14 冷たい校舎村10
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―― チャイムが鳴る前・教室 ――
[ あたし、メールの送り主は外にいるって思いこんでたの。 メールの送り主が、あたしたちを校舎に閉じ込めて、 どうやってかは知らないけど、外からそれを見てる。 なんとなく、そういうもんだって思いこんでた。 だけど、荒木君の言葉は、>>1:437 そんなあたしの、どこか他人事だった思考に、 冷水を浴びせた。
今までだって、メールの送り主のこと、心配してたよ。 校舎から出て、警察なり先生なり、 早く知らせなきゃいけないって。 いたずらだったらぶっ飛ばすって。 だけど、メールの送り主が、 この校舎に集まった9人のうちの誰かだとしたら。 誰かの死がすぐ隣にあるような心地に、 背筋が寒くなる ]
(4) 2021/11/09(Tue) 00時半頃
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じゃ、じゃあ、荒木君は、
[ もつれる舌であたしは言葉を紡ぐ ]
荒木君は、メールの送り主が、自殺を考えてる人が、 あたしたち9人の中にいるって思ってる?
[ そういえば、さっき少し引っかかったんだ。 いつになったら帰れるんだろうね? あたしの言葉に、石頭君が言った言葉。>>1:417 「帰れる人は、帰れる」 それって、帰れない人がいるかもしれないってこと? それ、石頭君は、自殺を考えてる誰かさんを 念頭に置いてた? ]
(5) 2021/11/09(Tue) 00時半頃
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[ 背中を叩かれて、>>439 はあっとあたしは息を吐き出す。 いつの間にか息を止めてたみたい ]
もし、そうなんだったらさ、 逆に考えれば、容疑者が絞れるってことだよね。 不特定多数じゃない、 9人の中にその人がいるってことになるならさ。
[ そして、9人の中に死にたい人がいるなら、 あたしは誰であっても全力で止めたいって思うよ ]
(6) 2021/11/09(Tue) 00時半頃
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[ 一度、親友を道連れにして死のうとしたくせにね ]
(7) 2021/11/09(Tue) 00時半頃
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[ 今だって、生きてるのが苦しいくせにね ]
(8) 2021/11/09(Tue) 00時半頃
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[ ねえ、本当にあのメールはあたしじゃないの? ]
(9) 2021/11/09(Tue) 00時半頃
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[ 頭を振った。 考えたって答えが出ないことは、今は考えない! 目先の問題に取り組むべきでしょ! ]
ありがと!その時はお呼び出しするよ! あー、暗幕!その手があったか!
[ 声を掛けろって言ってくれる荒木君には 全然遠慮しない!>>1:443 なにしろ荒木君をお呼び出しするのは慣れてるからね! 和歌奈ちゃんの暗幕っていう提案に>>1:416 なるほどーって頷いた。 そうか、あれって結構分厚いよね。 カーテンより手触りもよさそう。イメージだけど ]
(10) 2021/11/09(Tue) 01時頃
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―― PM8:50・廊下 ――
[ そうしてあたしは教室を出た。 宣言通り、保健室に行こうとして ]
っ!? な、なに、
[ 陽気な音楽に混じって、何か聞こえた。 何か……悲鳴、みたいな。>>#3 被さるようにチャイムが鳴る。 朝に鳴ったきり、今まで全然鳴らなかったのに ]
(11) 2021/11/09(Tue) 01時頃
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え……なに? なんだよぉ……。
[ 怖い。めっちゃ怖い。 だけどもしかしたら、真梛ちゃんの、莉希ちゃんの 悲鳴かもしれない。 助けを求めてるのかもしれない。 狼が来たのかもしれない。 だから、行かなきゃ ]
(12) 2021/11/09(Tue) 01時頃
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[ 震える足を叱咤して、声が聞こえた方に進む。 中庭への入口の方だったはずだ。 一歩、一歩、近づいて。 …………あ ]
どしたの! だいじょう、
[ だいじょうぶ、の最後の一文字を、 あたしは声に出せなかった。 倒れてる誰かを見つけて駆け寄って、 だけど、赤くて、赤くて ]
……ぁ……あ、あ……、
[ ぺたん、と腰が抜ける。 あたし、日食君の前で、座り込んだ。 コツンとあたしの足先に触れた卵にはまだ気づかずに ]*
(13) 2021/11/09(Tue) 01時頃
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七星拳 ナツミは、メモを貼った。
2021/11/09(Tue) 01時頃
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―― 現在・1F廊下 ――
[ おいって声が聞こえて、あたしは床に座り込んだまま、 顔をそっちに向けた。>>16 立ち上がれないんだよ。腰が抜けてて。 金属をぶちまける酷い音がする。 石頭君が荷物を投げ捨てたんだろう ]
石頭君。
[ あたし、座り込んだまま、石頭君の名前を呼んで。 震える唇で必死に言葉を紡いだ ]
(35) 2021/11/09(Tue) 01時頃
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わか、わかんない。 悲鳴が聞こえて、そしたら、日食君が、 日食君、が……?
