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視点:
人
狼
墓
少
霊
全
時は来た。乗客達は集まり、互いの姿を確認する。
パルックの姿が見つからない。
物資もエネルギーも限られた中、人狼に対抗するために乗客たちは一つのルールを定めた。投票により怪しい者をここから放り出そうと。宇宙服ひとつでは命の保証がないが、それもやむを得ないと……。
現在の乗客は、煙、キランディ、ヒナコ、キャンディ、ウツギ、アルクビエレ、ヒイラギ、ミサ、ミツボシの9名。
テーマパーク内のどこで夜を過ごしたとしても、
平等に朝は訪れる。
招待客はそれぞれ交流して、
気付きや、互いに感じるものはあったのだろうか。
【業務連絡】
本日は煙崎るくあ(王子様です)に投票セットお願いします。
(#0) 2023/11/18(Sat) 23時半頃
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―― 前日:ギャラクシー・ランド ――
[坂理と別れ、何処に行こうかと考える。 すぐにでもコーヒーカップを探しても良いけれど 少しずつ陽が傾いて来ているのを感じていた。 個別連絡を入れてみた人もいるけれど 合流はもう難しいだろう。
ふと、どこからか音楽が聞こえてきた。 ゆっくりと周囲を見回す。] メリーゴーランド?
[夕暮れの遊園地。 音楽に合わせて緩やかな動きで回るそれ。 メリーゴーランドのことはどういうものか知っていた。 宇宙イメージらしく、馬車や馬ではなくて、 世界観に合わせた小物や乗り物になっているらしい。]
(0) 2023/11/18(Sat) 23時半頃
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こういうのもいいわね。
[ふふ、と、自然と笑みが零れてしまう。 しかし、そこに派手な身なりの男性が>>290 優雅に流れて来るのを見て、二重の意味で目を丸くした。]
えっ…… あれっ……て……
[「その人」に気付いた私は、 周囲のフェンスの向こうで思わず、 片手を挙げてぶんぶんと振ってしまう。 気付かれなかったら、背伸びして、かかと付けて、と 少しでも相手が気付いてくれるように。]
(1) 2023/11/18(Sat) 23時半頃
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あ……っ あの! すみません! 一枚だけ!写真撮ってもよろしいですか……!
[キラ様!と呼びかけたかったけれど、 そこは我慢して、出来る限りで声を張って。
許可をいただけるかはわからない。 もし許可をいただけたなら、一枚だけ、 メリーゴーランド騎乗中の写真を撮らせて貰うつもり。 時間を取らせるつもりはなかった。 ただ、彼の大ファンだったるくあへ供えられればと。**]
(2) 2023/11/18(Sat) 23時半頃
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生と死の 狭間にある透明なガラス それは本当に簡単に叩き壊すことが できないものだろうか?
私は、ふと、疑問に思う。 卯木さんの定義だと、どうだろう。 ひとによって、その瞬間によって 異なるジャッジが下される気がした。
「 人は時によって生きたり死んだりする 」
でも
(3) 2023/11/18(Sat) 23時半頃
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「 完全に死んでしまったら、 もう『生きて』はいない 」
THE END. ――――おしまい。 **
(4) 2023/11/18(Sat) 23時半頃
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──観覧車前──
[そろそろ夜、と言って差し支えない暗さに園内が包まれる頃、観覧車前に辿り着いた。 入り口に向かうと、ふわふわした雲のようなものを食べている雛子を見つけて>>1:286、ゆるく手を振りながら近づく。 最初の私服とは打って変わってド派手なレンタル衣装を身に着けているので、”どなた?”なんて言われないだろうか、と考えつつ。]
お待たせ! わたあめ食べてるの? 何それ、星がいっぱい散りばめられててかわい〜。
[そう言うと、上品な手つきで端っこを少し摘まんで、一口食べた。甘ーい!と嬉しそうな顔をする。]
よーし、んじゃこれ食べ終わったら乗ろうか。**
(5) 2023/11/19(Sun) 00時頃
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── 前日:観覧車 ──
そうですね。 顔を合わせることがあれば、 密星さんにも尋ねてみてもいいかもしれません。
[ 個人的に、煙崎灰羅という人物に対して、 違和感があるため、>>1:158>>1:159 機会があれば自身も訊いてみようかとは思いつつ。 ]
おや、ご結婚されるのですね。 おめでとうございます。
[ 元教え子ということは、>>1:296 さして気にしていない風に祝福の言葉だけを述べる。
まあ、恋愛偏差値の低い卯木に>>1:180>>1:181 何か言う権利もないとは思うのだが。 ]
(6) 2023/11/19(Sun) 00時頃
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そうですね。待っている人もいることですし、 ぜひ無事に帰らないとですね。
[ 菊水が無事にこの島から出られるようにと 心から願いつつも、 ]
そうですか。私も十分にお話しできたと思いますので、 ここで解散しましょうか。 観覧車のお付き合い、ありがとうございました。
[ 菊水も話し終わったということだから、>>297 ゴンドラが地上に着いたら、 このまま降りることにして ]
(7) 2023/11/19(Sun) 00時頃
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たしか、ホテルはあったと思いますよ。 私はもういい時間なので、 どこかで食事をとった後、 ホテルで休もうかと思っておりますが。
[ などと話していると、ゴンドラは地上に到着した。 ゴンドラを降りた後、 卯木は思い出したように鞄に手を入れて、 ]
こちら、兎坂庵のショップカードです。 先ほど、ご興味を持たれていたようですので、 よろしければどうぞ。
[ もし受け取ってもらえるようなら、 菊水にショップカードを手渡して、 彼女が卯木の食事に同行しないようなら、 このままこの場所で解散しただろう。 ]*
(8) 2023/11/19(Sun) 00時頃
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― 前日/観覧車前 ―
[綿あめを食べていると、少し遠く、派手な服装の人影が見えて、そちらへ視線を向ける。>>5 こちらへ手を振っている様なので、自分の他に誰か居るのかなと、ゆるく辺りを見回したけれど。]
……綺羅さん。
[お待たせ、と、すぐ傍まで来る>>5と、綺羅さんだと分かって。 服装が変わっていた事には、ぱちぱちと瞬いたけれど。]
[私が手に持っている綿あめを可愛い、と言うので、綺羅さんの方へ向けて。]
大きくて食べられないので、一緒に食べませんか?
[食べ終わったら乗ろうというのに、小さく頷いたけれど。 大分時間がかかりそうだし、甘い物好きみたいなので、そう言ってみて。]
(9) 2023/11/19(Sun) 00時頃
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――未明
[半端な体勢で寝たからだ、真夜中に一度目が覚める。 通信欄を一度覗いたものの特に情報は増えていない。]
……まだ顔を合わせてないのは。 卯木と、……キャンディか。
[もう寝ている可能性が高いだろうが、 連絡ぐらい構うまいと、アポロに指を滑らせる。]
(10) 2023/11/19(Sun) 00時頃
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(卯木へ個別送信)
『 夜分どうも
まだ会ってなかったと思って連絡したよ。
明日にでも、時間が合えば
どこかで落ち合わないか。 』
(キャンディに個別送信)
『 よう。るくあのおにーさんだ。
遊園地楽しんでるか? 』
(密星に個別送信)
『 お嬢ちゃん覚えてるか?
昼間はどうもな。
あれから、何か判ったことあったかい? 』
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[三件のメッセージを送ると、ふあと欠伸ひとつ。 肩回りを軽くストレッチした後、再び目を瞑る。**]
(11) 2023/11/19(Sun) 00時頃
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灰占道士 煙は、メモを貼った。
2023/11/19(Sun) 00時頃
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―― 前日:メリーゴーランド『銀河の海賊』──
[メリーゴーランドに乗って、何周くらいしただろうか? 緩やかに止まってはふたたび回る白馬。音楽だけは途切れる事がなく流れ続けていた。 この、巡る浮世を少し離れた世界からぼんやり見つめていられる乗り物が、あまりに自身の在り様とマッチしてしまっていたのかもしれない。とにかく居心地がよく、結構な間、乗っていた気がする。 途中、果たして何周目だったか。フェンスの向こうで、誰かが手を振っているのが見えた。 二度見しようと振り向くが、流れてしまい。 またその地点に戻った時に、聞こえてくるのは女性の声。>>2]
写真!? どーぞどーぞ!!
[咄嗟に返事をするが、その間にも白馬は巡って行く。 ふたたびその女性が居た地点に戻る頃には、目視も出来た。黒髪の、随分と変わった格好をした女性だ。もっとも綺羅之介も、人のことを言えるほどまともな服装はしていないが。 女性がカメラ、もしくはアポロらしきものを構えている姿も確認したので、次にその地点に来た時には軽く投げキッスをして見せた。]
(12) 2023/11/19(Sun) 00時半頃
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[おそらく、一般人ならここはピースサインとかになるのだろうが、すっかりファンサが板に付いているキラにとっては、この方が被写体として自然なポーズだった。 写真を撮られつつ、2周くらいはしただろうか。 女性に手を振って合図をしつつ、ようやくメリーゴーランドを降り、彼女がいた場所へと歩いて行った。]
写真撮れました? ていうか…… さっきデバイスで挨拶見たけど、密星さんですね?
[回転する白馬の上から見ただけでは確信が持てなかったが、こうして地上?で会ってみると、”アポロ”の一斉送信で写真を見た女性に違いなかった。]
まだ3人くらいしか会えてなくってね。 密星さんはるくあちゃんの学校の先生でしたっけ。 僕は……、彼女の知り合いです。
[写真を撮ってきたのだし、今はサングラスもしていないから、正体バレしているかもしれないな、とは思いつつ、そんな軽い自己紹介をした。]*
(13) 2023/11/19(Sun) 00時半頃
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[綿あめを食べ終えたら、観覧車前に移動した。
辺りを、少し不自然に見回してしまうのは、地下へ続く道がないかを確認しているからで。
乗り場付近にも、観覧車の下にも、入口らしきものは無い様に見えるのだけれど。 日が落ちているから、見落としてしまっている可能性もあるのかも。*]
(14) 2023/11/19(Sun) 00時半頃
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──前日・観覧車──
[雛子に差し出された綿あめを、おいしーね!とキャッキャしながら食べ終えると、観覧車の乗り場まで上がった。受付ロボットにアポロで手続きをして、ゴンドラに乗り込む。 ゴンドラは何種類かあったが、紫色の空に黄色い星が散りばめられたイラストが描かれているものを見て”あ、これ僕と雛子ちゃんカラーっぽい!”と指差し、乗り込んだ。
二人を乗せた観覧車は、ごくゆっくりと上に登って行く。]
うわー…… これ、一番高いところは相当だね?
[そう言って天辺を覗こうとすると、身体の大きなキラが動いたせいかゴンドラが軽く傾いた。慌てて、行儀よく席に座り直す。]
(15) 2023/11/19(Sun) 00時半頃
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[座り直してみても、心なしかキラ側に傾いている感じもしたが、これは並んで座る乗り物ではないだろうと気にしない事にした。結果、向かい合わせになり、あらためてまじまじと目の前の雛子を眺める。普段は歌舞伎座の男衆とばかり会っているものだから、高校生の女の子は小さいんだな、などと考えながら。 煙崎るくあは、雛子よりもう少し背があっただろうか。
しばらく黙って見ていたが、不意に口を開いた。]
雛子ちゃん、灰羅さんが犯人で安全じゃなくても構わない、なんて言ってたけど。 犯人のこと、怖くないの?
とんでもない極悪人かもしれないじゃない。
[それは少し前に雛子が言った事>>1:157への、純粋な疑問だった。]*
(16) 2023/11/19(Sun) 00時半頃
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── 前日:中央カフェ ──
[ はたして、中央カフェに 卯木の他に招待客はいたのかいなかったのか。
いずれにせよ、本日2度目の中央カフェにて ウエイトレス姿のサポートロボットに 卯木は料理を注文した。
頼んだのは、オムライス・プラネット。
正直、のんびりご飯を食べている状況でもないと 思ってはいるのだが、 腹が減っては何とやら、などと 卯木が内心言い訳していたら、 サポートロボットが、早速料理を運んできた。 ]
(17) 2023/11/19(Sun) 01時頃
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いただきます。
[ 手を合わせて、卯木は食事を開始する。
席まで運ばれた料理:オムライス・プラネットは、 ところどころ宇宙雲の模様が描かれた黒い皿の上に 丸い半球状に盛り付けられたオムライスが 3種類乗っている。 ]
(18) 2023/11/19(Sun) 01時頃
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[ 一つは普通の黄色い卵で ケチャップライスを包み込んで、 チーズソースが掛かったもの。
一つは薄柳色の卵で 高菜の入ったご飯を包み込んで、 ほうれん草のソースが掛かったもの。
一つは乙女色の卵で 梅肉を混ぜたご飯を包み込んで、 酸味の効いた玉ねぎのソースが掛かったもの。
薄柳色や乙女色の卵は、 おそらく白身のみを 食紅か何かで色付けしたのだろう。 ]
(19) 2023/11/19(Sun) 01時頃
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[ 上から覗くと、まるで3つの惑星が 宇宙上に浮かんでいるように見えるオムライス。 卯木はまず黄色いオムライスをスプーンで崩して、 口へと運んでいく。 ]
うん、美味いね。
[ 自然と感想が口から零れる。 中のケチャップライスは、 ミートソースに近い濃い味付けで、 チーズソースと合わさると、 まるでドリアでも食べているような気分になる。 ]
(20) 2023/11/19(Sun) 01時頃
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[ 次は薄柳色のオムライスを口に含む。 高菜のピリッとした味わいが、 ほんのり甘いほうれん草のソースと合わさって、 まろやかな味わいとなっている。 高菜が好きな人には物足りないかもしれないが、 あまり辛みが得意でない人も 食べやすいものとなっている。
最後に乙女色のオムライスへと手を伸ばす。 先に食べた2つがこってりとしていたり コクのあるものだったからか、 酸味のあるさっぱりとした味付けは 口直しにちょうど良かった。 ]
(21) 2023/11/19(Sun) 01時頃
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ごちそうさまでした。
[ 見事完食した卯木は、再び手を合わせ、 特に誰からも声が掛からないようであれば、 席から立ちあがると、 ホテルへと足を向けただろう。 ]*
(22) 2023/11/19(Sun) 01時頃
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── 前日:ホテル・305号室 ──
[ テーマパーク内のサポートロボットの案内で ホテルに到着し、 ホテルのフロントにいるサポートロボットの対応にて チェックインを済ませた卯木は、 自身に宛がわれた305号室に入る。
内装は部屋によって異なるかもしれないが、 少なくとも305号室は 比較的シンプルな造りに思えた。 ]
(23) 2023/11/19(Sun) 01時頃
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[ 真っ白な壁は、よく見ると うっすらと青白磁の惑星やロケットのような柄にも 気付きはするけれど、部屋で落ち着きたいときでも 視界を邪魔しない程度の派手さに思えた。
亜麻色のシーツで覆われたベッドは、 普通のシングルベッドよりも大きめで マットレスもふかふかで心地よい。 ]
(24) 2023/11/19(Sun) 01時頃
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[ 唯一シンプルでないものがあるとすると、 バスルームだろうか。
浴槽に浸かると目に入る位置に 大型の液晶画面が設置されており、 無数の惑星間を行き来する まるで宇宙空間を漂っているような映像が ひっきりなしに流れている。 ]
(25) 2023/11/19(Sun) 01時頃
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[ バスルームの電気を消して入浴すると、 宇宙にいる気分を味わえそうだなとは思いつつも、 早く休みたかった卯木は、 入浴はシャワーで体と頭を洗うだけにして、 歯磨きを終えると、そのままベッドへとダイブする。
そして、卯木は 思った以上に疲れがたまっていたのか、 そのまま10分もしないうちに眠りに落ちた。 ]*
(26) 2023/11/19(Sun) 01時頃
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── 現在:ホテル・305号室→銀の館 ──
[ 一応はお休みなのに、 店を開店する日と同じ時刻に目が覚めた。 何だか損をしたような気分になっていると、 未明に届いたらしいメッセージに気づく。>>10
煙崎灰羅に対して、違和感は拭えないけれど、>>1:158>>1:159 実際に会ったら違和感が消える可能性もある。
それに気になる場所もあるし、 もし同行者がいてくれるのなら 少しは安心できるかもしれない という思いもあった。 ]
(27) 2023/11/19(Sun) 01時頃
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[ ちなみに、気になる場所というのは銀の館。>>0:77 実は観覧車からテーマパーク側の写真を撮った時、>>1:225 建物の屋根の上や柱の一部に、 シンボルマークのようなものが付いているのが 気になっていたのだ。
先ほどアポロに撮った写真を見たところ、 このシンボルマークは 「こと座」の形に配置されており、 こと座の1等星:ベガの位置にあるのが 銀の館なのである。 ]
(28) 2023/11/19(Sun) 01時頃
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煙崎さんが織姫、かは分からないし、 七夕も過ぎてしまってはいるけれど、 夏の大三角形は今の時期も見えるし、 そもそもダメで元々だしね。
[ などと独り言を言いつつも、 返信メッセージを作成する。 ]
(29) 2023/11/19(Sun) 01時頃
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(煙崎灰羅への個別メッセージ)
『おはようございます。
私は少し気になることがあって
今日はギャラクシー・ランドの
銀の館に行く予定なのですが、
よろしければご一緒しますか?
私は今はホテルにいるので、
ギャラクシー・ランドに到着するまでは
少々時間がかかるのですが。』
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[ 煙崎灰羅へメッセージを送った後、 卯木は身支度を整えて、 305号室を出発した。 ]**
(30) 2023/11/19(Sun) 01時頃
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―― 前日:メリーゴーランド『銀河の海賊』 ――
[一周目は、声が届かなかったようで、 白馬はゆっくりと上下しながら 煌びやかなネオンの向こうに流れて行ってしまった。 諦めずに二周目。 煌びやかな回転軸の反対側から流れてきた 白馬の上の人は、今度こそ反応を返してくれた。 ジェスチャーに気付いてくれていたらしい。>>12 快諾を得て、ほっとして。私もなるべく声を張る。]
……! ありがとうございます……!!
[三周目までにアポロを操作しようとして、少し考えて カメラ内蔵の携帯端末の方を取り出した。 るくあへ、と考えると、アポロで撮影したものが 帰還後にも転送できるかどうか分からなかったので。]
(31) 2023/11/19(Sun) 01時半頃
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[来たる三周目。 片手をぴ、と上げて、撮ります!という合図を。 相手はプロ役者、どの瞬間でも綺麗に映るよう 工夫や訓練を重ねていそうだけれど、念のため。]
ぶれないでね………
[時間は限られているのだから、 自己紹介の写真の二の舞にはしたくない。 おねがいよ、と口中で唱えながら、 ここぞというタイミングでシャッターボタンを押す。
投げキッスポーズ。 るくあが見せてくれていた写真集や雑誌では 見かけていたけれど、リアルで見るのは初めてで。 少し面食らってぶれ…… たりはしなかった。 OKです、のジェスチャーに、合図が返り>>13 何度目かの、安堵の息をつく。]
(32) 2023/11/19(Sun) 01時半頃
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[地面に降り立ったその人に、改めて頭を下げる。]
おかげさまで。 突然だったのに、ありがとうございました。 ええ、密星偲風と申します。
[自己紹介+写真であらかじめ送っていたから 合流しての顔と名前の照合はとてもスムーズ。 “キラ様”の服装は写真と違っている気がしたが 貸衣装かしら、と、口元を上げた。]
園内がとても広いから。 八人だと、なかなか会えませんわね。 私も、キラさ…… あっ、中村さんでやっと4人ですの。 卯木さん、お兄さんの方の煙崎さん。 それに坂理くん。中村さん。
(33) 2023/11/19(Sun) 01時半頃
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……折角「知り合い」って 暈してくださったのに、ごめんなさい。 るくあさんの “推し” さんなのは、知っていました。
[正体を隠していらっしゃるようにも感じたので、 呼びかけは控えたのですけど、 と、申し訳なさそうに眉を下げた。]
私は先生、といっても、いわゆる保健室の……なので、 教員とは少し違うかもしれませんが だいたいそういう、感じです。 *
(34) 2023/11/19(Sun) 01時半頃
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「 それは …… 随分と優しい解釈ですね。 」
話下手な元生徒へのフォロー。>>1:276 それが蜜星教諭の本心からのものなら、 俺が思うよりずっと純粋な人なのかもしれない。
「 残念ながら、下手くそですよ。 …… 俺の言葉は、誰も喜ばせられない。 」
告白してきた女の子達は、一様に顔歪めて。 中には涙を零す者もいた。 煙崎るくあにしてもそうだ。>>1:67>>1:68 最後に贈ったのは、一度吐いたら戻すことができない 聞くに堪えないものだった。
(35) 2023/11/19(Sun) 02時頃
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コーヒーカップもとい、惑星パーティによる洗礼は、 蜜星教諭の経験値を大幅に上げてくれると信じている。
元生徒に対してすら、 丁寧にお辞儀をして去って行く姿。 段々と小さくなっていく背中に。
「 蜜星先生! 」
ふと、思い至ったように声を張ると。 片方の手を振りながら叫んだ。
「 別に頑張らなくていいんですよ。 ここは遊園地なんだから。 」
(36) 2023/11/19(Sun) 02時頃
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「 どうか、気負わず楽しんで! 」*
(37) 2023/11/19(Sun) 02時頃
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クソエイムお兄さんからのメッセージは 確認のみに留めた。>>1:274
そのうち、が来ても来なくても 互いに困ることはないだろう。
負けたのはお兄さんなんだから。 お兄さんの個人情報を貰うのが道理かと思ったが。
…… 勘違いしないでほしい。 俺が同性愛者だとしても、好みはある。 深く言葉を交わしたわけではないが、 あれは対極に位置するタイプだろう。>>1:65
(38) 2023/11/19(Sun) 02時頃
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日の色が傾けば、ホテルとやらに移動する。 客室内も、なかなかギャラクシーな 趣向が凝らされていたが。
流石に疲れていたのだろう。 堪能するのもそこそこに、 スプリングの利いたベッドに倒れ込み ずぶずぶとシーツの中に沈めば、泥のように眠る。 それこそ夢も見ないくらいぐっすりと。
…… せっかくなら煙崎さんの夢でも 見られれば良かったのに。
それをほんの少しだけ、残念に思う。**
(39) 2023/11/19(Sun) 02時頃
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―― 前日:メリーゴーランド『銀河の海賊』 ――
[密星さんが自己紹介した後、”キラさ……”と言いかけた辺りで、まぁそうだよね、と察する。 ごめんなさい、と素直に言われたので笑って。>>34]
いえいえ。写真撮られるって事は、そうかな〜、とは。 最初は一応隠すつもりでサングラス付けてたんですけどね… レンタル衣装着てみたら、もう無粋な感じがして…まーいっか、と。
[言いながら、肩を竦めるジェスチャーをする。 正体を明かしてしまえば、”知り合い”という説明も浮いてしまうので。]
るくあちゃんは熱心に観に来てくださってたので……、顔も良く覚えてまして。ちょっとした縁でLINEだけ交換したんです。友達になったというわけでもないので、知り合いと表現したのは嘘ではなくてですね……。
[敢えて言い訳っぽく説明して、また笑ってみせた。]
(40) 2023/11/19(Sun) 03時頃
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成る程、保健室の先生! でもそっか……、るくあちゃん、先生にも僕のこと話してくれてたんだ。 嬉しいな………。
[余韻を、憂いを持たせてしまうのは、彼女が帰らぬ人だから、に他ならないけど。 それ以外にも、とても複雑な感情があって。何とも言えない表情になる。 少しの間のあとに、そういえば、と手を合わせて小首を傾げた。]
じゃあさっきの写真は? るくあちゃんにお供えするためだったり?
[話をした温度で、目の前の人が自分のファンなのか、単に綺羅之介についての知識を持つ人なのかは、何となく分かる。この先生はおそらく、煙崎るくあから話を聞いただけの後者なのだろう。]
(41) 2023/11/19(Sun) 03時頃
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……ここに来てるのはるくあちゃんと親しかった人ばかりなんでしょう? どうせならみんなで記念写真でも撮れたらいいのにね……なんてね。
[殺人犯を捜すために閉じ込められているというのに。 随分と呑気で、リアリティのない事をあっけらかんと言い放った。 そんな調子でしばらく立ち話をした後、薄暗くなっていることに気付いて、場を離れようとする。]
観覧車に乗る約束してるので、行きますね。 そろそろ暗くなりそうなので、お気をつけて。
[そうして人懐っこい笑顔を見せると、大振りにぶんぶんと手を振って、密星さんと分かれた。]*
(42) 2023/11/19(Sun) 03時頃
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―― 前日:メリーゴーランド 『銀河の海賊』 ――
確かに。あんなに必死に写真を撮らせて欲しいなんて 芸能人や、有名人にしか言わないですものね。 でも、レンタル衣装、似合っています。 着こなしだけで、一般人にはもう見えないわ。
[惜しげなく人好きのする笑顔を向けてくれるので、 此方も警戒心は解け、気さくな口振りになる。 初対面の印象って、とても大事よね、と……ふと。
るくあとの関係性を生真面目にも噛み砕いて 説明してくれて、私も腑に落ちたように頷いた。]
(43) 2023/11/19(Sun) 04時半頃
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煙崎さんは、随分“キラ様”のPRをしてくれましたのよ。 大好きな役者さんなので先生も是非、って。 私は不勉強で、その機会がなかったのですけど。 でも、連絡先の交換もしていたのは初耳。 もうー。 あの子、そこはきっと黙ってたのね……
……
[他の人との話でもそうなのだが、るくあの話をすると、 どうしても生前の面影が浮かんでしまって。 会話の中に少しの空隙が出来てしまう。 キラ様もまた、嬉しいという言葉には嘘偽りが なさそうなのに、どこか複雑な表情も垣間見える。
だから、相手が話し出すまで待って]
(44) 2023/11/19(Sun) 04時半頃
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そうなんです。 戻ったら、―――戻ることが出来たらですけど 煙崎さんに供えたら、喜んでくれるかしら…って。 ………記念撮影。
[少し間の抜けた声で鸚鵡返して、 ふふふ、と、笑った。奇妙な縁で集まった者同士。 るくあの死と、『殺人』『犯人』なんて言葉が 飛び交う場所でないなら、そういうイベントも どんなにか素敵だろう。でも――…。
その後も、少し言葉交わして。 約束があると知れば、慌てて背を押した。]
(45) 2023/11/19(Sun) 04時半頃
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それはいけないわ! すぐ行ってあげて? 写真だけのつもりでしたのに、わざわざお話ありがとう。
[軽妙ではありつつも、軽薄ではないバランス。 ファンが多いのも本当に頷ける。]
…いつか、公演を観に伺いたいわ。
[私も敢えて呑気な いつか を口にして 胸元あたりで軽く手を振った。**]
(46) 2023/11/19(Sun) 04時半頃
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── 現在:銀の館 ──
[ 卯木が送ったメッセージに対して、>>30 煙崎灰羅からどういう返事が来たかは ともかくとして、
卯木は当初の予定通り、 銀の館の中へと足を踏み入れた。 ]
これはまた、壮観な光景だね。
[ 館の天井できらめく満点の星空を見上げて、 ほう、とため息を吐いた後、
こと座の星の配置が分かるくらいには、>>28 星座に詳しい卯木は、 夏の星座はどの部屋で見られるのだろうと、 屋敷の奥の方へと歩みを進めた。 ]
(47) 2023/11/19(Sun) 10時頃
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ここ、かな。
[ あれがデネブ、アルタイル、ベガ。 うん、たしかに夏の大三角形である。
だとしたら、この部屋に何かヒントがあるのだろうか。 室内をくまなく探していると、 壁に大きな星座の早見盤が掛かっている。 ]
プラネタリウムみたいに、 天井の星空が見えるように室内は真っ暗なのに、 こんな場所に早見盤をおいて意味あるのかな。
[ この室内では早見盤の文字も見にくいし、 そもそも、くまなく探さないと見つからないような 目立たなさというのも怪しさ満点である。 ]
(48) 2023/11/19(Sun) 10時頃
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[ 卯木は早見盤を適当に回してみた。 何周か回してみたけれど、 どこかの隠し通路などが開くような気配はない。
考えすぎだったかな、と卯木が思ったそのとき、 ]
あれ、これ実在しない星だ。
[ ちょうど早見盤が指し示した場所に、 どの星座にも属さない星が表示されていた。
その実在しない星は、たった一つだけなのに なぜか、周りの星座を霞ませるほどの 目を惹きつけるような神々しさが見え隠れする。 ]
(49) 2023/11/19(Sun) 10時頃
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まさか、この招待主、 実在しない星を勝手に作って、 「るくあ」とか名付けたんじゃ……
[ このテーマパークができた経緯を>>0:2>>1:191 全く知らない卯木は、
まさか、どこかのロックバンドの歌じゃあるまいし、 などと思いながらも、 その実在しない星から目を逸らせないでいた。 ]**
(50) 2023/11/19(Sun) 10時頃
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――朝:管理塔
[次に目が覚めた時は日が昇っていた。 軋む身体をほぐして、館内の様子をチェックする。 アポロには卯木からの返信があった。 通知欄を見ると、まだそう時間は経っていない。
>>38 坂理からは与り知らぬところで お断りされていたが、無論気づく由もなく。 彼との勝負で己が得るものはなさそうだ。 自然優先度の下がる「そのうち」は縁があれば 実現するだろう。]
(51) 2023/11/19(Sun) 11時頃
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(卯木へ個別送信)
『 銀の館で気になること?
