28 僕等(ぼくら)の
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―2度目の戦闘の日 帰宅後―
[七尾さんの遺体は先生が確認して、乾君が抱き抱えていて、それから、ご家族のもとに転送された。私はそのまま無言で帰宅した。
ミーティングの時に私は…取り繕っていた。 でも、七尾さんが実際に戦って、死んで、今度こそ分かった。
ミーティングで私の言ったことは、 何もかもではないけれど、取り繕いばかりだった。 そうして場を保つ方に私は動かないといけなかったから。 天道君も随分場を取り持ってくれたとは言え、 途中で口論もおきかけたから。 そういうのを仲裁して場をスムーズに進めるのは いつも私の役割だったから。 私もいつもそうして来たから。 クラスでも、生徒会でも、天文部の中でも、 …もしかしたら家庭でも、そうだったから。]
(1) 2023/08/17(Thu) 00時半頃
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[七尾さんはいい子だった。いい子過ぎた。 泣き言も言わず、文句も言わず、理不尽を嘆かず、きちんと自分の役目をはたして死んでいった。 次か、次の次か、その次か…私の番が来る。
家に帰ったけれど、父さんも母さんも帰っていなかった。特に父さんは検事長なのだ。一般の検事ならともかく、検事長ともなるとどういう仕事なのかわからない。でも、忙しいのは確かなんだろう。 正直、なるべくなら顔を合わせたくないからいいんだけど。]
(2) 2023/08/17(Thu) 00時半頃
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[部屋に戻った。しっかりした勉強机の横に、ゲーミングPCとモニター。ゲーミングチェアに、壁の一面を埋め尽くす、参考書と本でびっしり埋まった本棚。
制服のまま、ベッドに座り込んだ。いつもはすぐ机に向かうけれど、勉強どころか、PCに手を伸ばす気すら起きない。
枕元には目覚まし時計のほかに、鮭に食われる木彫りのクマと、卯三郎こけしと、巨大さるぼぼが置いてある。その中の卯三郎こけしを握って、見つめて]
(3) 2023/08/17(Thu) 00時半頃
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こんなっ………!!!!
[思わず床に叩きつけた。ガシャンと音がして割れる。黙って破片を拾い集め、ゴミ箱に捨ててしまってから改めてさるぼぼを握り、殴りつけた。]
この、このっ………!!! こんな、こんなのっ……く、っ………ううっ………!!
[何度も何度も。何度も何度も何度も何度も、原型が潰れるぐらいさるぼぼを殴って、やがて殴る元気もなくなって、その上に突っ伏した。シーツを握りしめた。]
(4) 2023/08/17(Thu) 00時半頃
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なんで私が…… なんで七尾さん、なんで、あんなっ…
[七尾さんはあんな風にいい子のまま死んだ。 誰も恨まず、恨み言を言わず、誰よりも先んじてロボットに乗って、立派に戦って、死んだ。私も順番が来たら多分そうするだろう。それを求められているんだろう。
私達だけが死んで、世界は救われて、相変わらず私達抜きで続いていく。救われた世界のみんなは、私達に感謝なんてしない。家も壊されたり、被災して死んだりする人が、世界が救われたからって感謝するわけない。むしろ、乗っていることが知られたら誹謗中傷に巻き込まれるだけ。多分その被害は家族知人が全部こうむることになる。
万一…本当に万一感謝されるとしても、みんなすぐに私達の事を忘れてしまう。
救いなんてない。]
(5) 2023/08/17(Thu) 00時半頃
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そんなのって、ない……
なんで私が、世界のために死ななきゃなんないの!! 嫌だよ…………!!! 私が死ぬんだから地球も死ねよ!!
なんでっ…… 私は……
死ぬときまで物わかりの良いままか……!! 死ぬまで優等生か……!!!
