14 冷たい校舎村10
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―― 現在:コンビニ→学校へ ――
手切れ金ということね……
[フッたのは私?そうだっけ。>>261 ホットコーヒーを差し出されば有難く受け取って しばらくカイロ代わりになってもらうとしよう。
新たな装備をポケットに、コンビニから数歩 出たところで呼び止められた。 冗談なのか本気なのか。>>262 いや、多分本気なんだろうけど。]
(345) 2021/11/06(Sat) 02時半頃
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いやいや、友を見捨てて行けるものか。 「寝るな!死ぬぞ!」ってバシバシ 頬を叩く役は安心して任せてくれたまえ。
[キリッと真面目な顔して言い放った後、 阿呆なこと言ってないで、止まってる分 冷えるんだからさっさと行くよっと、 引っ張るつもりで手を差し出した。
手を繋げたなら、きっと人知れず遭難する こともないだろうと。]*
(346) 2021/11/06(Sat) 02時半頃
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[私が最後に出たドラマは、車いすの少女とそれを 支える相手役の男の子、それから家族の 奮闘と絆を描いたものだった。
私の役柄はもちろんその少女――ではなく、 その少女をイジメるリーダー格の少女。 難しい役ではあったが、一応大人たちから称賛 されるくらいには迫真の演技だったらしい。
そう、大人たちからは。]
(347) 2021/11/06(Sat) 02時半頃
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[真梛さんの車いすを見るたび、あの頃のことを 思い出してしまう。 だから時折真梛さんが困っているところに遭遇 したとして、私が助けても良いものだろうかと、 そんな躊躇いが生じてしまっていた。>>232 決められた台詞とはいえ、私は酷い言葉を口に していたから。 それは私の、勝手な事情。
けれど同じクラスになってからはその気持ちも 薄れてきて、今は普通に話せている、と思う。]
(348) 2021/11/06(Sat) 02時半頃
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―― 回想:真梛と ――
裏方作業するっていうならそれでもいいけどさ、 混雑しない時間帯ならいけるんじゃない? 真梛さん抜きにしてもバリアフリーはあっても いいと思うし。
[車いすのお客さんが来ないとも限らない。 どこかの席一角だけでも、そういう気遣いは あってもいいと思う。
コンセプトは猫カフェに決まりそうな気配。 可愛らしくていいんじゃないかな。 いやぁ、これは是非荒木君の猫耳カチューシャが 見たいなぁなんてチラッチラと視線を送りながら。]
(349) 2021/11/06(Sat) 02時半頃
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[いつぞやの唐突なお願いに黙々と手伝ってくれた 彼>>303の印象は初期値のマイナスからプラスへと 変わり、今や七星さんとのコンビ認識である。
眼鏡の度?合ってないと思いたいならそれで結構。
お礼に出したお茶にささやかなお菓子もつけながら、 演劇部員としてその年の文化祭にやる劇の宣伝も ちゃっかりしておきました。 見に来てくれたかはわからないけど。]
(350) 2021/11/06(Sat) 02時半頃
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[そんな昔ばなしは置いておいて、]
ここは衣装係権限で真梛さんを黒猫に変身させる というのはどうだろうか。 きっと似合うと思う。 文化祭を周れば宣伝にもなると思うし。
[私に関してはまぁ期待を裏切らないよう頑張るよ、 と圧を感じながらもそう答えて。
いい思い出になってたらいい。 私は、もちろん楽しかったよ。]*
(351) 2021/11/06(Sat) 02時半頃
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―― 回想:路子と ――
[文化祭も着々と迫るそんな中。 コンセプトも決まれば自ずと衣装係も忙しくなる。 委員長こと路子さんはしっかりと衣装係も気にかけに 来てくれて有難いばかりだ。 柔らかな毛がふわりと視界で揺れれば]
これはこれは委員長様。 見回りご苦労様です。
[そんな仰々しい挨拶を交わして。]
(352) 2021/11/06(Sat) 02時半頃
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追加資金があるならばありがたいです!