そう言われるとこちらも気になるな。
メシ食ってから俺も行くよ。 』
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[メッセージを返信して塔を出る。
まずゲート近くのロッカーに預けっぱなしの 荷物を回収し、昨日も寄った休憩所で軽食を取った。 ドリンクメニューの一部には疑問が残るが、 フードメニューはなかなかレベルが高い。 中央カフェでは、もっと趣向を凝らしたメニューが 楽しめる筈だ。>>18>>19>>20>>21]
今日も暑くなりそうだねぇ……。
[呟いて、ロッカー近くにあるスタッフ用の 簡易シャワールームで汗を流し、着替えを済ませる。 ゲン担ぎするでなく、しかし随分長くなった髪を結んで ただの飾りの役目しか果たしていない煙管を手に取った。*]
(52) 2023/11/19(Sun) 11時頃
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――プラネタリウム「銀の館」
[遊園地のテーマを考えると、 プラネタリウムは逸脱したものではない。 確か、るくあからの要望にあったものだったか、 己は特に関与もせず、然して気にも留めずにいたが。]
よう。マスターだよな? 視えないものでも見えたかい?
[>>50早見盤の掛かった壁近くその長身はあったろうか。 天井の星を見上げる男に軽口を叩くように。**]
(53) 2023/11/19(Sun) 11時半頃
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灰占道士 煙は、メモを貼った。
2023/11/19(Sun) 11時半頃
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――前日夕方――
月面基地で宇宙人と死闘を繰り広げた後は、道々のオブジェを眺めながら、カプセルトイ巡りをした。いくら全無料とはいえ、園内のカプセルを貪り尽くしては他の招待客に申し訳なくて、1筐体につき3回まで、と決めて挑んだが、ほどなく戦利品でポーチがパンパンになってしまう。
観覧車の側に差し掛かった時には、遠目に卯坂庵のマスターと中学時代の教師が下りてくるのが見えて、逃げるようにその場を去った。
そして、夕食にはまだ早い頃合いにホテルへ向かう。徒歩移動に飽いて、園内に点在するレンタルスペースで、光るタイヤが二つ並行に並んだ立ち乗り二輪車を借りてみたら、SF世界の住人になれたような没入感と趣きが楽しめて、意外と悪くなかった。
(54) 2023/11/19(Sun) 12時頃
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――前日夕方/ホテルロビー――
ホテルの玄関から見えるラウンジの隅の席に腰を落ち着ける。こんな自己顕示欲の塊みたいなナリをして、人間の本質なんてそう変わらない。どの席を選ぶかなんて、子供騙しの心理テストを思い浮かべながら、青硝子のテーブルに本日の戦利品を並べていく。 カプセルトイのついでに、自動販売機で買ったスナック菓子やポップコーン、宇宙ひも理論的なワーム状チュロス。カフェほどのメニュー数は提供されていないが、軽食で済ませる魂胆だ。足りないなら、後でルームサービスでも取ればいい。 モナリザの姉妹機みたいな給仕ロボットに、ブラックコーヒーだけ注文して、一服。
「あ、ちょっと待ってよ。 他に用事ないなら、ここに居て、話し相手になって?
……一人の食卓は味気ない。」
ロボットは機械音声で相槌程度は打ってくれるだろう、思わず引き留めてしまってから溜息。
もう、随分前から食べ物の味を感じなくなっていた。餓死はご免なので、食感の軽いものを適当に抓む日々。テーマパークやコラボカフェで、試食動画も受けは良さそうだが、自分には不可能な芸当だ。
(55) 2023/11/19(Sun) 12時頃
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「キミも名前はモナリザなの? 何号機、とかなの?
このコーヒーって、どれくらい苦いのかな。 前はね、もうちょっと、甘い苦いは分かったんだ。 …………るくあと食べた購買のパンは、 どんなご馳走より美味しかった。」
頬杖をつきながら、三日月の形のスナックを口に放り込む。 物言わず佇む白い機体に、何を聞かせているのだろう。
「ごめんごめん。 キミの淹れてくれたコーヒーも美味しいよ。
多分ね。」
指先の油分を拭ってから、労わるように丸い頭部を撫ぜる。一つきりのレンズに写る自分は、迷子の子供のように、不安で瞳を揺らしていた。
(56) 2023/11/19(Sun) 12時頃
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「そうだ! コレあげるよ! みんな同じロボットだけど、 見分けついた方がよくない?」
自分の髪を飾っていた、派手なピンクのリボンつきマグネットピンを外すと、モナリザの頭にえいやと引っ付けた。うんうん、と頷きご満悦。当社比10倍は可愛くなった。 頬張ったポップコーンをコーヒーで流し込むと、ご馳走様をして案内された405号室へ。*
(57) 2023/11/19(Sun) 12時頃
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―前日 観覧車―
「ええ、ありがとう。 あなたにも良い出会いがありますように。」
結婚の話についてはこちらもさらっとお礼を言って彼の良い出会いも祈っておく。 彼の恋愛事情についてはもちろん今観覧車1周分しか言葉を交わしていないのでは 分かる事もないのだけれど。
「こちらこそありがとう。 そうね、いったんお開きにしましょうか。 この後は…先にホテルを見ておいた方がいいかもしれないわね。」
(58) 2023/11/19(Sun) 12時頃
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ゴンドラが地上に降りたら二人して降りる。 差し出されたカードを裏表透かして、ポーチにしまい込んだ。
「ありがとう。ちゃんと戻れたら、二人して寄らせてもらうわね。 …それじゃあ。」
そう言って、彼とはその場でいったん別れた。 昼食はカフェで簡単にカレー程度で済ませた。 その後は…ホテルを確認した後、大きな荷物だけは置いて園内各地を歩いて回っていれば、時間も過ぎていっただろうか。
島の以前の事がわかるようなものは、やはりぱっと歩いてみて回った程度では何も分からなかったのだけれど。
(59) 2023/11/19(Sun) 12時頃
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── 前日:中央カフェ ──
[遅くまでアトラクションを楽しんでいる招待客は キラ様とだれか、の他にいたのかどうか。
さっき名前が出てこなかった食べ物>>1:250が チュロスだったと思い出した時には、もう日没。 軽い朝食とレモネード以外に何も口にしていないけれど 今日の今日で、何だか食欲が湧いてこない。 それでも何か食べなければ、と迷った末 近くに見えたワゴンで野菜ベーグルを買った。 園内の複数ポイントに設置されているらしきワゴンには 坂理くんの食べていたものと同じもの>>1:194も きっとあったのだと思う。
カフェに向かえば好物のシチューに出会えたり 魅惑の三種のオムライス>>18のことが 聞けたりしたのかもしれない。 今日は、残念ながら料理を堪能できたとは言えず 美味しいものを楽しんだ話をどこかで聞くことあれば、羨むかも。]
(60) 2023/11/19(Sun) 12時頃
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[ホテルに着くと、私に割り振られた部屋には きちんと荷物が運び込まれているようで>>0:55 従業員役のロボットたちに挨拶しながら階上へ。 驚いたのはその内装の方。 細部まで宇宙遊園地のコンセプトへの 愛情やこだわりが感じられる設え。>>24 バスルームの遊びごころ。>>25
ひとつひとつが何だか嬉しくて 彼方此方、室内のドアを開けては見て回り そうして――、同時に、切なくなる。
きっと、もっとゆっくりと楽しめたはずなのだ。 こういう時でさえ、なければ。 ]
(61) 2023/11/19(Sun) 12時頃
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[それでも、 初日に遊園地らしいアトラクションで 殆ど遊ぶことが出来なかった分 浴槽にはしっかりと浸かったし、 ふわふわのベッドにも顔まで潜り込んだ。
―― 夢を観ないように願いながら。 人の夢は、儚いものだから。 *]
(62) 2023/11/19(Sun) 12時頃
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── 2日目・ホテルの一室 ──
[目が覚めたら、園内ホテル503]室のベッドの上だった。 ぼんやりしたまま、ベッドサイドの時計を確認する。朝8時。 モーニングには間に合いそうだ、と考えつつ、ごろんと寝返りを打った。
──結局、帰れなかったな。 マジで閉じ込められたのか……。
そういえば着てきた服、レンタル衣装屋に取りに行かないと。 どうせ使えないけどスマホも。
昨夜は、観覧車に乗ったあと雛子とホテルまで一緒に歩いてきて、ロビーで分かれた。 姿は見ていないが他の招待客もおそらくこのホテルで夜を明かしたことだろう。
のろのろと起き上がると、乱れ切ったバスローブを引き摺って顔を洗いに行く。]
(63) 2023/11/19(Sun) 12時頃
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白菊会 ミサは、メモを貼った。
2023/11/19(Sun) 12時頃
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[洗顔して、ふわふわした白いタオルで水分を拭き取り、鏡の中の顔をじっと見る。 化粧をしていなくてもまだ、母に似た印象の残る顔立ちだった。年齢を重ねて行けばいずれはその面影からも離れていくのだろう。 備え付けの化粧水を手に取って、ぺちぺちと顔マッサージをする。]
はー……
[らしくもなく、ため息をひとつ付いて。
それしか無いので昨日のレンタル衣装に着替え、1階のカフェにモーニングを食べに行った。他の招待客とは出逢えるだろうか。**]
(64) 2023/11/19(Sun) 12時頃
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―2日目 ホテル―
「朝…か。」
406号室のベッドで目を覚ます。 あまり熟睡できたとはいいがたい。 やっぱり気にしない風を装っても、状況は気にかかっているのだろう。 モーニングの時間より随分早めに諦めて起き上がり、身支度を整えた。 服は今日も黒のワンピースのまま。 何日かかるかわからないし、着られるうちは着ておいた方がいいだろう。
(65) 2023/11/19(Sun) 12時頃
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「昨日はあまり人と話もできなかったし、 今日はもう少し動いた方がいいかもしれないわね…」
ため息一つ、モーニングの時間の開始ぴったりに降り、 パンにオムレツ、ソーセージにサラダ、コーヒー… 一通りの朝食をしばらく楽しませてもらう事にした。 少しは気もまぎれるだろう。 おそらく全員ホテルに泊まっているのだし、顔を合わせられれば都合がいい*
(66) 2023/11/19(Sun) 12時頃
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(灰羅へ個人送信)
『 お 兄さん、初めまして。
いえ、もしかしたら、園の入口でお会いしましたか?
そうですね、楽しいです。
まるで、るくあの好きな物ばかり集めた
おもちゃ箱みたいで、目移りしてしまいます。
本当は、るくあもここで、
みんなと一緒に遊びたかったんでしょうか。
そう思うと、やるせないです。』
お義兄さん、と打ちかけてさすがに訂正した。
『ところで、お 兄さんはるくあから、
ボクのこと、何か聞いていますか?』
るくあは多分、配信者キャンディとしての姿は知らないはず。るくあが中学校を卒業した後、未練がましく彼女を"見守る"ためにしばしば県境を跨いで生活圏内をうろついていた時も、群衆に溶け込む目立たない恰好をしていたから。
この場に居ることを求められたのは、どちらの自分なのだろう。
単純なブラフのつもりで、送信する。
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── 現在:銀の館 ──
[ 実在しない星を眺め始めてから>>49>>50 どれくらい経った後だろうか。 煙崎灰羅から声を掛けられ、>>53 卯木はそちらへと振り返った。
こちらは、館のどのあたりにいるかも 言っていないどころか、 届いた返信にも気づいていない始末。>>52 さすがに不親切だったと反省しながらも、 ]
はい。兎坂庵の卯木です。 ええと、煙崎さん……ではややこしいですね。 灰羅さんでしょうか?
[ 昨日届いたボイスメッセージの声音と 服装などの特徴を思い出しつつ、そう尋ねた後、 ]
(67) 2023/11/19(Sun) 13時頃
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ええ。午前2時でもなければ、 望遠鏡を覗き込んでもいないのに不思議なのです。
この早見盤なのですがね、 実在しない星がありまして。 ほら、ここなのですが──
[ 指を伸ばして、その実在しない星を 指し示そうと思ったが、 卯木は距離感を見誤ってしまい、 思わずその場所に触れてしまった。
すると、何かをボタンを押して機械が起動するような ”カチリ”とした音が静寂の中響いた後、 ]
(68) 2023/11/19(Sun) 13時頃
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[ ”ゴゴゴゴッ!”という地響きのするような大きな音が 館のどこかから鳴り響く。 館だけ微かに揺れているのか、 壁掛けの早見盤が小さくカタカタと震えていた。 ]
……何か音がしましたね。
[ 音がした場所へ行ってみたい気持ちもあったが、 夜中に届いたメッセージからすると、>>11 煙崎灰羅は卯木と 何か話したいことがあるのかもしれないと思って、
どうしましょう? と 目の前の煙崎灰羅を見つめながら、 判断を委ねる。 ]
(69) 2023/11/19(Sun) 13時頃
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[ ちなみに、もし二人が大きな音がした場所に たどり着いたときは、 床の一部がぽっかりと開いている場所が見え、 そこに館の1階から地下へと続く 隠し階段があるのを発見できるだろう。 ]**
(70) 2023/11/19(Sun) 13時頃
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──2日目・ホテルのカフェ──
[モーニングカフェの会場に来ると、まず、昨日会えなかった女性の姿が目に入った>>66。デバイスの自己紹介に写真は添えられていなかったが、他の女生とは全員会っているから、消去法で菊水という名の先生だと分かる。 視線を送っていたから、目くらいは合っただろうか。少し話したい気もしたが、女性が一人でモーニングしているところに図々しく隣に座るのも無粋だなと考えて、会釈程度にとどめた。]
オムレツとサルシッチャ、あとサラダを貰おうかな。 あ、飲み物はアイスティーで。
[給仕ロボットに告げると、間もなく食事が運ばれてくる。 ギャラクシー何とかではなく普通の食べ物だったので、普通に美味しくいただいた。
こんな風にのんびり朝の紅茶を飲んでいると、まるで普通のオフのようだ。 いや、昨日は実際普通のオフだったのだが。]
(71) 2023/11/19(Sun) 13時頃
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[まだ2日目、と言えるのだろうか。 そろそろ、本気で此処から脱出する事を考えたほうがいいのだろうか……、
しばし、飲みかけの紅茶を前にして、頬杖を付いていた。]**
(72) 2023/11/19(Sun) 13時頃
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――前日夜/ホテル405号室にて――
入室した部屋は、火星がテーマだったのだろうか、赤茶けた絨毯にベージュを基調とした地層のような縞模様の壁紙。ベッドはクレーターの中心に置かれていて、洗面所にも過不足無くアメニティが揃えられていた。 礼儀のように内装を撮影してから、これまた凝った宇宙仕様のバスルーム>>25で、今日一日の疲れを洗い流した。
ウィッグの下に隠れていた黒髪を拭きながら、鏡台に写った自分と目が合う。クレンジングでメイクオフした、凡庸なモブ顔がそこにあった。素顔まで秀麗に整っているだろうキランディとは天と地の差。高校生になったるくあの隣を堂々と彼氏面で歩いていた坂理も、女性受けの良さそうな容姿端麗ぷりだった。
「るくあってば、面喰いだったんだね。
平凡なボクがどんなに努力したって、 キミに好かれることはない、 キミに見つめてもらえない、 キミに――――
…………るくあ……。」
(73) 2023/11/19(Sun) 13時頃
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「でもボクは、ずっとキミを"見守って"いるよ。
雛子ちゃんから聞いた。 かくれんぼが、好きだったんだってね。
急にボクの前から姿を消したキミのこと、 ……今度はボクが探して、見つけるよ。」
(74) 2023/11/19(Sun) 13時半頃
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バスローブだけ羽織れば、随分と地味で軽装になった。誰かに見られたら、別の招待客だと疑われるだろう。中学生の頃と左程変わらない、この姿を一番見られたくない相手が隣の406号室>>65に泊まっているとは露知らず。
さてもう後は寝るだけ、目を瞑れば1秒で睡魔に襲われるだろう、という段になって漸く、重大な過失に気が付いた。
「あれ……? ない、『アレ』がなくなってる!?
もしかして、どこかで落とした??」
プチパニックになって、自分の手首を確認し、そして脱いだ衣類やポーチの中身を布団の上に並べて行く。どれもビビットでカラフルな、キャンディを粧う装飾品たち。 その中で唯一、無彩色なキャンディに似つかわしくないブレスレット。萌え袖に隠れた手首に、汚れてくすんだ灰色の編み紐の輪――肌身離さずいたミサンガが、見当たらないのだ。
(75) 2023/11/19(Sun) 13時半頃
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(一斉送信)
『夜分にごめん! 🍬だよ!
ボクの大事なもの、
園内に落っことしちゃったかも知れないんだ!
すごい汚れちゃってて、
灰色っぽい紐というか糸で編んだ、
ミサンガっぽいやつなんだけど。
どこかで見かけたら届けて欲しい。
もしかしたら、ゴミと間違われて
捨てられちゃったのかも知れないけど……。
モナリザにも、探して欲しいって伝えてはおく。
本当に、大切な思い出の品なんだ。
よろしくお願いします。
じゃあ、おやすみなさい。』
せめて、とホテルの入口まで自分の辿った道を探し歩いてみるも、結局見つけられずに失意のまま眠るしかなかった。*
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[そういえば、とアポロを手に取る。 昨夜、キャンディから何か送られて来てたな、とメッセージを確認した。夜は疲れていたのか、部屋に付いてシャワーを浴びた後、直ぐに眠ってしまったのだ。
カフェからぽちぽちと返事を打った。]
(76) 2023/11/19(Sun) 13時半頃
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(一斉送信)
キャンディおはよ。昨夜は寝てしまってたよ。
僕は見かけなかったけど……サバゲーの他に何処行ったんだろ。
今日は地面見ながら歩いてみるね。*
前日:(キャンディへ個別送信)
『 そうそう、入り口付近に居た。
キミは目立つからな、覚えていたよ。
いや、るくあからキミみたいな友人のことは
聞いていなかった。
だから 驚いて、昨日は見てしまったんだが。
仲がよかったのかい? 』
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――前日
[キャンディ(敢えてこう呼ばせてもらおう)に メッセージを返したのは、前日の管理塔で。 キャンディの本名、るくあとの関係は おおよそ知っているが、 ――感情の問題は知らない、 それは己の領分ではない。
配信者キャンディという肩書について、 るくあから聞いたことも、残されたデータにも 記されてなかったから。*]
(77) 2023/11/19(Sun) 13時半頃
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――現在:銀の館
あァ、るくあの兄、灰羅だ。 まあ呼び方は何でもいいさ。
[>>67 調べでは己より少しばかり年上の男に、 おにーさんを自称するのは差し控えることにして。
年が近しい故の共通項だ、 懐かしい歌詞になぞらえた表現に>>68 僅か唇の端を上げる。]
(78) 2023/11/19(Sun) 13時半頃
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実在しない星?
[ミスか意図的なものか、眉を顰めて、 卯木の指の示す箇所を注視しようとして。 確かこの場所の辺りに――――過る思考と同時。
小さく硬い音が、暗い館内に響いた。 呼応するように、揺れとともに、 どこかから大きな音が鳴渡る。]
……何だ?
[地響きのような音と場所の座標で 何となくの推測はついた。]
(79) 2023/11/19(Sun) 13時半頃
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[しかし、こんな仕掛けは知らない。 行ってみようと、短く答えて。>>69]
地下迷宮にでもなってんのかね?
[アトラクションのひとつであるかのように 茶化した声を上げてみたが、 開いた床から地下へ続く階段が、 今の音で現れたのは明らかだ。>>70 ために、声音には幾らかの緊張を孕む。 随分勘のいい男だ、内心で抱きながら。*]
(80) 2023/11/19(Sun) 13時半頃
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朝はもとから得意ではない。
そして大学生は、長期休暇の最中だ。 高校時代から成長していない自分は、 サークル活動にも熱心ではない。>>0:37
したがって、早起きをする理由もなく。 そのままのそのそと、ベッドに戻ろうとして。
「 あ〜 …… 。 」
見覚えのない室内を、 生気のない瞳で見渡せば。 数回頭を揺らし、意識をゆっくり覚醒させて。 ようやく昨日から続く非日常を思い出す。
(81) 2023/11/19(Sun) 13時半頃
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「 そういえば、そうだった。 …… 流石に起きるか。 」
あと、5分したら。
(82) 2023/11/19(Sun) 13時半頃
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どうにか身支度をませ、朝食の席へ。 見知った顔があれば、会釈をして。 朝は食欲がないので、スムージーだけ注文した。
席につき、待ち時間にアポロを確認する。 お兄さんからの連絡はないようだ。>>51 なら「そのうち」ではないのだろう。 こちらも自由に過ごすことにした。
寝ぼけ眼のまま。 流れで、新着のメッセージまで目を通す。
(83) 2023/11/19(Sun) 14時頃
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「 …… 落とし物。 」
小さく呟いた瞬間。 給仕ロボットがスムージーを運んできた。>>56 すぐに意識はそちらに奪われる。
他のモナリザにはない派手なリボンが目を引いた。 ロボット界にもファッションリーダーが 存在するのだろうか?
至極、生産性のない思考を巡らせていたら。 ロボットのつるりとした機体から生えた突起物に 何か引っかかっているのに気付いた。
薄汚れた、灰色の …… 。
(84) 2023/11/19(Sun) 14時頃
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「 ゴミかな …… 。 ん? ゴミ? 」
あっ。
繋がる記憶に、小さく声を上げて。 咄嗟に手を伸ばすと、それを指先で摘み取った。
(85) 2023/11/19(Sun) 14時頃
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『 これ? 』
短い文章には、くすんだ色合いの
ほつれた糸の写真が添付されている。
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アポロで撮影した写真を、 個別ではなく全体メッセージで送信する。 発見情報なら全員に伝わった方が良いだろう。
ふぁあと欠伸を殺し、スムージーを飲み干すと。 そのまま緩慢な動作で席を立った。*
(86) 2023/11/19(Sun) 14時頃
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── 現在:銀の館 ──
では、灰羅さんとお呼びしましょう。 よろしくお願いいたします。
あと、今更となって恐縮ですが、 妹さん……ええっと、るくあさんのこと お悔やみ申し上げます。
[ 煙崎るくあのことは、ずっと名字で呼んでいたから、 卯木は一瞬、彼女の下の名前をど忘れしつつ、 煙崎灰羅に向かって小さく頭を下げた後、 ]
(87) 2023/11/19(Sun) 14時頃
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これは、あなたが犯人でないこと前提なのですが、 るくあさんの死因が心臓マヒのはずが いきなり殺されたと知って、 しかも犯人かもしれないと疑われるなど さぞ、心中穏やかでないことと思われます。
[ などと、眉根を寄せて 心から同情している表情を見せた裏で、
卯木は昨日抱いた疑問から>>1:158>>1:159 探りを入れるように言葉を紡いだけれど、 突然のハプニングに>>68>>69 会話は中断したかもしれない。 ]
(88) 2023/11/19(Sun) 14時頃
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[ 行ってみよう、という返事に>>80 卯木は首肯して、 二人揃って音が出た先へと足を進める。 ]
地下迷宮、ということは アトラクションの一環なのでしょうか。 それにしては、あの早見盤は 分かりづらい位置にありましたが……。
[ 煙崎灰羅の幾らかの緊張を孕んだ声音は、 こういうハプニングに対する反応としてはあり得るか と卯木は特に疑問には思わず、 ]
(89) 2023/11/19(Sun) 14時頃
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降りてみます?