(6) 2023/08/17(Thu) 00時半頃
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[素直に死ぬなんてできるわけがない。 昔、死刑になりたいと言って無差別に人を殺した通り魔がいたらしい。私はそんな事はしない。…できない。いくら自暴自棄になったからって、そんな真似はプライドが許さない。
でも、黙って物わかり良く死ぬのだけは絶対に嫌だ。どうせ、みんなすぐに私達の事を忘れてしまう。
せめて誰か、私の事を絶対忘れられないように爪痕を刻んでから。
その相手は、これから死ぬ誰かではなくて、私達が地球を救えばその後も生きていく人。せめてそんな事でもしなければ…]
(7) 2023/08/17(Thu) 00時半頃
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……助けて。
[家には誰もいない。真っ暗なままの部屋の中、制服を脱ぎ捨てベッドにもぐりこむと、涙が溢れてくる。
考えるのはあの顔。しっかりして、優しく、包んでくれる、頼れる…憧れの人。
私が本当の意味で初めて、もっと知りたいと思えた人。
―――私の、初めて好きな人。]
(8) 2023/08/17(Thu) 00時半頃
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いやだ……死にたくない… 怖いよ…
助けて……… 先生。
……加賀先生………… 助けて……
(9) 2023/08/17(Thu) 00時半頃
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[顔が浮かんだその名前を呟き続ける。
助けてもらうのは簡単だ。きちんと言えばいい。 先生は立派な大人で、きちんとした教師だ。私が素直に助けを求めたら、きっときちんと正面から向き合ってくれるだろう。他の生徒と同じように、分け隔てなく適切に距離を持って、私に接してくれるだろう。 私が戦って、死ぬところもきちんと最後まで見ていてくれるだろう。悲しんでもくれるかもしれない。
―――――――――それじゃ、意味がない。
先生だってどうせ忘れてしまう。どんなに良くたって6人の中の1人。 私は人として面白みもないから、きっとそのまま埋もれてしまう。
嫌だ。私の事をこそ、覚えててくれなければ…]
(10) 2023/08/17(Thu) 00時半頃
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………………
[私のやる事は、一つ決まった**]
(11) 2023/08/17(Thu) 00時半頃
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―瑠璃川さんの告別式―
[七尾さんの死亡からしばらく経って、夏休みも残り少なくなった日、瑠璃川さんの死亡を知った。]
(54) 2023/08/17(Thu) 07時頃
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[私は通夜に出たし、みんなが参加するならやっぱり告別式>>39の方にも出た。いつもと同じ制服で会場に向かい、参列者として焼香し、花も棺に入れ、見送った。さすがに斎場までは行けないし、親族以外が斎場までついていくなんて非常識な事だけれど、大和君だけはついて行ったらしい。
本当に好きだったんだな、と思う。彼氏とかそういうのではない、大和君にとって瑠璃川さんは多分本当に人生を共にすべき人だったんだろうなと。 その日の私はきっと、いつも以上に言葉少なだった。]
(55) 2023/08/17(Thu) 07時頃
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[瑠璃川さんも、七尾さんと同じ。本当にいい子だった。 料理の腕前は私には到底真似できないものだし、優しくていい子だった。とても女の子らしかった。大和君が好きになるのも道理だろう。
瑠璃川さんみたいな人がずっと生きていってくれるなら、私だってギリギリ納得できなくはなかった。
突き落とされたのは学校の中>>2:664で、突き落としたのは学校の生徒らしい。過失致死という扱いになるんだろうか。こういうのこそ父さんの専門なのだ。でも…
そういうのはどうでもよく、瑠璃川さんが亡くなったという事実は、私の抱いていた考えを一層補強しただけだった。]
(56) 2023/08/17(Thu) 07時頃
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―その後―
[七尾さんは最善を尽くしたから建物はともかく、人的被害は本当に最小限だった。 それでも直に被災した学校への被害は大きかったと思う。夏休みが終わってまだ少しの間は休講>>#0という形になるのは無理ない事だった。自宅での自主学習みたいな期間も少しはあったかも。生徒会の活動任期はまだあるけれど、実質的には活動休止みたいなものだったかも。
それでも登校できるようになったら、天文部の部室にはきっと、大和君の予告>>43を見かけた。それが大和君だとわかるのは、消去法でそう考えるしかなかったからで、私は大和君とはあまり顔を合わせられなかったかも。 まさかこんなにハロを有効活用しているなんて思わなかったのだ。
それに、私はやっぱり別の事を考えていた。]
(57) 2023/08/17(Thu) 07時頃
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―放課後―
…加賀先生。
[生徒会の任期は秋の役員改選まで。それまでは一応副会長の役目はある。 私の天文部での存在意義はロボットの件1つと言ってもいい。 ミーティングがなければ実はそう頻繁に顔を出すこともない。 というより、顔を突き付けてのミーティングはそんなになかったかもしれない。話すべきことは一番最初の時にほぼ話してしまっただろうし。
それとは別に、授業だろうと自主学習だろうと現代文の課題はあったから、加賀先生に話しかけたのは、学業の話の方で職員室に寄ったついで…のふりをしてだったと思う。]
(58) 2023/08/17(Thu) 07時頃
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すみません、実は一つご相談があります。 そんなに難しい話ではないんですけど、すごく大事な話。 ただ、少しプライベートな話で、ここではちょっと 差し障りがあるし…長くなるといけないし。
よければ放課後、時間をいただけないですか? 天文部の活動が終わってから、部室ででも良いのですが。
[私はいつも通り、そんな風に先生に話しかけた*]
(59) 2023/08/17(Thu) 07時頃
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ー放課後 部室ー
[先生は約束どおり来てくれた。私は夕陽が半分沈んで随分暗くなった部屋の中、カーテンを半分閉めて、誰もいない部室の中で一人本を読んでいた。]
あっ、先生。 すみません、お忙しいのに。ありがとうございます。 そこ、かけてください。
[パイプ椅子を勧めて、直角に向かい合うように腰かける。 席に着いてくれたら、話を切り出した。]
(90) 2023/08/17(Thu) 12時半頃
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告別式の後、私大和君と会えてないんですけど… 次、彼なんですよね………
……先生はあの場にいたからご存知ですよね。 七尾さんがなんて言ってたか。 彼女、こう言ったんですよ。 「私がいなくならないと、家族が幸せになれない」 >>2:601って。
そんなバカな話ないじゃないですか。 でも、私…`否定しませんでした。
だって、そんなことないって言ったら、七尾さんが アストロに乗る理由なくなっちゃうから。 そんなの幻想だけど、七尾さんには そういう理由が必要だったんです。
(91) 2023/08/17(Thu) 12時半頃
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先生。…先生は多分ご存じかもしれないですけど。 ヴァイキングの神話では、勇敢に戦って死んだ人は、 戦乙女のワルキューレにエインヘリヤという 戦士として神々の城に招かれ、 そこで毎日戦って、傷ついても夜になったら治って、 毎日お肉食べ放題、お酒飲み放題、 綺麗なワルキューレといちゃいちゃし放題、 そうして世界の終末の日には、仲間みんなで 世界のために巨大な怪物と戦うんだそうです。
みんなそう信じてるから、 ヴァイキングは恐れを知らず勇敢に戦って、 北欧中に自分達の国を作れたんですって。
[先生は火箭の話も知ってたし、これも多分知ってるだろうなと思う。]
(92) 2023/08/17(Thu) 12時半頃
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そういうのなら、ちょっと楽しそうですよね。 やってみてもいいかもって。 でも、彼らもそういうの信じないと、 いけなかったんですよね。 死ぬって事とは向き合えなかったんですよね。
[一度言葉を切って、先生を見つめた。]
…先生。私達には、そういうの、ないんです。だから。
…一つ、お願いを聞いてもらえませんか?
