28 僕等(ぼくら)の
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「えっ!?」
>>531バッチリ目が覚めた。確かにそんなシーンだったけど! 驚いて声が出て、私も真っ赤になって大和くんを見たら…真っ赤だ。うう、ちょっと恥ずかしい。
「…えっと。 わたし、えっと、…わたしは…。」
確かにやってることは、同棲してる恋人みたい。 今見てるドラマそのものかもね? 事情は違う。告白してない、されてない。思いの確認もしてないし、ドラマの二人は大和くんほどに重い未来を抱えてたりしない。
しない、けど。
(540) 2023/08/16(Wed) 19時半頃
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「…わたしはやまとくん、すき。」
それでも、普通に恋をして、良いよね。 好きって言って構わないよね? だから死なないでなんて、言って良いのかわからない。 その死を回避できるならしたいけど、その方法なんてあるの? いろんな思いが込み上げる。 目が潤んだのは恥ずかしさだけじゃなかったけど、それでもなんとか泣かずに済んだ。 じっと大和くんを見つめて。
(541) 2023/08/16(Wed) 19時半頃
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「大和くんが好き。…だから、もし良かったら 本当に恋人に、して欲しい…です。」
この期に及んで断られたらどうしようって思う。 思うけど、緊張で手が震えてるけど、隣り合った大和くんの顔を見つめて。 そして、そっと目を閉じた。*
(542) 2023/08/16(Wed) 19時半頃
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─現在、コックピット─
大丈夫って言葉は、自分と周りに言い聞かせるための言葉だと思う。 だから私は七尾ちゃんに大丈夫だよって言った。 私も、七尾ちゃんも大丈夫って信じたいから。信じて欲しいから。 それでももし耐えられそうになかったら、ぎゅっと抱きしめたりだってしたと思う。 だって絶対怖いもの。 だって絶対恐ろしいもの。 >>536でも七尾ちゃんは気丈にも大丈夫を繰り返してくれたから。 自分に言い聞かせるように。 私の心配までしてくれたから。
私は本郷さんの助言もあって彼女のそばにいよう。 助言はあまりできないかもしれないけど、応援だけは沢山できるんだ。**
(553) 2023/08/16(Wed) 19時半頃
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「くっ!?」
コクピットにまで衝撃が伝わったなら、私は小さくうめきながらもそれに耐える。 それよりは七尾ちゃんの状態が心配だ。
「大丈夫。大丈夫。」
>>562慌てる七尾ちゃんにそう繰り返しながら背をさする。
「蜘蛛の心臓部は、腹部側の背中の方らしいけど…?」
>>563多分、そこを撃破すれば良いんだろうと、その場所の推測に役立つかどうか分からないけど知識に合った言葉を吐き出す。 そうこうしているうちに、七尾ちゃんがやってくれた。
>>567>>568蜘蛛は、敵は。七尾ちゃんの攻撃で二つに分たれた。*
(576) 2023/08/16(Wed) 21時頃
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─回想・大和くんとの今日まで─
「…知ってる。」
そう。知ってる。 >>572大和くんが近いうちに亡くなる運命にあると言うこと。 それは信じ難くて、信じたくなくて、でもどうやら本当らしいこと。
「分かってる。理解してる。 でも極論、遅かれ早かれ人はいつか死ぬでしょう? だからって、好きって気持ち諦めたくなくて…。」
だから。それでも。 目を閉じて相手のことを待つのはすごくすごく長い時間の気がした。 変な顔になってない?なんて、そんなことを気にしちゃうくらい。 >>574だけど、大和くんのくれた答えは…一緒にいたい、だった。 それだけでも嬉しかったし、唇の重なる感覚に胸が高鳴って仕方がない。
(587) 2023/08/16(Wed) 21時半頃
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「ん…。」
思ったより柔らかい唇。 間近に感じる大和くんの体温に香り。私より野趣溢れたその香りが私は好き。 私にとっての初めてのキス。 だから私も勝手がわからないのだけど…。 暫く、結構長い間唇を重ねた後、名残惜しさを感じながらもそっと離れた。 >>574すると、目を瞑ったままの大和くんが、真っ赤になってる。 >>575好きかはまだよくわからないって言われたけど、下の名前で呼ばれて、恋人になってと言われて。 …もう、好きだなあ。 だから、彼が目を開いた瞬間くらいに、一瞬だけ触れるようなキスを返してあげる。