[ 煙崎灰羅に尋ねながら、 卯木は階段へと足を進める。 制止されれば、一旦降りるのを止めただろうが、 特にそういったことがなければ、 そのまま階段を降りきるだろう。 ]*
(90) 2023/11/19(Sun) 14時頃
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―― むかしむかし ――
密星偲風が、祖母という人の元に 引き取られたのは生まれて間もなくのこと。 両親だった男と女の事故死によって。
元々養子として他家へ引き取られていた父だ。 その家の長男には既に後継もいて 血の繋がらない女児を家に置いたところで 利も少ないと見做されたのだろう。 息子だった男の死を知った祖母が引受を申し出るや 赤子の私は渋られることもなく返されたらしい。
誇り高く厳しい祖母だった。 礼儀作法に指先の所作ひとつを教え込まれ、 椅子から立ち上がる時の両足の立ち位置は 数センチの誤差を正されることもある。 お説教の決まり文句は『密星の娘であれば』……、 口を開けば 『家名を汚してはなりません』と続く。
(91) 2023/11/19(Sun) 14時頃
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家名、とは大げさなものだ。 密星という家は、昔に遡れば確かに、 旧家と呼ばれた家ではあるのだけれども 実はとうの昔に無くなっている。
団栗の背比べよりも ほんの少しだけ頭抜けていたために 当主が欲を出して潰れた家、その典型だった。 齢二十だった、当時まだ年若い祖母が 立ち行かなくなった家を継ぎ 手を尽くし細々と家を守りその地に在り続けたために 苗字だけ今に残っているというだけの。
損失の抵当として縁ある品々が持ち去られても。 たった二歳の一人息子を他家の養子に手放しても。 ひとり、またひとりと住み込みの手伝人が家を去り 広いばかりの家にひとりきりになっても。 なけなしの遺産によって衣食住だけは何とか 体裁を保っているようなうらぶれた有様でも、 土地と旧宅を売り払うことはなく。
(92) 2023/11/19(Sun) 14時頃
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そんな彼女が晩年に心血注いだのが孫の教育だった。 学校こそ通えたけれど、お友達はごく狭い範囲だけ 授業が終われば即帰宅、家庭教師が付ききりの生活。
外遊びなど以ての外、家にお招きしなさいと言われても 陰気な屋敷に誰を呼べるというのだろう。 薄暗い部屋を心許ない灯りが照らす がらんどうの空間に? 自然、おともだちとも距離を置いた。
家では常に、仕立ては良いがひどく型の古い 祖母の若い頃のワンピースを纏い 腰まで伸ばした絹髪には寝癖一つ許されない。
習い事といえば音楽、生け花、茶の湯、舞踊―― 彼女の言うところの『必要な教養』として 挙げられていたこれらは当然、 金銭事情で一つも叶うことはなくて 密かに安堵したことを、時折思い出す。
(93) 2023/11/19(Sun) 14時頃
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最低限の生活を送るための寝台と机。 身形を整える鏡台だけの部屋。 叩き割れない天窓の硝子。 幼いこどもがベッドに置くようなぬいぐるみも 飴玉や宝石のようにきらめくヘアゴムやピン止めも。 流行の雑誌も、娯楽漫画でさえも 私には無縁の、遠い世界のもの。
――― 真綿で首を絞めるような ゆるやかな軟禁の日々。
時代錯誤甚だしい、歪んだ教育は幾度となく 口さがない近隣の話題に上ったらしいが なにかがおかしいと気付くことは出来ても 説得する、逃げ出すことの出来るだけの土壌が 私には長らく与えられなかった。 無力な子供だったのだ。
(94) 2023/11/19(Sun) 14時頃
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いまや平均的な家庭にも満たない生活なのに 令嬢然として振舞うことを強いられる滑稽さ。 彼女の抱くものはもはや誇りではなく 手放せない過去への執着だ。
外側ばかりを取り繕いながら あなたのためにと繰り返しながら 本質は自分のために “お人形遊び” に興じる祖母の元で、
四角く切り取られた空をただひとり見上げ よく、命の意味を考えた。
――― 祖母の死によって、 操り人形の糸が離される 十八の秋まで、それは続いた。
(95) 2023/11/19(Sun) 14時頃
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[好きに生きていい などと、今際の言で言われても。 ただひとり放り出されたようなもので。
逃げ出して、それでも何とか世界にしがみついて そして幾年も時は巡り。 私は縁あって高校の保健室を仕事場にしている。 あの頃に比べたら、よほど心穏やかな日々。
走っても、笑い声を出しても、いいのだ。 髪に鋏を入れても、好きな服を着ても。 今しかない時間を楽しく生きてと、
春を謳歌する少年少女たちの輝きに微笑みながら、 時折、あの季節に置いて来てしまった十八歳の私を想う。**]
(96) 2023/11/19(Sun) 14時頃
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― 前日/観覧車 ―
[受付ロボットにアポロで手続きをして、観覧車に乗り込む。 綺羅さんが選んだのは、紫色の空に黄色い星が散りばめられているゴンドラで。
ゴンドラの動きは、ゆっくりではあるのだけれど、動いているものに乗り込むのは初めてだったから、 タイミングを測る間に行ってしまうのではと、少し焦りながらも勢いをつけて、なんとか乗り込んだ。]
[ゴンドラの外の景色、今まで見上げていた建物を、見下ろす形になって。 でも、まだ登り始めたところだったから、一番高い所>>15を想像して、そうですねって小さく頷いた。]
わわっ。
[ゴンドラが傾くと、目を丸くしたけれど。 綺羅さんが座り直すと、また、外の景色を眺めていて。 ふいに、問われた言葉>>16に。]
(97) 2023/11/19(Sun) 14時半頃
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……犯人の事を怖いと思うのは、 傷つけられたり、 殺されたりするかもしれないから、ですよね? あとは、犯人に仕立て上げられたり、騙されたり?
でも、私はどうなっても構わないから、 誰も怖くない、かな。
[そんな風に、答えた。**]
(98) 2023/11/19(Sun) 14時半頃
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――銀の館→地下
そりゃ降りるだろうよ。
[>>90 卯木の問いには一も二もなく頷いて。 空気の匂いだったり物音だったり、 一応は気にする素振りを見せはしたが、 目に見えた危険はないだろうと踏んでいた。 階段を降りきれば、人感センサーでライトが灯る。 そこには、馴染みのある造りの研究所施設が 残っていたことだろう。]
(99) 2023/11/19(Sun) 14時半頃
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それで、話の途中だったな、 ……俺が犯人ではないとすると、
そうだな、大切な妹が急死して、 妹の名を騙った手紙とともに、 突然、実は殺されたのだと告げられて、 容疑者のひとりに上がっている……と。
勿論、驚いちゃいるし、判らんことだらけさ。 しかし今は何といっても、真相を、 犯人を見つけ出さんことにはな。
アンタ、マスター、心当たりはあるか?
(100) 2023/11/19(Sun) 14時半頃
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[地上階のプラネタリウムよりも明るい室内では 表情も視認できる。 己の声には今も困惑や怒りといった感情は 乗っていないだろう。 軽忽な口ぶりは、卯木の疑念を晴らすものでは ないように思われたが。
それでも、昨日と然程変わらぬ様子で。*]
(101) 2023/11/19(Sun) 14時半頃
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― 2日目/朝 ―
[観覧車を降りた後は、綺羅さんとホテルまで一緒に歩いて、ロビーで分かれた。>>63]
[割り当てられた部屋で睡眠を取って。 朝、目を覚まして身支度をすると、食事は摂らずに遊園地の園内へ足を運んだ。**]
(102) 2023/11/19(Sun) 14時半頃
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──前日・観覧車──
[>>98自分はどうなっても構わないから、誰も怖くない。という答えは、これまでの彼女を見ていたら、半ば予想は出来ていたものだったけど。 ”そっかー。”とだけ呟いた後、しばし黙って、ゴンドラの外を見た。
園内を見下ろせば、宇宙を模した夜景はとても綺麗で、夜空にも満点の星。 観覧車とプラネタリウムを兼ねたような、贅沢な空間が出来上がっていた。
天辺まで上り切った時だろうか。 不意に、花火が上がる。 否、花火の動きをプログラミングされた、ドローンだった。]
わー、見て。きれい……
[花火の音がけたたましく鳴り響いた時に、 音に紛れて、小さな声で、ぽつり、と。]
(103) 2023/11/19(Sun) 14時半頃
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―― 2日目:ホテル605号室 ―
… 朝………
[アラームをかけるのも忘れて寝入ってしまったために 目覚めは何時もの時間よりも1時間遅かった。 自宅の小ぢんまりとしたマンションとは勝手が違ううえに ベッドがふかふかすぎて、知らない間に また寝直してしまったのかも知れない。
いくらふかふかでも、もう起きなければいけない。 仕事のない休日祝日に、観光ではなくただ寝るため 身体を癒すためだけに他所に泊るというのが ピンと来なくて長年不思議に思っていたのだけれど 今、やっと、その必要性を理解した気分。]
(104) 2023/11/19(Sun) 14時半頃
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────ごめん、犯人は、僕。
[呟いたけど、おそらく、雛子には聞こえなかっただろう。]
(105) 2023/11/19(Sun) 14時半頃
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[やがてゆっくりと降下する観覧車の中、会話は途切れて、黙って景色を見ていたけど、居心地の悪さは無かっただろう。 一番下に辿り着いて、雛子に手を貸しながらゴンドラを降りる。]
お腹もすいたし、ホテルに行って、ご飯食べよっか。 今日は出られそうもないし……。
[そうして、マップを見ながらホテルに辿り着いて。晩ご飯を食べた後は、部屋を別々に取って、そこで解散するだろう。]
観覧車付き合ってくれてありがと。楽しかった。 おやすみ。
[笑顔で手を振った。]**
(106) 2023/11/19(Sun) 14時半頃
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[寝台を降りて、身支度を整える。 アポロが淡く光り着信を示していたから、 まだ眠い目をしぱしぱしながら起動する。 返信にはすこし、考えつつ]
(107) 2023/11/19(Sun) 15時頃
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(煙崎さんへ個別送信)
おはようございます。
こちらこそ、昨日はありがとうございました。
私はあれから、坂理くんと中村さんにお会いしました。
坂理くんは、るくあさんとの関係性もあって
(きっとご存じですよね)その線も見ていたのですが
お話をしてみて、まず犯人ではないと感じました。
根っこがとても真面目な良い子なのだな、と。
中村さんは深くお話をしたわけではないのですが
るくあさんのことで、何だか
思うところがあるご様子に見えました。
でも、感じの良い方だったので、対話はしやすい方かなって。
これって、あなたがもうお二人に会っていたら
あまり重要ではない情報になってしまいますね。
そちらは、何か見つかりましたか?
……
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[その次の文章は、数文字入力して消した。 文字ではどうしても淡々とした印象になり 表現するのは難しいと感じて。
指をアポロ上で彷徨わせたものの、 ひとまず、そのまま送信を行う。]
(108) 2023/11/19(Sun) 15時頃
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[もう一つ届いていた全体メッセージは、 私はまだ出会っていない、しかし自己紹介での 印象強い人物からのものだった。 時間帯は夜だから、個人あてのメッセージよりも 先に届いていたのだろう。
大切なものを紛失してしまったらしい。 メッセージの主の動揺が伝わるような文面に 心配になって僅かに眉が下がった。]
(109) 2023/11/19(Sun) 15時頃
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(キャンディさんへ個別送信)
はじめまして、密星です。
早めに寝入ってしまって、気付くのも
お返事も今になってごめんなさい。
失くしもの、心配なことと思います。
昨日の園内でそういうものは見かけませんでしたけど、
今日も気を付けてみてみますね!
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[それも、少し後になって、 坂理くんからキャンディさんへ送られた 全体メッセージを見て、もしかして解決したかしら?と ほっと胸を撫で下ろすことができたのだけど。 *]
(110) 2023/11/19(Sun) 15時頃
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――翌朝/ホテル405号室――
アラームもセットせず、倒れるようにして掛布団の上で眠りこけていたら、随分朝寝坊してしまったようだ。 るくあが死んだとされてから、数ヵ月。日課だった登校の"見守り"は必要なくなったから、ゆっくりとキャンディの顔を作るため鏡と対面する。緑と紫のカラーコンタクト。地毛を隠すウィッグの、昨日給仕ロボにあげたリボンのスペースには、ガチャでゲットしたゆるい顔つきの地球クリップを留めて。
その時、『アポロ』に着信が。 眠気まなこを見開いて、マスカラを乾かしている最中だった。 まるで誰かの遺髪めいた見慣れたミサンガが、千切れることなく写った添附ファイル。
(111) 2023/11/19(Sun) 15時頃
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(坂理へ個人送信)
『そっ そ そ れ だ ―――― !!!!!🌟
見つけてくれてありがとう!!
感謝感激雨霰!!!!
どこに居るのかな、すぐ取りに行く!!
何ならホテルのフロントかロボの誰かに
預けておいて貰っても!!』
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──回想──
[大昔の女形役者は、日常生活でも女のように過ごしていたと言うが、現代では勿論そんな事もなく。綺羅之介も普通に暮らしていた。 とは言え端々の所作や口調に、研究を重ねた女性っぽさは滲む。学生時代ならもう少し気を付けていたかもしれないが、完全に役者としての生活を始めてからは、特に何かをセーブすることもなくなった。 ただ、女っぽいのはあくまで仕草や話し方だけ。肉体は鍛え抜かれて、一肌脱げば並みの男よりは余程筋肉質で逞しい。 リアルの己はとてもアンバランスで。舞台上で完全な女として生きている瞬間のほうが、人間として地に足が付いているようにすら思えた。 容姿に恵まれた役者だ。そういったことに誘われた経験が無いわけはなかったが、近付いてくる女性は当然、”中村綺羅之介”しか見ていない。そうして空っぽの内面のまま求めに応じて、何も得ずに終わる。『恋愛感情』を特定の誰かと交わしたことは一度も無い。
綺羅之介は、リアルの自分なんて別に居なくてもいいな、と常々感じていた。]
(112) 2023/11/19(Sun) 15時頃
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[LINEに登録されているファンの女の子たちからのメッセージ。人数はそう多くは無いが、インスタやXを眺める感覚で、皆の日常、綺羅への想いの籠った呟きをただ見ていた。彼女たちの熱量は、眩しい。それらが自分に向けられていることも意識出来ず、ただ、道端の綺麗な花を眺めるような眼差しで、淡々と視界に入れていた。
煙崎るくあは、長文こそ送ってこないが。 時折、気にかかる呟きを、ぽつり、と送って来る───。
----------キラ様 ----------私、…………し にたい
……何度目のメッセージで目にした一文だっただろうか? 自宅のベッドで横になっている時に、それを見て。
初めて。 返事をした。]
(113) 2023/11/19(Sun) 15時頃
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『しんじゃだめだよ? めっ。』
----------!! ---------お返事……!!
---------- ……ど うして?
[まさか、どうして?と聞き返されるとは思わなかった。いや、どんな返事を期待したのかと言われると、分からないのだが。ともかく、煙崎るくあのこの返しにより、メッセージを続けざるを得ない展開になってしまった。]
『うーん。死ぬの痛そうじゃない? それに、周りの人が悲しむよ? だからだめ。』
(114) 2023/11/19(Sun) 15時頃
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---------- ………
----------そうですね。
----------それでも……私。
[どうしてこんなこと、僕に向かって呟いたのだろう。 綺羅之介はたまたま……いや、自覚的に、致死量の毒物を所持している。具体的に使う予定を立てていたわけではなく、お守り替わりに。]
(115) 2023/11/19(Sun) 15時頃
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[そして、何かを書きかけては、迷って止めた。 まるで、友達の悩み相談に乗って、LINEをしているような感覚。どんな言葉を掛けたらいいのか、分からなくなる。ただ、己の周囲で、『死』を求める台詞を発した人を見たのは、初めてのことだった。───リアルでは。
綺羅之介は舞台の上で何度も死んでいる。自害したり、心中したり、殺されたり……。その疑似的な死を以て、虚構の中に閉じ込め、保たれていたものが。るくあのメッセージで、リアルに輪郭を帯びて来た。
───リアルで、しにたい。 こんな風に、口に出してくるひとがいるなんて。]
(116) 2023/11/19(Sun) 15時頃
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[どうしてそんなこと、僕に向かって呟いたのだろう。
返事をしないから、心を動かさないと思われていたのか
それとも、救済してくれる神様のように思っているのか
───君と同じようなことを 僕も考えているとは、思わなかったのかな。
渦巻くものは、とても文章にはならなくて。 僕は、そのLINEを打ち切ることにした。]
(117) 2023/11/19(Sun) 15時頃
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『……ま、今日は寝てしまおう? 夜は、考えごとをするには向かないんだって。 僕も寝るから。ねっ。
………そうだ。明日はオフだから、 どこかのブックカフェに行こうかな〜。 それじゃおやすみ。』
[少しの間の後にそう送って、やり取りを強制終了した。 煙崎るくあからは、いつものように礼儀正しい”おやすみなさい”が返ってきていただろうか。
そして彼女は、間違いなく明日、「あの」ブックカフェに来るだろう。 これは約束ではない。 僕は、今の気分を呟いただけだから───。]**
(118) 2023/11/19(Sun) 15時頃
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(一斉送信)
『ボクの落とし物を
気にかけてくれた人たち、ありがとう!
無事、捨てられず見つかったよ!!
お騒がせしちゃいました🙇
P.S.
キラ様には、下を向きながら歩くなんて
似合わないと思うボク』
坂理の返信が全体宛だったことに気付かぬまま、報告メールも打っておいた。
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急いでメイクを仕上げなければ! 慌てている時に限って、リップラインが歪んだり、ピアスを付け損なって床に這いつくばる破目に陥るのは何なのか。縺れる指を引っかけて、ラメを左手の甲にぶちまけたりしながら、昨日よりクオリティの低い顔面で、ホテルの部屋を飛び出して行く。 うっかり、厚底ブーツでなく室内用スリッパを履いたまま。*
(119) 2023/11/19(Sun) 15時半頃
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(朝方:密星へ個別送信)
『 おはようお嬢ちゃん。
坂理くんとは喋ったが、
中村とは話してはいないな。
思うところ?
……そうか。いや、ありがとうよ。
俺は顔馴染と会っていた。
雛子っていうんだが、いい子でね、
俺からは少しばかり疑いにくい。
今日はこれから卯木と会う予定だ。
銀の館っていうプラネタリウム。
何か、気になるものがあるらしい。 』
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――朝方
[密星に返信した後、 もう一度その文面を眺め首を傾げた。]
真面目な良い子……?
[人には様々な側面がある。 また、対峙する相手次第で異なる性質が 表れたり、引き出されたりもするんだろう。
中村――キラ様はるくあの好きな歌舞伎役者だが、 彼の立場から考えても親密な関係ではないと 捉えていた。 そのため、密星のメッセージの一節に 引っかかるものはあった。**]
(120) 2023/11/19(Sun) 15時半頃
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灰占道士 煙は、メモを貼った。
2023/11/19(Sun) 15時半頃
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― 前日/観覧車 ―
[私が返した言葉は、きっと、綺羅さんの想定通りだっただろう。 今まで何度も、同じ様な事を言っていたから。
一度は途切れた話。 私の答えが分かっているだろうに、改めて問われた意味とか。 いままで問われた言葉、行動を繋ぎ合わせていると、感じていた違和感は一つの答えに収束する。]
[頂上まで上り切ったところで、ドローンの、花火の演出があって>>102。 大きな音が鳴り響いた時、それに紛れこませる様に落とされた言葉は。>>105]
――……そう。 ――……どうして?
[瞼を閉じて、ぽつりと呟いた言葉は、きっと届かなかったのだろうけど。]
(121) 2023/11/19(Sun) 15時半頃
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灰占道士 煙は、メモを貼った。
2023/11/19(Sun) 15時半頃
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[私からの問いに返らない言葉は、届かなかったせいか、答えたくないからか。 そうしている内に、ゴンドラは地上へ着いて、手を貸してもらって降りた。]
[ホテルへ行ってご飯>>106というのには、小さく頷いて。 食事を摂った後、別れ際に。]
……こちらこそ、ありがとうございました。
――……何かあったら。 話したい事とか、 誰かと話したい、だけでも。連絡くださいね。
[そう、小さく笑んで。]
……私は、貴方が犯人でも、構わない。
[それは、何となく、先程言った理由とは違っていたかもしれないけれど。**]
(122) 2023/11/19(Sun) 15時半頃
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── 銀の館→地下 ──
分かりました。 では、行きましょうか。
[ 正直、地下に降りたい気持ちが大きかったから、 引き止められることがなくて良かったと 卯木は内心安堵しつつも、
階段を降りきった先、 ひとりでにライトが点灯し、 その場は地下とは思えないくらい 明るい空間となる。
テーマパークには似つかわしくない、 研究室の姿が目に入る。 ]
(123) 2023/11/19(Sun) 16時頃
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[ この場所がかつて病理研究所だったことは 軽く調べた程度では知っていたが、>>0:164 もしかしたら、この地下室に気づかずに テーマパークを建てたのか、
……いや、あの隠し階段は おそらくは人為的な仕掛けだろう。 だから、意図的にこの地下室を残したうえで、 地上にテーマパークを建てたのだろう。
でも、一体何のために? 卯木は疑問に思いながら、 煙崎灰羅の様子を眺めてみたが、 卯木には、彼の表情から 特に驚きや困惑の色は見えない。>>99>>101
卯木の中で、煙崎灰羅への疑惑が深まった。 ]
(124) 2023/11/19(Sun) 16時頃
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そうですか。なるほど。
灰羅さんは、犯人が見つかって その犯人が死んだら、 本当にこの島から出られると思いますか? 私は、顔も見せないこの招待主のことが どうにも信用できなくて……。
ただ、灰羅さんの立場からすると、 まずは真相が知りたいという気持ちは よく分かりますから。
(125) 2023/11/19(Sun) 16時頃
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[ 声音については 昨日のボイスメッセージと変化なく、>>101 この点では卯木の疑念が消えることはないが、 一日経った後だから、 幾分落ち着いた可能性はある。
ただ、今は 卯木からは煙崎灰羅が 勝手知ったる態度のように見えることの方が 気になっていた。 ]
(126) 2023/11/19(Sun) 16時頃
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心当たりは、そうですね……。 るくあさんが言っていたことで 気になっていることといえば、 『恋人はお供えできない』といったブラックジョークや、 『生と死の境界』についての質問でしょうか。
灰羅さんから見たるくあさんは、 こういった話をしそうだとか思います?
[ 従弟の事故のことは伏せつつも、 卯木の心当たりについては、>>0:19>>0:216 簡単に説明した。 ]
(127) 2023/11/19(Sun) 16時頃
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[ そして、卯木には事件のこととは別に 煙崎兄妹に身寄りが少なかったらしいという 話を聞いてから、>>1:288 どこか思うところがあった。
たしかに、煙崎灰羅には怪しい点はある。 ありはするのだが、 まだ、それは確定ではなく、 シュレーディンガーの猫の状態なのだ。
だから、今ならば自分の心を離れさせずに 彼と会話できる気がした。>>0:218
だから── ]
(128) 2023/11/19(Sun) 16時頃
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ねえ、灰羅さん。 これは、兎坂庵の店長の言葉でなく、 卯木 宙太という一人の人間からの言葉と 思ってほしいのだけど、
[ それまでの兎坂庵での営業用の口調から、 普段知り合いと話すときのような フランクな話し方に変えながら、 ]
(129) 2023/11/19(Sun) 16時頃
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僕から見たるくあさんは、とても幸せそうに見えた。 もちろん、実際がどうだったかは、 るくあさんにしか分からないけれど。
でも、るくあさんが見せてくれた笑顔が もし本物だったなら、 それは周りの人たちのおかげで、 特に灰羅さんの力が大きかったんじゃないかなって 僕は思うんだ。
(130) 2023/11/19(Sun) 16時頃
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きっと、灰羅さんは 僕より素敵なお兄ちゃんだったんだろうね。
[ 従弟を思いつつ、つい小さく零れだした独り言は 彼の耳に入ったかは分からないけれど。 ]
(131) 2023/11/19(Sun) 16時頃
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だから、灰羅さんが今までしてきた努力は 灰羅さん自身がちゃんと認めてあげてほしいなって 僕は思うよ。
灰羅さんが「るくあさんが生きていたら、 こんな人生を送ってほしい」と思っているように、 きっと、るくあさんも灰羅さんに対して 同じようなことを思っていると、僕は思うから。
[ ありったけの本音を込めて話してみたが、 はたして、煙崎灰羅には 卯木の言葉は届いたか。>>0:217>>0:218 ]
(132) 2023/11/19(Sun) 16時頃
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[ そうこう話しながら足を進めているうちに おそらく二人は何かの部屋の扉の前に たどり着いただろう。
扉を開くと、どうやら仮眠室のようだが、 簡易ベッドの枕元に、 何かノートのようなものがあるのを見える。
中を覗いてみようかと、 卯木はノートへと近づき手を伸ばしてみた。 ]**
(133) 2023/11/19(Sun) 16時頃
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こんにちは。真面目な良い子です。
ホテルの廊下を歩いている最中。 二文字で終わらせた自分が申し訳ないほど、 熱量のこもった返信が届いた。 文章の向こうから伝わる圧。
よほど思い入れがあるのだろう。 自身の人生に欠けている存在を見出し、 意識の中に、若干の羨望を感じながら。
(134) 2023/11/19(Sun) 16時頃
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『 リボンの似合うモナリザが、
大事に預かっていてくれていたよ。
礼なら彼女(?)にどうぞ。
了解。
なら、フロントに預けておこう。 』
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今度は個別に返信を送る。
面識のない相手。 それが女性であれば、どうしても警戒心が勝る。
一目惚れされるのは避けたい。 いらぬ心配とは知らぬまま。>>1:54
落とし物は随分年季が入っているようだ。 壊さぬように意識しながら、 フロントへと運んでいる途中。
自己紹介写真と若干印象が異なるが、 十分に華やかな女性が、ぱたぱたと廊下を叩きながら 前方から駆けて来るのが見えた。*>>119
(135) 2023/11/19(Sun) 16時頃
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――回想/黒須???――
中学校で報道部に所属していたのは、意外と性に合っていた。一人で家にはなるべく居たくない、さりとて休日に遠征試合等で、両親を送迎で煩わせるような運動部や吹奏楽部には入れない。 報道部は、お昼休みに放送室から校内情報番組を流すこと、体育館の舞台の照明装置や裏方担当、毎月の校内新聞の発行などが主な活動内容だった。僕が選んだのは、校内新聞用の写真や、新入生募集用の学校案内、部活紹介等の短い動画を撮影する係。 どうせ僕が写っていたところで、誰が喜ぶわけでもないし、自分が撮られる側でないことに逆に安堵したり。存在感の薄さも幸いして、いつ撮られたのか分からないような自然なスナップ写真は、評判も悪くなかった。
煙崎るくあと出会った日から、写真に、映像に、彼女の姿が増えていった。
カメラ係という大義名分で、新聞や動画の素材集めのフリをしつつ、ファインダーは執拗に彼女だけを追っていた。自分用に、るくあのデータを拝借することもあった。
(136) 2023/11/19(Sun) 16時頃
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思春期だったから、僕はそれを"恋愛感情"だと信じて疑わなかったけれど、どちらかというと親鳥を慕う雛の刷りこみ現象(インプリンティング)に近かったのかも知れない。僕の世界に、初めて彩りを与えてくれたひと。日本人の例に漏れず無心論者の僕だけど、苦しい時に救済を求める対象を神と呼ぶなら、僕にとってそれはるくあで、僕は彼女に縋ったのだ。
他の誰でもない、キミに見つけて、認めて貰いたかった。 いつも群衆に埋没して"その他大勢"にしかなれない、 誰も覚えず気にも留めない、希薄な"僕"の存在を。*
(137) 2023/11/19(Sun) 16時頃
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バタバタバタバタ!! 騒がしい見た目の人影がエレベーターから飛び出すと、可能な限り大股で足音も騒がしく廊下を駆け抜ける。
「あああぁ!! 居た、坂理ってキミだろ、
そ こ へ 直 れ っっっっ!!!!!!」
勢い余って彼を通り過ぎてから、キキーっと急ブレーキをかけて180度Uターン。ぜぇはぁと肩を大きく上下させながら、酸素を吸って吐いて吐いて絞り出すように。
「ごっ、ごめん、 口が、 滑った、 えと、
ソレ、見つけて、 くれて、 あり、 がとっ……ぜぃ。」
両手を膝に置いた前傾姿勢で、顔だけは真っ直ぐ彼の手の内の落とし物に向けていた。*
(138) 2023/11/19(Sun) 16時頃
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― 2日目/園内のどこか ―
[ロボットの姿しか見えない園内を、一人、歩く。 ふと、アポロに視線を落とすと、キャンディさんが落とし物をした事と、それが見つかった事を同時に知る。]
[少し考える間の後、メッセージを送ってみた。]
(139) 2023/11/19(Sun) 16時半頃
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(綺羅さんへ個別送信)
今、どこに居ますか?