[ やばい、泣きそう。 いや、泣いていいのか。 こんなの、泣くの当たり前でしょ。 そう思いながらあたし、また日食君の方を見て、 眉を寄せた ]
日食、君……?
[ え、これ、日食君……に、めっちゃ似てる、けど ]
(36) 2021/11/09(Tue) 01時頃
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ま、マネキン? え、でも、血……。
[ 戸惑いのあまり涙が引っ込んだ。 日食君にそっくりなマネキンが、血を流して倒れてる。 そうとしか言いようがない。 だけど、わけがわからなかった ]*
(37) 2021/11/09(Tue) 01時頃
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―― 天地がひっくり返った日 ――
[ 文化祭が終わって、あたしは覚悟を決めた。 長いこと両親の優しさに甘えて、 目をそらし続けていたことに、向き合わなきゃと思った。 両親の前に座って、あたしは、 ひめちゃんのご家族に会いたいって言った ]
(55) 2021/11/09(Tue) 01時半頃
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[ だって、あんまりでしょ。 あたしが罪悪感に押しつぶされないように、 ひめちゃんのあとを追いかけたりしないように、 あたしはひめちゃんのご家族と、 一切接触しないようにされてたんだ。 あたしを守るためだったってわかる。 でも、ひめちゃんのご家族は? 娘の死の原因になった人間が、 謝りもせずにのうのうと生きてるんだよ? そんなの、許されるわけがない ]
(56) 2021/11/09(Tue) 01時半頃
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あたしも、もう19だよ。大丈夫。 ちゃんと、自分のやっちゃったことに、 もう責任を持たなきゃいけないと思う。
[ いくらあたしがそう言っても、 両親はなかなか頷いてくれなかった。 あたし、信用ないなあ。 それだけのことしちゃったってことだよなあ。 だけど、あたしも諦めなかった。 長期戦は覚悟の上だ ]
(58) 2021/11/09(Tue) 01時半頃
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[ 連絡先を知らないって両親は言った。 そういう約束だって。 あの事件の後、あたしたち家族も、 ひめちゃんのご家族も、 お互い行き先は知らせずに遠方に引っ越す。 そういう約束になったんだって。 そう言われても、あたしは諦めなかった。 昔住んでた住所に行って、 いじめっ子たち全員を当たれば、 なにか、情報のひとかけらくらいあるかもしれない ]
(60) 2021/11/09(Tue) 01時半頃
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[ あたしがそう言うと、両親はうなだれた。 諦めたように顔を見合わせる。 そして、ようやく話してくれた ]
(61) 2021/11/09(Tue) 01時半頃
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[ あたしは何も知らなかった。 あたしの知らなかったこと、全部 ]
(62) 2021/11/09(Tue) 01時半頃
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・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・ [ あたしへのいじめの首謀者は、ひめちゃんだった ]
(63) 2021/11/09(Tue) 02時頃
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[ いじめっ子たちは、ひめちゃんに脅されてたんだって。 あたしをいじめないと酷い目に遭わせるって。 実際、飼ってたペットを傷つけられた子もいたらしい。 そうやって、陰でいじめを主導して、 あたしをひめちゃんに依存させてたんだって。 そうやって、あたしのことを独占したかったんだって ]
(65) 2021/11/09(Tue) 02時頃
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[ 全部、ひめちゃんの遺書に書いてあったらしい。 生き残ったあたしのことを、 ひめちゃんのご家族が責めないように。 あたしに後追い自殺をされたら困るから。
そう、あたしが死ねなかったのも、 ひめちゃんが仕組んだことだったんだって。 ひめちゃんが用意した2本のひも。 あたしが使う方には、切れ込みが入れてあったんだって。 あたしの体重を支え切れないように。
一緒に死ぬのも素敵だと思ったけど、 ひとり生き残ったあたしが ずうっとひめちゃんを想い続けて生きる。 そっちの方がもっと素敵だと思ったんだって。 そう、遺書に、書いてあったんだって ]
(66) 2021/11/09(Tue) 02時頃
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[ ひめちゃんは、異常だった。 その異常性に気づけなくて申し訳なかった。 ひめちゃんのご家族はそう言って、 今後は一切連絡を取らないことを、 あたしの家族と約束したんだって ]
(67) 2021/11/09(Tue) 02時頃
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[ なに、それ。 なんだ、それ。 ひめちゃんはあたしのたった一人の親友で、 あたしは、そんな親友を死なせてしまって、 あたしは、ひめちゃんの分まで生きなきゃいけなくて、 ……ずっとそう、自分に言い聞かせて生きてきたのに。
あたしをいじめてたのは、ひめちゃんだった? ひめちゃんは最初から、一人で死ぬつもりだった? あたしに罪悪感を抱かせて、ひめちゃんに縛り付けてた?
