14 冷たい校舎村10
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[ 任せておきなって言い放つ墨鳥君は、 やっぱり頼もしい。>>+68 よろしくー!って明るく返した。 帰ってきちゃったあたしはもう、 待ってることしかできないからさ。 だからせめて、絶対帰ってくる!って信じることだけは やめないでおこうって。 だから明るく。明るいあたしでいるよ。 辛気臭い夏見なんて誰も見たくないでしょ ]*
(+77) 2021/11/14(Sun) 22時頃
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うっかりしてて、泣きべそかいてて、 手を貸してって言ってくれるところ。
先にかえったみんなも、 きっと同じ気持ちになると思うなあ。
[ その背中をさすってあげたいの。 これはエゴかしら。優しさかしら。 どっちだっていいとわたしは思って、 気の向くままに動き、言葉を紡ぐ。]
(185) 2021/11/14(Sun) 22時頃
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―― 現在・自販機コーナー付近 ――
[ そうして、あたしは自販機の方に向かってたんだけど、 そっちの方から誰かやって来るのが見えた。>>+71 日食君かなと思ったんだけど、 シルエットがちょっと違ってて、 あたしは誰かなって思わず足を止めて目を凝らす ]
石頭君じゃん! おかえり!
[ ここは屋内だからさ、声は殺したけど、 でも思わずちょっと声が弾んだのは仕方ないよね? なんか石頭君は気まずそうな顔してるけど、 酷くない?ここは再会を喜ぶところなんじゃないの? ]
(+78) 2021/11/14(Sun) 22時頃
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……だから、大丈夫。 やり直す方法も、みんなに伝える方法も。 一緒に探すから。教えてあげるから。 和歌奈ちゃんが自分を好きになれるまで。
(186) 2021/11/14(Sun) 22時頃
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……だから、 一緒にかえるんだよ、和歌奈ちゃん。 それから、君のことをもっと教えて?
[ 意図的に強引な言い方を選び、 裏腹に、目を細めて小さく微笑んだ。*]
(187) 2021/11/14(Sun) 22時頃
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[ 和歌奈ちゃんの様子を聞かれたら、 さすがに元気いっぱいってわけにはいかないけど。
まだ手術中ってことや、 手術室前にいらっしゃる和歌奈ちゃんのご家族のこと、 莉希ちゃんに墨鳥君、飯尾先生も来てること、 あたしの知ってることは全部報告したよ。 情報共有は大事だからね!
あ、それと ]
みんなが帰ってきたら、 和歌奈ちゃんの快気祝いと打ち上げするから! 会場提供よろしくね!
[ 既に決定事項なので!>>+40 異論は認めん!3-1は女子が強いクラスですのでね! よろしく〜! ]*
(+79) 2021/11/14(Sun) 22時頃
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―― 待合スペース ――
あっ……!
[静かで重苦しい空気が漂う待合室にそんな声が響く。 待ちわびている扉が開いたわけではない。 こちらに刺さる視線に、申し訳なさそうに頭を 下げた。]
(+80) 2021/11/14(Sun) 22時頃
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―――思っているのは 私だ
(+81) 2021/11/14(Sun) 22時頃
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[あの時零れた言葉>>2:304を思い出していた。
今なら考える時間だけはたっぷりあったから。 その前についたはずの言葉を探して、探して。 己の察しの悪さに頭を抱えたのが数秒前。]
(+82) 2021/11/14(Sun) 22時頃
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[ ・・・・ ―― みんなそう思ってる
その言葉に辿り着いた。 あの時すぐに言葉を返せなかったのが悔やまれる。 いや、察せれたとして、私に何が言えたのだろう。
そんなこと言わないで。 役立たずでも迷惑でもないよ。
そんな慰めにも似た言葉で、真梛さんの自分に 対する意識を変えられるなんて思えない。 車いすというハンデを抱えて、一番身に染みている のは他でもない真梛さんなのだから。]
(+83) 2021/11/14(Sun) 22時頃
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[―――でもさ、でもさ。
真梛さんは、 ちゃんと私の心を持ってくれたじゃない。 1を2で割ってくれたじゃない。
確かに誰かの手を借りなきゃいけないことは 多いかもしれないけど。 出来ない事も多くて歯がゆいかもしれないけど。 真梛さんにしか出来ない事だって、あるんだよ。]
(+84) 2021/11/14(Sun) 22時頃
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[どんなに言葉を尽くしたって、当人の意識が 変わらなければ話し合いはずっと平行線だ。
だけど想いのたけだけはきちんと伝えたくて メッセージに乗せる。 この後いつ伝えられるかわからないから、 今のうちに。
そうしてまた、スマホをポケットにしまった。]*
(+85) 2021/11/14(Sun) 22時半頃
