28 僕等(ぼくら)の
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[しばらくそのままでいたけれど、 現地に戻るには危ないという流れになって あたし達は当初の予定通りおとうさんの病院がある 街の方へと再度車を走らせた。 ――― 車内では自然、 これからどうするかの話が出て。 流石にもう離れるべきだろうって 二人の間で話がまとまっていた。]
(+158) 2023/08/20(Sun) 20時頃
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[……あたしの疎開が決まった瞬間だった。]**
(+159) 2023/08/20(Sun) 20時頃
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[静かにビーズクッションを降り、 書斎椅子の上で乾に抱かれる柊木の傍へ。]
…… 柊木。 なあ、この間お前、言ってたろ。 『俺が居なくても、世界は回ってく』って。
ずっと病室にいて、 世界に存在しないような気持ちでいたとしてもさ。 もう、お前はこいつらや俺の世界に関わっちまってる。
[俺が居なくても世界は回ってたんだから、元に戻るだけ。 手紙を託された日、教室で、柊木はそう言ったのだ。>>136 後ろ向きな言葉でないことは理解しているが、 それでも、どうしても引っかかっていた。 あの時に伝えなかった言葉、せめて今ならと。]
(@24) 2023/08/20(Sun) 20時頃
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ちゃんと存在してるんだよ。 消えて大丈夫なわけがないんだよ。
世界は回り続けるかもしれないけど、 お前のいない世界は、『同じもの』じゃない。
[柊木も、大和も、七尾も、瑠璃川も。 それに、どこかの世界ではきっと七星も。]
お前はずっと、俺の大事な教え子だ。 …… ゆっくり休んでくれ。
ありがとう。 **
(@25) 2023/08/20(Sun) 20時頃
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─戦闘終了直前 コックピットにて─
[コックピットに戻って来たハロの報告>>292に、私は心底ほっとした。康生もまたそうだっただろう。]
サンキュ、ハロ。ほんと助かる。 ……後で、俺も母さんのとこ送ってくれ。 胸ポケットに手紙入れてる。 それ読んでもらえば、わかるようにしてるから。
[私達が敵を倒したのは、それから間もなくの事だ。*]
(293) 2023/08/20(Sun) 20時頃
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公安部 カガは、メモを貼った。
2023/08/20(Sun) 20時頃
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─戦闘終了後 本郷へ─ ・・・・ ・ [父さんの椅子に座ったまま、俺はみんなの顔を見回した。縁士に本郷、ケイ。カガセンも居る。みんなして何とも言えない顔してるし、本郷が謝って来た>>289もんだから、苦笑するしかなかった。]
何言ってんだよ。本郷がちゃんと指示してくんなかったら、俺きっと撃てなかった。 本郷が謝ることなんもねーし、ほんと助かった。サンキュ。
……悪いな、重いもん引き継がせちまって。 俺の方こそ、…………ありがとな。
[ほんとは、俺の役目は終わってなんかない。俺はまだパイロットに選ばれてなくて、本来ならもう一回戦わなくちゃいけなかった。だから、やっぱりどうしたって世界のことは考えちまうけど、本郷の言いたいことはわかったから、礼を言って甘えることにした。*]
(294) 2023/08/20(Sun) 20時頃
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公安部 カガは、メモを貼った。
2023/08/20(Sun) 20時頃
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[柊木を動かしたのは、本郷さんの呼びかけだった。>>278 次の瞬間、アストロは見事に敵の核を打ちぬいて。 そして───。]
───柊木…っ!!!