あたしの、生きる指針?土台みたいなもの? それが、根底からひっくり返ったみたいだった。 何を信じればいいのかわからない。 何も信じられない ]
(68) 2021/11/09(Tue) 02時頃
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[ ねえ、あたしは何を信じればいいのかな? ]**
(69) 2021/11/09(Tue) 02時頃
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七星拳 ナツミは、メモを貼った。
2021/11/09(Tue) 02時頃
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―― 回想・SR路子ちゃん ――
[ どうだろうねえって路子ちゃんは笑ってる。>>44 あたし、鈍感で無神経だけどさ、 路子ちゃんのその笑顔を額面通りに受け取るほど 馬鹿じゃなかった。と思う。 だけど。だけどね。 持てる者と持たざる者、だっけ? お金じゃなくて能力の話だけど。 持たざる者であるあたしには、 持てる者の路子ちゃんの気持ちを 本当に理解することなんかできないんだろう。 ……ううん、多分、本当の理解なんて きっと誰にもできっこないんだ。 だけど。だけどさ。 寄り添いたいとは思うんだよ。 理解できっこなくても ]
(85) 2021/11/09(Tue) 12時半頃
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無意味かー。 あたしのお馬鹿、路子ちゃんにおすそ分けできたら、 いくらでもあげるんだけどねー。
[ 馬鹿よあっちに行け行け!って あたしはそよそよと手をそよがせて、 あたしの馬鹿を路子ちゃんに送り出すしぐさをする。 まあそんなことしても無意味なので、 あたしは馬鹿で、路子ちゃんに掛けるべき 正解の言葉すら見つけられないんだけど ]
(86) 2021/11/09(Tue) 12時半頃
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路子ちゃんは「できる」んだからさ。 解決、できたらいいねえ。
[ 解決できるでもないし。仕方のない話。>>45 諦めたみたいな路子ちゃんにそんな言葉しか 掛けられない。 その代わり、ほっぺたを摘まむ手は 甘んじて受け入れよう。 存分にむにむにするがいよ! のど飴?コロコロしてるのに飽きて噛んじゃった ]
(87) 2021/11/09(Tue) 12時半頃
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あたしは別にいい子じゃないよ! むしろみんなからの優しさに生かされてます! あ、そーゆー意味では優しさでできてるのかな! 夏見の半分は優しさでできています!
[ あたしの、じゃなくてみんなからの、だけどね! ちなみにもう半分は、ひめちゃんと両親への罪悪感 だと思うけどね! そんな無粋な話はナイナイしようね! ]*
(88) 2021/11/09(Tue) 12時半頃
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―― 現在・1F廊下 ――
[ そんなことを、こんなタイミングで思い出したのは、 こんな時でも路子ちゃんが冷静だったからかもしれない。 あたしは腰を抜かしたっていうのに、 路子ちゃんは落ち着いているように見える。>>52 あたしにはわけのわからないこの状況、 「できる」路子ちゃんにはわかる? ]
マネキン、だよね……。 でも、でも、血……。
[ 人形かっていう石頭君は、>>83 あたしと同じくらい混乱してるように見えた。 あたしだって作り物の血糊の存在くらい知ってる。 だけど、この血は、ニセモノ? なんか、鉄っぽい血の臭いもするんだけど。 臭いも再現しちゃうくらい精巧なものなの? ]
(89) 2021/11/09(Tue) 12時半頃
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[ 石頭君は、ホンモノの日食君を探しに行くみたい。>>84 だけどあたしは動かなかった。 いや、腰が抜けてて物理的に立てないっていうのも あるんだけど、もうひとつ ]
ね、ねえ。 この、日食君、の、マネキン? どうしよ?
