31 私を■したあなたたちへ
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― 回想 ―
[研究所が閉鎖されて、 なぜか『普通』と呼ばれる様な日常生活が始まったけれど、
またいつ、実験が再開されるのか、 そもそも、実験の経過観察中なのか、 実験に使わないなら用済みで、その内『廃棄』されるのか、 分からなくて。
それに、実験で、身体の機能が壊れているかもしれない。 いつ死ぬか分からないと思っていて。
海透の『娘』として、政略か何かに使おうかなんて話も、 漏れ聞こえた様な気がする。]
[遊園地を出られても、いつ、苦痛や死が訪れるか分からなくて。 生きられても、きっと、籠の中の鳥で。 私は、『父』のための道具であり続けるのだろうと思っていた。]
(46) doubt 2023/11/23(Thu) 22時頃
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[るくあちゃんが、その力で、『父』を止めてくれて>>38。 少なくとも、実験からは解放されていた事を、私は知らなかった。]
『幸せになってね』
[るくあちゃんが言ってくれた、最後の言葉。]
るくあちゃんもね。 私はいつも、るくあちゃんの幸せを願ってるよ。
[るくあちゃんの両手を握って、そう言って。 私は最後に、笑んだ。]
(47) doubt 2023/11/23(Thu) 22時頃
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― 現在/園内のどこか ―
[瞼を閉じて、少しの間の後。 瞼を持ち上げると、今はるくあちゃんの映らない、空を見上げて。]
楽しい、って。 生きたい、って。 幸せになりたい、って、思ったらダメなんだよ。 悲しくなるだけだから。
――……でも。
私の幸せが、何かは分からないけど。 私、もう少し、頑張ってみるね。
このままここで遊んで、 るくあちゃんと眠るのも、幸せだと思うけど。 私、もう少し、探してみる。
……幸せに、なるね。
(48) doubt 2023/11/23(Thu) 22時半頃
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――……ありがとう。るくあちゃん。
[そう呟いて笑んだ顔には、涙が頬を伝う。]
[幸せになって、という言葉が、 るくあちゃんの力を伴っていても、そうでなくても同じ事。 貴女が願ってくれた言葉だから、私は。**]
(49) doubt 2023/11/23(Thu) 22時半頃
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[――……私は、どうしたらいいんだろう。]
[何度目かの疑問を空に浮かべた所で、アポロから灰羅さんの声>>*0>>*1が聞こえた。]
[灰羅さんがここに招いたのだろうとは聞いていたから、驚く事は無かったけれど。 瞼を閉じて、考える間の後、メッセージを送った。]
(120) doubt 2023/11/25(Sat) 01時頃
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[その文面から、私が灰羅さんに怒る事も、文句が無い事も、 そして、灰羅さんの『この先』を望んでいる事も伝わるだろうか。 灰羅さんはるくあちゃんの本当のお兄さんじゃなくても、 灰羅さんと私の関係が変わる事は、 ……少なくとも私が変わる事は無い、という事は伝わるかどうか。
今、灰羅さんはどんな気持ちで、どうしているんだろう。 そんな事を沢山考えながら、短い文章を送った。]
(121) doubt 2023/11/25(Sat) 01時頃
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[そして。思った。 灰羅さんは亜綺羅さんを殺さないだろうから、亜綺羅さんは生きてる。]
……よかった。
[瞼を閉じて、微かな声で呟いた。]
[この島に居られるのは、あと数時間か、1日と少し位?*]
(122) doubt 2023/11/25(Sat) 01時頃
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[残りの時間をどう過ごそうか、帰ったらどうしようか、と考えていると、 アポロにメッセージが届いて>>-353>>-354>>-355。
――……一瞬、アポロを、海に投げ捨てたく、なった。]
[だけど、思いとどまって、メッセージを作る。]
(128) doubt 2023/11/25(Sat) 02時頃