[柊木を抱き留めて乾が語り掛ける。僕も駆け寄った。 まだ目の焦点は合っているが……。 乾が一旦離れ、本郷さんも彼に最後の声をかけて。それは僕等みんなの代弁でもあった。
──僕は。 おそらく最初で最後の接触になるだろう。柊木の手を取って、言った。]
(295) 2023/08/20(Sun) 20時頃
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……ふたりが守った康生のお母さんは無事です。
後は大丈夫、まかせて。
[心臓はまだ動いているだろうか? そもそもお父さんにこれが聞こえているか分からないが、僕は2人に "ありがとう" と告げた。]
(296) 2023/08/20(Sun) 20時頃
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― 戦闘終了後/コックピット ―
[戦闘中、柊木君に報告だけすると、すぐにお母さんの元に戻ろうとして。 柊木君の声>>293が届くと、『分かった!』って簡潔に返事をした。]
[それからほどなくして。 敵のロボットが消えていくのを見届けると、私は、コックピットへ戻った。]
[柊木君は書斎椅子に身を沈め、乾君に抱き締められている。>>285]
お母さんは、無事だよ。
[それだけ、言って。 同じく一言だけ言葉をかけて離れた本郷さん>>290の傍で、二人を見守っていた。*]
(297) 2023/08/20(Sun) 20時頃
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[もう接触を躊躇う必要がないのは。彼の命の炎は消えるから。]
…迷うのが当たり前じゃないか?君は、優しい人だ。 敵だからと躊躇なく… 出来る人じゃない。>>285
[殺す、とは言えない。]
上手く出来なくて当たり前。 初めてだったんだよ。 むしろ、すぐ建て直せて凄かったよ。
(298) 2023/08/20(Sun) 20時頃
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君は、凄いんだ。
[心からの賛辞を。]
……聞けないんじゃない。パイロットに選ばれた時点、君にはどうにも出来なかった。
どの道を選んでも。
だから、僕が無理を言ったんだよ…
[涙が、頬を伝う。もう少し、後少しで、彼は。]*
(299) 2023/08/20(Sun) 20時頃
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[ハロが彼のお母さんを無事な場所に送ってくれた。僕はハロに感謝した。>>292]
(300) 2023/08/20(Sun) 20時頃
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─戦闘終了後 カガセンへ─
[カガセンがこっちに来た>>@24>>@25。すごい真面目ってか、切実な顔で。今まで聞いた中で一番優しいしてた。]
そ、っか。俺、生きてたもんな。 ……俺が消えても、大丈夫で居てほしかったんだけどな。 無理かぁ。関わっちまったもんな。
でも、うん。俺、関われてよかったと思ってる。 そのまんま返すみたいで、芸がないけどさ。 カガセンも、俺の大事な先生だよ。
……ん、そうだな。そろそろ休むことになりそう。 いろいろありがとな、カガセン。
────後は、頼みます。
[少しだけ真面目に頼んだその後で、俺は、段々ゆっくりになって動きの止まった父さんから手を離した。それでもう、何が起きたかカガセンにはわかったんじゃないかと思う。*]
(301) 2023/08/20(Sun) 20時頃
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[それだけ伝えると、僕は彼から手を放して、場所を空けた。 最後の時間は乾が手を握ってやるだろう。
僕は何故か、自分の胸、心臓の辺りに手を当てて見守っていた。 康生がいつもそうしていたように。]*
(302) 2023/08/20(Sun) 20時半頃
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[加賀先生が>>@25真弓が>>290 縁士が>>296ハロが>>297
みんなが彼に別れを告げる。感謝と共に。 僕は彼らと康生が言葉を交わすのを見守っている。]*
(303) 2023/08/20(Sun) 20時半頃
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─四度目の襲来─
>>+153子供たちと向き合う前に、命くんがぎゅっと抱きしめてくれる。 わたしも一度強くぎゅっと抱きついた。周りの子供達も、大人も、少しはしゃいだ声がしたけれど気にしない。
『さんごおねえちゃんはほんとうに みことおにいちゃんがすきなんだね!』 『らぶらぶー!!!』 「そうだよー、命くんのこと大好きなんだ。 準備ができたら、お嫁さんにしてもらうんだから。」
歌の合間にそんなやりとりだってあった。 揺れよりも何よりも、何も無くなった焦土のような真っさらな大地に恐怖を覚えていたけれど。 それを忘れるように笑顔を浮かべる。 実際そうして話している時が紛れるもの。 命くんの温もりを感じるとそれだけで気持ちが落ち着くの。 みんなのお話を聞いて落ち着かせているようで、わたしの方がみんなに元気をもらっていたと思う。 特に命くんからは…想像以上に元気をもらってたから。
(+160) 2023/08/20(Sun) 20時半頃