[ ただのマネキンだったとしてもさ、 このままにしておくのは良くないと思うんだ。 見た人の心臓にも悪いし、 ニセモノでもさ、日食君もいい気はしないと思う ]**
(90) 2021/11/09(Tue) 12時半頃
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七星拳 ナツミは、メモを貼った。
2021/11/09(Tue) 12時半頃
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―― 現在・1F廊下 ――
[ ここは寒い。>>98 うん、確かにそうだ。 教室の中と違って廊下は寒い。 ぺったり座り込んでたら、しんしんと冷えが上ってくる 感じがするもん。 でもそれは、マネキンがただのマネキンなら、 する必要のない気遣いだよね。 ということは、やっぱり路子ちゃんも、 このマネキンがただのマネキンじゃないって 思ってる、のかな ]
(106) 2021/11/09(Tue) 17時半頃
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立てる、し! 手伝うよ。
[ 本当のことを言えば、今差し出してくれる手があったら、 あたしはきっと縋りついちゃってただろう。 それくらい、まだ体も心もふわふわして心許ない感じ。 だけどさ、路子ちゃんが、マネキンの日食君を 助けてあげようとしてるからさ。 そんなの、指くわえて黙って見てられないじゃん! あたしは少々無理してでも、強がりでも、立ち上がる。 日食君によく似たマネキンの半分を受け取ろうとした ]
(107) 2021/11/09(Tue) 17時半頃
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あの時だって、そうだったでしょ!
[ 真梛ちゃんだって2人で教室まで連れてったんだ。 日食君だって運んであげるよ。 10cmの身長差でやっぱりバランスが悪いのは 大目に見てくれよな! ]**
(108) 2021/11/09(Tue) 17時半頃
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……あ。
[ 路子ちゃんは日食君を半分預けてくれたかな。 とりあえず、近くの教室まで運ぶ?なんて言いつつ、 思い出した ]
荒木君が暗幕探しに行ってくれてるんだ。 毛布は人数分ないかもしれないから、毛布代わりに。 それ、掛けてあげればいいかも。
[ 9人分必要だった寝支度、1人分いらなくなっちゃった。 だったら、日食君に使ってあげてもいいよね。 ただのマネキンだったとしてもさ ]**
(109) 2021/11/09(Tue) 17時半頃
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七星拳 ナツミは、メモを貼った。
2021/11/09(Tue) 17時半頃
[かえってしまった“きみ”について考える。
きみが窓の外を見つめていたことが、
紛れもなく意味猫カフェのはじまりになったね。
あの時みたいにきみは何かを見つけて、
そうして、何を思ったのかな。
きみが見つけたのはきみ自身のココロの中にいる獣だったりして。
これは勝手な想像だけど。
爪も牙も、あるいは言葉も、
向ける先には気をつけて……なんて、言うまでもないかな]
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―― 回想・SR路子ちゃん ――
ええーこれは謙遜じゃないよー事実だよー。 だから今路子ちゃんの手にはサイダーがあるんでしょ?
[ オツムのできが路子ちゃんより少々残念であるからして、 ヤマをご教授願い、大当たりのお礼をしているわけで。
というか、この痛いの痛いの飛んでけよろしく お馬鹿よお馬鹿よ飛んでけしてるのが既に馬鹿っぽい。 流れたのが優しさならいいんだけどねー>>122 ]
(138) 2021/11/09(Tue) 20時頃
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[ そんなに褒められたら全身がかゆくなるわ!>>123 マザーグースにマシマシで褒められてしまって くすぐったい ]
あと愛しさと切なさと心強さと? いやあ、そんな風にヨイショしてくれる路子ちゃんの方が よっぽど優しいいい子でーす!