気になる乗り物を見つけたので、今日も一緒にどうかなって思って。
良かったら、気が向いた時にメッセージをください。
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[昨夜観覧車で聞こえた言葉と、私が考えている事を書いて、送ろうかと思ったけれど。 私達をここに招待した人は、個別メッセージも読めるんじゃないかなって思うから、会って直接話しをするべきだろうと。
気になる乗り物なんて無いけれど、 自然な内容に見える様に、そんな風に書いて送信をした。**]
(140) 2023/11/19(Sun) 16時半頃
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「 うっっわっっっ。 」
こちらを視認した途端。 ぎゅいん、加速度を増した姿は、 アクセルを踏み込んだような錯覚を抱く。 煌びやかな影は、予測より数秒早く 懐まで飛び込んできて。 …… そのまま通り過ぎ、やがて戻ってきた。
怒涛の一連に、 寝ぼけていた意識が完全に覚醒する。 この様子だと、送ったメッセージは読めていないだろう。
(141) 2023/11/19(Sun) 16時半頃
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「 はい、これ。 大切なものなんだろう。
無くさずにすんでよかった。 」
煌びやかなラメが縁取る眼差しは、 一心に、落とし物へと注がれて。 こちらの顔面事情など眼中になさそうだ。 それに幾分か安心した心持ちで。
彼女の呼吸が落ち着いた頃を見計らい。 爪の先まで整えられた手の平へ、目的の物を手渡す。
坂里だと認識しているのは。 アポロには顔写真を掲示している者が多いため、 消去法だと判断している。*
(142) 2023/11/19(Sun) 16時半頃
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(煙崎さんへ個別送信)
『 いいえ、犯人捜しの
情報になればよいのですけど。
雛子さん…、海透さんですね。
私はお会いできていないんです。
でも、心に留めておきますね。
プラネタリウム…… に、
気になるもの………? 何かしら。
私では見当もつきませんが、
お二人ともお気をつけて。 』
|
[気を付けて そんな風に書いたのは 犯人だという疑いには変わりなかったためと。 卯木店長からそのように呼び出す違和感、また、 遊びに行くというわけでもなさそうという感触から。 なにかわかったら―― と、 定型文のように書きかけて。 接触があったのならいい機会かと、 もうひとつ、時間を置いて送信した。]
(143) 2023/11/19(Sun) 17時頃
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『 さっきはお伝えしなかったのですけど、
もうひとつだけ、
(消去)
気になることがあって。
お伝えしたいことも。
お時間空きましたら、どこでもいいので、
5分、10分、お会いできませんか。 **』
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――ホテル廊下――
必死すぎて取り繕えない顔には、『よりにもよって、コイツに拾われるなんて』と書いてある。身に覚えのない剥き出しの敵意を隠そうとしない相手に、あくまで優しくソツない対応の坂理のイケメンぷりときたら。完全な敗北感に打ちのめされた惨めな敗者は、それでも心底ホッとしたように、自分の手元に戻ってきた宝物を崩さないよう胸に抱いた。
「……ほんとに助かった。 不本意だけど感謝してる。
だってこれは、るくあのか、――っ かか形見、みたいなものだから!」
髪、と言いかけて慌てて誤魔化しつつ、嫌々頭を下げる。すっかり色褪せ捩れほつれた紐束を通す左手は、ラメでやたら綺羅綺羅しい。
(144) 2023/11/19(Sun) 17時頃
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目の前の相手は失せ物取得の恩人ではあるが、やっぱりどうにも透かした顔がいけ好かない。ちょっと驚かせてやろう、くらいの出来心が過って、神妙な声音で問うてみる。
「ところで、
……るくあを殺したのはボクだ、って言ったら
キミはどうする?」**
(145) 2023/11/19(Sun) 17時頃
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──回想・ある日のカフェ──
[中村綺羅之助は、ファンの女の子と個人的に会うことはない。 煙崎るくあと会ったのも、カフェで遭遇した1回きり。
そう。今日ここに来ているのは、中村綺羅之介ではない。]
歌川綺羅。 僕の本名。……今日、君と会ってるのは、歌川。いいね?
[そう言ってそっと人差し指を唇に当てると、煙崎るくあは頷いた。 仄暗いブックカフェの片隅、壁に向かってお話しできるカウンター席に並んで座って。彼女は心なしか、とてもおしゃれをして来ている気がする。約束したわけじゃないけど、これってデートに入るのかな? 僕は紅茶を、彼女はほうじ茶を飲みつつ、少し雑談をした。 舞台の話なんかじゃなくて、僕の学生時代の話とか。ほんとうに一般的な雑談。
どれほど話をしても、 僕には、彼女が死にたい理由が分からなかった。]
(146) 2023/11/19(Sun) 17時半頃
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───君から見たら、僕は幸せそうに見える?
[確か煙崎るくあは、わからない、と答えただろうか。]
そうだね。他人のことなんて、わからない……。
だから、君に届く言葉が、君に必要なものが何なのか、僕にも分からなくて。 ──だから。
[カウンターの下で、そっと彼女の手を取った。 そうして、自分の手の中にあった包みを静かに握らせて、彼女の細い指が閉じるように、両の手を上から重ねた。傍から見れば口説いているようにしか見えなかっただろう。 彼女の耳元に唇を寄せて、息声で囁く。]
───僕のお守り、あげるよ。
(147) 2023/11/19(Sun) 17時半頃
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死にたいんでしょ?
これがあれば、いつでも死ねる。 そういうお守り………。
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(148) 2023/11/19(Sun) 17時半頃
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[静かにそれを受け取った煙崎るくあの眼の色は、なんとも言えない光を帯びていた。 彼女は、綺羅を、やはり神様だと感じただろうか。 それとも悪魔に見えただろうか。 推しに引導を渡された? 僕は何も、死ねと言っているわけじゃない。]
要らなくなったら僕に返してね。
それ……昔の悪い友達経由で手に入れたものだから ひとつしかないんだ。
(149) 2023/11/19(Sun) 17時半頃
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[ひとつしかない、死への鍵。 それを彼女が、この僕、綺羅之介に返すことがあるとは……思っていなかったけれど。
彼女が大人の女性であれば他にも何か、ひと押しするための行動を付け足したかもしれないが………高校生だ。僕たちは清らかな秘密をひとつ共有するにとどまった。
僕は彼女が、仲間だと感じた。 中村綺羅之介ではなく、歌川姓の僕。
きっかけさえあれば きっと この世から飛び立てる。]*
(150) 2023/11/19(Sun) 17時半頃
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(一斉送信)
キャンディの落とし物見つかったんだね、良かったーー!!
みんな上を向いて歩けるね👍
(個別送信→雛子ちゃん)
うん?今はカフェでモーニング食べてたよ。
気になる乗り物?いこいこ!
その前にちょっと僕、レンタル衣装屋で自分の服とスマホ回収してから向かうね。中央カフェあたりで待ち合わせでいい?
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――地下研究室
その疑念はもっともだ。 犯人が死んだとして、 こんな大掛かりで莫迦げたことをするヤツが 素直に俺たちを解放するのか?
犯人もだが、どこかに潜んでるだろう招待主を 引き摺りだす必要も――ある、と思うよ。
[>>125 信用できないと口にする卯木には もっともらしく頷いてみせた。]
(151) 2023/11/19(Sun) 18時頃
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[しかし今、この相手に己がその招待主だと 明かすわけにはいくまい。 腕っぷしまでは判らないが、己より上背があって、 敏く、まともな思考の組み立てのできる男だ。 捕えられでもしたら元も子もなくなってしまう。]
(152) 2023/11/19(Sun) 18時頃
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……そういや、あったな。 生と死の境界。 正確なフレーズは覚えちゃいないが、 そんなことは言っていた。
あの年頃の、娘の言う話は、 俺には理解できんことが多い。
[ブラックジョークに心当たりはなかったが、>>127 もうひとつの話題は印象深かったため>>1:99 その横顔とともに記憶に残っていた。]
(153) 2023/11/19(Sun) 18時頃
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[思考に沈もうとしていた意識は、 不意に砕けたものとなった卯木の口調で 浮上する。>>129 慰めや鼓舞というより、それは男の吐露に思えた。 穏やかな声音に虚偽の響きが含まれていないか、 それを探ろうとすることすら、引け目を感じるような 真摯さを伴って。]
(154) 2023/11/19(Sun) 18時頃
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まあ……あれに対しては 偽りなく向き合ってきたつもりではある。
なあ……、努力ってのは、 それが善き行いに対して払われるものじゃなくとも 肯定できると思うか?
[卯木の前提に照らし合わせれば、 己は『生きている』カウントから外れた相手に なるのではないか。 何といっても会ったばかりの、 互いの事情も理解していない相手に。]
(155) 2023/11/19(Sun) 18時頃
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何てな、 アンタがるくあと、 るくあだけじゃなく俺にまで 真面目に向き合おうとしてんのは感じたよ。
あいつも、アンタと話してる時間は 実りあるものだったんだろうと思う。 [そんな言葉で区切りをつけるように。 応えられるかどうかは別としてもだ。
開かれた扉の先に足を踏み入れる。>>133 卯木が一冊のノートに手を伸ばす間、 室内に視線を彷徨わせた。*]
(156) 2023/11/19(Sun) 18時頃
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──現在・カフェ──
[紅茶の残りを飲み干したあたりで、雛子からの個人メッセージが入ったので、ぽちりと返信を送って。
廊下で何やらやり取りをしているキャンディと坂理を見かけたら、ひらひらと笑顔で手を振ってその場を去るだろう。]*
(157) 2023/11/19(Sun) 18時頃
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(綺羅さんへ個別送信)
ありがとうございます。
中央カフェで待ってますね。
私、朝食を食べながら待っているので。
ゆっくり来ていただければ。
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■過日:ブックカフェ
「 キ……歌川、さん 」
>>146 人差し指の合図にゆっくり頷く。 昨日一方通行だと思っていたLINEに返事が来て。 私の呟きは窘められた。 優しい人。いえ、殆どの人が 同じ言葉を唱えたかもしれないけれど。
>>118 彼のメッセージの意味を 取り違えることはない。 それでも、輝かしい姿が現れるまで 私の心臓は張り裂けそうだった。
…………いいえ、今も。
(158) 2023/11/19(Sun) 18時頃
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…………いいえ、今も。
「 幸せならいいなと、思います 」
何てことない雑談のあとの問いに。>>147 だって、私は私のことも判らないのに。 それから、彼は私に御守りをくれたのだ。
(159) 2023/11/19(Sun) 18時頃
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― 中央カフェ ―
[急がなくていい旨を伝えようとしたら、丁度、朝食を摂っていなかった事を思い出したので、 そう返信をしてから、中央カフェへ向かう。]
[サンドイッチと紅茶を頼むと、食べながらアポロを操作して、アトラクション一覧を眺める。 人に話を聞かれにくい場所、どこがいいかな。**]
(160) 2023/11/19(Sun) 18時頃
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宝物を取り戻し。 周囲に目を向ける余裕も取り戻したのか。 ようやく向けられた表情からは、 どこか歪な印象を受ける。
メイクの乱れに気付いたわけではない。>>119 あいにく、顔を飾るための知識は持ちえず、 そういうものなのだろうと安易に受け入れる側だ。
ならば原因は、浮かんだ表情の方。
「 不本意? 」
首を軽く傾げる。 自分の運んだ物が、誰の何かを知れば、 透かした表情を貫くのは難しかっただろうが。>>144
(161) 2023/11/19(Sun) 18時頃
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「 ありがとう。 私、今 とっても しあわせ 」 **
(162) 2023/11/19(Sun) 18時頃
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実際に取られた手段は、別の言葉。>>145
「 君が煙崎さんを? そうだな。 とりあえず、殺した理由を聞くかな。 殺意に結び付く感情の苗床を教えてほしい。
ちょうど彼女のことを。 知りたいと思っていたところなんだ。 」
…… 裏を返せば。>>1:88 告発も、断罪も。 下すのは己の役目ではない表明、暗に示した後。
(163) 2023/11/19(Sun) 18時頃
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「 ところで。 俺のことは殺さなくていいの?黒須さん。 」
(164) 2023/11/19(Sun) 18時頃
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根拠はなかった。 蜜星教諭の時と同様。 話下手の悪癖が出たに過ぎない。>>1:242
己の奥底に残る罪悪感と。>>35 彼女の言った「不本意」を、 たいそう意地が悪く解釈して。
最後に、いつしか煙崎るくあが、 『大切な存在だ』と言っていた名前。>>0:174
来ていないわけがないと、思考の末に添えたなら。 まるで化粧の裏の素顔を見通すように 柔らかく微笑んで見せた。**
(165) 2023/11/19(Sun) 18時頃
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[仮眠室らしき部屋に他に見るものは ないように見受けられた。]
ノートに気になることでもあったかい。
[尋ねはしたものの、たいして期待していない。 別の場所を見てみようかと思案しながら、 アポロに手を伸ばす。]
(166) 2023/11/19(Sun) 18時半頃
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(密星へ個別送信)
『 地下に続く仕掛けと地下室があった。
気になること?
判った、ここ出たら連絡する。 』
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[密星にメッセージを返す。 プラネタリウムの仕掛け以外にも ギミックが隠されているのか。 ここに集められた誰かに関する疑問か。
文面だけだと伝わりづらいものもある。 壁に凭れて、実在しない星のことを ぼんやりと考える。**]
(167) 2023/11/19(Sun) 18時半頃
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手を振るその人のことを、俺は知らない。 仮に、彼が何をしたかを知っていても。>>105 こちらのスタンスに変わりはないだろう。>>163
相手が目上だという理由で。 ぺこり。素直に顔を下げて見送るだけ。
縁もゆかりも因縁もない相手。 ただ、恐ろしいほど整った人だとは思った。
(168) 2023/11/19(Sun) 18時半頃
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自分の顔は、あくまで異性受けが良いに留まる。 告白されるということは、 同じ生き物だと認識されていること。
だが先程の彼の美しすぎる、老若男女を魅了する相貌は、 時に畏怖すら感じさせるだろう。 己の容貌ですら、嫌気がさすというのに。
そんな「天賦」を授けられて。 果たしてまっとうに生きていられるんだろうか?
(169) 2023/11/19(Sun) 18時半頃
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「 …… お気の毒に。 」
向けた言葉はただ一言。
去り行く背を見送ることはせず。 そのまま、ふっと睫毛を伏せた。**
(170) 2023/11/19(Sun) 18時半頃
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灰占道士 煙は、メモを貼った。
2023/11/19(Sun) 18時半頃
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………
[朝食を摂っていた時は1人、2人招待客と思しき姿を見かけた。 もっとも、会釈程度>>71で終わってそれ以上特に会話を交わすことはなかった。 昨日は確かサングラスをかけた写真を自己紹介のメッセージに合わせてだろうか。坂理君とはまた違う種類で顔が良い。
とは言え…どういう関係だろう。聞いてみれば早かったのだけれど、機会を逸したというやつだ。]
さて…
[急ぐ用事も全くない。 コーヒーを飲み終わり、端末を開いて短いメッセージを打ち込んだ。]
(171) 2023/11/19(Sun) 19時頃
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(密星さんへ個別送信)
『 初めまして。昨日こちらで紹介させていただいた
菊水と言います。
煙崎さんの中学校時代の担任をしていました。
密星さんは高校時代の養護教諭だったと聞いています。
だからというわけでもないのですが…
おそらくあなたが一番良いだろうと。』
『特に急ぎの用事ではありませんので、
そちらのご都合のつくときで結構です。
すぐに…10分もかからない話なのですが、
一つだけ確認したい事があります。
なるべく公的な場所にお勤めの方に確認したい事ですので…
お時間ある時で全く構いません。
ご都合の良い時に連絡をいただければと。』
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「さて……
メッセージを打ち終わる。 モーニングの場には、今のところ私しかいないし、 そろそろモーニングという時間でもない。 コーヒーを一杯追加して、席を発った。
「海水を引いての遊覧船みたいなのがあるんだったっけ。 そういうのに乗ってゆったりするのも…悪くないかも。」
犯人探し、か。それもしないといけない事はわかっているが、 ひとまず大きな疑問を片付けてからの方がいいかもしれない。 少し頭を空にした方がまとまってくるものもあるだろうというのが、当面の結論だった*
(172) 2023/11/19(Sun) 19時頃
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──回想・ある日のカフェ──
[───”とっても しあわせ”
>>162 その言葉を受けて、綺羅も目を細めて微笑んだ。 そう言って貰えて、嬉しかった。]
…僕と君はきっといつか、同じところで会えるね。
[それは、本心から。]
(173) 2023/11/19(Sun) 19時半頃
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[───その夜は、おやすみなさいをやり取りしたけれど。
……いつの間にか煙崎るくあからのメッセージは途絶え
………ある日、TVのニュースを聞いた付き人が、僕の楽屋に駆け込んでくることになる。
自分が”犯人”だと自覚したのは、この島に来てからだ。
だけど、罪悪感や絶望感は不思議なほど湧いてこなかった。それよりも………いや。 ……無関係に巻き込まれている、他の招待客には申し訳ないなと思うが。]
(174) 2023/11/19(Sun) 19時半頃
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[自分の命に執着はないけれど、この孤島で内密に殺されて処理されることは避けたかった。 それならば自ら出頭する方がよい。]
……脱出したいからって、他の人を犯人に仕立て上げるなんてのは絶対ナシかな。
[彼女の死は、成し遂げた、大切なこと。 まるで、手柄でもあるような錯覚があった。]
どうしたら穏便に出られるものかしらね……。*
(175) 2023/11/19(Sun) 19時半頃
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― 中央カフェ ―
[少し手間ではあったが、一度レンタル屋で自分の服とスマホ、サングラスを回収した後、ホテルの自室に置きに戻って。 雛子の待つ中央カフェには、昨日と同じレンタル衣装のままの派手な出で立ちで現れた。 サンドイッチを食べている雛子を視認すると、ひらひらと手を振る。]
ごめんね、お待たせ。 食べたら行こうか、雛子ちゃんの乗りたいやつ。**
(176) 2023/11/19(Sun) 19時半頃
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[サンドイッチの最後の一口を口に入れた所で、綺羅さんの姿>>176が見えたので、小さく手を振って。]
……呼び出してしまって、すみません。 ……服、着替えなかったんですね。
[レンタル衣装に寄ると言っていたので、最初の服装で来ると思ったのだけれど、観覧車の時と同じだったのでそう言って。]
……これか、これにしようと思うんですけど。
[指さした内のひとつは、湖の上を自動のゴンドラに乗って移動する、『ミルキィウェイ』というアトラクション。 地上から離れてしまえば、人に話を聞かれる可能性は低いと思うのだけれど。 そのアトラクションは夜になると、湖に無数の小さな光が灯り、あたかも銀河の川をゴンドラで渡っている様になるというコンセプトのもので。
もう一つは、『宇宙エレベーター』という名の、広い園内を歩かずに移動できるというだけの乗り物。 チューブ状に張り巡らされた中を、箱が横移動するだけで、アトラクションとも呼べないけれど。 距離も長いし、密室なので、秘密の話をするには丁度良い。]
(177) 2023/11/19(Sun) 20時半頃
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……やっぱり、こっちかな。
[指さしたのは、『ミルキィウェイ』というゴンドラの方。 『宇宙エレベーター』は、密閉された空間で、周囲に聞かれたり見られたりする心配は低そうだけれど。 故障や何かトラブルが起きた時のために、カメラや通信機器が備えられている可能性が高い様に思う。
話す内容を考えると、注意のし過ぎという事は無いと思う。 犯人が死なないと出られない、と言われている状況では。]
行きましょうか。
[そう言うと、残った紅茶を飲み干して、席を立った。]
(178) 2023/11/19(Sun) 20時半頃
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― ゴンドラ/ミルキィウェイ ―
[入口で受付をしてゴンドラに乗り込むと、念のため、カメラや録音機器が無いかを確認してから席に着く。]
[ゴンドラが岸辺を離れると、湖の上、緩やかな風に僅か髪を靡かせて。]
……やっぱりこのアトラクション、 夜の方が良いかもしれませんね。
[なんて、小さく笑った後。]
(179) 2023/11/19(Sun) 20時半頃
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……昨日、観覧車の頂上で、 綺羅さんの声、聞こえてしまったので、 改めて聞きたいと思って。
なんで?っていうのが、ひとつと。 死なないと出られないって言ってましたけど、 どうするつもりですか?っていうこと。
綺羅さんは、死ぬつもりなのか。 誰かを、私を、犯人にするか。 それとも、別の方法で出るつもりなのか。
……無理にとは、言わないですけど。 教えてもらえる事があれば、聞きたいと思って。
[そう言うと、反応を待って口を閉じた。*]
(180) 2023/11/19(Sun) 20時半頃
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── 現在:地下研究室 ──
そうですよね。 たとえ無実の人間であっても 素直に解放する確証なんてないですし。
だから、私は銀の館が怪しいかと思って、 色々と調べていたのですよ。
無理やり引きずり出せなくとも 何か招待主の秘密を握ることができれば、 交渉材料にでも使えないかと思って。
[ 卯木が持っていた疑念に対して 肯定されれば、>>151 自身が銀の館に来たがっていた理由を加える。 ]
(181) 2023/11/19(Sun) 21時頃
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[ 交渉といっても、脅しの材料にするとか そういったことをするつもりはなく。
どちらかといえば、 現在主導権を握っている招待主に対して、 意趣返しをしたい、程度の考えだったが、 それが煙崎灰羅にうまく伝わったかは分からない。 ]
(182) 2023/11/19(Sun) 21時頃
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そうですね。 思春期は色々と悩みが尽きないので そういった小難しいことを 考えてしまうのかもしれませんが。
灰羅さんにも同じ話をしたのなら、 犯人につながるような 重要な話でもなかったのかもしれませんね。
まあ、一介の喫茶店の店長に話せる内容など、 そう大した内容でもないのでしょうが。
[ 心当たりがあるような反応には、>>153 卯木は同意するように一つ頷いた。 ]
(183) 2023/11/19(Sun) 21時頃
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そうだね。 僕個人の意見としては、 それが僕にとっての悪い行動だったなら、 努力と認めるのは難しいかもしれない。
でも……
[ 努力として肯定できるかについて問われれば、>>155 自分の中の許容範囲について話しながらも、>>0:218 少しだけ言いづらそうに口ごもった後、 ]
(184) 2023/11/19(Sun) 21時頃
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行動の善悪は関係なく、 誰かのために想うことは愛だと思う。
だから、君の努力が 善くない行いに対して払われたものだったとしても、 それが、真にるくあさんを想っての行動だったなら、 そこに愛はあった、と僕は思うよ。
[ 愛があれば 何でも受け入れるというわけでもないけれど、 少なくとも頭ごなしに否定する気も起きない。
その後、冗談めかしたように 言葉を付け加えたけれど、>>156 なんとなく彼の努力がどういったものかは、 推し量ることはできた。 ]
(185) 2023/11/19(Sun) 21時頃
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僕とるくあさんとは、 ただの喫茶店の店長とお客様のままだったよ。
深い話はしたことがあったし、 そこに僕の本音が混ざったこともあったけれど、 最終的には模範的な大人の回答をするに 留めていた。
むしろ、生前のるくあさんに向き合えなかったから、 その罪滅ぼしで、君と向き合おうと思ったのかな。
[ 苦笑を零しつつも、 仮眠室らしき部屋に入るくらいには、 この話は途切れただろうか。 ]
(186) 2023/11/19(Sun) 21時頃
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[ プライベートモードの口調で話していたからだろうか。
「自分も従弟のことを愛していた」 なんて、一瞬でも過去の自分を許そうとしたことに 卯木は「何をバカなことを考えているんだ」と 心の中で苦みが広がった。 ]
(187) 2023/11/19(Sun) 21時頃
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[ 簡易ベッドの枕元にあるノートを拾う。>>133 パラパラとめくると、 そこに煙崎るくあの名前が書かれていて、 どういった内容だろうと 興味深く読み進めていた卯木であったが、 ]
なんだ、これ……
[ 尋ねられたことにも気づかず、>>166 ぽつりと一言零した後、卯木は固まってしまった。
ノートに書かれていたのは日記のようなもので 日付はおそらく、 このテーマパークの建設準備が始まる 少し前から始まっているようだが── ]
(188) 2023/11/19(Sun) 21時頃
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[ 文面を読む限り、 この日記の作者は研究者のようだが 特に実験記録のようなものは 書かれていないようだが、 関係者にしか分からない隠語は もしかしたら使われているかもしれない。
しかし、それ以上に気になるのは、 煙崎るくあを崇拝視でもしているような文面が ところどころに散見され、 それどころか、この研究員以外の人間も まるで煙崎るくあの配下に置かれることを 喜んでいるかのような内容も見られる。
さらに── ]
(189) 2023/11/19(Sun) 21時頃
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……煙崎さんが遊園地で遊びたかったから、 ここが遊園地になった?
[ 『煙崎るくあが よく「宇宙みたいな遊園地に行きたい」と 言っているから、 この研究所は遊園地にすべきだ』 という内容の文面を見て、 卯木は理解が追い付かなくて、 思わず片手で額に手を当てる。
つまり、煙崎るくあは研究員たちを手玉に取って 研究所を閉鎖に追い込んだのだろうか。 しかし、実際に話した限りで、 そんな悪女っぽい子には思えなかったが。 ]
(190) 2023/11/19(Sun) 21時頃
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[ 考えてみても、さっぱり分からないまま。
しかし、集中力が思考リソースのみに割かれれば、 ノートを掴んだ片手はおろそかになり、 卯木は思わずノートを取り落とし、 仮眠室の床に叩き落されたノートが バサリと音を奏でた。 ]*
(191) 2023/11/19(Sun) 21時頃
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――回想/るくあのミサンガ――
煙崎るくあは、クラス内で特に目立つ要素もないのに、不思議と目を惹く存在だった。浮いているわけではない、けれど僕みたいに有象無象と紛れることもなく、他の生徒とは明らかに纏う雰囲気が異なる。後に知るキランディの芸能人オーラほどではないけれど、特異な存在感。
下ろしていても束ねていても、真っ直ぐ優美な彼女の髪が、微風を孕んで背で揺れる、その一本一本の微細な動きにすら魅入られた。最初に彼女を保健室へと誘導する際、手の甲を擽っていったサラサラ滑らかな感触。思い返す度に、ぞわりと背筋に甘い痺れが奔り、劣情にも似た恋着に煩悶することになる。ああ、あの髪にもう一度触れたい、可能ならこの手でくしけずり、撫でる権利を得たい。
(192) 2023/11/19(Sun) 21時頃
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──中央カフェにて──
>>177 えっ!?もしかして、普通の服に着替えてほしかった? この衣装だめかな〜!?
[言いながら、映える角度を見せようとしてくるっと一回転する。しかしおそらく雛子にとっては綺羅の服装などどちらでもよいに違いない。 彼女がデバイスを指さしながら説明をするのをふんふん、と聞いて。 ミルキィウェイはいかにも女の子が好きそうなロマンチックな乗り物だが、宇宙エレベーターはどういうチョイスだろう?と小首を傾げた。 結果、やっぱり選ばれたのはミルキィウェイで。]
うんうん、湖いいね〜!行こう!
(193) 2023/11/19(Sun) 21時頃
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ある日、彼女の立ち去った後のベンチに、きらりと一筋光るものを見つけた。抜け毛だ。色、長さ、細さ、間違いない。 いけないことだと分かりつつ、異常なほどの興奮と背徳感を抑え切れず手を伸ばす。先程まで、彼女の一部だったもの。せめて実物で叶わないなら、風に散らされいずれは屑籠行きのそれを、自分のものにしても構わないのでは?