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「はい、ポケットを叩くと… ビスケットじゃなくてキャンディが出ました〜!」
不思議なポケットの歌を歌ってから、ビスケットだとアレルギーを持ってる子がいたら可哀想だからよりアレルギー食品の少ない飴をポケットから出して子供達に配る。 きゃっきゃっと喜ぶ子供たちの笑顔は大人たちにとっても癒しだったから。 命くんにも手伝ってもらって手持ちの分を配り終えた頃、外は静かになっていたかもしれない。 でも、まだ身体が揺れる気がして命くんに背中を預けて、そのあとすぐにぐるりと振り向いて肩口に額を預けた。 子供たちと接していると忘れられるけど。 自分たちの住んでいる街が本当に消えてしまう。 そんな恐怖に改めて襲われて、なんていうか…ちょっとわたしも、限界が近かったのかもしれない。
(+161) 2023/08/20(Sun) 20時半頃
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「…外、出たら。どっか旅行、いこ?」
お父さんに許可を取らなくちゃ。 お金の問題はまあ大丈夫だと思う。お年玉はあるし、もらってた生活費だって無駄にはしてない。 だからこれは、ある意味わたしからのヘルプサイン。
この土地から離れたくない。 だけどあんな光景を見るのは嫌。 あれに巻き込まれるのはもっと嫌。 ここから逃げ出してしまうようで心苦しいけれど。 それでもどこか、遠くに行きたい。 じわ、と滲んだものが命くんの服に染みて。 ごめんね、と小さく小さく呟いた。
彼以外に聞こえないように。*
(+162) 2023/08/20(Sun) 20時半頃
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── 戦闘終了後 ──
……ああ。
[真面目な声に、真面目に見詰めかけて。 彼に託されたものも確かに預かっていると 手にしていたクラッチを軽く持ち上げてみせた。 そうして……前にしたように、 触れるか触れないかで彼の頭に手を乗せた。 喉が詰まる。 それ以上は言葉を紡ぐことが出来ず、 他の者の別れの邪魔をしないようにと少し距離を取った。]
(@26) 2023/08/20(Sun) 20時半頃
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─戦闘終了後 縁士へ─
[縁士が手を取って言葉を掛けてくれた時>>295>>296、父さんは随分ゆっくりになっていたけど、まだ辛うじて動いてた。だからきっと、声も聞こえてたんじゃないかなって思う。右手は父さんに当ててたから、左手で縁士の手を握り返した。よく考えたらこっち、指輪付いてる手じゃん。ちょい恥ずいな。]
病院の指定、サンキュ。助かった。 ……ん、悪いけど全部任せるよ。
[“ふたり”ってガッツリ言っちまってるし。縁士って、しっかりしてそうでちょい抜けてんのな。みんな、他のことだと思ってくんねーかな。……無理か。ま、大丈夫って言ってるから大丈夫か。どっちにしろ、任せるしかねーし。]
……今、止まった。安心したんだと思う。 俺の方こそ、ありがとな。
[俺は、縁士にだけ伝わるように、ちょっと言葉を選んでそう言った。*]
(304) 2023/08/20(Sun) 20時半頃
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─心臓が止まった後 ケイへ─
[父さんの心臓が止まったから、俺に残された時間はあと数分だ。ケイもきっと気付いてるんだろう。もう死ぬなら、俺は今まで躊躇ってたこと、できなかったこと、全部できるんだって。]
…………ケイ。 ケイはさ、俺のことすげー褒めてくれるし、すげーやつみたいに言うけどさ。 俺、ほんとは全然ダメなんだ。
だって、あんなに死ぬの当たり前だって思ってたのに。 俺の心臓なんて、とっくの昔に止まってるのに。 今になって、怖いんだ。 身体の中から、何の音もしないのが。
死ぬのが、独りになるのが、怖いんだよ……。
[俺がいろいろ平気だったのは、ずっと父さんが居たからだ。いつだって、死ぬ時だって独りじゃないって思ってた。だから今、独りになって────初めて、すげー怖いってことに気付いたんだ。*]
(305) 2023/08/20(Sun) 20時半頃
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─カガセンに託した手紙─
[撫でてくれたカガセンに、俺は笑い返した。時間もなかったし、それ以上何も話せなかったけど。カガセンのクラッチバッグの中身には、こんな手紙が入ってる。]
(306) 2023/08/20(Sun) 20時半頃
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『パイロットのみんなへ』
『みんながこれを読んでる時、俺はもうこの世に居ないと思う。 文面がお約束過ぎるな? でも、ま、そんな感じ。 この手紙は、みんなが混乱してそうだったら読ませてくれって感じで、同じものを加賀先生と三千院部長に預けようと思ってる。 だから、みんなが落ち着いてたら読まずに済むわけで。読まれないことを祈ってる。』
『俺がどういう風に死ぬのか、今の時点ではわからない。 負けてるかもしれないけど、そしたらこの手紙は読まれてないから置いとくとして。 いきなりコックピットで自殺ショー始めたのかもしんないし、ちゃんと戦えてちゃんと死ねてるのかもしれない。 どっちかだとは思うんだけど。どっちでも、俺が二人分契約してたってのはバレてるだろうなって。 それが、この手紙を書いた理由。なんもわかんねーと混乱するよなって。 俺、説明下手だけど、ないよりはマシかなって。』