[ マザーグースにJ-POPで返すって我ながらどうなの。 でも混ぜっ返さずにいられなかったんだから仕方ない。 かゆかったんだもん! ]
(139) 2021/11/09(Tue) 20時頃
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まあでも、そんな風に言ってくれるんならさー、 今度あたしの原材料補給に付き合ってよー。 甘い物食べにいこ!
[ お砂糖すなわちスイーツ! クレープでもパンケーキでもいいよ! ほら、テストも終わったことだし、 頭脳労働のあとには甘いもの補給しなくちゃね! ]*
(140) 2021/11/09(Tue) 20時頃
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―― 現在・1F廊下 ――
そりゃびっくりしたけどさー。 今もわけわかんないけどさー。 いつまでもこんなところに座ってるわけにも いかないでしょ!
[ えいやって立ち上がる。 それにこういう時は何かしてた方がいいんだよ。 何もせずにじっとしてたってろくなこと考えない ]
(141) 2021/11/09(Tue) 20時頃
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それに1人で運ぶのは大変だよ! 真梛ちゃんだって1人では危なくて怖かったから、 2人で一緒に連れてったんじゃん。
[ これは、日食君によく似てるけどマネキンで、 だからあの時とはちょっと違うのかもしれないけどさ、 でも、路子ちゃんはこのお人形を日食君だって 思ってるでしょ? だったらやっぱり同じだよ。 日食君に話しかけてる路子ちゃんの様子に>>126 あたしはその思いを強くする ]
そうそう、感謝してよねー。
[ 一緒になって声を掛けるあたしも、 このお人形が日食君だって、そう思ってた ]
(142) 2021/11/09(Tue) 20時頃
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……うん。 あたしも、そう思うよ。
[ 教室に運び込む頃には、 あたしも廊下に転がってる卵の存在に気づいてた。 もしかしたら、エレベーターも視界に入ってたかも。 暖房のよく効いた教室の片隅に日食君をそっと置いて、 あたしは路子ちゃんの言葉に同意を返す。>>128
ここは、現実世界じゃない。 現実世界なら、一瞬で校舎が文化祭になるわけないし、 ただのガラス窓が割れないわけもない。 突然卵が現れたりしないし、 階段がエレベーターに変わったりするわけない。
現実世界じゃないなら、なんだって起こり得る。 人間がお人形とすり替わることだって 起こったって不思議じゃないんだ ]
(143) 2021/11/09(Tue) 20時頃
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だったらさ、日食君は現実世界に帰ったんだと思う?
[ 日食君は遺書の送り主じゃない。 この世界が終わってないから。>>129 路子ちゃんのその言葉に、 あたしは石頭君の言葉を思い出してた。 帰れる人は、帰れる。>>1:417 石頭君はそう言ったんだった。 あの時、石頭君の考えていた「帰れない人」が、 遺書の送り主だったんだとすれば。 日食君、帰れたのかな? だからここにはお人形しかないのかな? ]
(144) 2021/11/09(Tue) 20時半頃
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だとしたら、ここから現実に帰るには、 死ななきゃいけないってことになる?
[ だとしたら、なんというか、 物騒な世界観だなあ、と思うけど。 自殺を考えてる人の精神状態が反映されてるなら、 そういうものだったりするのかなあ? ]
(145) 2021/11/09(Tue) 20時半頃
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[ そんなことを考えていたら話の矛先があたしに向いた。 あたしは、あの遺書の内容を、理解できる?>>130 ]
さっき、教室でちょっとそんな話題になったよ。 荒木君は、なんかわかる、って言ってた。
[ あたしのことを聞かれたのに、荒木君の話をしたのは、 ただの時間稼ぎだ。 何を話すか、どこまで話すのか、 あたし、そんなことを考えてた ]
あたしは、共感っていうか、親近感っていうか、 そういうのがないわけじゃないって言ったかなー。 ……うん、あたしはねー……
[ きっとここが現実世界なら、 あたしはこんなこと言わなかった。 でもここはどうやら現実世界じゃないらしいから、 現実では言えないようなことも言っちゃう。 言っちゃった ]
(146) 2021/11/09(Tue) 20時半頃
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あたしは、死んでほしくないなって思ってるよ。 路子ちゃんも、ここにいる誰にも。
……だからさ、遺書の送り主が あたしだったらいいのになーって思ってる。 あのメールを送った自覚なんかないけどね。
[ 死んでほしくないなっていうあたしの気持ちと、 いなくなってほしくないっていう路子ちゃんの気持ちは、 イコールで結べるのかな?わかんないけど。 現実ではとてもできないぶっちゃけトークをして、 あたしは言っちゃったーって舌を出した ]*
(147) 2021/11/09(Tue) 20時半頃
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七星拳 ナツミは、メモを貼った。
2021/11/09(Tue) 20時半頃
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[ 隠し味に部屋とワイシャツとわたしが入ってたら、 それってつまり、毒入りじゃない?