(93) 2023/08/17(Thu) 12時半頃
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[先生はなんて言ったかな。でもとにかく、内容については聞いてくれるはずだ。だから続ける。]
…先生は、大人です。 毎日自分の仕事をこなすだけでも大変なのに、 部員のみんなの事をこんなに考えてくれて、 みんなが動きやすいように、 少しでも傷つかないようにしてくれている。
でも、そういう仕事だからっていうだけじゃない。 …大人っていうだけじゃない。 先生がそういう人だからだって、私は思ってます。 だから、合宿に声かけてもらえた時、 とても嬉しかったです。
こんな事になっちゃったけど、 近づけて良かったって気持ちもあります。
(94) 2023/08/17(Thu) 12時半頃
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迷惑を承知で言います。 先生。
私は先生の事が、好きです。
[口の中が乾くような心地を覚えながら、そう口にした。 心臓は割れんばかりに打っている。 中学の時も彼氏と付き合った事はあったけれど、私から伝える、初めての本物の気持ち。
……ここで終わりにできたら良かったのかもしれない。 でも、それでは意味がない。]
(95) 2023/08/17(Thu) 13時頃
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[だから、先生の腕を取り、両腕で掴んで自分の体に押し当て、笑みを含めて触れるほど顔を近づけ、本題を付け加えた。]
先生。
……私と悪いコト、してください。*
(96) 2023/08/17(Thu) 13時頃
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―乾君のLINE―
[乾君が私にLINEをしてくる>>75というのは珍しい事のような気がする。
普段なら確認次第すぐに返事を入れるのだけれど、この時は七尾さんが亡くなった直後で、昨晩からのショックがまだ回復せず一晩きちんと眠れていなかったから、たとえ通話だったとしても、返信は日をまたいだかもしれない。
ようやく落ち着いていたし、文面は考えた]
(119) 2023/08/17(Thu) 19時頃
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『こちらこそ』 『連絡遅れてごめんなさい』 『質問は2つね』
『最初のは、答えは「いいえ」』 『受け入れられるわけない』 『死にたくはない』 『でも、方法があるとは思えない』 『私は乗らなければいけない理由を探してるだけ』 『でも、乾君は理由を探せばいい』 『時間はそんなにないけど』
(120) 2023/08/17(Thu) 19時頃
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[これは、率直な意見。だって本当にそうだ。 七尾さんが乗る前と後でも違いはあったけれど、元から受け入れたくないというのは確かだった。みんなそうじゃないかな、とも。 もう一つの方は…質問の内容を見て、一瞬信じられない気持ちになった。そして、その説についてしばらく考えて、それからの返事になった]
『もう一つの方は、わかった』 『私からハロに聞いてみるね』
(122) 2023/08/17(Thu) 19時頃
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『聞いてびっくりしたけど』 『コアの事は私にはよくわからなかったけど』 『敵が私達と同じ立場なら、納得いくかも』 『最初から敵の数が決まっているのも、よく考えるとおかしい』 『システムがゲーム的すぎる』 『春のセンバツみたいなものか』 『ごめん』 『たとえが悪かった』
『とりあえずわかった』 『ハロに聞いてみる』 『聞き方は任せて』 『要はハロが打算でやってるのか知りたいわけね』 『聞いたら連絡するね』 (敬礼するクマのスタンプ)
[ここまで見て、追伸に気づいた]
(126) 2023/08/17(Thu) 19時頃
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『柊木君に告白したんだ』 『おめでとう』 『浮気はほどほどにね』 (拍手するクマのスタンプ)
[そうして私はハロを呼び出す事にした。少しの間どう尋ねるか考えつつ。
瑠璃川さんが亡くなったと聞いたのは、その間の事だった*]
(127) 2023/08/17(Thu) 19時頃
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―― 放課後:天文学部部室 ――
[加賀先生はやっぱり、かなり驚いていた>>@21。
少し意外だった。こういうのは多分、先生に限らずとも教育実習生なんかだと珍しくないだろうし、加賀先生はきっとモテてきただろうから、女子生徒からの告白は慣れているんだろうって。 それを冗談交じりに受け流したか、教師として正面から受け止めたうえでいなしてきたかは別として。
多分、先生も直感で気づいたんだろう。 私のこの告白は、他の子達のものとは少し訳が違うって。固まった顔>>@23を見ればそれはすぐに分かる。でも、開口一番の返し>>@25は少し予想外だった]