(307) 2023/08/20(Sun) 20時半頃
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『俺の心臓はとっくに止まってて、今俺の中にあんのは父さんの心臓なんだ。 だから、なんか命が二個あるって扱いになったっぽい。 なんでそうなったのか正確なとこは俺にもわかんねーけど、父さんの心臓は脳の俺と別人って判定で契約されてたってこと。』
『で、今回パイロットになったのは父さんの方。 父さんには頭がないから、頭で考えて動かすアストロを動かせないかもしれない。 その場合はパイロットを交代しないといけなくて、交代するには死ぬしかないから、ダメだったら俺は自殺してます。 自分でちゃんと死ねてたらいいけど、手を汚させることになってたらごめんな。 ちゃんと動かせた場合でも、心臓の父さんが死んだら俺は生きてらんないから、やっぱり死んでると思います。』
『俺が二人分の枠使っちゃったから、今頃みんな混乱してるよな。 数が合わないとか、動かせないかもとか、パイロットが足りなくなるかもとか、問題になること知ってて黙ってた。本当にごめんなさい。』
(308) 2023/08/20(Sun) 21時頃
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『謝るついでに、図々しいけどお願いがあります。 どうか、みんな仲よくしてほしい。悪いのは全部俺だから、俺以外の誰も責めないでほしい。 俺はこの世界が大好きで、出会えたみんなのことも大好きで。一人でも多く幸せになってほしいし、笑ってほしいんだ。 それが俺の、一番の望みです。 みんなのこと巻き込んじまった俺の言うことなんて、叶えたくないって思っちまうかな。 でも、ちゃんと言っとかないとって思いました。』
『もし、こんな俺のこと嫌いにならないって言ってくれるなら、どうか俺のこと覚えててほしい。 そしたら、俺はきっとみんなの中で生き続けるから。父さんが俺の中で生きてるみたいに。 みんな、ほんとサンキュ。またな。』
『P.S.ずっと一緒に戦ってくれてたもう一人の仲間、俺の父さんが居たってことも、覚えててくれると嬉しいな。*』
(309) 2023/08/20(Sun) 21時頃
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ーー君と僕の終わりーー
[僕たちは、二人きりだ。 みんなは見守っている。コックピットにいるけど。
二人きりだった。
彼のお父さんも去ってしまったのを僕は知らないがーー
世界に、二人きり。]
……コウ。
[僕は彼の髪を撫でる。なんて柔らかいのだろう。]
……怖いのは、僕も。 覚悟してたのに。
君に大丈夫と言い、安心させなきゃなのに。
(310) 2023/08/20(Sun) 21時頃
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ーー僕も怖いよ。
[僕は、彼の胸に手を当てる。温かみはあるのに、鼓動が聴こえない…]
君の、心臓はーーもう。
[声が震える。涙がとめどなく、溢れる。]
コウーーコウ。 君を独りになんかしない。
僕も、君が逝くところへ逝くから。 だから、先に待ってて。
[もう一度抱擁を交わして。囁く。]
(311) 2023/08/20(Sun) 21時頃
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キスしたい。 ……君も、僕とキスしたい?*
(312) 2023/08/20(Sun) 21時頃
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――四度目の襲来、そして――
[>>+160大和が珊瑚を抱きしめると周囲の人が囃し立てるのは凡そ日常的にあることだ。 おばさまらがいても子どもたちがいても変わらない]
そうだよ、ラブラブだからね。 珊瑚さんは最高のお嫁さんになるからね。
[そこは最早確信しているので大和は子どもたちに笑顔を振る舞う。 震動があっても心を震わせる原動力の一助となればいい。 >>+161甘味があれば猶更だ。 甘いものは頬が緩むし心も落ち着く。 一緒になってキャンディを配っていって子どもたちも落ち着いてくると歌も少しずつ静かになっていき外も静かになっていた。
隣街か、そのまた隣か。 遠くの観測所からホットラインで安全を教えてもらったら外には出れる。
珊瑚の身体を後ろから抱きしめて包み込んであげて、それでももの足りないのか反転したので背中と腰に手を回してしっかり抱きしめた]
(+163) 2023/08/20(Sun) 21時頃
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珊瑚さん……。
[大和は街に思い入れが少ないけれど数少ない思い出の地は珊瑚の家の周囲に多い。 あの狸は割れずに残っているだろうか。 マンションはそもそも無事なのだろうか。 これまで見えていて過ごしてきた街並みが崩れ落ち火に炙られているところを見るのは本当に辛いことなのだろう]
僕ね、旅行は合宿しか行ったことがないんだ。 でも夢はあって……。 珊瑚さんと一緒に星を見に行きたいな。
珊瑚さんはどこにいきたい?
[親の許可やお金の心配ではなく楽しい旅行の内容を語る。 背中に触れていた手を頭に伸ばしてゆっくり撫でていく。 大丈夫って耳元で囁きながら涙が零れて止まらない珊瑚の表情が誰にも見えないように覆い隠してしまおう]
(+164) 2023/08/20(Sun) 21時頃
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