そんな風に笑ったけど、 人間って多かれ少なかれ、 毒を抱えて生きてるのかもねー。 あ、なんか今あたしわかってるみたいなこと言った! ]
(180) 2021/11/09(Tue) 22時半頃
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―― 現在・1F教室 ――
[ あたしたち、喫茶店をやったのであって、 お化け屋敷じゃなかったんだけどなー。 すっかりお化け屋敷のキャストだよ。 いちごソースなんて可愛い発想にならないあたしは スプラッタな有様になった自分を見下ろして、 やれやれって思う。 これはシャワー浴びて着替えなきゃだなあ。
暗幕はまだだ。 これは文化祭準備で鍛えられた、 お呼び出しの出番かもしれない。 叫んでも来てくれなかったら、 今度こそ校内放送の出番かなあ? ]
(181) 2021/11/09(Tue) 22時半頃
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「多くの場合」っていうのが聞き捨てならないなあ。 それ、そうじゃない場合もあるってことじゃん。
[ 路子ちゃんの言葉に、>>158 あたし苦いもの食べた時みたいな顔になる。 甘いクレープの方がいいのにな。 そう思ったら、今度は路子ちゃん、 甘い希望的観測を言った ]
そうだねー。 考えたってどっちが正解かわかんないんだもん。 それならいい方だと思っといた方がいいよねー。
[ 悪い予感ほど当たるとか聞くけどさ! そういうネクラな発想はもうおなかいっぱいだよ! ]
(182) 2021/11/09(Tue) 22時半頃
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あはっ。あたし試しそうに見える? だいじょーぶだって!試さない! そこまでして帰りたいとも今は思ってないし。
[ あたしってそんな危なっかしく見える?見えるか。 釘を刺されちゃって、>>159 そんな場合じゃないってわかってるけど、 思わずちょっと笑っちゃった ]
(183) 2021/11/09(Tue) 22時半頃
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[ うん。あたし、帰りたくて仕方なかったけど、 今はそうでもないんだ。 あんなにびびってたのが嘘みたいに、 今は割と落ち着いてる。 多分それは、ここがあたしたち9人……いや、8人か。 8人のうちの誰かの精神世界なんだって とりあえずそういうことになったからだと思う。 わけわからないところに放り込まれたんなら 一刻も早く帰りたいけど。っていうか帰るけど! 8人のうちの誰かの世界なら、 まあ付き合ってもいいかなって。 あたしがここにいるのが偶然じゃなくて、 その誰かに呼ばれたんだとしたら、余計に。そう思う ]
(184) 2021/11/09(Tue) 22時半頃
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[ あたしのぶっちゃけに路子ちゃんは冷静だった。>>161 なんで!とか死んじゃ駄目だよー!とか、 もしかしたら言われるかなって思ってたけど、 返ってきたのはシンプルな一言だった。
あたしのその言葉は優しさじゃない。 自分の命は軽いのに、他の誰かは死んだら嫌だなんて、 それって単なるエゴでしかない。 あの遺書の送り主があたしじゃなかったとして、 あたしはその人の事情も 自殺を考えた経緯も何にも知らないのに ただ、死んでほしくないって思うんだ。 一度死のうとしたことのあるあたしがだよ! 生きてる方が辛いって死のうとしたくせにだよ! 自分のこと棚に上げまくり! そんなの全然優しくないでしょ ]
(185) 2021/11/09(Tue) 22時半頃
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[ やっぱりあたしの口の中は苦い。 そんなあたしに路子ちゃんが次に投げかけた言葉は、 完全に予想外で、 あたしは虚をつかれたような顔をしたと思う。 とん、とあたしを突く指先を見下ろして、瞬きをした ]
……あたしが、入れたんじゃ、ないよ。
[ 瞬きをして、考えて。 笑ったあたしの顔は、ちょっと諦めたみたいな顔。 そう、選べるなら、あたし入れたりなんかしなかった。 あたしの中はひめちゃんだけでいっぱい。 そんなあたしでいられたら、 あたしは両親から真実を聞くことにはならなかった。 きっとひめちゃんへの贖罪の気持ちだけを抱えて、 これからも余生を生きていくはずだった ]
(186) 2021/11/09(Tue) 22時半頃
