきたところまでは現実で、 それからあったかい教室で寝ちゃったのかもじゃない。
[ なにやってんのってライのツッコミ>>294 私、腰が抜けたままそう返事した。 IQは下がってない!
でも、ちょっと失敗したかなあとは思ってるの。 喉元過ぎれば熱さを忘れるっていうけど、 あれって、寒さにも適用されるのね。 ここまで寒いとは思わなかった。 ちょっと舐めてたと思う ]
(334) 2020/11/10(Tue) 20時半頃
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うん、でもこの寒さは本物だわ。 これ、多分夢じゃなさそう。
[ ここまで生々しい寒さ、夢とは思えない。 一瞬で骨まで冷えた。 でもね、現実ともちょっと思えないのよね。 窓から下を見ちゃった私は。 でも、この感覚ってやっぱり口では説明しにくい。 だから私は全力拒否をしながらも、>>295 私を立ち上がらせるためにこっちに来るライに、 にっこり笑った ]
大丈夫大丈夫。なにもなかった、本当に。 死体なんかあるわけないじゃない。
[ 嘘は言ってない。 むしろ、この上なく本当のことしか言ってない。 本当に、なにもないの。 すぐそこにあるはずの地面ですら、遥か遠くなの ]
(335) 2020/11/10(Tue) 20時半頃
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[ ありがたくライの手につかまって立ち上がって、 そのまま私はライの背後に回って、 さあさあどうぞ開けてみて、って 窓に向かって背中を押した。
ほらほらレンもって顔を向けたけど、 レンは何かに気づいたみたいに 急に教室を飛び出して行ってしまった。>>290 何か、思い当たることでもあったのかな? 手がかりかなにか、見つけてきてくれたらいいんだけど ]
(336) 2020/11/10(Tue) 20時半頃
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[ リコが帰ってきたのは、 そんな風に私がライに窓の外を眺めてみるのを 全力でお勧めしてる頃だったかな? ]
おかえり、リコ。 え? 教室の窓は開くよ?
[ ほら、リコも確かめてみて、って 新規一名様、窓辺にごあんなーい!* ]
(337) 2020/11/10(Tue) 20時半頃
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巫女 ゆりは、メモを貼った。
2020/11/10(Tue) 21時頃
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―― 現在/教室 ――
[ リコは素直ないい子だった。>>346 ライはやだやだって拒否ったけど、>>295 リコは迷わず窓に駆け寄って、 何の躊躇いもなく開けた。
あっ、そうか。 ライは腰が抜けた私を見たけど、リコは見てない ]
窓! 窓閉めて!!
[ 目的は達成された。 達成されたけど、窓を開けたままリコは逃げた。>>349 つまり、容赦なく冷気が吹き込んでくる。 寒い! 寒いよ! ]
(357) 2020/11/10(Tue) 21時半頃
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ライ、閉めて!
[ 閉めたら嫌でも外見えるから! 窓閉め係はライに押し付けて、 私は暖房に駆け寄った。 窓が閉まるまで、私はここから離れない! ]
(358) 2020/11/10(Tue) 21時半頃
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[ リコが吠えてる。>>350 悪びれず、私はこっくり頷いた。 ほら、私も素直ないい子なので ]
だって、あれ、口で説明できる? 地面がすごく遠くて怖いって言われて、リコ納得した? はあ?ってならない? [ だって、ここ2階だよ? 百聞は一見に如かずって真理だと思うわ* ]
(359) 2020/11/10(Tue) 21時半頃
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―― 現在/教室 ――
[ この寒さは夢じゃない。 でも窓の外の光景は、現実とは思えない。 そのことで頭がいっぱいだったのかもしれない。
窓の外の恐怖を共有して満足した私は、 今更リコの話が気になった。>>330 なんないわ!って吠えるリコは、>>371 おかしなことを既に体験済みだったってことなのかな ]
昇降口開かないのが、似たようなもん?