[頼りになる委員長に挙手しながら主張する。 かといって予算にも限界があるだろう。 (ポケットマネーが出るなら話は別だが) せめて猫耳カチューシャはクラス全員分作れたら 嬉しい。 そんな提案をすれば半数くらいには却下されそうな 気もするけど。]
(353) 2021/11/06(Sat) 02時半頃
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[ううーん、と唸っていれば不意に飛んでくる質問。 >>225 きちんと名前を呼ばれたのが珍しくて、少し目を 丸くしてしまった。]
ん、あぁ、演劇部は演劇部で劇やるし。 私は喫茶店に入れたから大丈夫だよ。
[委員長なりに気遣ってくれたのだろうか。 その気持ちは有難く、いい喫茶店になるといいねと にこやかに笑みを浮かべた。]**
(354) 2021/11/06(Sat) 02時半頃
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[>>308普通の昇降口だというのに、 真実を掴むと言われると心なしかドキドキする。 壮大だけど実のところ、問題は休校か否かだ。
そのための手掛かりであるはずの、昇降口の施錠は、 なんらしていなかったことがすぐに判明する。 つまり誰かが開けたということに他ならない。]
(355) 2021/11/06(Sat) 07時半頃
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— 昇降口 —
はいよ。 俺は……他に寄るところもないし、教室直行かな。
[>>310職員室で話を聞くという委員長を見送る。 俺の上等なコートとブーツは内部に一切の水漏れを起こしていない。 替えの制服も必要ないし、他にこれといって必要なものも思い当たらず。
何せ、教室は1階で近いので。 そこへ辿り着けば暖房にありつけるという手軽な欲求が満たされるであろう。]
(356) 2021/11/06(Sat) 07時半頃
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遭難したら後はよろしく。
[かじかんだ手でサムズアップを返せば、冗談っぽさが上がってくれるだろうか。 そう茶化しておきたくなるほど、状況が不穏な気がしていた。
そうして一人、廊下を歩き出せば、 普段よりも一層静かさが身に染みるのがよく分かってしまうのだけど。*]
(357) 2021/11/06(Sat) 07時半頃
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— 回想・虎次郎 —
[よそ見をしながらそのへんをふらついている虎次郎を捕まえて、 フランクに頼み事を聞いてもらうことがよくある。
よし、焼きそばパン1個な。 と、報酬を提示すれば彼はいとも容易く飛びついてくるのだ。
彼が優秀だったかどうかはよくわからないけど、 そのマイペースさは見ていて危なっかしいところもあり、 放っておくと迷子になりそうなのはよろしくない。]
(358) 2021/11/06(Sat) 08時頃
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おい虎次郎、寝癖がひどいぞ。 あっち向け、直すから。
うわ、ここの問題の漢字間違いで点数落としてるの勿体ないな。 間違って覚えてんだろ。ここはこうで……
[いつの間にか世話焼きのようになってしまっていて。
俺は太郎で、お前は次郎。 だから俺の方が兄な。 ……そんなマウントで強引に言うことを聞かせた日もある。]
(359) 2021/11/06(Sat) 08時頃
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[一人息子だから、兄弟ってのはよくわかってないんだけど。]
(360) 2021/11/06(Sat) 08時頃
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— 回想・文化祭準備 —
[そもそも、なんで会計職に就いたのかって話からしようか。
元々クラス委員をするのにも苦にならない成績と素行だったので、 推薦の声が上がれば喜んで引き受けたし、 財務管理の練習みたいなもんで、この立場は気に入っている。
貴重品に対する防犯意識が高いのもあるし、 金持ちだから、任された金を変なことに使う心配もないっていう信頼もあったんじゃないかな。多分だけど。
計算が合わなければポケットマネーでなんとかしそう? いやいや、それはジョークだぽよ。]
(361) 2021/11/06(Sat) 08時頃
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[なので、文化祭の予算の会計も滞りなく。 いろんなアイデアが出たけど予算内で出来る限りは許可したし、 無理そうなら工夫が必要だねと、揃いも揃った才女たちに判断を投げる。 大体のことはなんとかしちゃうんだよな、みんなで知恵を出し合えば。
その日は調理の練習をしていたけど、 どうやら“味見”のほうが捗っていて、材料をたくさん消費していたので、 気持ちは分かるけど、ほどほどにしろよ〜と釘を刺しておいた。 ちなみに俺も1個もらって食った。]
(362) 2021/11/06(Sat) 08時頃
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[文化祭の前日、準備も瀬戸際になってきた時、 >>254>>276呼ばれたほうへ向かえば内装係たちがパーテーションを運んでいた。 見た感じ人数が足りていなかったので、手伝いに巻き込まれてやることにした。]
力仕事は男子の領分だろ。 マンパワーを使わなきゃ。
[内装係たちが時間をかければ運び終えられるだろうけど、 こういうのは効率を追求したほうが全体の利益。 手の空いている男子達を掻き集めようとしたけど、 当然ながらそんな都合のいい人員は見つからない。
故に俺もマンパワーの一部となりて、肉体労働に従事する。]
(363) 2021/11/06(Sat) 08時頃
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[春満も夏見さんもよく働いて、 パーテーションは全て運び切ることができただろうか。 俺が加わっても大変なら、また別の奴にも手を借りたかもしれない。
2人が内装関係をやってる経緯を正しく把握してる自信はなかったけど、 もし味見のしすぎが原因っていうのなら、 俺も予算の紐を握る立場として、食った分は働いてもらわなきゃ困ると思っただろう。]
っていうか春満、 猫耳つけられるところまでは覚悟しときなよ。
[このクラスは女子グループの権力が心なしか強い。 頼み事をされて気安くほいほいと従うような男子には、そういう洗礼が待っている。 そんな気がしたので。
なあ? と、近くにいたであろう夏見さんにもアイコンタクトを飛ばしながら。*]
(364) 2021/11/06(Sat) 08時頃
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―― 現在・通学路 ――
そんなっ!? あたしたちの友情はコーヒー一本ごときで どうこうなるような、そんな安いもんじゃないでしょ!?