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路子ちゃんが……みんなが、 勝手に入ってきたんでしょ。 もんどーむよーだったよ。
[ あたし、ひめちゃんの他に 大事なものなんていらなかったのに。 あたしの都合なんてお構いなしに、勝手にさあ。 あたしの好きなもの、大事なものになってくれちゃって。 あたしの人生を楽しくしてくれちゃってさ。 そんなの……そんなもの、 あたしには必要ないはずだったのに。
ぐちゃぐちゃにされて、 何を信じればいいかわからないあたしの中で、 そこだけがなんだかあったかいんだよ。 そんな温もりを貰う資格、あたしにはないのに ]
(187) 2021/11/09(Tue) 22時半頃
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甘やかされっぱなしは、やだなあ。 路子ちゃんは? あたしに甘やかされてくれる?
[ 路子ちゃんは、お気楽だけど頼りになる委員長。 面倒見がいいのは和歌奈ちゃんってイメージがあるけど、 あたしは路子ちゃんも面倒見いいと思う。 だけどさ、路子ちゃんはそうやって 甘やかそうとしてくれるけど、 路子ちゃんを甘やかしてくれる人はいるのかな? そんなのなくてもいいんだよなんて言われたら、 貸し一つの使いどころ、ここかもね! ]*
(188) 2021/11/09(Tue) 22時半頃
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七星拳 ナツミは、メモを貼った。
2021/11/09(Tue) 22時半頃
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―― 回想・一寸先は闇な将来 ――
[ 和歌奈ちゃんは笑ってたけど、>>1:412 やっぱりあたしは宇宙なんてピンと来ない。 星空を見上げて自分の卑小さを痛感する ……なーんてこともない。 キレーだなー流れ星ないかなーって思うだけだ。
例えばの話、和歌奈ちゃんが星空に没頭したのが 逃避のためだったと知ったとしても、 やっぱりあたし、すごいなーって思ったと思う。 天文学に逃げ場を見つけようなんて発想、 やっぱりあたしにはないもんねえ。 あたしはなんとなしに学校の勉強頑張ってただけだった ]
(205) 2021/11/09(Tue) 23時半頃
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[ あたしとは違うなあ、って思ったのに、 続く言葉にあたしは瞬く。 でも、言われてみれば、確かに。 天文学をお仕事に結びつけるのは狭き門って感じがする。 プラネタリウムに就職するとかさ。 まあそれでも大学で勉強したいことがあるっていうのは 羨ましいんだけどね。
口をつぐんだあたしに、和歌奈ちゃんが続けたのは、 就職の話じゃなく、未来の話。 和歌奈ちゃんの選んだ言葉があたしは引っかかって、 つい、尋ねちゃったんだけど ]
……そう?そっかー。
[ 考えすぎだったのかな。 「ひとりになりたい」は 「独り立ちしたい」だったらしい。>>1:413 そっかそっかってあたしは頷いたけど、 でもね、やっぱりちょっとだけ引っかかってた ]
(206) 2021/11/09(Tue) 23時半頃
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[ 「はやくひとりになりたいなあ」>>0:593 その言葉になんだかすごく心がこもってた気がしたから。 「家を出たいなあ」でも 「一人暮らししたいなあ」でもない、 「ひとりになりたい」 和歌奈ちゃんがその言葉を選んだことに、 何か意味がある気がしたから ]
(207) 2021/11/09(Tue) 23時半頃
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[ 面倒見のいい和歌奈ちゃんは、 相談には乗るよって言ってくれる。>>1:415 あたし、笑ってお礼を言った。 まだちょっとべしょっとしてたけど ]
ありがとー。 多分、進学するとは思うんだけど、 やりたいこととか勉強したいことっていうのが コレ!っていうのが思いつかなくてさー。 進路指導室とか行ってみるつもりだけど、 またアドバイスあったらちょうだいー。
[ 別にあたしは就職でも全然いいんだけど、 きっと両親はあたしに進学してほしいと思うからさ。 多分あたしは進学することになるんだろうと思う。 だけど、どうやって大学を選べばいいのか、 まださっぱりわかんないんだよね ]
(208) 2021/11/09(Tue) 23時半頃