(128) 2023/08/17(Thu) 19時半頃
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…え。そう、でしたか…? [一瞬気の弱さが声に出そうになった自分を押さえる。 ここは、そのまま押すところだ。
先生の噂は、私も全く聞いたことがないわけではないけれど、詳しくは知らない。授業絡み以外で先生に積極的に声をかけた事がないから、従前の私の印象が少なかったのは当たり前。
ずっと奥底に秘めたままだった感情、好意はしっかり持っていたとしても、合宿の誘いからのここ一月の出来事がなければ、それ以上の感情をはっきりと表に自覚したかどうか…
でも、今となっては無意味な仮定。 私の本当の心は、今持っているこれだけ。これだけが本当]
(129) 2023/08/17(Thu) 19時半頃
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…すみません、確かに私も加賀先生の事、 知らないこともきっといっぱいあります。 きちんとした年齢も知らないぐらいですし。 ご家庭の事も、噂で微かに聞いた程度なので。
でも、…先生? 先生は、今奥さんと一緒にいらっしゃるんでしたっけ。 どうでしたっけ…ね。
[身体に触れてもらった手ごと先生が身を引くなら、私はスカートを整えて机の上に浅く腰掛け、先生の顔を見下ろすようにしてその分距離を詰め、話しかける。]
(130) 2023/08/17(Thu) 19時半頃
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…でも、どちらにせよ、私にはそこは あまり関係ないかもしれません。 仮に先生に今奥さんとお子さんがいらっしゃってたとしても。
…どうしてだと思いますか?
[表情は変えず、先生に問いかける。 自分の優位を示すときみたいに、普段は見上げるばかりのその顔を上から見つめて*]
(131) 2023/08/17(Thu) 19時半頃
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―乾君とのLINE後―
さて、どう聞くかな…
[乾君からの依頼を受けて、ハロに質問するべき内容>>78について考える。ある程度整理をして、実際にハロを呼んだのは数日後だったかもしれない。呼んだのに取込み中と言われたこともあったかもしれないから]
久しぶりね、ハロ。 いくつかだけ確認したい事があるんだけど。 確認というか…うっすら私が考えてることが 間違いないかっていう確認ね。
[私が考えましたという体でいかせてもらおう。]
(135) 2023/08/17(Thu) 20時頃
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一つ目。ハロと七星君は 元の地球から来てるんだったよね。 私達が見た七星君の戦いは、 あなた達の地球を守る戦いの最後だった。 それなら、もうあなた達の地球は 本当に無事になったって事でいいのかな? 私達が勝っても負けても無事なのか。 それを聞きたいの。
二つ目。それなら、ハロはいつまで 私達と一緒にいられるの?
三つ目。これが一番大事。 …あまり考えたくはないんだけど。 もしかして私達の敵って、私達と同じように 集められた別の地球の子が乗ってる ロボットだったりしない?
(136) 2023/08/17(Thu) 20時頃
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いっぱいあってごめんね。 これで最後。
あなた達の地球では、最終的にどのくらい被害が出た? どのくらい人が亡くなった? 念のために、知っておきたいの。
[余計な事も聞いたけれど、これだけ聞けば乾君の宿題には十分だろう。個人的に、ハロの地球の話に興味がなくもないのだけれど、 あまり多く質問してもなって思って、これだけにさせてもらった*]
(137) 2023/08/17(Thu) 20時頃
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―乾君とのLINE>>138―
『そうね』 『世界のためでは死ねない』 『いろいろ考えてるんだ』 『何か進展があったら、教えて』 『理由なしで戦えるなら、それでいいと思うよ』
[返信しながら、ここまでできるのは柊木君への愛ゆえだな、と思う。 柊木君は受け止めきれるのかな。それとなく案じておいた。 そう言えば、乾君はハロの事は知らないのか。 私の耳元でだけ言った話なら、言わない方がいいのかもしれない。 だから訂正はしなかった]
(148) 2023/08/17(Thu) 20時半頃
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『バランサー?ありがとう』 『そういうの、気にしちゃうだけだけど』 『ハロ達の事、許せないんだ』 『少しわかるよ』
『そう、七尾さんとか、まあ…色々』 『褒められ慣れてないとね、勘違いされちゃうかも』 『自信は大事だけど』 『私の事はともかく』 『後はわかったらまた連絡するね』
[そう言って、一度乾君とのLINEを終えた*]
(149) 2023/08/17(Thu) 20時半頃
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―天文部部室―
…痛いところなんですか?