(588) 2023/08/16(Wed) 21時半頃
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「…よろしくお願いします、命くん。 …ふふ、下の名前、初めて。」
友達に呼ばれても普通なのに、好きな人と呼び合うと素敵だな、なんて嬉しくて頬が緩んじゃう。 でも、チラッとテレビを見るとソファに押し倒して…朝チュン、みたいになっていて。 ウッと言葉に詰まる。 一度リモコンに手を伸ばしてテレビを切って。
「…恋人なら、良いんだよ?」
そんな風にポツリとつぶやいた。 恋人なら、あんな事しても。 命くんがうまく言葉にできなくても、私は好きで、こうしてそばにいてくれるなら。 繋ぐ手を一度離して指先を絡めあう。 自分でも何言ってるんだ、と思わなくもないけど。
(589) 2023/08/16(Wed) 21時半頃
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でも、私たちには時間がない。 私はまだ、七尾ちゃんが次のパイロットだと言うことも知らなかったから、もしかしたら明日、もしかして今直ぐ、命くんの死が訪れてしまうかもしれないと思ったから。 だから私はもう片方の手をとって、そっと私の胸に重ねる。 ドキドキドキと、速い鼓動が緊張と期待を伝えたと思う。
「命くん。…大好き。」
そっと唇を重ねながら首筋に手をかける。 私の方に引いたら倒れてきてくれるかな。 そして、…あのドラマのように?*
(590) 2023/08/16(Wed) 21時半頃
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─数日前・本郷さんと─
「ふふふー、私勉強はダメだけど お料理は好きだし、食べてもらうの好きなの! むしろこれくらいしかできないから…。 手間かかったより、こんな風に作るんだ〜って おかげで楽しかったよ!」
>>533本郷さんに渡すともちろんどうぞ、と開けてもらって。 その後にそんなこと言われたら照れてしまう。 これで少しでも元気出してほしいと思ったけど、私の方が元気もらってる気がしないでもない。 >>534食べてる様子もソワソワと見てると、すごく美味しいいただきました!
(591) 2023/08/16(Wed) 21時半頃
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「良かった!んー、料理全般が好き、かな? 和菓子は普段作ってなかったけど面白かったし 色々作れるようになりたいなあ。 でも、本郷さんは頭良いじゃん! 私はほら、成績はあんまり…だから…。
あっ、今度宿題教えて? 私、お礼に今度は白玉パフェ作る!」
ね、そんな風に普通の会話出来てるのって、きっと大事だと思うんだ。 私もそう言うところ大事だと思うしね。 だから、その時は。 本郷さんに宿題教えてもらう約束を取り付けたりとか、今度一緒に何か作る?なんてお誘いとかしたと思う。
(592) 2023/08/16(Wed) 21時半頃
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ただ、それは。 私も思いもよらぬ形で叶わなくなってしまうのだけど。*
(593) 2023/08/16(Wed) 21時半頃
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─現在、コックピット─
咄嗟に言葉が出なかった。 勝って、そこまでは言葉にして良いと思う。 勝つためのアドバイスも、たぶん。 だけど、トドメを刺す──それは。勝利を意味するけれど、同時に命のピリオドを指すのでは? >>599死にたくない、それは誰でも当たり前で。
「七尾ちゃん…。」
眉を寄せてしまう。本当に、これで死んでしまうの? >>603潰されたらしいコア。それを自分の手で選ぶのはきっと苦しいはず。 だけど。 >>605七尾ちゃんが笑顔を浮かべてるのに、私は間近にいるくせにボロボロと涙をこぼしてしまった。
(617) 2023/08/16(Wed) 22時半頃
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「…ごめん。」
大和くんの時と同じように思う。 本当に、彼女が? なんで、彼女が? 手の甲で涙をぐっと拭いて、一度強く七尾ちゃんを抱きしめた。 >>613その疑問は私にもある。本当に死ぬの?