[ 手切れ金なんて莉希ちゃんに言われて>>345 あたしは大袈裟にのけぞってみせた。 これは転ばせちゃってごめーん!っていうのと、 コンビニ付き合ってくれてありがと!ってだけだから 気軽に受け取ってくれよな! 大丈夫、これからも莉希ちゃんは大事な友達だよ! ]
(365) 2021/11/06(Sat) 10時頃
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[ 親友はひめちゃんだけだけど。 ……親友って、なんだっけ? ]
(366) 2021/11/06(Sat) 10時頃
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[ それにしても寒い。 コンビニから出たらそれが余計に沁みた。 つい弱気になって、情けないことを言ってしまう。 助けに来てくれよな!なんてグルチャでは言ったけど、 あたしのせいで二次遭難を引き起こしてしまうのは 本意ではないんだ……! みんなはあたしの分も生きてくれ……! って4割くらい本気で思ったんだけど、 莉希ちゃんは頼もしい友達だった>>346 ]
莉希ちゃん……!
[ 手を差し伸べてくれる莉希ちゃん。 あたしは感動で少し涙がにじみそうになったけど、 多分この寒さだと涙も凍って余計寒くなりそうで 慌てて引っ込めた ]
(367) 2021/11/06(Sat) 10時頃
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一緒に学校まで無事にたどり着こう!
[ がしっ。 手袋をした手で、差し出された手を力強く握り返す。 大丈夫、莉希ちゃんのフラグは すでにあたしによって達成されたから、 これ以上無事にたどり着けないような事件は 起こらないはずだ! ]
(368) 2021/11/06(Sat) 10時頃
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[ 莉希ちゃんが長い黒髪じゃなくてよかった。 もし、莉希ちゃんが昔のままだったら、 辛すぎて見れなかったドラマの しかもいじめっ子の役の子だって気づいてしまってたら、 役と本人は違うって頭ではわかってても、 きっとあたしは莉希ちゃんを避けていただろうから ]
(369) 2021/11/06(Sat) 10時頃
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……ねー。なんか……変だよね?
[ 莉希ちゃんと手と手を取り合って なんとか無事たどり着いた望月高校。 校門は開いてる。校舎の窓から光が漏れてる。 つまり、学校は開いてるってことなんだけど、 それにしてはひとけがない。全然ない。
スマホを取り出して、グルチャを確かめる。 休校の連絡は、やっぱりない。 遅刻したわけでもないし、いつもならこの時間は 行きかう望高生でいっぱいのはずなのに ]
人、いなすぎじゃん……?
[ 莉希ちゃんと顔を見合わせて、首を傾げながら 校門を通り過ぎる。 だって、いくら変だからって、 ここまできて引き返すわけないじゃない? ]
(370) 2021/11/06(Sat) 10時頃
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とりあえずー……教室行って、 始まる前にゆきうさ大福食べないと!
[ 耳鳴りがしそうなくらいしんとした昇降口。 それでもあたしは靴を履き替えて、考えるのはそれだ。 授業が始まる前に食べちゃわないと、 さすがに校舎内にアイス放置は溶ける! ]
莉希ちゃんはどうする?
[ 振り返れば、廊下のリノリウムにこすられて、 上履きがキュッて音を鳴るのがやけに響いた。 なんていうか、ちょっとホラーな感じがするからさ、 できれば一緒に教室に行きたかったりするんだけど。 莉希ちゃんに何か用事があるなら 一旦ここで別れることになったんじゃないかな ]*
(371) 2021/11/06(Sat) 10時頃
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── 回想:女子が強い幕話 ──
そうか。コンビニは駄目か。 すまない。 我が家には誕生日を祝う習慣がないものだから。 いまいちピンと来ていなかった。
[ 柔らかく諭してくれる声に。>>331
教えてくれてありがとう。 和歌奈はやはり頼りになるな。 にこりと笑顔を向けてから、頭を下げる。 ]
(372) 2021/11/06(Sat) 10時半頃
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[ 確かに真梛がコンビニプリンを貰ったのは、 何でもないただの日だった。 おそらく彼らが話題にしているのは、 日常ではなく非日常の話。 ]
幣太郎。 君が何を選び、贈ったのか。 よければ今度教えて欲しい。 君が何を持って日常と非日常を線引きしたのかを。
[ そうして興味を示す言葉を幣太郎に寄せたなら。 議論をまとめ終えたノートを閉じ。 板書した文字を消す為、車椅子を黒板に向けた。 ]*
(373) 2021/11/06(Sat) 10時半頃
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