[加賀先生に尋ねて、もらえた答えは>>@32私が微かに聞いた噂とそんなに違わないくらいのもので、そんなに具体的ではなかったけれど、かまをかけた分は当たっていたというところだろうか。
先生なら、結婚していて子供がいたって不思議じゃない。 まだそこまで大きくはないだろうし、可愛らしい、いい子なんだろうなって思う。それは別に構わない。
でも、先生にとってはそんな簡単な話じゃない。 わかってる。そのぐらい]
(154) 2023/08/17(Thu) 21時頃
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そうですね。すみません、先生には大事な部分でした。
[先生が私のこんな言動の理由を聞くのは当然だ。 机に浅く腰掛けたこの姿勢は変えないけれど、笑みは消してじっと先生の顔を見た。] わかってます。先生にとって私はただの生徒。 そんな事考えられるわけないって 言う事ぐらいわかってました。 …だからね。
(155) 2023/08/17(Thu) 21時頃
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次に戦うのは大和君です。 でも私も、次の次か、さらにその次… どこかで必ず戦うことになるでしょう。
その時に私、わざと負けます。
もちろんあからさまなのはダメだから、 他のみんなにわからないように こっそりどこかで手を抜いて、 頑張ったけど、でもダメでしたって。
本気でやっても負ける可能性は もちろんありますけど、それはそれとして。
……私には同じことです。 どうせ死ぬから。
(156) 2023/08/17(Thu) 21時頃
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私が死んだ後地球が残るかどうかなんて、 私には関係ないんです。 だって私は死ぬから。だからどうなったっていい。 むしろ、生き残った人達も再起できないぐらい ボロボロになってしまえばいい。
……ミーティングの時には、自分がいなくなった後の 事なんてわからないって言いましたけど。 和を乱すから言いませんでしたけど、私の本音はそっち。
でも、こんな時にまで和、和、って言うのも なんかおかしいなって。 ……聖徳太子じゃないんですから。
(157) 2023/08/17(Thu) 21時頃
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[これを言うのは結構危険だという自覚はあった。 パイロットは、消えた分を後から補充できるのだ。 戦う気がないと判断された人間を残しておく道理はない。
でも、それでも構わない。 これを言わなければ、私は後悔したまま死んでいく。 それに、先生以外が私のこの本音を知りえるはずはない。]
(158) 2023/08/17(Thu) 21時頃
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…加賀先生。 選ばせてあげます。
先生として死ぬのか。先生のままで死ぬのか。
…そういうことです。
[夕日が差し込む中、私の顔はどのくらい先生にしっかり見えているんだろう。そんな事を考えつつ、他に誰もいない部室の中で、私は先生に短く尋ねた*]
(160) 2023/08/17(Thu) 21時頃
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[私は、独りじゃないよ。
縁士君が居てくれるから。]
[でも、それを言う事は、できなかった。
だって、大和君は、何よりも大切な瑠璃川さんを失った。]
[それでも、私には一緒に居てくれる人がいる、と知ったら、
大和君は、良かったね、って思ってくれる気がする。
むしろ、言った方が良いんじゃないか、とさえ。]
[だけど。だから。
そんな風に優しい大和君にだから、この時は言えなかった。]
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―ハロとの会話>>189>>191―
[久々に姿を見たハロとの会話は、質問主体だったというのもあるけれど至極シンプルなものだった。]
そっか。 あなた達の方の戦いはやっぱり全部終わってるんだね。 それに、サポートは引継ぎ…七星君がやってたように 他の地球に行って最後の戦いって事… 次のチームのサポート役はハロじゃなくて別の誰か……
[別の誰か。……盲点だった。 私達パイロット以外にもう一人、否応なく巻き込まれる役目の人がいるって事。その人は知らない地球で一人きり、今のハロみたいに…]
(203) 2023/08/18(Fri) 00時半頃
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3つ目と4つ目は…うん。 それなら、答えなくていいよ。 私の覚悟のために必要かもと思っただけ。 だから答えなくていい。ありがとうね。
[知らない方が良い、という答えは色々と察するところもあるのだけれど、それをハロが言わない理由もやっぱり察せられるような気がして、だからそれ以上は追及しなかった。 言いたくない事、あえて言わずにいてくれることもあるだろうって。]
うん、それでおしまい。 ごめんね、変な事ばかり聞いちゃって。
[中身は女の子なわけで、喜ぶかは分からないけれど、頭の部分をいつもみたいに軽く撫でさせてもらった**]
(204) 2023/08/18(Fri) 00時半頃
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―― 天文部部室 ――
……………
[私は、机に腰かけたまま、黙って先生の話を聞いていた。 私が先生に迫ったのは脅迫のようで、実際は子供っぽい駄々にすぎない。それは、自分でもわかっている。 甘えられる大人にわがままを言って困らせているのと何も変わらない。
それも分かっているから、多分逆光で顔は良く見えなかったと思うけれど、本当は取り繕った表情をするのは限界で、泣きそうになっていて、先生にそう諭されて>>@37、本当に限界を超えた。]
(211) 2023/08/18(Fri) 01時頃
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…先生。
[自分が先生の立場だったら、わざと負けるなんて言ったら、多分すごく怒ったと思う。 でも声を荒げもせずに私の思いをそのまま受け止めてくれて、今でもなお私にとっての最善を考える>>@36って、そう言ってくれた。]
加賀、先生…
[腕を引かれて、机から降りて、元のように椅子に座り直す頃には、 私は多分我慢できなくて、袖で涙をぬぐいながら泣きじゃくっていた。]
(212) 2023/08/18(Fri) 01時頃
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私、死にたくない。 死にたくないです。 何のためだったら死んでもいいって思えるのか 考えたけど、何も見つからなくて…