「もし大丈夫だったら、女子会しよ、女子会。 男子達の前で言えないようなこと言お?」
まだ目に涙はたまってたけど。 >>615生き残れたらの話にキリッとした表情を浮かべて、私は一度頭を撫でてから七尾ちゃんから離れようとした。*
(618) 2023/08/16(Wed) 22時半頃
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「それなら良かった。」
>>633少しでも力になれたのなら良かったと微笑みを向ける。 でも、他の人も言いたいことはあるだろうからとそのまま一度離れたけれど。 >>636恵一くんの言うことはちょっと疑問符がついたのは彼からの相談を受けてたし、勘違いに巻き込まれそうになっていたからでもあると思う。 言わんとすることは分からないでもないんだけど。 そのまま、私は命くんの隣に行く。 だって。 もし、その時が目の前できたなら。
…命くんと一緒に受け止めようと思ったから。*
(639) 2023/08/16(Wed) 23時半頃
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─コックピット─
>>644手を繋いでくれた命くんの手を私も握り返して笑顔を向けた。 でもすぐに視線は七尾ちゃんの方へと向いて。
「!」
息を呑む。 >>649その体が傾いた様子に。 目を見開いてその様子を、見ていた。 命くんと繋ぐ手の力がギュッと込められる。 ああ。 ああ、やっぱり、そうなんだ──。 眉間にも力を込めて、唇を真一文字に結んで。 ああ、それでも泣きそうだ。 ああ、でも。
…言葉にならない。*
(651) 2023/08/16(Wed) 23時半頃
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─回想・大和くんとの今日まで─
「ふふっ、早く、はっきり言ってくれると もっとも〜っと嬉しいな…♡」
>>608唇を重ねたまま、ソファの上で私の上に命くんがいて。 ある意味正直だなあって思う。早く、はっきり言ってくれると本当に嬉しいけど、そんなところも好きなんだ。 また唇を重ねて、──もう、私の全てを塗り替えてしまって良いのになんて、そんなわがままな気持ちを抱いてしまう。 きっとあのロボットのことがなかったら、もっとゆっくりお互いの気持ちを育めていけたかもしれないのに。 今は、ただ時間の許す限り…命くんと一緒にいたい。 その全てを覚えていたい。
命くんが存在していた、証が欲しかった。*
(659) 2023/08/17(Thu) 00時頃
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─ ─
七尾ちゃんの戦闘が終わったその日。 わたし、多分やっぱりご飯を作っていたと思う。 七尾ちゃんがリクエストしてくれた事のあるクッキーも焼いて。 それをお母さんにお供えするけど、その時に七尾ちゃんの分もって、別に分けてお供えした。 チーン、と音を鳴らしてお線香をあげて、手を合わせる。 私にとっては日常の行動。 でも今日は気持ちがいつもより重い。 だって、年下の子が死んだ。本当に、死んだ。 それは本当にみんなが死んじゃうって事。 命くんも死んじゃうって事で…。 すごく泣きたい気持ちだし、実際泣いても良かったと思う。 でもね。私泣かない。泣けないよ。 少なくとも今日の涙は七尾ちゃんが亡くなったことへの悲しみの涙だけだ。
私、その日はなかなか眠れなかった。 それならせめて邪魔させたくなかった。 みんなは味方なんだよって誰かに言いたかった。 だから私はネットでまとめられた情報や動画を調べて、"あのロボットは味方である"と意見してくれてる人は誰なのか調べたり、軍部の誰に意見を伝えたらもうみんなのロボットを攻撃しないでいてくれるのか、考えたかった。
(660) 2023/08/17(Thu) 00時頃
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そして私が見つけたのは、ロボットに関する特別対策本部などと銘打った軍のサイトだった。 そこに私は夜のうちにメールを送る。 あの二足歩行のロボットは味方だと言う事。 私はパイロットたちの関係者だと言う事。 だから、相手を倒したら姿を消すのだと言う事。 だから、次に現れた時に攻撃しないでほしいと言う事。 それと、名前と連絡先を書いて。
(661) 2023/08/17(Thu) 00時頃
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その返事が来たのは電話でだった。 その日、私は一人で学校にいた。──若しかしたらみんなも登校してたかもしれないけど、哀しいかな。 出来ないやつゆえ、追加の進路指導という名の宿題進捗確認をされたわけです。 命くんのおかげで大分良かったけどね! おかげであまり注意されずに済んで、ホッとして部室に向かってる最中だった。 ホッとしたのはお説教に関してだけ。 七尾ちゃんのことを考えれば相変わらず胸が痛む。 でも、部室にもクッキーを持って行きたくて。 とにかくその時は周りにみんなはいなかったんだ。
(662) 2023/08/17(Thu) 00時頃
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「あっはい、──はい、瑠璃川珊瑚です。」