[ リコが吠えてても私は気にしない。 気にせず聞きたいことを聞く。 鍵が掛けられてたとしても、開ければ済む話。 中から開けられないなんて聞いたことない。 車のチャイルドロックじゃあるまいし ]
(382) 2020/11/10(Tue) 22時半頃
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[ でも、リコは開けられないって戻ってきた。 そもそも、鍵かかってて出られなかったわ、って あっさり諦めて教室に戻ってくるリコ、 私、ちょっと想像できない。 そんなリコが開けられないって戻ってきた。
夢じゃないけど現実とも思えないこの状況。 昇降口にもそんな非日常が起こってる? ]
私たち、閉じ込められてるってことなのかな。
[ だとしたら、誰に? 何のため? 思い浮かぶのは、送信者がバグったメール。 圏外なのに届いたメール ]
(383) 2020/11/10(Tue) 22時半頃
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[ サラやメア、ノッカが帰ってきたら、 おかえりって迎える。 教室から出ていった人たちが、 こうやって結局帰ってくるのは、 結局ここに戻ってくるしかないって なんだか思い知らされてるみたいで、 “閉じ込められてる”って感覚が じわじわと強くなっていく ]
(384) 2020/11/10(Tue) 22時半頃
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私たち、閉じ込められちゃったみたいよ。
[ 出られないんだって、って言う私は、 きっと、困ったねえ、ってテンションだった。 焦っても仕方ないし。焦ったり怒ったりは リコが担当ってことで。 リコが黒板に警告を書く>>373のを止めなかったのは、 あの寒さは2回で十分だったから。 でも、見たい人がいるなら私は止めない。 だって、百聞は一見に如かずだもの。 思い思いの方法で、 現状を認識するしかないでしょう?* ]
(385) 2020/11/10(Tue) 22時半頃
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[ 私の話にサラは足を止めて、>>395 黒板に足を向けた。>>396
サラ、窓の外、確かめないのかあ。 あの恐怖を共有する人が増えなくて残念なのが半分、 教室が再び冷気に襲われることがなくてよかったのが 残りの半分。そんな気持ち ]
1階は、リコが脱出を断念した。
[ それ以上の説明、必要ある?と私は思うけど、 きっと本人がサラに説明してくれるでしょう ]
(407) 2020/11/10(Tue) 23時頃
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2階は、窓は開くけど出られない。 地面がいつもより遠いの。眩暈がするくらい遠い。 リコが窓開け恐怖症になったレベル。
[ サラが黒板に綴る文字を眺めながら、 私は私の知る情報を共有する。 どうして毎度リコを引き合いに出したのかって? 尺度として適切だと思ったからですよ? ]
(408) 2020/11/10(Tue) 23時頃
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……メア?
[ メア……めありが口を開いたのは そんなタイミングだったかな。 彼女の口から語られる“情報の共有”>>368>>369に、 私は目を丸くする。
荒唐無稽な話だと思った。 でも、ここが現実とは思えない場所だってことを、 私は既に知ってる ]
(409) 2020/11/10(Tue) 23時頃
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精神世界。
[ メアの説明に出てきた言葉を呟いた。 夢じゃなくて、現実でもないところ。 ここは誰かの精神世界? だとしたら、それはやっぱり ]
だとしたらこの世界の主は、 やっぱりあのメールの送り主なんでしょうね。
[ 世界の主なら圏外なんてきっとなんでもないんじゃない? そんな気がした* ]
(410) 2020/11/10(Tue) 23時頃
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巫女 ゆりは、メモを貼った。
2020/11/10(Tue) 23時頃
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―― 現在/教室 ―― [ このクラス、確かに嘘つきが多いけど? こんな状況で、作り話するメリットなんてないよね。 それが私がメアの話を受け入れた理由かな。 メア、半泣きで必死だったし。 誰かに脅されて言わされてる、とかなら、 そんな中でも嘘つく可能性があるのかもしれないけど、 今日集まったメンバーで、誰かを脅せるようなキャラ リコくらいじゃない? そのリコがメアに詰め寄ってるんだから、>>427 メアは本当のことを言ってるんだと思う。 ……って言ったら怒られそう(笑) 状況は笑えないけど ]
(432) 2020/11/11(Wed) 00時頃
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[ 届いたメールはやっぱり遺書。 ここは、その送り主の精神世界。 この世界を閉じるには、誰かが必要。 その誰かは、戻って来られない ]
(433) 2020/11/11(Wed) 00時頃
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[ 共有された情報は、うん、受け入れ難いと思う。 でも、受け入れ難くても、それが現実。否応もない現実。 そして、もう一つ、私は確認しておきたいことがあった ]
この世界の主は、今日登校してきた中の誰か、 ……ってことだよね?
[ 世界を閉じる。ここに残る。 その候補の中に、世界の主本人が入っていないとは 考え難い。 ……ということは ]
今日登校してきたメンバーの誰かが、 メールの送り主で、この世界の主で、 死ぬつもりだって、ことよね。
[ ううん、もう自殺を図った後かもしれない。 だとしたら ]
(434) 2020/11/11(Wed) 00時頃
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私たち……どうしたらいいのかな。
[ この世界に呼ばれた私たちは、 何のために呼ばれたんだろう。 どうしたらいいんだろう。 この世界の主は誰なんだろう。 ……絶対に私じゃないとは言い切れないけど* ]
(435) 2020/11/11(Wed) 00時頃
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