死ぬのが怖いです。 今のまま、自分の番が来てあれに乗って そのまま死ぬのは絶対嫌。
でも、どうすればいいのかわからなくて、 一人で考えたけど全然わかんなくて、 好きな人のためって思ったらいいのかなって、 私がいなくなって困ればいいとか思って、
それで、こんな、こと言って、っ……
(213) 2023/08/18(Fri) 01時頃
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ごめんなさい、先生…………
[一度話し出すと止まらなくて、嗚咽を漏らしながら泣いていた。 七星君の時もちょっと泣いてしまったけれど、あの時の比じゃなくて、一度泣きだしたら止まらなかった。]
かが、せん、せい……
助けて、ください。 助けて……………
[引かれた手を握りしめたまま、私はずっとそのまま、泣き続けていた*]
(214) 2023/08/18(Fri) 01時頃
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―― 天文部部室 ――
[一人で何とかしようとしていた>>@42…言われて頷く。 相変わらず涙腺は止まる気配がない。しゃっくりも時々漏れていて、格好悪いけど、止められない]
…はい。 私の周りの人は、求められる事、きちんとやったら 他に何も言われなかったから… 成績とか、行動とか、こんな風にしてたら、 余計な事言われなくて、余計な関わりもなくて、 こうしてるのが一番楽で、だから… 人前だとこれ以外うまくできなくて…
(248) 2023/08/18(Fri) 07時半頃
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[取り繕ってない素の自分なんて人前で出すものじゃないのが当たり前になっていた。最近はそれが少しだけマシになっていただけで。 もっと大人になれば程よい出し方もわかったのかな。でも、もう遅い]
特に先生には、きっと先生大人だから、 もっと私も大人っぽく落ち着いて振舞わないとって…
わかって、ますっ… 先生にはどうしようもないの。 先生だってどうしようもないのに、 こんな相談したって、困らせるだけで…
(249) 2023/08/18(Fri) 07時半頃
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[ハロと何度か話はしたけれど、ルールをきちんと理解すればするほど、搭乗者は乗ろうが乗るまいが絶対に死ぬ以外の結末はないのだと思えてくる。一生許さないとは言った七星君にも、事情を知った今も時々呪詛めいた感情を抱く。
ずっと黙っている姿に、これは内心呆れられたかなと涙濡れながら少し不安げに見上げた時に言われたこと>>@45は、すぐには理解できなかった。説明を受けて>>@46ようやく理解する]
え…… ……………はい。…痛っ…
[随分驚いた顔をしてしまっていたかもしれない。 リボンを解いて、校章を外した。慌てていたので校章の尖ったところで指をちょっと刺してしまった。]
でき、ました…
[驚きと不安とが半々ずつ混ざったような、きっといつもの自分からすると随分間の抜けた表情のまま、私は先生を見ながら、そう告げた*]
(250) 2023/08/18(Fri) 07時半頃
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―現在―
[みんなと一緒に、私も前回と同じくコックピットに転送された。 モニターを見る。ライオンのような…ヤマアラシのような…?>>#4
大和君の制服は血で染まっていた。誰の血かは聞くまでもない。 七尾さんの時とは違って大和君はこういうのも覚えがありそうだし、 やる気ははっきり理解できたから、私から口出しも控えた方がいいかなと思った。
最初大和君が念じても動かなかった>>209>>210>>222はひやっとしたけれど、助言の賭けようもわからなくて。 でも、どうやら、ペダルを漕ぎながらだと>>234動かせるらしい。飛んでくる棘も、前輪を立てて回転すれば、弾き飛ばせる。 きちんと戦えるとわかって、ほっとした。 形状が妙な事になっているけれど。ケンタウロスか何かかな…]
(256) 2023/08/18(Fri) 07時半頃
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…あ。
[そう言えば加賀先生も来てるんだったよね、と柊木君の言葉で思い出し、ちらと見て、席に沈んだ。みんなの前で、どんな顔をしていればいいのか、分かる気がしなかったから。 柊木君のベッドに座る…の?]
七尾さんのクッションが座りにくかったら… しょうがないですけど。
[乾君>>239とは別に、私からも一声添えておいた。 そうして、戦いの方を見守りに戻る*]
(257) 2023/08/18(Fri) 07時半頃
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ーコックピットー …だから、しょうがないですけどって。
[柊木君が不思議そうなのは、あまり深く追求されないうちに流しておいた。 視線を戻して見守る戦いの様子は、向こうの性質が違うのだから当たり前だけれど、前回の七尾さんの時とは全く違っていた。
大和君はほとんどレーザーを使わずに、積極的に接近しての攻撃を主体としているようだった。 自動的に迎撃してくれるなら、針をレーザーで撃ち落とすのもありだけど、そんなうまくは行かない。固まって飛んでくる針はしっかり避けるべきだ。飛び散った散弾で、前回とは比にならないほど街への被害が拡大しているけれど、今のところ、それを咎める人は中にいない。
それはまあ、そう。七尾さんと、なんなら対戦相手が気を遣ってくれていただけだと思う。]
(271) 2023/08/18(Fri) 13時半頃
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[接近して、逃げられて、飛来する棘を回避して、当たりそうなものは避けて、回転して地面に大穴を開けて、また合間を縫って接近して…その繰り返しだ。
地面にこれだけ被害を出しているのだから、当然付近の水道とガスはかなり復旧が遅れるだろうか。 それはこの際どうでもいいのだけれど]
この、ものすごい回って穴開けるの、何なんだろ。
[ぽつりと呟く。他は当たり前の行動の中で、これだけ意図がよくわからなかったから。俯瞰図もないし、わかるわけない。 そもそも私は星座に詳しくない]
……塹壕か、落とし穴でも掘ってんのかな。
[考えた末、大和君の意図に対して私が出した結論はそれだった*]
(276) 2023/08/18(Fri) 14時頃
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ーコックピットー
……星?