それでも、容易に人に聞かれて良い内容に思えないから声を潜める。 換気のために開いた窓辺に立って空調と外気との差を感じながら話を続けた。
「…はいそうです。はい、私は彼らの友人です。 そうです、敵じゃありません。」
「だからあのロボットを──アストロを攻撃しないでください。」
だから。 私は気付かなかった。 密やかなその声すら拾うくらい、情報を欲していた誰かがいたなんて。 そのどうにもできない気持ちの捌け口を探している人がいたなんて。
(663) 2023/08/17(Thu) 00時頃
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「…はい。…はい。分かりました。 有難うございます。 ご連絡お待ちしています。」
相手の方はまた折り返しメールか電話で連絡をくれるそうだ。 私の方も、今回のことをみんなに伝えなくちゃいけない。 どうにか連絡を取り付けることができるかもしれない。 どうにかみんなの邪魔をしないでもらって、出来れば協力だってしてもらえるかも。
でも、その矢先私は鋭い声で話しかけられる。 振り返ると見知らぬ生徒。 キョトンとしていたけど…どうやら今の話をかじり聞かれたらしくて。 私は責められた。あれとどう言う関係なのか。 私は落ち着いて、と彼を宥めようとしたけど、かえって彼の機嫌を損ねたらしい。 どうやら、彼の親族が被害にあったか、軍の関係で──らしいけど。 でも上手く言えないでいると彼に強く突き飛ばされた。 運が悪かったのは。
その先が開いた窓であったこと。
(664) 2023/08/17(Thu) 00時頃
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「あっ。」
驚いて声が出た。 多分。ここまでするつもりはなかったんだろう、顔面蒼白となった相手の顔が見えた。 どうしよう。 考えても仕方がないことだった。浮遊感と、落下の感覚。空と地上が逆さまになって、空がどんどん遠くなってく。
手を伸ばす。届かない。何にも。誰にも。
(665) 2023/08/17(Thu) 00時頃
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「たす け 」
悲鳴すらうまくあげられない。 重力の法則のまま、私は──。
(666) 2023/08/17(Thu) 00時頃
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あれ。 あれ? あたまが、いたい。 あ、れ──?
きょう、は からあげ つくって おいしいから げんき だして あ そうだ れいぞうこ ひやしてある れ ちーずけ き た て それで
それ で …
(667) 2023/08/17(Thu) 00時頃
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私の手に握りしめたスマホがあった。 物事がうまく考えられない。 救急車呼ばなきゃかな? あ、でも、なんだかいま、すごく、みことくんのこえききたい。 やまとくん。
ねえ 命 く ん。
「み こと く ん……」
(669) 2023/08/17(Thu) 00時頃
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「だい すき だ よ 」
(670) 2023/08/17(Thu) 00時頃
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その場に誰がいたかも分からない。 誰もいなかったかも。来てくれたかも。 ただ私は、そう呟いて意識を途切らせた。 そして、そのまま二度と目を覚ますことができなかった。
(671) 2023/08/17(Thu) 00時頃
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私のスマホをその後誰かが持っていたなら、軍の関係の人だとかの連絡が来るかもしれない。 私がしようとしていた事の一端がわかるかもしれない。 もしかしたら何も繋がらないかもしれない。 彼等との繋がりはむしろ絶たれるかもしれない。
>>#5私の行動は全くの無意味だったのかもしれない。 >>#6もしくは見当違いのことをしていたのかも。私が訴えたいことなんて、とうに誰かがリークしていたのだから。 それどころか、彼らの足枷になってしまったかも。
(672) 2023/08/17(Thu) 00時頃
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ただ一つ、死んでしまった私でも確定的に言えた事。 後頭部が致命傷だったから、死に顔は綺麗…と言うか、怪我があるようには見えないものだった。 …お父さんは、涙を流して悲しんでくれた。 私がいつか帰ってくるかもしれないからとしばらくあの部屋をそのままにする事にした。 死亡診断書の作成の時、私がまだ17だった事にひどく動揺して──。 ほとんど人の来ないだろう私のお葬式に、憔悴した様子だった事は、確か…らしい。**
(673) 2023/08/17(Thu) 00時頃
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