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[心を寄せない様に、適切な距離を保ったまま、ここまでは書けたのだけれど。 続くメッセージへの返信は、書きかけて、途中で手を止めて。 もう一度書いて、送信した。]
(129) doubt 2023/11/25(Sat) 02時頃
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[誠実に対応してくれただけだろう報告には、返信できた。 私は亜綺羅さんには必要無いのだろうから、応援の言葉だけを書く事も。だけど。]
[さよなら、って言ったのに。 また話したいって、楽しかったって、言われてしまうと。 また、心が揺らいでしまって。]
…………ばか。
[分からない。だから、アポロを海に投げたくなった。 私には興味がないのでは、なかったのかな。*]
(130) doubt 2023/11/25(Sat) 02時半頃
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[待ってます、と返信をしたけれど、来るとは思っていなかった。 灰羅さんと話をしたばかりで、まだ混乱していたり、疲れているだろうと思ったから。
だから、連絡はいつでもいい、というつもりで。 どこで待ってる、とも書かなかったのだけれど。]
…………。
[書き方が悪くて、待たせている様な気にさせてしまったかな。 すぐに返信が来たので、ぱちぱち瞬いて、それから辺りを見回した。
観覧車を後にしてから、ずっと考え事をしながら、あても無く歩いてきてしまって。 今居る場所が、どの辺りか、分からなかったので。]
(133) doubt 2023/11/25(Sat) 03時頃
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[返信をすると、近くのロボットに、道案内をお願いして。 無事、中央カフェまで案内してもらうと、テラス席に座る。
ロボットに注文を聞かれたので、 星型と丸型の、チョコレートのコーティングで惑星の模様に彩られた、色とりどりの一口ドーナツのセットと紅茶を注文した。*]
(134) doubt 2023/11/25(Sat) 03時頃
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[席に着くと、間もなく、待ち人の姿>>135が目に入る。]
……全然、待ってないですよ。
[そう言いながら、向かいの席に座る>>136のを眺めて。 続く言葉には、少し頬が膨らんだ。]
……夜遅いし、沢山あるから、 一緒に食べよ、って言おうと思ってたんです。 ……ばか。
[ぽつ、と呟いて。 プラスチックのフォークを、水色をした海王星ドーナツに刺すと、亜綺羅さんの口元に持っていってみて。]
[亜綺羅さんは、どうしたかな。 私は、飴細工の輪が付いている、土星のドーナツを食べながら、話に耳を傾けた。]
(139) doubt 2023/11/25(Sat) 03時半頃
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できる事……。 出頭するつもりだった、って言ってましたね。
……るくあちゃんの死因は、心臓マヒになっていて、 もう遺体も無いですから。 どうなるでしょうね。
[そうして、私の事を問われる>>138と、ぱちりと瞬いて。] ……今がどういう状況かは、 私も、正確には分からないんですけど。
――……逃げようかな、って、思って。
[そう言うと、ふふって、笑った。*]
(140) doubt 2023/11/25(Sat) 03時半頃
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ヒナコは、混乱しつつ、やっぱり明日にするね!(ぐるぐるぐる)**
doubt 2023/11/25(Sat) 04時頃
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[逃げる必要がある家>>141、というのには、こくりと頷いて。]
[訪れた、少しの沈黙。 境遇については、聞いても気持ちの良いものではないと思うから、少し話にくいなと思いながら。
亜綺羅さんが、星型のドーナツにピックを刺すと、 私は、地球模様のドーナツにピックを刺して。]
ゑ!?
[予想外過ぎた言葉を聞くと、変な声が出て。 ピックで持ち上げかけた地球が、ぽろっとトレイに落ちた。]
…………。
[色々考えてしまって、色々な疑問が次々湧いてしまって、何も言葉にならなくて。 目を丸くしたまま、かなりの間の後。]
(168) doubt 2023/11/25(Sat) 17時頃
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――……よ、ろしく、おねがい、します?