それから、僕はるくあの髪を集め始めた。 気付かれぬよう距離を置き、彼女が去った後に痕跡を探して嗅ぎ回る。どこからどう見ても異常な変質者だ。集めた髪束がじょじょに太くなっていくのに、得も言われぬ達成感を噛み締めた。 そうして出来上がったるくあの抜け毛の束を、僕は編んで腕輪にした。愛着というより執着の為せるワザ。ミサンガは切れた時に願いが叶う、なんて言うけれど、僕の願いは多分叶うことはない。左手首にいつも、るくあとの絆を巻いて。肌身離さず、僕はるくあにいびつな想いを募らせていった。
(194) 2023/11/19(Sun) 21時頃
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――ホテル廊下――
挑発的な態度の悪企みにも、淡々と憎らしいほどに平坦な調子で紡がれる返答(>>163)。むしろ此方の頭に血がのぼっていく。
「――――お察しの通り、ボクはるくあが好きだ。 るくあの望みなら、この命だって捧げられるくらいにね。
なのに、るくあはもうボクに振り向いてくれない。 ボクじゃないヤツの隣で笑い、 ボクじゃないヤツを"推し"だ何だ熱狂的に崇拝して、 ボクじゃないヤツと食事したり相談したり談笑したり、
っ――気が狂いそうだ。 いや、とっくに狂ってるのかも。
いっそボクの手で殺せたら、 るくあはこれ以上ボクを苦しめない。 今際の際に、ボクの存在を無二に感じてくれるなら、 こんな素晴らしいことってないだろう――!!」
(195) 2023/11/19(Sun) 21時頃
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「――――――こんな感じで、どぉ?」
彼女のことなんて、長年尾行して得た表面上のものしか知らない。増して何を考え、悩んでいたかなんて。(ストーカー被害については、多少は気味悪く困っていたかも知れないが) 殺した理由については、なかなかに迫真に迫る演技ができたのではないだろうか。ぎらぎらと嫉妬に燃える瞳で坂理を睨みつける。
「ボクのこと知ってるんだ。 滑稽な負け犬だと思ってる?
ボクの方がこんなにも、るくあのことを――
なのにキミは、るくあを殺したと言う相手を前に、 顔色を変えもしない、怒りもしない。
…………薄情な彼氏くんだなァ。」
何もかもを見透かすような視線が気に食わない。詰め寄り、胸元に掴みかかろうとしたところで、ここがホテルのロビーに近く、食事中の者もまだ居たことを思い出した。 パッと身を翻す。女性を、るくあを、虜にするだろうお綺麗な面を殴りたくないと言えば嘘になる。苛立ちは収まらないが、大事なミサンガに免じて、今回は見逃してやろう。チッと舌打ちを一つ。
(196) 2023/11/19(Sun) 21時頃
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「キミは犯人じゃなさそうだ。 それに、ボクを殺してくれそうにもない。
――つまらないな。」*
(197) 2023/11/19(Sun) 21時頃
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― ゴンドラ/ミルキィウェイ ―
[ゴンドラに乗り込む時、雛子が何やらきょろきょろと確認している様子が見られたけど、深く気には留めず。 二人だけを乗せたゴンドラが、湖の上を静かに走り始める。]
風が気持ちいいね〜! 夜はロマンチックで、デート向きの乗り物なんだろうね。
[しばらく湖面をゆるやかに走って、岸からはそこそこ遠ざかった頃だろうか。 雛子のこぼした言葉に>>180、少し動揺はしたけど、役者なので表情には出さなかった。普段通りの、柔和な顔つきで最後まで話を聞く。
それから、少し、間が必要だっただろうか。
揺れる湖面を見ながら、口を開いた。]
(198) 2023/11/19(Sun) 21時半頃
|
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そっか、聞こえてたんだ。 何だかごめんね。あんなこと君に呟くなんてどうかしてた。
[そんなこと言ってないよ〜!?と誤魔化すのは簡単だったが、その嘘はいずれ暴かれることだろうから。今話してしまうほうが早い、と考えた。 これまでの雛子の話を聞いていなければ、もっと警戒していただろうけど。]
……んー。 ”なんで?”には答えづらいな。 るくあちゃんと僕の秘密だから。
[そう言うと、眉毛をハの形に下げて。]
(199) 2023/11/19(Sun) 21時半頃
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僕とるくあちゃんは、個人的な関係は一切ないんだけど……。 ただ、彼女が欲しいものを、僕だけが与えてあげることが出来たから。
[分かりづらい説明だね、と肩を竦めて、続ける。]
どうしようね?
僕は死んだっていいけど、この孤島で誰にも知られず闇に葬られるのはごめんだな。 招待者が望んでるのはきっとそういうことだよね。 『犯人を見つけて警察に突き出す』じゃなくて、『犯人が死ぬまでここから逃さない』だもんね。イカれてるわ。
[自分の事は棚上げだな、と思いつつ。]
(200) 2023/11/19(Sun) 21時半頃
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そうだな。取り敢えず、無事にここから脱出できる方法を探したいね。みんな一緒ならそれがいいけど、一緒でなくとも、”犯人”が逃げたなら全員解放されるんじゃないかな。
──僕の命を差し出さないとどうしようもないのかもしれないけれど、それはあくまで最終手段。
……間違っても、自分が犯人役をやって殺される、なんて提案しちゃだめよ?
[雛子はまだその選択肢を捨てていないようだったから>>180、念のために釘を刺しておいた。]*
(201) 2023/11/19(Sun) 21時半頃
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(煙崎さんへ個別送信)
『 地下室?
プラネタリウムに……?
あ、ありがとうございます。
こちらも、少し用事を済ませていますので
落ち着いたら、連絡ください。
というか…地下って、安全なのかしら?
変なことがあったら、煙崎さんも卯木さんも
避難してくださいね?
(お返事不要です) 』
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[煙崎さんからの返答に、 アポロからそう返事をし。
探し物が見つかったという キャンディの全体メッセージには よかったわ、と表情を和らげ。
次いで届いたメッセージに、あら、と目を丸くした。 全体メッセージや個人メッセージが すっかり順不同になっている自覚はあるが、もう一通、 返答を作成し始めた。]
(202) 2023/11/19(Sun) 21時半頃
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……私に呟いたのは、どうかしてたからなんですか? ……巻き込んだ事への贖罪?
[本当は、犯人だなんて言うべきではなかったのではと思うけれど。 私の今までの言動から、言っても問題がないと判断して、 軽く贖罪の気持ちを吐露したかっただけなのか。それとも。 問いながら、綺羅さんの瞳を見つめて。>>199]
るくあちゃんが欲しい物を、綺羅さんが。
[綺羅さんが、るくあちゃんを殺した犯人ならば。 るくあちゃんは死を望んでいて、綺羅さんが殺してあげた、という事になるのだろうかと思いながら。]
(203) 2023/11/19(Sun) 22時頃
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綺羅さんは、 綺羅さんが死んだことを誰も知らないとダメで、 みんなが認識するなら、 死んでも良いって思ってるんですか?
死にたいとか、死にたくない、とかではなくて。
[気になったので、小さく首を傾げる。
続く、ここから脱出する方法を探す、というのにも。 僕の命を、というのにも。 私が犯人役はダメ、というのにも。 返す言葉も浮かぶ言葉も沢山あるのだけれど、一旦言葉を切った。*]
(204) 2023/11/19(Sun) 22時頃
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(菊水さんへ個別送信)
『 菊水さん、ご連絡ありがとうございます。
中学生時代の先生だったとお聞きしたので
私も一度お会いしたいと思っていました。
確認ですか?
私でお役に立てるとも思えないですけれど
お話、聞かせてください。
菊水さん、今、どちらにいらっしゃいます?
こちらから伺います 』
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つくづく思い知る。 俺の話は、女性を喜ばせることに向いていない。 目の前で、狂ったような怨嗟が響く。
…… 正直なところ、めちゃくちゃ怖かった。 でも声帯を抜けて響く声は、不思議と凪いでいた。
それは、施された煌びやかなアイメイクが、 彼女が慟哭する度に、角度を変えて輝くのが。
狂気ではなく。 別の色で濡れているように見えたからかもしれない。
(205) 2023/11/19(Sun) 22時頃
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ボクのことを知っている。>>196
残念ながら、こちらの手札は、 相手の苗字と対象を称する一文しかない。 頷くには烏滸がましいくらい、僅かな量。
ただ、負け犬と。 続く自嘲を否定するに十分な程度でもある。
つまらない。 剥き出しの敵意と共に吐き捨てられれば 思わず驚いて、視線を向けてしまった。
(206) 2023/11/19(Sun) 22時頃
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更にくすりと、吹き出してしまえば、 相手の苛立ちを増長させただろうか。
「 うん。本当にそうなんだよ。 どうも過分な評価をされがちなんだけど。
俺はつまらない話しかできないんだ。 」
嘲るつもりはなかった。むしろその逆で。 向けられたそれが、 あまりにも正しい評価だったから。>>1:241 咄嗟に喜色を含んでしまった。
そんな調子だから、きっとこの先も。 俺は彼女を怒らせることしかできないだろう。 それを承知で、言葉を続ける。
(207) 2023/11/19(Sun) 22時頃
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「 そうだね。君の言う通り。 俺は薄情な彼氏だから。
彼女の死に嘆き悲しむことも。 犯人を憎むこともしなかったよ。 」
煙崎るくあの死、以来。 初めて他者に託す本音は、
(208) 2023/11/19(Sun) 22時頃
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淡々と響く声が、彼女の鼓膜を どんな音で揺らしたかはわからないが。
「 君は、俺ができないことをしてくれた。 」
その言葉は、紛れもない称賛だった。
…… うらやましいと。 羨望を帯びた瞳が揺れる。 そのまま、黒須の姿を真っすぐに映すと。
(209) 2023/11/19(Sun) 22時頃
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「 ありがとう。黒須さん。 …… そっか。
煙崎さんは、 こんなにも愛されていたんだな。 」
二度、三度、瞬いた後。 男は花弁を散らすように、美しく笑った。**
(210) 2023/11/19(Sun) 22時頃
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――地下研究室
[>>181 秘密。 さて、るくあの名を使ってここへ呼びつけた。 それ以外に何か持ち合わせていただろうか。 考える間にも卯木の話は続く。]
臆面もなくなぁ。 そういうのは小っ恥ずかしくなるタチなんだ。
あァ、……まあ、 確かにあったんだろうさ。
[愛という単語は口に出さなかいが、大切な妹だった。 しかし、今、己がやっていることは るくあを思ってのことではない。 ただの復讐行為だ、それは理解している。]
(211) 2023/11/19(Sun) 22時半頃
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いいね、健全だ。 揶揄してるんじゃないぜ。 ありがたいと思ってる。
[>>186 男とるくあの関わりを聞いて、相槌を打つ。 己の覚えている限り、 るくあは以前は洋菓子の類を好んでいた。 いつの間にか嗜好が、渋めの茶や和菓子に 移っていったのは味覚の他に、その場所自体を 好んでいたからではないかと思えたからだ。]
(212) 2023/11/19(Sun) 22時半頃
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だから、罪滅ぼしなんて考えなくていいさ。 あんたが殺した張本人てワケじゃないならな。
[恐らく違うのだろう。 これはただの直観――あるいは少しばかり願望の入った に過ぎない。]
(213) 2023/11/19(Sun) 22時半頃
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[仮眠室の中で、卯木はノートを捲っていた。>>188 然程意味深いものと思っていなかったため、 暫くの間は見るともなく眺めて。
しかし、やがて男の様子が強張ったものに なっていることに気付く。 こちらの呼びかけにも反応しないため、 歩み寄ると、]
……おい、何が。
[男の言い回しは含む不審な響き。>>190 丁度足元の床に落とされたノートを拾い上げた。]
(214) 2023/11/19(Sun) 22時半頃
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これは何だ?
[己の知らない妹の像がそこにあった。]
(215) 2023/11/19(Sun) 22時半頃
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[ノートの内容だと、 まるでるくあが研究所の人間を 意のままに操っていたような記述だ。
表紙裏に書かれたサインは紛れもなく 己もよく知っている研究者の名と筆跡で、 優秀で所内でも評判の高い人物のものだった。]
戯れ言を……、
[一笑に付そうとするも、では何故いきなり 施設が閉鎖され、こんなテーマパークが出来たのか? という疑問が突きつけられる。]
(216) 2023/11/19(Sun) 22時半頃
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…………。 …………。
[そんな筈はない、口にしたつもりの言葉は 音に乗らなかった。**]
(217) 2023/11/19(Sun) 22時半頃
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灰占道士 煙は、メモを貼った。
2023/11/19(Sun) 22時半頃
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「…あら。」
テーマパークの一部を自動航行するようになっている遊覧船で一周りした頃、アポロに返信があったのを確認する。 船に乗っているだけだから他にすることはない。すぐに返信を返した。
(218) 2023/11/19(Sun) 22時半頃
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(密星さんへ個別送信)
『よかった、それなら来てもらえますか。
そんなに大した話ではない…
いえ、少なくとも煙崎さんを殺したという人を
探すのには役立たないかもしれないけれど。
私は今遊覧船に乗ってます。
一周するくらいならちょうどいい時間になるかも。
乗船場で待ってますね。』
|
「これでいいかな。」
メッセージを送信して、しまいこむ。 船は乗船場に着くから、そこで上がらせてもらおう。
彼女を待ちながら、やっぱり電子タバコをふかさせてもらうことにした。 これだって、結婚するまでどころか、今だっていつまで吸えるかわかったものではない*
(219) 2023/11/19(Sun) 22時半頃
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質問いっぱいだね、ふふ。
[茶化すでもなく、少し笑って。]
そうだね。……全て内緒じゃつまらないだろうから、答えるけど。 僕は、死ぬならばせめて両親に認識されたい。 もっとも、どこにいるのか一切知らないんだけどねぇ…。
[ごく簡単な答えだった。肩を竦め乍ら続ける。]
ファンの子たちのため……なんてのも思いついたけど、……違うな。僕はみんなの愛を享受しきれてないんだなぁ……。そういう意味では、るくあちゃんは”特別なファン”だったのかもしれない。
まあ、出来るだけ死なずに帰れる方法を探してみるよ。 船か飛行機……。このゴンドラじゃ海は無理だろうな〜。
(220) 2023/11/19(Sun) 23時頃
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僕も質問していい? 雛子ちゃんが色々聞いてきてるのは、ただの興味本位?
それともやっぱり無事に帰りたいから、かな。
[殺人犯と話しているとは思えない雛子ちゃんの落ち着きっぷりは、逆に面白いな、なんて考えつつ。]*
(221) 2023/11/19(Sun) 23時頃
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(菊水さんへ個別送信)
『遊覧船ですね。わかりました。
今から急いで向かいますので、お待ちください』
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[丁度ホテルを出たところだった。 アポロで遊覧船の位置を調べ、 そちらの方角へと歩き出す。
ほどなくして、自己紹介に添付されていた写真と 同じ姿の女性を乗船場に見つけ歩みを速める。]
菊水さんですね。 何度目か、になってしまいますけれど 初めまして。
[洗練された雰囲気の女性だ。 写真通りで、少し緊張してしまう。 手を揃えて、一礼した。*]
(222) 2023/11/19(Sun) 23時頃
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── 現在:地下研究所 ──
たしかに、面と向かって本人に愛してるとかいうの 気恥ずかしいよね。 でも、こういう大事なことは、 ちゃんと言葉にしないと きっと相手には伝わらないんだろうね。
[ そういえば、自分も従弟が事故死する前に、 きちんと彼に愛を伝えたことは 数えるほどしかなかったな、と 卯木は思い返し、 こういうところがダメだったんだろうと反省しつつ。 ]
(223) 2023/11/19(Sun) 23時頃
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さすがに、女子高生と どうこうなる気もなかったしね。 下手したら、警察のご厄介になることだし。
[ 健全、という言葉を>>212 男女関係のそれと思っての返しで、 冗談めかして加えつつも、
そもそも恋愛偏差値が底辺の卯木に>>1:180>>1:181 こういう心配は無用だよなと、 内心苦笑を零しながらも。
卯木が犯人である可能性を示唆されれば、>>213 ぱちくりと目を瞬かせながら、 ]
(224) 2023/11/19(Sun) 23時頃
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僕がるくあさんを殺したなら、 「こんな殺人犯のいる島にいられるか、 僕は部屋に帰る!」 とかいって、ホテルの部屋に引きこもるよ。 だって、その方が他人と話したりして ボロ出さずに済みそうじゃない?
[ 冗談を言っているように聞こえるかもしれないが、 卯木本人としては、冗談交じりとはいえ 本気の意見である。 ]
(225) 2023/11/19(Sun) 23時頃
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でも、ありがとう。 お兄さんである灰羅さんがそう言うなら、 るくあさんにとっての僕って 役立たずだったのかなって思わずに済みそう。
[ 実際はそんな簡単な話ではなく、 きっとこれからも何度も思い出して、 後悔する日は来るのかもしれなけれど、
現時点で心がどこか軽くなったのは本当だから、 卯木は礼を言うと、ふわりと微笑んだ。 ]
(226) 2023/11/19(Sun) 23時頃
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[ 仮眠室にて、 卯木がなかば呆然としている間に ノートを拾いあげられ、>>214
その後、煙崎灰羅が見せた反応は、>>215>>216>>217 とても演技とは思えない。 きっと彼にとっても予想外の内容だったのだろうと 想像しつつ、 ]
(227) 2023/11/19(Sun) 23時頃
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えっと、僕も理解が追い付いていない状態だけど、 灰羅さんも混乱しているなら、 一旦地上に戻る?
[ 動揺しているように見受けられる彼を気遣って、 そう提案してみたが、どう返答があっただろうか。
ちなみに、卯木は混乱具合がひどく、 これ以上、地下を捜索する気分には 正直なれなかったのだが。 ]*
(228) 2023/11/19(Sun) 23時頃
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遊覧船の乗船場で待っていれば、程なくして彼女がやってくる。 タバコを収めて立ち上がり、出迎えた。
「初めまして、密星さん。菊水です。 養護教諭とお伺いしていました。 だからお話したい気持ちもあったんですけれどね。
ひとまず乗りましょうか? 自動運転らしいですけど、観覧車よりは安定してますよ。」
安全という意味でも上だろう。少なくとも密室にはならない。 自分たち以外に誰もいない船の中に彼女を誘い、内向きの座席に向かい合うように促し腰掛けた。
(229) 2023/11/19(Sun) 23時頃
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ご両親に……。
[どこにいるのかは一切知らないこと。ファンの子達のこと。 帰る方法>>220には、小さく頷いて。]
犯人の人に、理由を聞くのも、 どうするつもりか聞くのも、普通だと思ったんですけど。 ……何か、変だったでしょうか。
[大抵の人はそうするんじゃないかと思ったけれど、私が聞きすぎなのか、変な所があったかのかな?と思って。]
……どちらも違います。
[緩く瞼を閉じて、また、持ち上げると。]
(230) 2023/11/19(Sun) 23時半頃
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綺羅さんが犯人だって知って。 犯人が死なないと出られない、なら。 私は、単純に、綺羅さんが死ぬのは嫌だなって思いました。
私が代わりになるのは後味が悪いって言っていたから、 それなら、ここから出る方法を探すのを、手伝おうかとも。
……でも、それには、まずは、 綺羅さんが、何を思って、どうしたいと思っているのか、 話を聞きたいと思ったから。
[これで答えになってますか?と、小さく首を傾げた。*]
(231) 2023/11/19(Sun) 23時半頃
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実は昨日のお昼頃だったかしら、 私も、菊水さんへメッセージをしたつもりだったんです。 でも、電子の海に飲まれてしまったのかも。
[特段気にしている風でもなく、笑う。 一瞬電波が飛んで、 送信エラーが起きるようなことは 通常の端末でも時折あるようだから。]
養護教諭だから……ですの?? そうだったんですか。 でもそう聞くと、ますます自信がなくなりますわ。
(232) 2023/11/19(Sun) 23時半頃
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……ええ、では失礼して。
[遊園地内のこうした乗り物は初めてだが、 島に来るまでの船を思えばとても安心だ。 密室の不安までは正直思い至ってはいなかったが 乗り物の選択に彼女の気遣いは感じ取っている。 LV1の乗り物としても相応しいかもしれない、と 内心菊水さんに感謝しながら、対面の席に腰掛けた。]
船よりもゆったりな乗り物も、味なものですね。 それで、ご相談って?
[首を傾げ、促した。*]
(233) 2023/11/19(Sun) 23時半頃
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座ってから、密星さんを改めて見る。 先ほどの一礼でも感じたが、仕草が上品というか優美だ。 育ちがいいのだろうか。
「もしかして私より年下だったりしますか? あ、いえ。煙崎さんと一緒に喫茶店に行っていたと そこのマスターさん…卯木さんからお聞きしたものですから。」
私の知らないことを、彼女は知っているのだろう。
「高校の頃の彼女、どうでした? 恥ずかしながら私も、彼女の印象はあまり強くなかったもので…」
そんな話から入り、本題についてどう切り出すべきか考える。 彼女との場が少しは温まってから、それがいいかな*
(234) 2023/11/19(Sun) 23時半頃
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「何を笑ってるんだ。そんな目で見るな。」
勝者の余裕に浸るでもなく、突然に逆恨みをぶつけられても、彼は反発して来ないどころか嬉しそうに認めるのだ。ただ憎いだけだった相手が、分からなくなる。いっそ憐れまれた方がまだ良かった。何故、自分が焦がれてやまない立ち位置を奪った相手に、羨望の眼差しを向けられねばならないのか。 感謝のことば(>>210)に、思考はますます混迷を極め、相手が喋っているのが日本語でないような錯覚を覚える。到底受け入れられず、ショッキングピンクに輝く髪を駄々っ子のように振って、腹の底から低く唸った。
「それでも、るくあはボクでなくキミを選んだ。
話がつまらなかろうが、薄情だろうが、 ボクよりキミの方が良かったんだ!」
所詮世の中顔なのか、と口走りかけて、ふいに脳内にるくあの声が響く。滔々と澱み無く流れる台詞に愛情は感じられない、そう彼の告解(>>208)と同じ温度で。
『あなたは、何も知らない。』(>>0:175)
死刑宣告に等しい、関係を断ち切り拒絶する彼女に、絶望の淵に叩き落された。
(235) 2023/11/19(Sun) 23時半頃
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今、眼前の相手は凄絶なほどの笑みを浮かべて、真っ直ぐに自分を捕らえている。不覚にも一瞬見惚れてしまったのは、彼の端正な美貌のせいではなくて――るくあを重ねてしまったからだ。
彼等が、似たもの同士と言い合っていたことは知らない。 最愛にして心の拠所であった彼女の面影を、憎い恋敵の中に見出してしまうなんて、惨敗どころではないではないか。その言寿ぎは、生きているるくあ本人から、一番聞きたかったものだったから。
「あっそう。どういたしまして。
…………ボクはキミが大嫌いだ。」
強がりで、そう絞り出すのが精々だった。 どうせ、自分がるくあを殺せていないことくらい、キャンディの正体を見破った彼にはお見通しだろう。 引き留められなければ、ミサンガの礼にもう一度だけぺこりと雑に頭を下げて、ロビーの方へ向かおうと。*
(236) 2023/11/19(Sun) 23時半頃
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「そう言えば昨日、メッセージいただいてたんですよね。 さっき気づいたんです、ごめんなさい。」
すっかり普通に見落としていたことを詫びて、彼女の煙崎さんとの事を聞ければいいが… その後で本題に入ることにした。
「それで、本題ですが…そうね。
密星さんにはもう会いました? 煙崎さんのお兄さん…灰羅さんの事なんですが。
(237) 2023/11/19(Sun) 23時半頃
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「養護教諭なら、煙崎さんが学校で体調不良があれば、 保護者に連絡することもあるでしょう。
この島に来るより前に、あの人に会ったこと、ありますか? 恥ずかしながら、私は面談ではあの人に会ったことがなくって…」*
(238) 2023/11/19(Sun) 23時半頃
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[雛子の返答には、ちょっと小首を傾げた。]
自分が死ぬのは構わないのに、昨日知り合ったばかりの僕が死ぬのは嫌なの?>>231 それってふしぎー。
でも、出る方法を探すのを手伝ってくれるのは歓迎。
[にっこり微笑んで、身を乗り出した。]
出る方法を探るだけなら手伝ってくれる人もいると思うけど、全員が信用できるとは限らないから。重要情報が出てきたら、それは2人だけの秘密にしよ。
(239) 2023/11/19(Sun) 23時半頃
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――地下研究室
[>>224 卯木が自身を恋愛偏差値底辺と 考えていると知れば首を傾げただろうが、 それは己の知る由もない話。 >>225 続く対処法には曖昧に頷くに留めた。]
感謝されることか…? ……調子が狂うな。
[ふうと溜息を吐いて、煙管を首の後ろで とんとんと叩く。]
(240) 2023/11/19(Sun) 23時半頃
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[先ほどまでの折り目正しい佇まいではなく、 常からその笑みを向けていれば>>226 こうはならないのではなかろうか。>>1:180 しかはし、やはり与り知らぬ話だ。
そして、仮眠室での動揺がある。]
(241) 2023/11/19(Sun) 23時半頃
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|
……? ……ああ。
[卯木の声に気を取り直す。 呆けていたのは時間にしてほんの十数秒程。 しかし、まだ理解が追い付かずにいた。]
戻ろう。
[短く答えて部屋を出ると、階段を上る。 明るい地下室から暗い地上階へと。]
(242) 2023/11/19(Sun) 23時半頃
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|
[人口の星の煌めきだけが光源の一室で、 ふ、と息を吐く。]
……さっき書かれてたのは、 いや…………。
[取り留めのない呟き。 館内は空調が効いていたのにイヤな汗を かいている。]
俺は……少し、休んで 考えを整理する。
[そう言って、足早に館を去ろうとするだろう。**]
(243) 2023/11/19(Sun) 23時半頃
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|
僕もあんまり、何が普通なのかって分からないんだけどさ。 多分、殺人犯だと知った相手とふたりきりで話したがる子はあんまりいないと思うよ? だから興味本位?って聞いたんだけど。
ガチで僕の力になってくれるつもりっぽくて、失礼ながら、面白いけど、ちょっと心配。
僕が快楽殺人者でなくてよかったね……。
[他人事のようにそう言うと、きらきら光る湖面に視線を移した。そろそろ、対岸に着く頃合いだろうか?]*
(244) 2023/11/19(Sun) 23時半頃
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灰占道士 煙は、メモを貼った。
2023/11/20(Mon) 00時頃
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―― 遊覧船上 ――
[視線を感じて瞬きをしていると。 年齢に言及があって、少し困った。 年下か、と言われると年下のような気がする。 菊水さんはとても落ち着いた雰囲気を纏っているから。 ただ女性の年齢というのは、二十代からは 同性であっても分からないものだ。 目の前の菊水さんは、一見して二十代半ば 精々少し過ぎ…くらいに見え、それなら大して……と、 思いかけたところで話題が移った。
さして重要なことではなかったのかもしれない。 一応、控えめに頷くくらいはしておいた。 もし認識に間違いがあったら、謝りましょう…と内心で。]
(245) 2023/11/20(Mon) 00時頃
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|
そうですか、店長さんから… 示し合わせて学校外で会ったりということでもなく 偶々帰宅の途中だったり、休日に偶然会ったりですね。 卯木さんのお店も、煙崎さんからの紹介だったのです。
[保健室で分かる限りの るくあの高校時代の様子を菊水さんへ伝え。 メッセージの件は、いいえ、と首を振る。]
私も、よくありますの。 流れてしまったメッセージに気付かなかったり。 困ったこともありませんでしたから、 お気になさらないでくださいね。
(246) 2023/11/20(Mon) 00時頃
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[そして、本題には、 少し考え込むことになる。]
煙崎さんのお兄さんには、お会いしました。 でもごめんなさい、私も初対面なんです。
煙崎さ……るくあさん、 保健室にはよく来て下さっていましたけれど そもそも体調不良で保健室に眠りに来る ということは少なくて……
(247) 2023/11/20(Mon) 00時頃
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講義を持っている教科担当の先生の前で これを言うのも憚られるのですけれど…… ……うちの学校ね、保健室が一部生徒の 喋り場のようになっている側面もあって。
あ! とはいっても、彼女は授業をサボってまで 保健室に居るということはなかったんですよ? ただ、顔を合わせるのは放課後や休み時間。
ごく稀にベッドを使っても 早退したりは一度もしなかったから…… 保護者の方…に、連絡を取ることはなかった記憶、です。
[あったとしたら、覚えていると思う、 と、申し訳なさそうに首を振った。 今思えば、「帰って休む?」と聞いても 一時間休むだけで平気です、と、そういう調子で。]
(248) 2023/11/20(Mon) 00時頃
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あら?でも、逆にお聞きして良いかしら、 中学時代の面談は、どなたがいらしてましたの…?