[言葉からすると隕石か…星座かな?でも、大和君がなんで星なんか地面に描こうとしているのか、星座に全然詳しくない私にはわからなかった。そんなに一生懸命にやろうとしているのが瑠璃川さん絡みだってもし気づけたら…黙って見守るだけだっただろうけど。
敵性体の棘がなくなり>>281、近接戦を仕掛けるばかりとなっても、大和君は変わらず回転で地面を抉り、彼の言う「星」を刻み続けている。ライオンっぽい敵の方が追い込まれつつあるのは確かだけれど、大和君の顔色も随分悪い。自転車漕ぎながらの戦いならそれはそうなるだろう]
(308) 2023/08/18(Fri) 20時頃
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(私だって、被害が大きくなっても知ったことないのは内心同じだけどさ)
(問題は見てる方が何て言うかよね)
(…瑠璃川さんを突き落とした相手…親族が被害に会ったって聞いたけど)
(こっちも恨まれるかな)
(……仕方ないのかな)
[その矢面に立つ事になるのは、もし事情が知れたときはどちらかと言えばまず大人であり、加賀先生なのかもしれないけれど、私が止められるでもなし、七尾さんも瑠璃川さんもいない今は、その意欲も強くなかった。]
(309) 2023/08/18(Fri) 20時頃
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…大和君。止めないけどね。
どうしてもそれやるなら、相手の脚潰してからにしない?
顔色良くないの、心配だよ。
[水を差すのはきっと良い思いはしないだろう。 特に、後ほんの少しで命を終える彼に言うのは。
でもなんとなく、瑠璃川さんの顔を浮かべて、そんな言葉が出てしまった*]
(310) 2023/08/18(Fri) 20時半頃
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―コックピット―
[どうやら、私が見かねて口を挟んだときには、もう大和君の大事な用事は一区切りついていた>>313らしい。ゲーマーだと思われてるとはまだ気づかないけど。それにしても、]
上半身と下半身、分離できるんだ… え、すごい。知らなかった。そういうのもあるんだ…
[分離合体>>314。ゲームはともかくアニメにはさほど詳しくないけれど、私でもちょっとだけテンションが上がる。下半身が自転車に変形するなら、確かにおかしくはない…のかな? ともかく、きっちり両足を切断したのはやっぱりすごい。 スタミナは…そもそも生物なのか怪しい…あの説の通りならその生物の知識は当てはまらないかも… だけど、四足動物なら、とにかく足を失えばできる事は激減する。]
(329) 2023/08/18(Fri) 21時半頃
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ね。すごいね…!
[天道君が>>318あまりに素直にはしゃぐので私もつられて声をあげてしまったくらい。すぐ気を取り直して小さく咳払いして腰かけ直したけれど。 だから、加賀先生の懸念がちな顔>>@58にはしばらく気づけなかったほど。 ともかく、これで敵性体の方も両断されて… もっとも、あちらの動きは二つに分かれる事で逆にほとんど封じられたわけで、核を見つけるばかりとなったわけだけれど。]
そう言えばハロ、どこ行った?
[ふと、辺りを見回してそんな感想を持った。 彼女が大和君とよく一緒にいたのは、最近の多忙らしさを見れば分かるけれど (実際それで乾君の質問を尋ねるのは相当遅れた) そこまで思い入れがあるとは思わなかったから、その不在は逆に私にとっては不思議だった*]
(330) 2023/08/18(Fri) 21時半頃
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大和、君…
[大和君が必死で叫んでいる。 それはそうだろう。戦うだけできついはずなのに、自転車を漕ぎながらだった。というより…その姿を改めて見て、一瞬目を疑った。
血にまみれた制服は汗でもどろどろになって、混とんとしていたけれど、今は大和君自身からも血が流れている。
先生はどんな顔をしていただろう。思わずそちらを見る。 でも、視線を戻した。敵の方ではなく、大和君を見ていた。 大和君の叫びを聞いていた。]
(335) 2023/08/18(Fri) 22時頃
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…そうだよね。 瑠璃川さん、いい人だったよね。 死んじゃいけなかったよね。 ……なんでって、理不尽だって、思うよね。
[アストロに乗らなくても、理不尽に死んでいく人がいる。 なら、私は何のために… でも、それを考えるのはひとまず保留にした。]
大和君……!!!