[半ば放心気味に、シンプルな言葉を、ぽつりと零した。]
(169) doubt 2023/11/25(Sat) 17時頃
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あ、でも、一人でもどうにかするので、大丈夫ですよ。 ……逆境には強いんです。
[そう言うと、目を細めて、えへへって笑う。 本当に死ぬかもしれない事を思えば、 死ぬ気になれば、何でもできるのではないかと思って。**]
(170) doubt 2023/11/25(Sat) 17時頃
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[一人でも大丈夫、と笑んだのだけれど。 近付いた距離、真剣な顔>>175に、ぱちりと瞬いて。 それから、脳内にあった疑問の、答えを貰う。]
……付き人。
[続く説明を、頷きながら聞いて。 出来る事があるなら>>177というのには、眉が下がって、少し俯きがちになってしまう。]
私は、何もできなかったのに……。
[ぽつって呟いたけれど、顔を上げて。]
……分かりました。 この御恩は、一生懸命、お仕事でお返しします。 頑張ります!
[できれば、お仕事以外でも。 私も、亜綺羅さんに、何かできるといいといいな。 そう思いながら、小さく握り拳を作って、笑んで。頷いた。**]
(181) doubt 2023/11/25(Sat) 18時半頃
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[求人も出しづらい>>182には、小さく首を傾げたけれど。 一緒に帰ろう、と言ってもらうと、眉を下げて。]
――……はいっ。ありがとうございます。
[とても嬉しそうに目を細めて笑んで、頷いた。]
(188) doubt 2023/11/25(Sat) 22時頃
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[それから、行きたいとこ、やりたい事>>183を問われると、少し考える間の後。]
……亜綺羅さん。
亜綺羅さん、亜綺羅さん、亜綺羅さん。
……これから、お仕事の時も、他の方が居る時も、 本名は呼ばない方が良いのかなって思って。 ここを出たらあまり呼べなくなると思ったので、 今の内に、沢山呼んでおきました。
[そう言って、笑う。
役者になってからどこにも出してなくて、初めて教えた>>3:232と聞いた本名。 島を出たら、仕事の時は勿論、みんなの前では呼ばない方が良いのかなと思って。]
(189) doubt 2023/11/25(Sat) 22時頃
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あと、私、るくあちゃんと遊びたいなって。 この場所を、ちゃんと、 心から楽しんでから、帰りたいなって思います。
……亜綺羅さんは?
[亜綺羅さんは行きたい所、やりたい事あるかなって、問いを返した。*]
(190) doubt 2023/11/25(Sat) 22時頃
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[本名を知っている人も、キラさんと呼ぶ>>195と聞くと、やはりそうした方が良いかと思ったけれど。 なんかいい、と言うので、嬉しそうに目を細めて。
最後の一個、飴色の金星ドーナツを口に含む。 表面がキャラメリゼしてあって、中にカスタードが入っていて。 とても甘くて、顔が綻んだ。]
分かりました。
[2人の時はアキラさんで、というのには、こくりと頷いた。]
(201) doubt 2023/11/26(Sun) 00時頃
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[行きたいところ、やりたい事の問いに、少しの間の後、返ってきた言葉は>>197。]
全部!? 今から、乗れますか!?
[目を丸くしたけれど。]
……分かりました。行きましょう!
[そう言って笑うと、残りの紅茶を飲んで、立ち上がって。]
……夜のゴンドラも、楽しみです。
[メリーゴーランドの方へ歩きながら、そんな事を言うと、 昼間とは大分違うのだろうか、と、想像しながら、楽しそうに笑んた。*]
(202) doubt 2023/11/26(Sun) 00時頃
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― メリーゴーランド/銀河の海賊 ―
[メリーゴーランドに着くと、どれにします?って問いながら、今回も私は、るくあちゃんをイメージする流れ星を選んだ。 手を貸してくれたので、ありがとうございます、って言いながら乗ると、亜綺羅さんはすぐ近くの白馬を選んでいて。]
……亜綺羅さんも、王子様です。
[先程、卯木さんも白馬を選んでいた事を思い出して>>3:164、呟くと、ふふっと笑う。]
[メリーゴーランドが動き始めると、こちらへ手を振っている>>206事に気付いて。 視線を向けたら、写真を撮られた様で、ぱちりと瞬き。 私もアポロを操作すると、亜綺羅さんをぱちりと撮る。]
(221) doubt 2023/11/26(Sun) 12時頃
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……あっ。
[そうして、撮った後に、気付いた。 私は『亜綺羅さん』を撮りたかったのだけれど、役者さんなのだから、撮ったらダメだったかなって。 でも、キャンディさんとも撮っていたし。 私、付き人になるのなら、ここを出たら、一応関係者?になるのかな? それなら、大丈夫、かな?とも思って。]
……これ、消さなくても、いいですか?