[煙崎さんがいくら若く見えたとはいえ、 冷静に逆算すると、るくあが仮に一年生でも 成人していれば保護者として現れ得る…… 個人面談などは行わない立場なので、 少し想像がつきにくいところもあって、 菊水さんに質問を返してしまう。*]
(249) 2023/11/20(Mon) 00時頃
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── 現在:地下研究室→ ──
うん、そうだね。 1階までは僕も一緒に行くよ。
[ 煙崎灰羅の呆けた姿が目に入り>>242 本気で心配になる。
彼から返答があり、1階まで階段を上る間も、 特に足取りがふらついているようにも見えないが、 言葉少なな姿を見れば、 やはりショックは大きかったのだろうなと思う。
正直、一人きりにさせるのは 不安な状態ではあるが、 同様に混乱している自分に 側にいて、何かできることがあるはずもなく、 ]
(250) 2023/11/20(Mon) 00時半頃
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[歓迎、と、にっこり微笑まれて。 秘密にしよ>>239、と言われて。 面白い>>244と言われて。]
――……私は、貴方の、都合の良い駒で、 不思議なおもちゃみたいな存在でしょうか。 [結局、私に話した理由も、結局聞けないままだったし。]
[対岸に着くと、ゴンドラを降りて。]
楽しかったです。ありがとうございました。 ……さよなら。
[そう言って、笑んだ。*]
(251) 2023/11/20(Mon) 00時半頃
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そっか。ゆっくり休んで。
月並みなことしか言えないけれど、 あまり気を落とさないで。 あのノートに書かれていた内容が、 本当のことかも分からないし。
何かあれば、いつでも相談に乗るから。
[ 銀の館を去ろうとする煙崎灰羅を>>243 そんなことを呼びかけながら見送って、
自身も今は特に銀の館に留まる理由もないからと、 彼が去った後、心ここにあらずな感じで プラネタリウムを鑑賞した後、 銀の館を跡にした。 ]*
(252) 2023/11/20(Mon) 00時半頃
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―― 遊覧船上 ――
年齢の話は、答えにくそうならこちらもあまり触れなかった。 そんなに大事な話でもない。 それよりは彼女の高校時代の様子のほうが聞いていて興味を覚えた。
「なるほど、たまたま外で会ったとかそういうことなんですね。 そういう事ならよくわかります。 学校の中で教師と生徒として会うのと、 その枠組みが外れた場所で会うの、違いますからね。
メッセージの件は、すみません。ありがとうございます。」
そんな事を言って、本題についての彼女の返答に、少しの間足を組んだまま口元に手を当て考え込んだ。
(253) 2023/11/20(Mon) 00時半頃
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「そう、密星さんもお兄さんには 直接お会いした事なかったんですね。 あ、保険室に用のない生徒がサボりに来るのは よくある話ですからね、それはいいの。 煙崎さんはそういう子ではなかったと思うし。
どちらにせよ…会ってはないのね。」
昨日の午後は、これについて一人で考えていた。 記憶を辿って、自分の中で勝手な記憶を作っていなかったか 洗い直し、考え直していた。 できれば自分の胸のうちに留めておきたかったのだが。
(254) 2023/11/20(Mon) 00時半頃
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「私の面談の時は、面談には保護者として、お兄さん ではなく後見人だという人が来てたんです。未成年だから。 で、私も身内の方がいないのか聞きました。
少し良く考えて思い出し直してみたんですが… 確か、煙崎さんに血縁関係のある人はいないような事を 言ってた気がするんです。
あんまりいない、ほとんどいない、ではなくて。 いない、と言ってたような。」
(255) 2023/11/20(Mon) 01時頃
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「それで、ここからは私の疑問なんですけど…
あの……灰羅さん、 本当に煙崎さんのお兄さんなんでしょうか?」**
(256) 2023/11/20(Mon) 01時頃
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白菊会 ミサは、メモを貼った。
2023/11/20(Mon) 01時頃
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都合の良い駒? 不思議なおもちゃ??
[>>251 ピンと来ない言葉の連なりに、首を捻る。]
よく分からないけど、僕の言い方が気に障ったならごめんなさいね。
───あ。
[対岸について、そのまま去ろうとする雛子を呼び止めて。]
るくあちゃんの事で、ひとつ聞こうと思ってたんだった。
(257) 2023/11/20(Mon) 01時頃
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[マイルドな言い回しを考えてみたけど、適切な表現を思いつかないので、当時聞いたそのままの言葉を使う。]
ここに来てからふと思い出したんだけど、彼女、人体実験の被験者にされてた事があるんだって。 そういう話、聞いた事ある?**
(258) 2023/11/20(Mon) 01時頃
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[一生懸命考えて、知ろうとして、向き合いたいと思ったけれど。 それは、迷惑だったのかな。茶化されてしまった様に感じて。]
[去り際、呼び止められて。問われた言葉>>258には。]
――……知りません。
[それだけ言って、その場を後にした。]
(259) 2023/11/20(Mon) 01時頃
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― 園内のどこか ―
[去り際>>258、問われた言葉を、頭に浮かべたまま。 誰にも聞こえない声で、ぽつりと。]
……ありますよ。
だって、私だって、ずっと、
人体実験の、被験者だったんだから。
[むしろ、そのために作られた存在なのだから。 けれど、それを告げる気持ちはもう、無くなっていたんだ。**]
(260) 2023/11/20(Mon) 01時頃
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[>>259 雛子の返事は、ただ”知りません”という冷たいひとことで。 ああ、分からないけど何か怒らせる事をしたのだな、とは思ったが。昨日知り合ったばかりの相手だ。何をすれば傷つくのか怒るのか、悲しいのか、測るのは難しい。お互いに。]
そっか。ごめんね、ありがとう。
[どんな感情を抱いても、キラは役者だから、最後まで笑顔で手を振った。]
(261) 2023/11/20(Mon) 01時頃
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[るくあが人体実験の被験者だった、という話は。最後に会ったカフェの中の雑談で聞いた話だったが。あまりにも自然に話題に出てきて、そして流れていったので、聞いたことすらずっと忘れていた。 自殺願望の原因と関係があるのだろうか。それすらもう分からないし、そもそもキラにとって、るくあが死にたい理由そのものにはさして興味が無かったのもある。
自分自身だって、いつ死んでもいいと思っているけど、 大した理由がないのだ。
何かきっかけがあれば、 そちら側に踏み出せるだろうけど。]
(262) 2023/11/20(Mon) 01時半頃
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[ただ。 もう犯人としての自覚もあったし、向こう岸に渡ったるくあを羨ましいと思う気持ちすら持っていたけど、 心の何処かではいまだに、 ”あのホログラムは本人の映像で、 実はこの島のどこかで彼女が生きていたらいいのに” ──そんな気持ちも僅かに在った。]
……罪悪感? 矛盾してておっかしー。
(263) 2023/11/20(Mon) 01時半頃
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――ホテルロビー――
るくあの隣に立つことを許された男坂里との対峙は、思ったより心身を消耗させた。まだ、朝起きたばかりだと言うのに。 ラウンジの昨日と同じ席に、ドサリと身を投げ出す。まるで連勤続きの疲れたサラリーマンの風体。
「あー モナリザー おはよーぅ。 昨日と同じコーヒーを貰えるかな。」
複数働く御馴染みの機体の中から、自身のトレードマークでもあったピンクのリボンを冠したロボットを、にこやかに手招きしてデバイスを翳した。
今朝(と言ってももう正午近い)はテーブル上の角砂糖を10個ほど黒い液体に放り込んでみる。混ぜるスプーンがたてるざりざりした音。最早泥のような砂糖にコーヒーが染みている、みたいな有様だが、壊れた舌では昨日の一杯と違いを感じられなかった。
(264) 2023/11/20(Mon) 02時頃
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「それから、オムレツが食べたいな。 ね、ね、ケチャップで何か描いて! 憧れてたんだ!」
一旦調理スペースに引っ込んで行ったモナリザが、1分経たずに内側が湯気で曇った透明なクローシュ付きの皿を運んできた。ワクワクしながら蓋を開けると、閉じ込められていたバターの香の湯気が広がる。
「――――――――っ。」
ギャラクシーランドのフードメニューだから、無難に月星や惑星の記号が描いてあるだろうと思っていたのに。園内で多用されている角ばったフォントで、寸分違わず描かれた赤い『SUSUMU♡』の羅列。メール用のアカウントは変更できても、デバイスの持ち主の登録名はバレバレなのだ。 坂理の前では意地でも見せなかった涙が一滴、頬を伝ってスプーンに落ちた。
(265) 2023/11/20(Mon) 02時頃
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「もうさぁ、 もうさぁぁ!!
ボクは別にここから出られなくても 全然、一向に、困らないワケ。 底辺配信者なんて、更新止まっても リアル多忙やメンタルやられて失踪した とか思われるだけだし、そんな事例ゴマンとあるし。
1人暮らしだし。父親も母親もボクが 生きてようが死んでようがどうでもいいだろうし。
でももし、ここから出ることになるならさぁ、 ボクはキミを連れて帰りたいよ。切実に。」
目印のリボンなんていつ外れてしまうか分からないから、ポーチから取り出したメタリックな深紅色のマニキュアで、モナリザの胸部ディスプレイの隣にハートマークを塗りつける。オムレツのケチャップのお返しだ。
「我ながら情緒不安定でおセンチな気分だな。 全部アイツのせいだっ」
スプーンで掬った優しい淡黄色を口に運ぶ。蕩ける食感は、僅かにしょっぱい。*
(266) 2023/11/20(Mon) 02時頃
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[今日1日くらいは、綺羅之介が外泊して稽古をサボった、くらいで済むかもしれないが(とはいえそんな経験は一度も無いのだが)、2日稽古に来なかったとなれば大騒ぎになるだろう。そうなれば逆に救援ヘリが飛ぶかもしれないけど、この島は陸地からかなり離れていた。 考えてみれば、よくのこのこと一人でやって来たな、と思う。自分だけではなく此処に居る全員に言える事だけど。
だけどまさか”犯人殺すまで帰さない”なんて、デスゲームみたいな事態になるとは思ってもみなかったし。
──しかも犯人は自分。 これが舞台劇なら、悪役なのだろうか。]
(267) 2023/11/20(Mon) 02時頃
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与えられたら何でもこなすけど、 悪役、一番難しいんだよね。
…やりきれるかな。
[ぽつり呟いて、湖面を見つめていたけど、やがて踵を返して、宛てもなく何処かへと歩いて行った。]**
(268) 2023/11/20(Mon) 02時頃
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(坂理へ個人送信)
『誤解(何の?)なきよう言っておくけど、
僕は、黒須ワは、歴とした男だからな。
🍬の恰好は、女形のキラ様リスペクトなだけで、
いつの間にか後に退けず……。
まあそういうことだ。返信は要らない。じゃあね。』
女が好きな女でも、女装趣味の男でも、坂理の知ったことではないだろうが、妙に拗らせた対抗心と勢いで謎の釈明を送り付けた。
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[校内と校外、教員と生徒の線引きが 正しく成されている認識を菊水さんと共有した。 しかし、私の問いの答えへの返答>>255と 彼女から呈される疑問>>256に、私は言葉を失う。]
身内は居ない…………? るくあさんに 『血縁関係』のある人が『いない』 と はっきり そう……言ったのですか…? それは、 ……でも
(269) 2023/11/20(Mon) 02時半頃
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…… ごめんなさい。 私も、 混乱してしまって。
[今起きている出来事の解決に向けて 爪先ほどの糸口を見つけた気持ちでいたのに 船上で、するりと指先を抜けて行ってしまった。 これだけは、という確固とした輪郭すらも揺らいでしまう。
ただわからないことが増えてしまっただけ。 それも、いくつも。]
(270) 2023/11/20(Mon) 02時半頃
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[菊水さんとの間に 重く長い沈黙が下りた。 楽し気に点滅するライト、色とりどりのネオン。
快適な運航をお約束する遊覧船。 互いの片側を流れて行く陸の景色は無音映像のようで 私たちの髪を遊ばせる風も今は凪いでいる。]
(271) 2023/11/20(Mon) 02時半頃
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……菊水さん。 ……ありがとうございます。 まだ、どういうことなのか 分かりませんけれど。 心に留めて、私も考えてみます。
―――…
[今日、煙崎さんと会う機会があることは 迷った末に口にしなかった。 何か分かればご連絡します、として 情報を齎してくれた菊水さんに報いたいけれど 私の口から伝えられる内容になる保証もない。 自然、視線が陸を向いた。 鈍い警笛の音が響く。**]
(272) 2023/11/20(Mon) 02時半頃
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(下書きフォルダの未送信メール)
『じゃあ間違って招待されてしまったのでしょうか。
だとしたら、ボクだけでも、
この島から出して貰えるかも?』
灰羅への返信が随分と遅れてしまった。当然なのに、るくあが自分のことを身内に語ることはなかったのだと、事実として知らされてしまったらもう立ち直れない。坂理と相対して、多少なりともその人柄に触れて、格の違いを見せつけられた後だから、余計にだ。
モナリザと坂理には素性がバレてしまった。遅かれ早かれ、招待者の耳に入る可能性がある。白々しいメールの文面にDEL連打して、打ち直した。
(灰羅へ個人送信)
『仲が良いどころか、どちらかと言うと、
嫌われたり迷惑がられたりしてそうです。
黒須ワ、なら……何か聞いていますか、お 兄さん。』
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── 現在:ホテルラウンジ ──
[ 地下研究室で考えることが多すぎて、 疲労を癒すためにベッドで横になろうかと、 卯木はホテルに戻ってきた。
そういえば、全く反応していなかったが、 キャンディのミサンガ紛失事件は>>75 解決したのだろうかと、アポロを開くと、 無事に見つかったようで、 何にも貢献していないくせに 卯木は一安心した。
もちろん、その解決劇にひと悶着あったことは 卯木は知らない。 ]
(273) 2023/11/20(Mon) 03時半頃
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[ そして、ラウンジで何やら騒がしいのは、 昨日アポロに添付された画像から推察すると そのキャンディと思われるが。>>266
会話の内容は聞こえないが、 何やらトラブルでもあったのだろうか、と 様子を見つつ、そっと近寄って、 ]
いかがされました?
[ 少しは落ち着いただろうか、というタイミングで 声をかけてみたつもりだが、 キャンディはどんな反応を見せただろう。 ]**
(274) 2023/11/20(Mon) 03時半頃
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犯人でないと察していたのはその通り。>>236 自身の言葉で証明していたから。>>197 元来、素直な性質なのだろう。 それは、あれだけ言葉を投げ合った相手にすら、 律儀に添えるお辞儀も示している。
去って行くのなら。 留める言葉も、理由も、俺は持たない。 静寂を取り戻した廊下で立ち尽くす。
『それでも、るくあは ボクでなくキミを選んだ。』>>235
(275) 2023/11/20(Mon) 08時半頃
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「 …… やっぱり嘘をつくのが 一番上手いのは、煙崎さんだったな。 」
いつかの印象が蘇る。>>0:76
偽りの契約が満了した瞬間。 俺達はあっさり他人に戻っただろう。 そうなれば彼女はきっと、俺のことなど思い出さない。
選ばれた? とんでもない。 もういない、記憶の中の横顔が笑う。 離れてそれなりの歳月が経っているだろうに。
瞳を優しく細めて、 愛しい在りし日を振り返るような ──
(276) 2023/11/20(Mon) 08時半頃
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『 え。そうなんだ。
すごうね。全然わからなかった。
ワくん。メイク上手いね。
そういえば煙崎さんが言ってたよ。
ワくんのこと。
大切で、大好きだったって。 』
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去ったはずの相手による、アポロによる追撃。
返信は要らないと言われたら、 返信するのは最早礼儀と言っていい。
言いそびれた一文、>>206 添えて送ってから。
(277) 2023/11/20(Mon) 08時半頃
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「 …… 男の子って。 そういうことは、ちゃんと 教えておいてくれないかな? 煙崎さん。 」
初めて女の子に大嫌いと言われたと。>>236 こう、密かなときめきすら感じていたのに ……。 恨みがましい独り言は、当然誰にも届かないが。
『 坂理くんが勝手に勘違いしただけでしょう? 』
そう、楽しそうにほころんで見せる。 他の誰かには、また別の一面を見せるのだろうが。 俺にとっての彼女は、そういう人だったな。*
(278) 2023/11/20(Mon) 08時半頃
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‐遊園地‐
モナリザってやつはさ、何でもできるんだ。>>1:194
給仕は勿論、ホットドックも焼ける。 時には孤独な夜の話し相手にも。
いずれ訪れるだろう、一家に一台モナリザ時代。 来るその日のためにも、その可能性を追及してみたい。
とりあえず、ワくんと別れた後。 遊園地に舞い戻ったはいいが。
特にやることもなかった俺は、 不意にそんなことを思った。
(279) 2023/11/20(Mon) 08時半頃
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「 君はこれ。君はこっち持って。 準備ができたら、ここの列に並んでね。
さん、はい! 」
どこかの広場の中央に。 園内のモナリザと、パレード用の楽器をかき集めて。 ロボット達による突発的な演奏会を開催する。
演奏の出来栄え?さあ …… 開発者のプログラム次第じゃないかなァ。**
(280) 2023/11/20(Mon) 08時半頃
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――触れ合い公園
[開発者の腕が卓越していたためか、どこかから 秀逸な演奏が聞こえてくる。>>280
残念ながらというべきか、常からか、 音楽を楽しめる気分ではなかった。 芝生に地上絵のごとく刈り込みの入った緑地が 程なくして視界に入る。 「触れ合い公園」と書かれた石造りの看板が 通路との境に立てられていた。 倒れるように寝転ぶと、人口のものではない 芝生の匂いが鼻をついた。]
(281) 2023/11/20(Mon) 12時頃
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[地下にいたのはそう長い時間ではない。 なのに、長い年月かけて蓄積したような疲労感が 身体の隅々にまで及んでいるようだった。
地下室で見た手記。 あれに書かれていたことが真実なら、 研究所の人間に、己に自由意志などなかった?]
……いや、そこまで明確なことは……、 しかし……。
[るくあが宇宙をテーマの遊園地を望んで、 彼女のために作りたいという願いすら、 操られて生み出された感情だというのだろうか。]
(282) 2023/11/20(Mon) 12時頃
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[暫く身体を投げ出していたが、 やがてアポロに手を伸ばした。 通信を新しい順に遡って、己へのメッセージに 目を通す。
キャンディ――黒須からの送信があった。 彼と坂理柊の邂逅も、屈折した思いも知らないため、 返信の遅滞の理由に至らずに。 また、特に気にすることもいなかった。]
(283) 2023/11/20(Mon) 12時頃
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(黒須へ個別送信)
『 黒須くん、な。
名前は聞いていたかもしれない。
中学時代だろう?
いや、るくあは誰のことも
悪く言ったことはなかったよ。 』
|
[黒須が中学時代の知り合いだということは、 調査して知ったことで、実のところ 記憶に残っていない。
ただ、この青年を嫌ってはいなかっただろう。 己の知るるくあを想起すると、 そうとしか思えないのだが。 今はその像が朧なものになりつつあった。]
(284) 2023/11/20(Mon) 12時頃
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(密星へ個別送信)
『 身の安全ということなら問題なかった。
今は銀の館を出て、触れ合い公園で寝てる。
用向きが終わったら、起こしてくれないか。 』
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[次いで、密星に返信を。 己と卯木の安全を気にかける一文に、 彼女の人となりが垣間見える気がした。
黒須の失せものへの遣り取りは、早々に 片が付いたらしい。 視界の端で流れを追って、芝生の上で目を瞑る。 ロボット達の演奏会を子守歌に、 間もなく意識を手放した。**]
(285) 2023/11/20(Mon) 12時頃
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■回想
物心ついた時には施設にいたから、 両親の顔は覚えていない。
私の引き取り手になったのは研究所の関係者で。 あの人たちが現れたのもまだ幼い頃。 私は研究所で多くの時間を費やすようになった。
私以外の、私よりも小さな女の子ひなちゃん。 今日は痛くなかった? 検査も注射もお薬も何のためのものだったのか。 私にはよく判らないものばかり。
(286) 2023/11/20(Mon) 12時半頃
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『 うまくいけば、他者に影響を与える物質を 』 『 洗脳 』
他者への洗脳を目的とした人体実験なんだって。 それって、楽しいこと? 誰か幸せになれるのかな。
(287) 2023/11/20(Mon) 12時半頃
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ある時、気づいたことがあるの。
「 ……が欲しいの 」
微笑んで、望みを口にすれば 叶うようになってること。
『 期待以上だ 』
そう、じゃあもう終わりにしようか。 **
(288) 2023/11/20(Mon) 12時半頃
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灰占道士 煙は、メモを貼った。
2023/11/20(Mon) 12時半頃
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――回想/僕とるくあと卯坂庵――
煙崎るくあが高校に進学すると、引っ越しによる物理的距離が開いたこともあって、"見守り"は困難になっていた。さすがに四六時中とはいかず、たまに午後の授業を抜け出して電車に乗り、るくあの下校を待ち伏せたり、休日にるくあの行動範囲のスポットを偵察したり。
卯坂庵はるくあの行きつけの喫茶店らしく、彼女が三度その扉の向こうに消えるのを見届けると、僕は次の来店時期を予測して店を訪れた。これがもっとシャレオツで女子高生が映えるスィーツを撮りに並ぶような店だったら、当時の僕は怖気づいて回れ右しただろう。モダンながらも落ち着いた和風の店構えが、マスターの人柄と相俟って居心地の良さを演出していた。歌舞伎趣味といい、るくあは和風テイストが好みだったのかな、と今になって思う。 近くの高校はまだ授業中であろう時刻にやって来る、帽子を目深に被った私服の若者。特に何を喋るでもなく、文庫本を開いたりスマホを弄ったりしながら、コーヒー一杯だけ飲んで去ってゆく。不審な存在だが、幸い通報されることも、素性を探られることもなかった。
(289) 2023/11/20(Mon) 12時半頃
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一日置きに張り込むこと9度、ついにるくあが友人を連れて卯坂庵の扉を潜った。高鳴る胸を抑えながら、卓の下で足を落ち着きなく組みかえる。どこか儚さを湛えながら、るくあは日に日に大人びて優雅に咲き綻んでいく。僕はその芳香に惑わされる小さな虫。店内の和紙越しの柔らかな光の下で、僕のるくあは今日も抜群に綺麗だった。 此方に背を向け、大福のセットを注文するるくあを、学友と和やかに時を過ごするくあを、僕は一分一秒を惜しむように、目に焼き付けた。 茫っと見惚れてしまっていたら、持ち上げたコーヒーカップがソーサーに着地し損ねて、硬質の音を響かせる。その時、ふっとるくあが此方を向いた。目が合った。
「…………っ!!」
不覚だ、尾行に気付かれるなんて。偶然だね、なんて声をかける度胸もなく、僕は3分の1飲み残したコーヒーと紙幣を置いて、お釣りも受け取らず脱兎の勢いで店から逃げ出した。
(290) 2023/11/20(Mon) 12時半頃
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それから一か月も経たぬ内、るくあの隣に顔ヨシスタイルヨシのスラっとしたイケメン(※坂理だ)が並び歩くことになる。仲睦まじそうな空気感の二人を目にした時の絶望たるや、僕が魔王なら世界を33回くらい滅ぼしちゃっていたところだ。 それ以上二人を追えなくて、けれど遠ざかる二つの背から目を逸らせなくて。僕は悔しさと憤怒のあまり血涙を流し、隠れ蓑の電信柱をへし折る勢いで掴んでいた(※イメージ)。
その時るくあは、まるで最初から気付いていたように、ゆっくりと振り返り僕の方を見つめた。唇が諭すように動いて、その時紡がれた言葉が謝罪だったのか、諦めを促すものだったのか、聞こえはしなかったけれど。何という皮肉だろう、僕の希望を木っ端微塵に砕いたその瞬間にこそ、彼女は"その他大勢"に沈んだ"僕"を、確かに見つけ出してくれたのだ。直後奈落に突き落とされた僕は、すごすごと最寄り駅へと引き返すしかなかった。
(291) 2023/11/20(Mon) 12時半頃
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こんなことで、僕が諦めると思ったなら、るくあは僕のことを何も理解しちゃいない。るくあのことを忘れて、身の丈の生活に甘んじ、別の誰かを好きになるなんて――冗談じゃない!! 一度決めた相手以外に心変わりするなんて、大嫌いな僕の父母と一緒だ。僕の想いはどんなに捩じくれ歪められても、対象を変えることは絶対にない。してはいけない。
るくあが僕を選ばなかったことも恨むけれど。るくあの眼差しを、笑みを、語らいを、或いは可愛いおねだりを、向けられる相手を殺したいほどに憎悪するだけ。いつかるくあに好きになって貰うために、るくあが好むものを、この薄っぺらな身体に詰め込んでいくだけ。
そうして僕は、今日も明日も明後日も、キミを愛し、キミを案じ、キミを"見守って"いくのだ。
(292) 2023/11/20(Mon) 12時半頃
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――ホテルラウンジ――
心の隙間に滑り込むような、穏やかな男性の声(>>274)。醜く愚かな嫉妬の炎で焦げた身を、黙って聞いてくれるモナリザに慰めて貰っていたけれど、配慮に溢れた声はまた別の傷に染入る。
「どーもしない。 独りで飲みたい気分なんだ……。」
映画のワンシーンを気取ってみても、モナリザ相手に愚痴を零す情けなさは打ち消せない。未成年だからカウンターで渋く酒杯を傾けることもできない。 ちらと声の主を認めて、かつての卯坂庵での一幕を鮮明に思い出して。気不味さを覚えながらも、いや、とかぶりを振る。
「やっぱり、少しいいかな。 話しを聞いてよ、マスター。」
最早底に砂糖しかないコーヒーカップを両手で包んで、苦渋に満ちた溜息を吐く。居酒屋のオヤジにくだを巻く酔っ払いの戯言の調子で、喫茶店の店主に向かいの席を*促した。*
(293) 2023/11/20(Mon) 12時半頃
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──園内・中央広場──
[レンタル衣装はゴテゴテとした装飾があって、重くて暑いのだけど、普段から重量数十キロの衣装を身に纏っているキラには大した負担ではなかった。ただ、屋根のある舞台の上ではなく炎天下の中を練り歩けば、それなりに汗をかき始めて。 飲み物でも貰いに行こうか、と中央カフェを目指す途中。 何やら生演奏のような音楽が聴こえてくる。>>280]
生演奏?誰かいるのかしら…… ……って、モナリザ???