[アストロはビームで繋がれ>>326、流星のように光の筋を描いて落ち行き、その奇跡の先が獅子の核をとらえて―――>>327]
(336) 2023/08/18(Fri) 22時頃
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えっ………
[塹壕だと、次にはただ星座を模しているだけと思っていた点と線に、光が奔っていくのがわかった。 光が柱として宙に奔って>>328…思わずその先の空を見上げていた。]
−−−あ。
[そして、私が視線を戻した時には、大和君の体が床に倒れているのだけがわかって。立ち上がり、近づいた。天道君が駆け寄り上体を起こして>>331、私はそれを少しだけ離れたところで見下ろしていた。
天道君>>333は、いつも冷静で頼れると思うけれど、私からは何を考えているかわからないところもあって、でもこうして天道君の傍で語り掛ける彼は大和君の友達に間違いなかった。]
(337) 2023/08/18(Fri) 22時頃
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大和君。 [私から言う事は一つ。みんなに言う事と、大和君だけに言う事。]
お疲れさま。 大和君の役目は終わり。 もう世界とか考えなくていい。 後は全部、私達が引き継ぐから。
本当に、ありがとう。
瑠璃川さんのこと、よろしくね。*
(338) 2023/08/18(Fri) 22時頃
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―― 天文部部室 ――
だ、大丈夫です。ちょっと刺しただけだけど、血、出てないし。
[よっぽど慌ててしまっていたのだろうか。指の腹を刺してしまった。心配させないようにどうにか泣きながら笑ってみせて、それでも不安が顔に交じっていた時、先生は私の正面に来てくれて、私を腕の中に抱いてくれた。
腕の力は決して強くはなくて、でもただ優しくて。 また泣いてしまいそうになる。 先生がちょっと言いづらそうにしているのは何かと思った>>@51けれど、指摘されて、私も恥ずかしくなってしまった。]
(344) 2023/08/18(Fri) 22時半頃
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それは、ち…違います。 意外過ぎたから逆に我に返ったっていうか… …じゃあ泣きます。今から…
[眉を下げた笑みを浮かべる顔を、今までにないほど近くで見つめる。 先生は私の事を>>@52確かにきちんと受け止めてくれた。 先生だからかもしれないけれど、先生だからというだけでは、きっとここまでしないんじゃないかなって、思ったりもする]
周りの人は、本当に周りです。 家族も、クラスメートも、生徒会も、それ以外の人も、 …先生も、例外じゃありませんでした。
(345) 2023/08/18(Fri) 22時半頃
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そう、ですね。先生の前ではもう 取り繕ってもしょうがないし… こんなとこまで見られちゃったわけだから。
[先生の言葉は>>@53>>@54優しく胸に染み渡ってくる。聞いているうちに、もう少しこのままでいたいと思って泣こうとしていたのが、本当に理由もわからずもう一度涙が溢れてきてしまった]
…せんせ、ぇ… ごめんなさい。 わざと負けるって… 先生のこと、困らせたかっただけ…かもしれない。 手のかかる生徒でないと、きっと 私のこと忘れちゃうって思って、だから…
ほんとに、すみ゛ま゛せん、でした、っ………
(346) 2023/08/18(Fri) 22時半頃
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[本当に涙がきちんと収まるまで、私は先生の腕の中で包まれながら、他に誰にも見せたことのない顔をさらけ出していた。 ようやく落ち着いたのは、もうすっかり日も暮れた頃だったろうか。 腕の中からようやく離れ、ネクタイと校章を付け直す。]
…加賀先生。ありがとうございました。 先生の言葉、きちんと覚えておきます。 もし、また耐えられなくなった時は… その時は生徒でない私として、また来てもいいですか。
[答えは、聞かなくても大丈夫。 頭を下げて、部屋を出ようとして、ふと振り返って]
(347) 2023/08/18(Fri) 22時半頃
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先生、ちょっとタバコくさいです。 …タバコ、増えました?…お疲れ様です。
私は好きですけど。昔塾さぼって ゲームセンターに行った時の… あの匂い、思い出す気がして。それもあるのかな。 ……まだ答えは見えないけど…ありがとう、加賀先生。
[目じりの乾いた涙を拭きながら、一礼して部室を後にしようとして]
(348) 2023/08/18(Fri) 22時半頃
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……でも、先生への気持ちは本当ですからね。
[その一言を残して、今度こそ部屋を後にした*]
(349) 2023/08/18(Fri) 22時半頃
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―少し前 乾君に―
[多分、大和君がアストロに乗る直前ぐらいになってしまったかもしれないけれど、私はハロから聞いた>>189>>191質問の内容を彼に返信した。実際には、彼の望む答えを全て得られた、というわけではないのだけれど]
『返事が遅れてごめんね』 『ハロから聞いた質問の答え』 『ハロがいた地球を守る戦いは、七星君ので終わり』 『私達が勝っても負けてもハロには関係ない』 『ここでの地球での戦いの間はずっといてくれる』 『その後最後だけ別の誰かに交代だって』
(353) 2023/08/18(Fri) 23時頃
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『あと敵の話だけど』 『答えたくないって』 『答え言ってるようなものかもしれないけど』 『私もそれ以上聞いてない』 『聞いてもどうしようもないのは確かだし』 『やりにくくなっても困るから』
『参考になったかわからないけど』 『進展あった?』 『いい展開があったら教えてね』 『それじゃ』 (でんでんでんぐり返って手を振るクマ)*
(354) 2023/08/18(Fri) 23時頃
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[遅れてやってきたハロは、すぐに大和君の方に飛んでいった。>>332 悪意がないのはわかっているけど、どこに行ったと問いたくもなる。 でも、大和君の名を呼びながら近づくハロを見たら、何も言えなくなった。]
そっか。 うん、ハロ。大和君の後のことは、お願いね。
[何を頼まれているのか。>>355それは分かるはずもないけれど、 きっと大事な事なんだろう。 外に転送されて、アストロが消えてしまっても、ハロと大和君の間の絆にしばらく思いを馳せていた*]
(359) 2023/08/18(Fri) 23時半頃
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