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…………。 みんなを呼ぶつもりはなかったんだよ。 そのつもりだったんだけどなあ。
[どうしてこんなことになったんだろう。>>182 卵みたいなココロの中にどろっとした矛盾がつまっていて、>>3:21 全部出てきちゃった……ってことなのかな。 それが、己の中で一番しっくりくる答え。
好きであるものほど、ココロに詰まったものを見たくなる。 そのココロに抱えた卵を割りたくもなる。 だけど好きであるものにそんなこと、願っちゃいけないと強く思っていて]
(188) 2021/11/14(Sun) 22時半頃
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[つまり、この校舎(せかい)で起こったことは、 ただひたすらに、 私の内なる欲望(ねがい)の集積でできていた。
そういうオチをつけることもできるだろう]
(189) 2021/11/14(Sun) 23時頃
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[答えが気に食わないのなら、>>183 何度だって解答を持ってくる――そう君は言う。
選択を受け入れること、 逆にいくらでも食い下がること、 友だちのあり方に模範解答はないよね。 好きにすればいい。 だけどきっぱり断言する君を見ていた時は、 ココロに隙間風が吹くことのなかった私だった]
[ いつの間にぴったりと包み込まれたココロの中に、 春のようなあたたかい風が吹く ]
(190) 2021/11/14(Sun) 23時頃
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……ただいま。 いや、まあ……うん。
[>>+78相変わらずな様子の夏見さんに苦笑する。 元の日常に戻ったという意味での「おかえり」「ただいま」なのだろうけど、 普段とは感覚が違うからなんだか落ち着かないし。 もしかして適応できない俺がおかしいだけなのかしらん。
思い出すのは夏見さんの、酷く傷付いたマネキン。 こんな明るく振る舞っている彼女にも、 何か抱えたドロドロしたものがあったのだろうかと考えると、 胃の中が苦々しいもので満たされる気がする。]
無事に戻れたようで何より。
[まあ、多くは言うまい。 そのあたりは弁えてるので。]
(+86) 2021/11/14(Sun) 23時頃
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[>>+79現在の情報を教えてもらえれば簡単に感謝をする。 本当にみんな揃っているようだ。 現実感がどんどん戻ってくる気がする。
快気祝いと打ち上げの話をされれば。 ——気が早くない? と思いつつも飲み込んで、頷いた。]
いいよ、うちならいつでも暇だし。 何十人でも来てもらおうじゃないの。
[クリスマスでもそうじゃなくても、 婚約者のために予定を開けておく必要性はもうなくなったのだし。 また男子たちを集めて遊んだ時のように、大騒ぎしてほしいなと。]
(+87) 2021/11/14(Sun) 23時頃
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[河合さんが何を思って閉じこもったのかは分からないし、 もし帰ってくる気がないのならば、それを無理にとは言わない。 そう考えている自分も確かにいる。
でも、何度壊れても埋め合わせできるものはあると伝えたかったし、 もし飛んでしまったとしても、受け止められるくらいに俺たちの手は多い。
そう思えたことも事実なので。 ……あの遺書のメールの文章を、噛み締めながら。*]
(+88) 2021/11/14(Sun) 23時頃
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[背中に回された手の温度を感じている。>>187
人のぬくもりは屋上の寒さも容易く飛び越えるわけで。 思わず言葉が出なくなる私だった]
……いいよ。 古香ちゃん、私達の委員長。 私を友だちだって言ってくれた人。 君がそんだけ言うのなら。
私も、……もうちょっと頑張ってみるよ。 今の私を、もうちょっと好きになれるように。
(191) 2021/11/14(Sun) 23時頃
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[それから不知火ちゃんや、荒木くん、 先に帰ってしまったみんなのことを思い浮かべて、 どうしようもなく苦笑いをする。
言わなきゃいけないことがたくさんあるよね。 古香ちゃん以外にも、私のことを教えて、っていう人もいるのかな。
前途洋洋ではないけれど、 そのすべてを真っ正面から受けようと決めた*]
(192) 2021/11/14(Sun) 23時頃
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…………。
[狭い視界の向こうで、河合の目が揺れて。>>177 とうとう零れだした涙に、>>180 少し慌てて俺は古香に助けを求める視線を送る。 着ぐるみで届いたかは不明だが。
真っ直ぐ力強く伝えようとする言葉。>>183 古香のこういうところは、すごいと思うし。 さすが委員長だと、改めて思う。
落ち着きと芯が戻ってきた河合の声に>>191 着ぐるみの下でホッとした。]
(193) 2021/11/14(Sun) 23時半頃
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……俺は、古香みたいに大丈夫とか なんか上手いこととか、言えないけど。
[この世界は楽しかったか。 そう聞かれたら、答えはノーコメントだけど。>>178 最初はただただ不気味だったけど、 今日辺りはなんか居心地がよかった気すらする。 それは、引き寄せられたと思ったことと根本が同じで。]