[目を凝らしてみると、楽器を演奏しているのは人間ではなくて数体のモナリザであった。 思わず近付いて、まじまじと聞き入る。
指揮をしているのか、見守っているのか、モナリザたちの前に立っていたのは今朝方ホテルで見かけた少年だった。]
(294) 2023/11/20(Mon) 13時半頃
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[会っていないのは卯木店長と大学生の坂理君だけど、卯木さんは写真を添付していた。消去法で、これは坂理君か。 と、自分の中で当たりが付いたので、演奏中だが声を掛けてみた。]
こんにちは。坂理君かな? 今朝もホテルで見かけたけど、話すのは初めてだね。 大学は音楽科か何か?
[モナリザを演奏させているのが彼なのかどうかは知らないけど。 こうして近くで見ると、役者にもあまり居ないような美形だ。でも、女形よりも若衆の男役の方が映えそうな顔だな、なんて考える。
ちなみに、モナリザの演奏そのものは”よく出来ました”という感じで悪くはなかった。]*
(295) 2023/11/20(Mon) 14時頃
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眠りに落ちた煙崎灰羅。 その目覚めを出迎えたのは。>>285 人工的な芝生の匂いと、調子の外れたラッパの音。
そして下手人らしい円錐形金管楽器を手にした、 至近距離からのアップにも耐えるだろう 坂理柊の顔だったかもしれない。
「 あ。よかった。生きてましたね。 」
善意しかない。 悪びれない表情がにこりと笑う。
(296) 2023/11/20(Mon) 14時頃
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「 遠目に人影が見えたと思ったら …… 夏にこんなところで寝てたら、 健康な人間でも、死にますよ。 」
こちらは真面目な良い子だから。 気が向けば、人命救助だってする。
そこまで言えば、用向きは済んだ。 賭けの景品をチラつかせてみたかもしれないが 相手の反応がなければ、それ以上追うこともせず。
(297) 2023/11/20(Mon) 14時頃
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「 何か夢でも見たかったんですか。 でもこの暑さじゃ。 内容にも期待できないでしょう。
寝るならホテルでクーラーを聞かせた シーツの上をお勧めします。 」
余計でしかない一言を残して。 ラッパを手に、背を向けると、 触れ合い公園に隣接する広場へと駆け出した。 モナリザ演奏会はまだ途中だった。
(298) 2023/11/20(Mon) 14時頃
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やがて、優秀な開発者の手により プログラムされたロボット達が奏でるのは。
優しくはない現実を、柔らかくほどき 溶かして行くような。
リスト「詩的で宗教的な調べ」より 第3曲『孤独の中の神の祝福』
音が、静かに時を刻んでいった。*
(299) 2023/11/20(Mon) 14時頃
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「 音楽科? いいえ。自慢ではないですが、 楽譜もろくに読めませんよ。 」
お兄さんにちょっかいかけた後。 自分しかいなかったはずの演奏会。 新たに加わった観客へ向けて、 非才を恥じ入るように、はにかんで見せる。 こちらは顔を覗けば、 特筆する才のないつまらない人間だ。 指揮だって当然しないし、できない。>>294
よって会話をしながらも、ゆっくりと ロボットたちの演奏に、耳を傾けられただろう。
(300) 2023/11/20(Mon) 14時頃
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「 ああ …… こんにちは。 坂理です。 ナカムラさん、でしたか。 」
声のした方向。 振り向いて確認すれば、 少しだけ驚き、ぱちりと瞬く。
そこには朝方、気の毒だと。 なんとも勝手な感想を抱いた相手が立っていた。**
(301) 2023/11/20(Mon) 14時頃
|
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──園内・中央広場──
[振り向いてはにかんで見せた笑顔がやたらかわいい。>>300 るくあちゃんのお友達だろうか。何故かちょっと驚いた顔をしている彼に、にっこり微笑む。]
そうなんだ、じゃあこの演奏はモナリザにプログラミングされてるやつ…? リクエストしたら何でも弾いてくれるのかな、いいね。
[そう言って、『孤独の中の神の祝福』にしばし聴き入る。炎天下のギャラクシーな遊園地で聞くには、少し寂しい曲かもしれないが、耳が癒されていく気がした。
突っ立っているのも何なので、すぐ近くにある白いベンチに座って長い脚を組み、続けて彼に話しかけた。何なら隣座ったら?というジェスチャーもしてみる。]
君は、るくあちゃんの学友? 僕はちょっとした知り合い程度だから、彼女の学校とか私生活にはあんまり詳しくないんだけど。
[取り敢えず、知り合いとしか形容できないので、その説明を貫いていく。]**
(302) 2023/11/20(Mon) 14時半頃
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[>>296 その楽器はどこで手に入れたものか、 己を見下ろす秀麗な面を、寝入りばなの、 驚きと呆れが混じった顔で見上げて。]
どうせ起こされるなら、 もっと可愛げのあるコが良かったなァ。
[生きてるか? と 昨日送ったメッセージの意趣返しか、 天使たちも眉を顰めそうな坂理の笑顔に、 少しばかり気の抜けた軽口で返す。]
(303) 2023/11/20(Mon) 14時半頃
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……そこまで、捨て鉢になっちゃいない。 ああでも、おかしな形の日焼け跡が できずにすんだことには礼を言おう。
それに、坂理くんとは約束があったな。
[半身を起こして、今にも駆け出さんとする背中に、 聞こえただろうか。>>298]
(304) 2023/11/20(Mon) 14時半頃
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俺が招んだんだよ。
[聞こえたとして、その修飾のない一文の意味が 正しく伝わったかどうか。 坂理の姿が見えなくなると、息を吐いて立ち上がる。 公園の、丸く刈り込まれたトピアリーの並びに 移動して、その影に足を投げ出した。
難解でいて緩やかな旋律に 悪夢を寄せ付けない効果があったか判らない。 それでも、先ほどより疲れは 癒えている気がした。** ]
(305) 2023/11/20(Mon) 14時半頃
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灰占道士 煙は、メモを貼った。
2023/11/20(Mon) 14時半頃
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「 ええ。 システムに指示して、選曲したのは俺ですけど。
綺麗なプログラムなので 命令は通しやすかったですよ。
よければ、中村さんも試しにどうぞ。 」
なお、この曲が終わったら、 殿がサンバを踊るようなメロディが流れる予定だ。
組んでもまだ長さの余る足。 横目に見ながら誘いに応じると、自身もベンチに座る。 こうして、顔のいい空間が完成した。
(306) 2023/11/20(Mon) 15時頃
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「 そうですね。 彼氏でしたよ。 」
寄せられた疑問符へは、 勿体ぶることもなく、頷いた。
既に卯木氏へ話している内容だ。>>1:56 高校時代を見守っていた、蜜星教諭もいる。 隠し立てする必要は失われていた。
(307) 2023/11/20(Mon) 15時頃
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「 俺もね。 中村さんに聞きたいことがあります。 」
今までの流れに沿って、 煙崎るくあとの思い出話。>>1:242。
ねだろうとした唇は、突然の裏切りを見せる。 気付けば、別の答えを求めていた。
(308) 2023/11/20(Mon) 15時頃
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「 中村さん。かっこいいですよね。 死にたくならないですか? 」
(309) 2023/11/20(Mon) 15時頃
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意に反した問い。
しかし俺程度でも考えたことがあることだ。>>1:67 ならばこれくらい、単なる世間話だろう。 判断して、そのまま答えを待つ。
耳を澄ませば、 意志を持たないロボット達による 神の祝福はまだ続いていた。*
(310) 2023/11/20(Mon) 15時頃
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―― 遊覧船より ――
[船が停泊したなら、菊水さんと視線見交わして。 席を立ち、水の上に設置された乗り口を渡る。 陸地に降り立てば、音もなく息を落とした。 来た時と同じ感想を抱いて。>>0:53 船上での疑問の続きか それとも、がらりと会話を変えたか。 時計を確認し、二、三言葉を交わしたのち 菊水さんに改めて礼をして場を辞去する。
互いに園内のどこかには居る。 それではまた、という挨拶は、そう重くない。**]
(311) 2023/11/20(Mon) 15時頃
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[アポロの着信を確認する。 全体送信は増えていなかったので 返信の方に目を通して。
指定の公園の位置を確かめると そのまま足を向けることにする。
途中、中央広場の付近で 不思議とモナリザさんたちが 密集している場所>>280の付近を通りかかる。 可愛らしくも本格的な演奏会が 開かれているのに目を丸くした。
特等席らしきベンチに、キラ様と坂理くん>>302の 姿を見かけることがもしあれば、 近づいて言葉交わす時間はなかったので 離れたところからではあるが、それぞれに 昨日の感謝の意味で会釈をしたことだろう。]
(312) 2023/11/20(Mon) 15時半頃
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[寝ているとのことだったから 返信を差し控えたのだけれど。 目的地に着いたときに、約束の 相手はすでに目覚めているようで。
すこし、困った。]
(313) 2023/11/20(Mon) 15時半頃
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……こんにちは。 起きていらしたの。 お待たせしてしまっていたら、すみません。
[お呼びたてして、と口にしかけて 注意深く煙崎さんの表情を見詰めた。]
……… お疲れの顔ですのね。
[昨日会話をした時は、例の件の直後だった。 時間の経過で印象の差異があっても 当然おかしくはないのだけれど 何とも言えない表情で立ち尽くす*]
(314) 2023/11/20(Mon) 15時半頃
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苦みを顔帯びたから察するに、 快適な目覚めとは言えなかったらしい。
「 それは残念。 俺、男には片想いばかりなんですよね …… 」
幼稚園の頃の初恋然り 先程の黒須ワとの邂逅然り。
人選にお気に召さなかったらしいお兄さん。 長く話を続けるつもりはなかったが。
(315) 2023/11/20(Mon) 15時半頃
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「 …… お招き、ありがとうございます。 」
足を止める意図の感じられない、 抑揚のない一言へ。>>305 こちらも、飾りのない一文を返してから。
(316) 2023/11/20(Mon) 15時半頃
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「 望みは、叶いそうですか? 」
余分な二言目。 反応を待つことはしなかった。 そのまま人の手の入った芝生を、靴先で揺らす。
今の俺には、モナリザたちが待っているし。 元より、教えるのはひとつだけの約束だ。**
(317) 2023/11/20(Mon) 15時半頃
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── 回想:束の間の常連客 ──
[ 今どきは通信制や定時制など、 高校の通学手段はたくさんあるし、 そもそも高校に通えない事情のある子だっている。
だから、深夜ならともかく、 昼間から若者が兎坂庵に入り浸ろうとも、>>289 わざわざ通報するまでもないと思っていた。
帽子を目深に被った姿は、 たしかに怪しさはあったけれど、 営業の妨げになるような行動は していなかったと思うから、 卯木は彼に対しても 通常のお客様と同様に接していたと思う。 ]
(318) 2023/11/20(Mon) 15時半頃
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[ 彼が店に来だしてから、 半月ほどが経った頃だろうか。>>290
慌てるように店を出た彼に、 「お客様」と声掛けはしたが、 そのまま店を出て行ってしまった。
彼が慌てていた理由は卯木には分からないまま。
ただ、よく来店されていたお客様だから すぐにお釣りを返せるだろうと思っていたのだが、 結局、卯木が知る限りでは あれから兎坂庵への来店はなかったようで、 封筒に入ったままのお釣りの500円玉は、 兎坂庵の鍵付きの事務机の中で眠ったまま。 ]*
(319) 2023/11/20(Mon) 15時半頃
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── 現在:ホテルラウンジ ──
[ 目の前のキャンディが、 その束の間の常連客だとは気づかぬまま。 声をかけると、すげなく断られてしまった。>>293
まあ、こんなことに巻き込まれてしまっては、 普通の神経の人間なら、ストレスが溜まって、 くだを巻きたくなっても不思議でないし、 話の内容によっては、 他人に聞かれたくないこともあるだろう。
と、好意的に解釈していたら、 やはり人恋しくなったのか、 かぶりを振りながら、同席を求められ、 ]
(320) 2023/11/20(Mon) 15時半頃
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ええ、もちろん。 では、ご相伴にあずかります。
[ 促されるまま、キャンディの向かいの席に座り、 卯木はサポートロボットに抹茶ラテを注文した。 ]
何かお辛いことがありましたか? ……といっても、こんなことに巻き込まれた後では 今更という話ではありますが。
[ 苦笑を零しながら、テーブルの上をチラリと見渡す。 コーヒーカップは既に キャンディの両手に包まれていて、>>293 他にはオムレツらしき皿があることに気づいたが、>>265 この時ケチャップの文字は どのようになっていただろうか。 ]**
(321) 2023/11/20(Mon) 15時半頃
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――ホテルラウンジ――
数年越しの不思議な邂逅。 るくあの"見守り"(≒ストーキング)を通して、招待者の半数以上は一方的に知っていたけれど、彼等からは自分は未知の存在だろう。メイクを始めはっちゃける前は、極力目立たないよう日陰を歩いてきたのだから。 卯木からの注文を受けて去るモナリザを微笑ましげに見送ってから、再度嘆息。
「辛いこと……そうだな、失恋はもうとっくに トドメは刺されてるし。
敢えて言うなら、好きな人が、 ボク以外の誰かの手で殺されたらしいこと、かな。」
それだけで、想い人が誰であるか容易に察せる状況だ。 卯木の視線を追って、オムレツに目を落とす。モナリザの心使いの♡から食べ始めていたから、逆さから見ても『SUSUMU』の文字ははっきり判読できるはず。右端からスプーンで削って、はくりともう一口。 1人に暴露した以上、あまり正体を隠し通す意味はない。せいぜい、中学教師の菊水先生に見られたら気不味いな、程度。
「ボク、こんなナリで動画配信とかしてるけど、 中学の時のるくあの、 ……知り合いで。 招待状はそっちの――黒須ワ宛でした。」
(322) 2023/11/20(Mon) 16時頃
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──園内・中央広場──
あぁ、そうなんだ。リストなんてセンスいいね。 僕、この曲好きだな……。
[勿論、このあと殿のサンバが流れ始めるなんてことは夢にも思わない。 隣に座る彼は、遠目から見立てた通り、美形だけど女っぽさは無く、端正な少年という感じだった。日本人受けする甘さもあって、役者になればさぞかし女性人気が出そうだ。
彼氏だった、とあっさり言い放つのには、一瞬目を丸くして、すぐに微笑む。]
へー!?るくあちゃん、こんな美形の彼氏が居たんだ。 彼女も綺麗な子だったからお似合いね。
[当然ながら、るくあから彼氏の話どころか素振りも感知したことはない。推しに彼氏の話をするわけがないのはあるけど、坂理君と付き合っていた時代と、自分が僅かながら交流した時代がズレているのかもしれない。 ”彼氏でした”、という過去形が、過去に別れたからなのか、それともずっと付き合っていて死別したのか、判断はできなかったので、あまり突っ込んだ事は聞かず。]
(323) 2023/11/20(Mon) 16時半頃
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[>>308”聞きたい事がある”、と言われて、一瞬身構えるけれど表情には1ミリも出さないようにした。 だけど、続いた言葉は、思いもよらぬ内容だ。>>309 目の前の彼をまっすぐ見つめたまま、少し間が空いて、形のよい唇を開く。]
イケメンの君に言われると、 意味が分かっちゃう質問だなぁ。
まあ、なるよね。
[仕方ないよね、といった風に眉を下げ、肩を竦めて笑う。]
(324) 2023/11/20(Mon) 16時半頃
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美形だからと得する事もあれば、酷い目に遭う事もあるし。見た目で判断されちゃう分だけ、むしろ無価値だなって思うね。
断言するけど、僕は誰にも愛された事がないし。
[”ファンからの愛”は役者をやっていく上で、有難く思っているけれど。 とは、心の中だけで。]
でも、しょーがないよね。ふふ……。
(325) 2023/11/20(Mon) 16時半頃
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[ロボットたちは、いまだ『孤独の中の神の祝福』を奏でていた。
坂理とそんな話をしていた最中だろうか。いずれかのタイミングで、遠くに密星の姿を見つけた。>>312 会釈をされたので、手を振って笑顔を返す。
美しいクラッシックの演奏が終わりに近づき、殿のサンバが鳴り始めたのを、果たして密星は聞くことが出来ただろうか。]**
(326) 2023/11/20(Mon) 16時半頃
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「ねぇ卯木さん。 ボクはまだ、煙崎るくあの死が信じられないんです。」
モナリザが抹茶ラテを運んで来るのを待って。残り半分になったオムレツが冷めてしまうのを申し訳なく詫びながら、重々しく口を切った。 つらつらと並べたてるのは、賑やかな道化のキャンディの裏で、ここ数ヵ月ずっと燻っていた疑念。相手もまたるくあと面識があり、事件に巻き込まれているのだから、告解には最適な人選に思えた。
「るくあが高校を卒業する前後くらいかな、 ある時から急に、パタリと姿を見なくなって。
……遺体も見ていないし、葬式に呼ばれてもない。 心臓麻痺と診断したのは、 医者なのか警察なのか知らないですけど。 それが、『殺された』なんて話になって。」
(327) 2023/11/20(Mon) 16時半頃
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「他の人の事情は分からないけど、 ボクは正直、犯人が誰でも、殺すも殺さないも、 割とどうでもよく……はないか。理由によっては 羨ましくて殺したくなるかも。
ただそれより重要なのは、 るくあがもうこの世界に居ないと、 僕自身がハッキリと確証を得ること。
――それさえ分かれば、 きっと躇わずに済むから。」
思いつめたように、両手で包んだ黒い砂糖の塊を睨めつけて。険しく寄せられた眉間を、スカイブルーの爪で解すと、卯木の返事を待った。彼が、自分の知らないるくあの某かを、語ってくれることを*期待して。*
(328) 2023/11/20(Mon) 17時頃
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[坂理の性嗜好は聞き及んでいない。>>315 何しろ「るくあの彼氏」という認識でいたのだ。 片想いばかり? るくあ以外にも気のある相手がいたのだろうか。 時期如何によっては聞き捨てならない。 しかし、覚醒前したばかりの頭は 軽口の類だろうと聞き流す。
ここにきて、何度目か耳にする感謝の言葉。>>316 本気で口にしているとは無論思わないが、 意図は正しく伝わったようだ。]
(329) 2023/11/20(Mon) 17時頃
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[応えるより早く、 その姿は小さくなっていった。>>317
控え目に言って風変わりな青年だ。 今になって、本当は恋人同ではなかったのでは? という感想を抱く。何にせよ今さらだ。]
叶えるさ。
[――――望み? 唱えるまでに生じた間隙には気づかずにいた。*]
(330) 2023/11/20(Mon) 17時頃
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――公園
[>>314 一目で判るほど疲れた顔だったならば、 己もまだまだ修行が足りないのだろう。]
少しぼんやりしていた。
[額に手を当てて、彼女との遣り取りの記憶を遡る。 撮影は恙なく終えたのだろうか、 一瞬横に逸れた思考を正して、ああ、と 得心した呟きを落とした。
どんな顔で向き合うのか、 考えあぐねているような表情に見える。 小さな気合いの声とともに立ち上がり、 立ち尽くす密星の隣に並ぶ。]
(331) 2023/11/20(Mon) 17時頃
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場所を変えよう。 どこか行きたいとこあるかい?
[地上絵らしき刈り込みだけが目立つ公園には ベンチもなく、会話には不向きのようである。 演奏会の音楽は、その頃には 急激なジャンル変更をしていただろうか。 服と髪に付いた芝生を払い歩き出すと、 少し先に「惑星パーティ」という名の アトラクションが見えてきた。>>260 いわゆるコーヒーカップという乗り物だ。 落ち着ける場所ならどこでもよかったが。 ちら、と様子を窺う。 **]
(332) 2023/11/20(Mon) 17時頃
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―― 公園 ――
[体力、疲弊…というよりは気勢のようなもの。 それも、どうにでも理屈の付く範疇ではあるが 理屈ではなく感じ取るものもあり口にした。 ここでそれ以上の追求もせず、静かに頷いて。]
あ、ええ。 行きたいところ……
[芝生の上でも特段気にはしないのだが 気を遣ってくれているのだろうか。 煙崎さんに付いて私も歩を進め、 そうねぇ、とあたりを見回した。
話をするのにアトラクションに乗る発想はなくて いざ問われるとなかなかに難しい。 なにせこちらは遊園地経験……LV2なのだから。]
(333) 2023/11/20(Mon) 17時半頃
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あ。
[惑星パーティ、の看板を見つけ、 それならこれにしましょう、と要望に替える。
これ、昨日、 初心者でも大丈夫な乗り物だって 紹介いただきましたの。
[坂理くんはLV1でも大丈夫な乗り物だと 言っていたから、恐らく問題ないと。*]
(334) 2023/11/20(Mon) 17時半頃
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── 『 お似合い。 』
快活な声に乗せられているのに、 どこか寒々しい響きに感じたのは。>>323 こちらが後ろめたさを感じているせいだろう。
死への渇望は、 あっさりと肯定された。>>324
至極当然と言った物言いは、 まるでかつての自分の願いが許されたような ──
堕ちた天使が美しく微笑むような、 そんな、都合のいい誘惑に縋らせるかの如く。
(335) 2023/11/20(Mon) 18時頃
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それすらもまた、都合のいい解釈に過ぎないが。
「 ああ。少しわかるかもしれない。 俺はね。 片想いばかりなんですよ。 」
愛を一身に受けたような才能者が。 愛を否定するその姿へ。>>325
笑みを向けた拍子に、細まった瞳が、 夏の日差しを受けてきらりと輝く光景は。 少しだけ、涙にも似ていたかもしれない。
片想い。 ならば恋人である煙崎るくあの存在は? 誰かに抱かせたのと同じ、当然の疑問だ。>>329 相手に指摘される前に。
(336) 2023/11/20(Mon) 18時頃
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「 ならある種、死は救済なのかもしれません。
だから中村さんは、 煙崎さんを殺したんですか? 」
問いをかける声の輪郭は、 自分が思ったより、柔らかいものだった。
(337) 2023/11/20(Mon) 18時頃
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蜜星教諭に行った二番煎じ。>>1:215
反応を見た時間はごく僅か。 決して長くは待たなかっただろう。 せいぜい遠くから会釈をする、 昨日ぶりのその姿に。>>312 こちらからも手を振り返す程度の間。
終わり次第。 すぐにネタバラシをするつもりだった。>>1:216
軽快なサンバには、少々似つかわしくない話題。 音楽が切り替わる前には、終わらせる算段で。**
(338) 2023/11/20(Mon) 18時頃
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――「惑星パーティ」
初心者? へえ、遊園地に来るのは初めてか。
[箱入りなのだろうか。 るくあから聞いた話と、世慣れていない雰囲気で 納得できなくもないのだが。 訪れたことがないのなら珍しいと思える。]
初心者へのオススメは宇宙遊泳だな。
[凝ったVRと急降下のスピードと角度が売りの ジェットコースターをしれっと勧める。]
(339) 2023/11/20(Mon) 18時半頃
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[選ばれたアトラクションは、 カップの代わりに太陽系の惑星が回るという ポップな仕様のもの。]
懐かしいな。 惑星の大きさがバラバラだ。 水星……月もあるのか、は、一人乗りだと。
[実際の比率とは異なるだろうが、 木星や土星は大きい球形をしている。 密星に希望がなければ、 手近なものに乗り込んで腰を下ろす。]
(340) 2023/11/20(Mon) 18時半頃
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……で、気になることってのは?
[中央のハンドルを切らなくとも、 ゆっくりと惑星は回り始める。 少し身を乗り出して、本題を切り出した。*]
(341) 2023/11/20(Mon) 18時半頃
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灰占道士 煙は、メモを貼った。
2023/11/20(Mon) 18時半頃
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[綺羅の返答への反応は、思っていたものとは少しだけ違った。>>336 片思いばかり。 るくあの彼氏だったのでは? 恋人って両想いで成立するものだよな……、なんて小学生男子みたいな方程式を脳内で一度、復習したが。 ここで煙崎るくあの事を問うのは、無粋な気がして、やめた。]
ふーん……? でも、君は人を好きになる事が出来るんだ。それだけで素敵じゃないかな。羨ましい。 誰かを想う孤独は、 誰も居ない孤独とは、きっと質が違うよね。
[恋愛の経験はないけれど、舞台役者だから、色事の真似だけはたくさんしてきた。そんな中で常々考えていた事。
そして、そのあと放たれた言葉には。>>337 特に動揺などもせずに。]
(342) 2023/11/20(Mon) 19時頃
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うん、そうだよ?
.
(343) 2023/11/20(Mon) 19時頃
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…………なーんてね。
[間を置かずに、肩を竦めて笑った。そして。]
そっかー、 君がるくあちゃんを殺した理由はそれなんだ? **
(344) 2023/11/20(Mon) 19時頃
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―― 惑星パーティ ――
ええ、恥ずかしながら。 話に聞いていただけで… だから、 楽しみにしていました、此処のこと。
……て、それは嘘でしょう? ジェットコースターが玄人向けだってことくらい 知ってますのよ。
[その手には乗らない、と、ぷんとしつつ。]
(345) 2023/11/20(Mon) 19時頃
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カップもいいけれど、 惑星デザイン、かわいいですね。 水金地火木土天海……あら、月? 本当。
[冥王星は準惑星として外れたのだったか。 後に続くよう、大きめの球体に乗り込み、 裾を揃えて腰を下ろした。
周囲の景色が360度ゆっくりと回転を始め 本題を促されるのには、少し居住まいを正した。]
(346) 2023/11/20(Mon) 19時頃
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気になることがある、と 言っていたのは、一旦忘れてくださると嬉しいわ。 気になることもわからないことも 増えすぎてしまって。
此処に私たちを招いたのは 貴方なのでしょ? ……って、
今朝までは、 その話をさせていただこうと思っていたのだけど……
[相手に視線を据えたまま、それ自体は 何ということもない風にさらりと口にして。 煙崎さん側で何か無ければ一旦横に置く心算でいた。]
(347) 2023/11/20(Mon) 19時頃
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それも、大事なことではあるのですが…… 今、気掛かりに思っているのはね、 なんだかおかしなことが起きているのではないかって。 でも、その違和感の、繋がりがよくわかりませんの。
[困ったように、眉を下げて視線を一度外に投げた。 思考を纏める時間が欲しかったけれど 時間があっても同じだったかもしれない。]
荒唐無稽な想像をしても、 何も前には進みませんから…… 事情をご存じかもしれない方に お尋ねしよう、と思ったの。
だから、まず第一の質問。 …… この遊園地 って、「何」なのかしら?