[少ししょぼんとした顔で、一応、確認はしておいた。]
(222) doubt 2023/11/26(Sun) 12時頃
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[それから、ゆったりと何週かして。 亜綺羅さんの表情を眺めていると。>>209]
……そっか。 そうですね。緩やかで優しい、夢の世界。
……役者さんの舞台も、こういうものでしょうか。 眩しいライトの下、 観客の方を、非日常の世界に連れて行って、 楽しませて、夢を与えてあげる。
[その夢の世界で、亜綺羅さんは、別の誰かを演じている。]
[私の事を問われるのには、少し眉を下げて。]
私は……。どれかな。 ずっと感情が動かない様に、生きてきたので。
[正直に言ってしまうと、まだあまり分からないのだと。 少し困った様に、笑った。]
(223) doubt 2023/11/26(Sun) 12時頃
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[それから、何週しただろうか、その後。 降りる時、ふたたび手を貸してもらうと、ふふっと笑って。]
……ありがとうございます。王子様? 私には、恐れ多い様な気もしますけど。
[流れ星少女が王子様の手を取らせてもらうのは、恐れ多い様な気がして、そんな風に冗談めかして言ったけれど。]
…………。
[その手は、離される事は無くて。ぱちぱちと瞬いて。]
[手を繋いだまま、メリーゴーランドを出た後、ぽつりと。]
……舞台から降りた、他の誰でもない亜綺羅さんは、 私が見てますね。
[舞台で誰かを演じるキラさんも、亜綺羅さんの一部だけれど。 観客の居ない、現実の亜綺羅さんは、私が見てるって。 小さく呟いた。]
(224) doubt 2023/11/26(Sun) 12時頃
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― 休憩所 ―
[メリーゴーランドの後、ゴンドラに向かっていると、途中、休憩スペースを通りがかる。 そこには、自動販売機と一緒に、園内限定のカプセルトイ が並んでいた。>>0:131]
あ、これ、やってみませんか? 思い出に、何か持って帰りたいかも。
[そう言うと、沢山並ぶ筐体を順番に見て、私は、惑星に顔の刺繍がしてある、ふわふわのマスコットキーチェーンを選んで回した。]
[コロン。と、カプセルが落ちてきて。 出てきたのは、地球の模様で。>>-503]
……地球。
[にっこり笑顔の地球さんには申し訳ないけれど、 片方の頬が少し膨らんで、もう一回挑戦。]
(225) doubt 2023/11/26(Sun) 12時頃
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……火星。
[にっこり(ryの火星さんには(ry。 もう片方の頬も少し膨らんでしまって。]
……シークレットなんて、出ませんよね。残念。
[るくあちゃんのお星さま、欲しかったなって内心に。 2回で我慢しました。*]
(226) doubt 2023/11/26(Sun) 12時頃
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― 回想:メリーゴーランド/銀河の海賊 ―
さっき、卯木さんと一緒に乗った時、 卯木さんも白馬に乗っていたので。
[『も』の理由は、そう返答をして。 いくらでも撮っていい>>244、と言ってもらうと、目を細めて笑んで頷いた。]
[それから、好きな乗り物の話>>245には。]
――……そうですね。 ここに来てから、久しぶりに心が動いてしまって、 驚いたり、戸惑ったりしてました。
……主に、亜綺羅さんのせいで。
[せい、と言いながら、咎める口調ではなくて。 冗談めかして、ふふっと、笑って。]
(255) doubt 2023/11/26(Sun) 15時頃
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