さっき言ってたよな、ひどいことしたって。 河合が何壊したか知らないけど、 それを今も悔やんでて、 罰が欲しいって気持ちなら、なんとなくわかる。
(194) 2021/11/14(Sun) 23時半頃
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……けどな。
八歳くらいって、上の兄弟にされたこととか、 結構あっさり忘れるもんだぞ。 俺も年離れた兄ちゃんになんかされた気はするけど もうほとんど覚えてねぇし。
[河合の妹の年は、兄が居なくなった頃の俺に近い。 あの頃って、年が離れてるだけですごく大人に見えて。 構ってくれるだけで、全部チャラになってた気がする。
今更のようにそんなことに気づきながら。]
(195) 2021/11/14(Sun) 23時半頃
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だから、いい姉ちゃんもやり直したいなら 時間さえあれば、十分できるんじゃないか。
[実際のところ河合の妹は俺と違うし、 気休めにしかならないかもしれないけど。]
やり方はまあこれから考えるとして、 あと……河合がやろうと思えば やり直せるってこと、見せてくれたら。 たぶん、俺も頑張れそうな気がする。
[後押しするように、今はこもこもの手で肩を叩いた。*]
(196) 2021/11/14(Sun) 23時半頃
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[……猫の着ぐるみが送ってた視線は、 和歌奈の方には伝わってなかった。 まあ自分のことでいっぱいいっぱいだったし。
それに、君に声をかけられた時も、>>194 やっぱりまだいっぱいいっぱいで、 涙に濡れた顔を拭いもしないまま、 ひたすら言葉を聞いていた。
彼が、罰が欲しいって気持ちならわかると示したことと、]
え、……荒木くんお兄ちゃんいるの?
[それが過去系で表されるものだとは知らない。>>195 なんとなく神妙な顔つきになってたけど。 ……頑張るって、何をだろう。>>196 それを訊いてみたい気はしたけど、 今勢いこんで訊くことじゃない]
(197) 2021/11/14(Sun) 23時半頃
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かえるんだよ。不知火ちゃんもいっしょに。 居場所を見つけて、それから普通に、 正面玄関から出るの。
[今ならそれができるだろう。 世界の主からのお墨付きだ。 「お帰りはこちらからどうぞー」>>1:232 と言ってみんなを見送って、しれっとひとり残ることもない。 最初に視線が向いたのは着ぐるみの方だった。 不知火ちゃんの去り際に何か話していたみたいだったし]
(198) 2021/11/14(Sun) 23時半頃
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[ あたしは再会を喜んであげてるっていうのに、 石頭君は煮え切らないっていうかなんていうか。>>+86 莉希ちゃんとしたみたいにハグするわけには そりゃいかないけどさ、 もうちょっと喜んでくれてもいいんじゃないかね! 墨鳥君といい、石頭君といい、 グルチャに連絡もくれないしさあ! ]
……あはっ。ありがと! [ うーん、この口ぶりだと、もしかしたら あたしが死んだ後、マネキンになった姿も 目撃されたりしたのかもしれない。 あたしは首のマフラーをちょっと直して苦笑する。 現実のあたしの首にも痕が残ってたんだもん、 マネキンはまあ多分無残なことになってたんだろうな ]
(+89) 2021/11/14(Sun) 23時半頃
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もしかしたら、お見苦しいもの見せちゃった? だったら悪かったねー。
[ 申し訳ないなあとは思うけど、 どうしようもないもんねえ。 跡形もなく消えれたらよかったけど。 でも、それはそれで失踪事件として 校内捜索されて迷惑かけそう。 そんなことを考えながら、石頭君を見上げる。 ここにいるってことは、石頭君もあの世界で 一度死んだってことだろう ]
(+90) 2021/11/14(Sun) 23時半頃
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石頭君も、えーと……お疲れ様? お互い、生きててよかったよね。 [ お疲れ様ってどうなの! でも死んじゃうような目に遭った時の労いの言葉なんて わかるか! まさか石頭君が潔く自死を選んだなんて知らないわけで、 「生きててよかった」って言うことに あたしは何の躊躇いもなかった ]
(+91) 2021/11/14(Sun) 23時半頃
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[ 快気祝いと打ち上げ会場は無事確保された!やったね! 気が早い?>>+87 だって帰ってくるって信じてるから。 和歌奈ちゃんが帰ってきた後のこと、考えなくちゃ。 和歌奈ちゃんが帰ってきてよかったなあって 思える舞台を整えなくちゃ。 そのための準備だもん。全然早くないよ! 10月の文化祭の準備だって、 夏休み頃からやったじゃん! ]
何十人でも!さすが大邸宅! とりあえずあの校舎の9人は確定ね!
[ 石頭君が婚約者さんとどうなったのか、 あたしは知らない。 でも、一日くらい恋愛じゃなくて あたしたちとの友情のために使ってくれても いいと思うので遠慮はしないのだ ]
(+92) 2021/11/14(Sun) 23時半頃
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