(348) 2023/11/20(Mon) 19時頃
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宿泊施設はあるのに、他にひともいない。 孤島にぽつんと、本土からの利便性も よいとはいえないのに。 ……まさか「今回の件のために」 造られたというわけではないのでしょうし。
[口を開けば色々と疑問は浮かぶけれど 問いかけの順序すら、今の私の情報量では ただしい形に組み立てられない。 一度言葉を切って、首を傾げた。*]
(349) 2023/11/20(Mon) 19時頃
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「 恋もしましたし。 同じ数だけ失恋もしましたよ。 俺は神様ではないので。
届かないと知りつつ、手を伸ばす側です。 」
それなりの辛酸も苦渋も舐めたつもり。 こちらは、凡庸でつまらない人間なのだから。
「 でも、あなたは逆なんでしょうね。 」
笑みを深める瞳がゆらりと揺れて、 探るような色になる。
(350) 2023/11/20(Mon) 19時半頃
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「 届かないのをいいことに。 綺麗な幻想を積み重ねられる側。 」
ゆっくりと唇が動く。 それは、あまりにも知ったような口だったかもしれない。
(351) 2023/11/20(Mon) 19時半頃
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煙崎るくあを殺した犯人。
一瞬、得たかに見えた答えは、 すぐに冗談めかして返される。
別にブラフが得意なわけではない。 並んだ二つのどちらが真実かなんて。 当然、わかるわけがなかった。
なので確かな事にだけ。 自身の話題だけを摘んで、首を横に振る。
(352) 2023/11/20(Mon) 19時半頃
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「 残念ながら、俺は犯人じゃないですよ。
言ったでしょう。俺みたいな凡人では、 そんな役割は役者不足だ。
せいぜい舞台の下で、 皆さんを応援しているのがお似合いです。 」
心からそう言って。 苦く苦く、笑ってから。
(353) 2023/11/20(Mon) 19時半頃
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「 でも一人。 舞台に上がっている人なら知っていますよ。 」
(354) 2023/11/20(Mon) 19時半頃
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「 煙崎灰羅さん。 」
(355) 2023/11/20(Mon) 19時半頃
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煙崎るくあの兄。 この島への招待主の名。
口止めされていないのだ。 告げたところで咎められまい。
むしろ俺に話したくらいだから。 周知して欲しいと考える方が納得できる。
いっそアポロで全体公開した方が、 なんて気が利く青年だと、 彼には喜んでもらえるかもしれない。
(356) 2023/11/20(Mon) 19時半頃
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「 誰が煙崎さんを殺したのか。 俺は知らないです。
ただもし心当たりがあるのなら。 よければ、舞台に上がって下さい。 煙崎るくあを殺した犯人に対して。 それは、愛ではないかもしれませんが。 きっと。 煙崎灰羅は、──── 焦がれている。 」
(357) 2023/11/20(Mon) 19時半頃
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いつの間にか演奏は終わっていた。 一際伸びやかな音の後に訪れる静寂は、 本来なら余韻を楽しむ時間だけど。
「 中村さん。好きな曲はありますか。 」
話の終りを示すように、 ぱっとベンチから腰を上げると。
まだ幾分か高い日を見上げながら、 どこか楽しそうな笑みを向けて。
(358) 2023/11/20(Mon) 19時半頃
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「 よければ、リクエストどうぞ。
今日の閉園時間に流れるように モナリザ達に設定しておきますから。 」**
(359) 2023/11/20(Mon) 19時半頃
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── 現在:ホテルラウンジ ──
[ 『好きな人が、 ボク以外の誰かの手で殺されたらしい』>>322
話の流れからすると、おそらく失恋相手も 煙崎るくあなのだろうと思いつつ、 ]
なるほど。中学の頃のお知り合い。 黒須ワさん、ですね。
[ ゆっくりと復唱し、卯木は頷いた。 オムライスの『SUSUMU』の文字を見たときは、 頭にはてなマークを浮かべていたが、 なるほど本名だったのか、と合点がいって、 ]
(360) 2023/11/20(Mon) 20時頃
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[ 注文した抹茶ラテが来たタイミングだろうか。 黒須の口から零れた言葉に、>>327 卯木は神妙な顔つきになる。
状況からいって、煙崎るくあが殺されたのは ほぼ間違いないように思われる。 ただ、卯木自身も彼女の遺体を見ていないため、 確信できるかといえば話は別で、 ]
そうですね。 私もニュースや他人からの話で、 煙崎さんの死を知っただけで、 お葬式にも出ておりませんので、 遺体も直接は見ていないのですよ。
(361) 2023/11/20(Mon) 20時頃
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るくあさんの死の確証、ですか。
[ 抹茶ラテを一口口に含みながら、 黒須の話にふむりと頷いて、>>328 ]
お兄さんの灰羅さんと話した限りでは、 彼は少なくとも煙崎さんの死については 確証しているように見えました。
さすがに身内が、 遺体もなく死を確証することはないと思いますし、 おそらく灰羅さんは 煙崎さんの遺体を見たのではないかと思います。
(362) 2023/11/20(Mon) 20時頃
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それで、遺体のその後が どのようになったのかは不明ですが、 仮に火葬されていたとしても、 遺骨からはDNA鑑定ができるはずです。
だから、煙崎さんの血液や唾液、毛髪など 本人と特定できるものがあれば、 最悪火葬されていても、 物理的には彼女が死んだと特定することは 可能なのではないでしょうか。
ただ、手続きの煩雑さや灰羅さんの心情的に その方法を取るのは難しいかもしれませんが。
あと、遺体がまだ残っている可能性も一応あります。 大学などの研究のために、本人の同意のもとで 遺体を献体する制度もありますから。
(363) 2023/11/20(Mon) 20時頃
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だから、煙崎さんの死をはっきりと確信したいなら、 まずは灰羅さんに詳しく聞くことから、 ということになるのでしょうが……
[ ここで一旦言葉を切った後、 目の前の黒須を見つめながら、 ]
差し支えなければ、躊躇ってしまう理由など 詳しく教えていただいてもよろしいでしょうか。
私には煙崎さんの死を あなたに納得させることはできませんが、 もし、他のことであなたの苦しみを解放できるのなら、 私にもお手伝いできるかもしれませんし。
[ などと提案してみたが、 答えてもらえただろうか。 ]*
(364) 2023/11/20(Mon) 20時頃
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密星さんの言葉がしばし止まる>>269のを、黙って見ていた。 混乱しているのだろうか。 やはり、という気持ちもある。
「はい、確かに「血縁は」「いない」。 そう言ったような気がします。 お兄さんはいる、私もそう聞いたように思っていたから、 ほとんどいない、という事だと思っていたのですけれど。」
さっきと同じ話になってしまった。 けれど、繰り返す方が今は間違いない。 何を言えばいいのか、という重苦しい沈黙の中、船は風の凪いだ中、水路を進んでいく。
(365) 2023/11/20(Mon) 20時頃
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「ごめんなさい、どういう事なのか私も はっきりとは言えないの。 単なる私の勘違いという可能性もあるし… むしろそうであってほしいという気持ちもある。
ただ…」
考え込むうちに、船はいつの間にか一周りしそうだ。
「うん、私の聞きたかった話はそれだけです。 ごめんなさいね、変な話をしてしまって。」
彼女にはそう告げた。一廻りしたら、その後どうするか、彼女に任せよう*
(366) 2023/11/20(Mon) 20時半頃
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白菊会 ミサは、メモを貼った。
2023/11/20(Mon) 20時半頃
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― 回想 ―
[けんさも、ちゅーしゃも、おくすりも、きらい。>>286]
いたい……。
[るくあちゃんも、痛いのかな。 だから私は、痛む腕を押さえながら、研究所の敷地内、るくあちゃんの姿を探して。]
るくあちゃん! ひなね、しょくいんのひとに、クッキーもらったの。 いっしょにたべよ?
[えへへって、笑って。 そうしてよく、るくあちゃんと並んで座って、一緒におやつを分け合って食べたっけ。]
[――……るくあちゃんと出会って、一緒に過ごした日々は、楽しくて。]
(367) 2023/11/20(Mon) 20時半頃
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これ、ひなのいし。 るくあちゃんにあげるね。
[落ちていた、ひよこの形にも見える歪な形の石を拾って、マジックで目を描くと、るくあちゃんに差し出す。
るくあちゃんも、沢山痛くて、悲しいのかもしれない。 だから、雛が、傍に居られる様にって。
そうしたら、るくあちゃんも、 星型にも見える石に目を描いて、雛にくれたんだ。]
[――……私はその石を、今も、お守りみたいに大事に持っている。]
(368) 2023/11/20(Mon) 20時半頃
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あ゛ あ゛。いだい!いだい!!
[大人になれずに死んでいった『雛子』達の、 何番目に作られたのが私なのかは、知らない。
ベッドの上にベルトで固定されて、 麻酔の効かなくなっていた身体を『治療』されて。]
[楽しいは、悲しい事だって、知った。 生きたいって、 幸せになりたいって、願ってしまうから。]
[――……それは叶わない事で、願ってしまったら、悲しくなるだけだったから。**]
(369) 2023/11/20(Mon) 20時半頃
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[>>350 恋もしたし失恋もした。彼みたいな美形が失恋?と一般的には疑問に思うところなのかもしれないけど、人間関係はそれほどシンプルでもない。 あなたは逆なんでしょうね、という言葉には初めて眉根を寄せて苦笑を見せた。]
失恋以前の問題だよ、僕は。
手を伸ばす先すら無い、 誰も居ない孤独しか知らない……
[少し余計なことを喋り過ぎてるな、と自嘲気味になりつつ。 ”犯人じゃない”、という言葉には、ホッとしたようながっかりしたような、微妙な表情を見せた。勿論、演技だ。]
そっか。まあ、元彼氏がそんなわけ、ないよね…。
(370) 2023/11/20(Mon) 20時半頃
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[そう言いながらも、実際のところ、『元彼氏』は疑われやすい位置ではあるだろうな、と考えていた。 別に犯人を擦り付けようとしてるわけではなく。 ただこんな、まだ少年のような子を巻き込んで申し訳ないな、という気持ちで。]
舞台の上、ねぇ……。
[───”煙崎灰羅”。
その名が上がった時は、僅かながら注意深い光が眼の奥に表れたかもしれない。]
(371) 2023/11/20(Mon) 20時半頃
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成る程……、 るくあちゃんの唯一の肉親か。 僕、彼とはまだ話していないんだよね。 なかなか会うタイミングも無くって。
[話しているうちに、坂理がベンチから腰を上げた。どこかに移動するのだろう。最後にリクエスト曲は無いか、と聞かれ、細い指を唇に伸ばす女性のような仕草でしばし考える。]
じゃあ、ベートーヴェンの『月光・第3楽章』がいいな。
[失恋にまつわる曲だったかな? この園のテーマを考えると、ホルストの惑星もいいけれど。今はこっちが聴きたい気分で。]**
(372) 2023/11/20(Mon) 20時半頃
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[乗り込んだ天王星は地球より透明感のある青色で 球体の周りの環がホログラムで再現されている。
膨れると少し幼く見えたが、>>345 空気が弛んだのは一瞬、惑星が回転しだすと 密星は淡然とした様子で話しはじめた。]
違和感の、繋がり。
[彼女の言葉をなぞる。 その前に零した今朝までの疑問については 一旦スルーして、この遊園地への質疑だ。]
(373) 2023/11/20(Mon) 21時頃
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そうだな。 ここは、前は研究所だった。 以前……といってもそう昔のことじゃない。 一般じゃあまり知られていないが、 病理研究所としてはそこそこ名が知れていた筈だ。
俺は以前ここに勤めていてね。 ただ、急に閉鎖されることになったんだ。 研究所からテーマパークへ。 こんな場所に、人が集まるかは判らんがね。
[卯木と見つけた仮眠室には、 研究所に纏わる資料はなかったが、 地下の研究施設は広い。 隠し立てしたとて、遅かれ早かれ露見するだろう。]
(374) 2023/11/20(Mon) 21時頃
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[密星の想像する荒唐無稽なこととは何だろう。 探偵のように謎を解明しようとする彼女が 犯人だということもあり得るのだろうか。]
今回の件のために造られた? そうなると、るくあを殺したヤツとここへ 呼びつけたヤツが同じ……、 映画なんかだと、最近じゃ珍しくもなくなった アレだろ。 るくあを殺した時からもうゲームが始まってた っていうやつな。
…………で、第二は?
[回る景色を眺めることなく、球体の内壁に背を預けると、 問いの続きをうながす。*]
(375) 2023/11/20(Mon) 21時頃
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灰占道士 煙は、メモを貼った。
2023/11/20(Mon) 21時半頃
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「 月光の第3楽章ですか。
いいですね。 あの爆発するみたいな激情に。 身を委ねられれば思い出せるかもしれませんね。
自分の中にある、感情に。 」
最も、そんなものがあればの話だが。
第3楽章は速い上に転調が多く、 奏でるにはそれなりの技巧を必要とするが。 むしろ正確性を得意とするロボットの方が 向いているかもしれない。
(376) 2023/11/20(Mon) 21時半頃
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「 月繋がりなら、 ドビュッシーの月の光も好きですね。 それじゃあ、モナリザに設定しておきます。 」
ベンチを発つ足は、そのままモナリザの方向へ。 何か思い至ったのか一度止めて。 くるりと振り返れば、お互いの視線が宙で絡む。
短い息を吐く。 胸を刺す感情の色が、 憐れみなのか、祈りなのか。 自分でも決めかねたまま。
「 …… 中村さん。 」
(377) 2023/11/20(Mon) 21時半頃
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「 どうかあなたの孤独にも。 神の祝福があらんことを。 」
自分と似ているようで。 何もかもが違うその人へ。
言い終えれば、再び背を向ける。 たとえ続く言葉があったとしても。
突如周囲に鳴り響いた、 陽気なサンバが搔き消しただろう。**
(378) 2023/11/20(Mon) 21時半頃
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――ホテルラウンジ――
思考と言動は限りなくワに戻りつつあるのに、長い睫毛を伏し目がちに憂う表情だけは、恋する乙女のそれで。卯木の言葉に真剣に耳を傾け、何度か静かに相槌を打つ。縺れ絡まった思考の糸を解く手伝いをして貰っているような。相談事に慣れた大人との会話は、ささくれ立った心を宥めてくれた。
「確かに。お義兄さんなら、 僕を納得させるだけの証拠を持ってそうです。 というかむしろ、彼に示せないなら、 他の誰にも無理でしょうね。
ボクはまだ会ってないけど、 後でメールで呼び出してみるか……。」
顎を揉みながら呟いて。真面目な会話の途中で失礼とは知りつつも、ちらと『アポロ』に視線を落とす。着信に、うへぇと思い切り顔を顰めるのを隠しもしない。
(379) 2023/11/20(Mon) 22時頃
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それから、改めて卯木の顔を正面から見据えて、目をぱちくりと丸くした。
「苦しみを解放する、手伝い……
それって、意味分かって言ってますか?」
躊躇する理由――もしかするとるくあが生きているのではないかという一縷の希望が、完全に潰えたなら。自分がどんな行動に及ぶかまで、彼は察しているのだろうか? 後顧の憂いなく、るくあの居ない世界から旅立つことができる。未練を断つことは、精神的な自殺幇助だ。
(380) 2023/11/20(Mon) 22時頃
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「冗談でなく、ボクの世界の中心はるくあなんです。 彼女が死んでいたなら、ボクが生きている意味もない。
もしも本当にるくあが望んだら、犯人探しだって始末だって ボクは喜んでやり遂げますよ。
ただ、あのホログラムは贋者だと思うから、そうしないだけで。」
常人が聞けば狂人と、或いは恋の奴隷と捕らえられるのだろうか。淡々と告げる言葉に一片も嘘はない。卯木の顔色を窺い、舌で渇いた唇を湿して続ける。
「卯木さんは、彼女の…… るくあのことをどれくらいご存知ですか?
ボクはそもそも、誰かが敵意や害意を持って、 るくあを『殺す』ことなんてできるのか、
それだって疑わしいと思っています。」
ただ、その仮説が正しいなら、るくあの死は不本意や無念でなく、彼女が受け入れたことになってしまう。だからずっと、ぐるぐると思考の迷路を彷徨い続けていた。 卯木がその推察の根拠を求めるなら、中学時代の思い出を掻い摘んで聞かせることになる。
(381) 2023/11/20(Mon) 22時頃
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――回想/るくあ教の狂信者たち――
煙崎るくあを嫌う人なんて居ない。
美人でモテる女生徒なんて、同性からやっかみの対象になったり、万人から好かれるなんて有り得ないのが世の常だけれど、煙崎るくあはきっと誰からも好意的に受け入れられていた。
ある時、るくあのクラスの女生徒が、交際中の陸上部のエースがるくあに鞍替えしてフられたと、泣き喚いて友人に慰められている場面に遭遇した。僕からすれば真っ先に責められるべきはそのエースとやらで、るくあに罪はないと思うけれど、逆恨みは理屈じゃない。(坂理某への実体験を伴ってひしひし感じる)
(382) 2023/11/20(Mon) 22時頃
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放送室を掃除していた僕は、階段の側で群れる下級生の女子たちが、次第にるくあを生意気だとか泥棒猫だとか、ハブろういじめようと計画しているのを耳にしてしまって、心臓が飛び出る程の勇気を振り絞って「きみたち、掃除をサボっちゃいけないよ!!」と数年に一度の大声を張り上げた。 途端に蜘蛛の子を散らすように女子たちは走り去って。翌日の授業中、僕は気が気でなかった。るくあが、クラスメイトの女子たちからいじめられるかも知れない。様子を見に行きたい、助けの手をのべたいけれど、他学年の教室というのは、思いのほか敷居が高い。方程式を上の空で聞き流しながら、僕は悩んだ挙句に、報道部の後輩を呼びに来た素振りで、るくあのクラスを訪れた。 一人切り離された机、ポツンと孤立しても俯かない、すらりと背筋を伸ばした姿勢がいっそ痛ましく、僕の心を突き刺した。
(383) 2023/11/20(Mon) 22時頃
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それが、二日後には一変していた。教師や大人や警察が介入した形跡はない。ただ、いじめを主導していた女生徒が掌を返したように、煙崎さんが相手なら仕方がない、むしろ自分が難癖つけるのも烏滸がましいと、まるでるくあを女神か何かのように崇め始め、いじめに加担してた他の生徒たちも次々るくあに傾倒していった。 ――多分、陸上部のエースとやらが、るくあに告白するのも時間の問題と焦った僕は、一世一代の大勝負に出るわけだが、それはまた別の話。
るくあが教師に贔屓されている、色目を使ったに違いない、と悪意ある噂をばらまいていた女生徒が、号泣しながらるくあに許しを乞うてきたり。購買部での万引きを窘められた生徒が、逆恨みで嫌がらせを繰り返していたのが、急に別人みたいに更生したり。
煙崎るくあを嫌う人、害する人、責める人なんて居ない。
当時の僕は、それがるくあの魅力で、皆がそれに気付いてしまわぬよう、ひっそり愛でていたいと愚かな独占欲を燻らせていたけれど。今思うと、異様で不気味な状況だった気もする。*
(384) 2023/11/20(Mon) 22時頃
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―― 惑星パーティ ――
[返答を期待したわけではなかったけれど。 そうよね、と、心の裡で苦く笑う。 この島の所以については、頷きながら聞くも、 途中不思議そうな表情になった。]
詳しく、ありがとう。 病理研究所…… から、テーマパーク? それは随分と、大幅なリニューアルですね。 採算が取れる予定だったのかしら…
[人が集まるか分からないのに急激な方針転換。 私にはその理由は想像もつかない。 思い出すのは生前のるくあの言葉だった。]
(385) 2023/11/20(Mon) 22時頃
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でも、そういうことなら、 ここに遊園地が建つこと、建つ前から るくあさんがお兄さんから聞いて知っていたのね…
以前―― るくあさん、 宇宙を模した遊園地に行きたいって 言っていたことがあったんです。 それももう少しで叶うんだ…… って。
ご家族とか、お友達と、近々 そういう遊園地に行く予定があるのかなって 微笑ましく思っていたのだけど。 それがここなのですよね、きっと。
今となっては、「もう少しで叶う」が なんだか、切ないですけれど……。
[返答を受けての純粋な時系列整理の心算だが、唇を引き結んだ。]
(386) 2023/11/20(Mon) 22時頃
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二つ目は………
[聞くべきことの取捨選択が出来ていない。 迷って、迷った末に、やっぱりと口を開いた。]
私が、勘違いしていたのかもしれないので 失礼な質問だったら、先に謝りますわ。 逆に、当たり前のことを聞いてしまうかも。
[我ながら前置きが多い、と眉下げた。 何の疑問も持っていなかったことだけれど ひとの家庭事情がこんなに聞きにくいとは思わなかった。]
お兄さんと、るくあさん、 血のつながりがあるご兄妹、で よかったのかしらって…… *
(387) 2023/11/20(Mon) 22時頃
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[>>376 自分の中にある感情。爆発するみたいな激情。 彼の言わんとすることは分かる。それには特に答えずに、微笑んだ。]
ありがと。ドビュッシーもいいね。 閉園時に流れたらムードがあるな。
[最後に振り向いた彼にかけられた言葉には。内容にそぐわぬとても砕けた口調で返した。>>378]
ふふ、坂理君もね。 またねぇ。
[軽んじているわけじゃなくて、万事この調子なのだ。 きっと、彼の祝福は本心で贈ってくれたのだろう。 こちらもまた、本心で返したつもり。
丁度、キラの軽さに合わせるような、陽気なサンバが鳴り響き始めた。]**
(388) 2023/11/20(Mon) 22時半頃
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── 現在:ホテルラウンジ ──
[ 卯木の話に納得がいったのか、 黒須は煙崎灰羅と会う気になったらしい。>>379
アポロの着信に気づき、 顔を顰める姿もバッチリと見えたが、 そちらについては特に追求しないまま。 ]
ああ、なるほど。そういうことでしたか。 それでしたら、申し訳ございません。 私が意味を取り違えていたようです。
[ 目を丸くする黒須に、卯木は頭を下げて詫びる。
卯木は生きるために行動することを 躊躇うと捉えていたが、 実際は逆らしい。>>380>>381 ]
(389) 2023/11/20(Mon) 23時頃
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もし生きる意味を教えてほしいということだったなら、 私にもできることがあるかもしれないと 思っていたのですが、 すでにその結論に至ってしまったのであれば、 私が何を言ったところで、 あなたの考えは変わらないように思いますから。
[ もし、卯木が黒須ワという人物を知っていたのなら、 何かしらアプローチ方法はあったのかもしれない。 けれど、無知な卯木が黒須に言えることは 所詮一般論でしかないため、
そうなってくるともう、卯木は黒須のことを 言葉が通じない者として扱うしかできなくなる。>>0:217>>0:218
そもそも、どうして黒須が煙崎るくあに対して そこまで執着できるのかも 卯木には理解できないのである。>>1:177>>1:178>>1:179 ]
(390) 2023/11/20(Mon) 23時頃
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[ それから、回想を交えて>>382>>383>>384 煙崎るくあのことを話す黒須に、 最初は微笑みを浮かべながら聞いていた卯木は、 だんだんと表情が固まっていく。
その話は、まるで煙崎るくあに洗脳されたような 研究員たちの話に>>188>>189>>190 近いものがあったから。 ]
……少なくとも中学時代は、何かしらの影響で、 煙崎さんに歯向かう人がいなかったということは 分かりました。
[ 地下研究室での出来事は伏せつつも、 硬い表情のまま、卯木は納得したことを表すように 小さく頷いて、 ]
(391) 2023/11/20(Mon) 23時頃
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ですが、少なくとも私は一度、 煙崎さんに対して、妬ましいという感情を抱きました。 そして、この島に来るまで、 つまり、煙崎さんと会わなくなって以降も それを撤回することはありませんでした。
[ 詳細は言葉に出さないけれど、 いつかの兎坂庵での出来事を思い出しつつ、>>0:61>>0:62 ]
(392) 2023/11/20(Mon) 23時頃
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もしかしたら、煙崎さんの魅力は 私には通じなかったのかもしれません。
[ だからといって、卯木が煙崎るくあを 殺したわけではないのだが。
自分の身をもって体験した負感情から、 誰かが敵意や害意を持って殺した可能性を 完全には否定しきれなかった。 ]*
(393) 2023/11/20(Mon) 23時頃
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――惑星パーティ
[遊園地に行く願いが叶うと るくあは養護教師である彼女にも言っていたのだ。 切ない――――? 捻じ曲がった力の介在しない 純粋な願いであるならそうなのだろう。>>190
先ほどの地下での手記を想起していると、 躊躇った声が落とされる。>>387]
(394) 2023/11/20(Mon) 23時頃
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――――? 何を……、 あいつはそこまでは話していないか。 俺たちは施設育ちだったんが、 兄妹揃って引き取られたんだ。
年も離れて、顔も似ちゃいないが 実の…………。
………………?
[その問いを直接投げられたのは初めてだった。 いや、彼女の死から半年。 そろそろ効力はなくなってきたのかもしれない。]
(395) 2023/11/20(Mon) 23時頃
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『 あのね 』
『 私
”お兄ちゃん”が 欲しい の 』
[ある日、その少女は己を見つめて微笑んだ。]
(396) 2023/11/20(Mon) 23時頃
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[アトラクションはパーティという名の通り、 普通のコーヒーカップと異なる点があった。 ゆっくりと回転していた惑星たちは、突然、 ぐらぐらと揺れ始める。 床が波状に起伏して、緩急をつけて アトラクション内を移動する。
看板横の案内板に注意書きは記されていた。 これが、LV.1の乗り物ではないということを。 ジェットコースター程の激しさはさすがにないが、 それなりの勢いで身体を壁にぶつけてしまう。]
…………っ、
[よく見ると安全ベルトらしき装置も、 座席に備わっていた。]
(397) 2023/11/20(Mon) 23時頃
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|
[中央のハンドルでスピード操作できるのは 通常のコーヒーカップと同様のようで、 方向を違えないように廻すことで、 何とか落ち着ける回転速度に戻す。
惑星が通常運行をはじめた頃には、 先刻よりはっきりとした意識を持っていることに 気付く。]
大丈夫か、嬢ちゃん?
[一言安否を尋ねた後、]
(398) 2023/11/20(Mon) 23時頃
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|
………アンタの言う通り、 血のつながりはなかった……、 どうやら、俺がそう信じ込んでいた、 だけらしい。
[上書きされた概念の解除はあまりにも容易い。 生気のない声で呟いた。*]
(399) 2023/11/20(Mon) 23時頃
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灰占道士 煙は、メモを貼った。
2023/11/20(Mon) 23時頃
(坂理へ個人送信)
『メイクは、一応コレで生計立ててるから当然💄
というか、キミにワくんとか馴れ馴れしく呼ばれるの
無性にムカつくんだけど!!!!
後、現彼から元彼への施しのつもり??
ご機嫌取りで嘘を吐くな。
ボクのるくあは、そんなこと言わない。
ボクも大概だけどさ、坂理、
キミもるくあのこと『分かってない』よ。』
返信不要のメールきた返信に更に返信。高速でスワイプしながら、目蓋の裏に小憎らしい顔が――るくあとよく似たあの笑顔がちらついて、腹が立ってくる。無視すればいいのに、刺々しい内容はともかくいちいちレスしてしまう元来の生真面目さすら、彼に悟られつつあるらしい。
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──中央公園──
[何とかサンバを演奏し始めたモナリザ隊を後にして、園内を移動している暇そうなモナリザを探した。丁度、カフェ前でうろうろしているのが居たので声をかける。]
ねぇ、煙草あるでしょ? 貰えないかな。 トレジャラー・ブラックあると嬉しんだけど。
[カフェの近くに喫煙所があったから、煙草もある筈だ。話しかけられたモナリザ胸部のモニタが点滅して、何処へ移動していった。ほどなくして戻ってくると、望みの通りの銘柄の箱と100円ライターをキラに差し出す。]
あるんじゃーん、ありがと。 何も言ってないのにライターも?気が利くわねぇ。
[そう言ってモナリザの頭をナデナデすると、喫煙所のほうに向かった。]
(400) 2023/11/20(Mon) 23時半頃
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[喫煙所のバーに腰だけで軽くもたれかかって、煙草に火を点けた。 ふーっと白い煙を吐いて、一息つく。
喉に悪いから止めろと言われているし、ヘビースモーカーというわけでもないのだが、疲れると無性に欲しくなるのだった。]
そうか、疲れてるんだ。
……疲れたな……。
[口に出すと、より一層疲れて来る。言霊こわーい、元気元気!とか唱えつつ。一服を終えたら、ホテルの自室に戻って何も考えず休もうかな……、と考えていた。]**
(401) 2023/11/20(Mon) 23時半頃
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