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[ へらーっと笑ってたあたしは、 和歌奈ちゃんが掴まれたと思ったことも、 掴み返したいと思ったことにも、 もちろん全然気づいてなかったし、
心当たりを聞き返されていたとしても、>>1:411 この時はメールの送り主が9人の中にいるとは 夢にも思っていなかったものだから、>>1:400 全然わっかんない!!って返したと思う。 荒木君に疑問提起された後なら?>>1:437>>5>>6 みんながいるところだったら、 すっとぼけたんだろうな。 じゃあ、和歌奈ちゃんと2人っきりだったら? ……どうだろうね? ]*
(209) 2021/11/09(Tue) 23時半頃
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―― 現在・1F教室 ――
[ 入口の方からよく知ってる声がして、>>210 あたしはナイスタイミング!って振り返った ]
荒木君! ちょーどお呼び出ししようと思ってたとこだったー! ……あ。
[ あ、そうだ。今あたしたち血まみれだった。 ばさばさばさーっと暗幕が落ちていく音に、 あたし「やっちゃったなー」って顔をする ]
(214) 2021/11/09(Tue) 23時半頃
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[ どういう状況?って聞かれて>>211 あたしは路子ちゃんと顔を見合せたと思う。 えーっと ]
悲鳴が聞こえて、現場に駆け付けたら、 日食君にそっくりなマネキンが、 血だまりでし……倒れてたんだ。 そのままにはできないから、ここまで運んできたの。
[ 死んでたって言いかけて、なんとなく言い直しちゃった。 それからもう一回路子ちゃんと顔を見合わせて ]
(216) 2021/11/09(Tue) 23時半頃
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石頭君は日食君を探しに行ったよ。 ……けどあたしと路子ちゃんは、 日食君がマネキンになったんだと思ってる。 暗幕、掛けてあげたくてさ。 荒木君を呼ぼうと思ってたんだ。 来てくれて、よかった。
[ クラスメイトがマネキンになったって言われて、 納得できるもんなのかな? でも、そうとしか説明しようがないんだよ! ]*
(217) 2021/11/09(Tue) 23時半頃
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[ みんなのことは、好き。 それは認める。もう認めざるを得ない。 だけどその中に自分を含めることは、 あたしにはとっても難しい ]
(238) 2021/11/10(Wed) 00時半頃
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―― 少し前・1F教室 ――
[ あたしはといえば、シャワーも校内放送も 使えると信じて疑ってなかった。>>218 これで実はシャワーからは水しか出ませんとか 言われたら泣いちゃう ]
半数以上で大丈夫っていうのは 大雑把すぎるんじゃないかなー。
[ 例外はなににでもあるって シビアなことを言うかと思ったら、>>219 半数以上は大丈夫って。 降水確率50%の時、傘を持ってなかったら 大体雨が降るような気がするんだけど ]
(239) 2021/11/10(Wed) 00時半頃
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おお、さすが持ってる路子ちゃん。 そのツキに乗ってもいいかな!
[ 大丈夫って路子ちゃんは言い切った。 うん、いつぞやのヤマではお世話になったね! でもあれは勘じゃなかったと思う! 信じていい!?信じるからな!? ]
(240) 2021/11/10(Wed) 00時半頃
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[ あたし、嘘つくの下手なんだ。 路子ちゃんはそんなのよく知ってるでしょ。 だから嘘じゃないし、信じていいよ。>>220 あの時あたしが必死で帰ろうとしたのは、 ここが得体のしれない場所だって思ったからだもん ]
えー、あたし、そんなに危なっかしいかなー?
[ 明るくて元気。>>221 それは、あたしが今までそう振舞ってきたからだ。 両親をこれ以上心配させないように、 いじめのターゲットにされないために、 あたしは明るくて社交的な夏見七星でいようとした。 演じてた、つもりだった。んだけどなー…… ]
(241) 2021/11/10(Wed) 00時半頃
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[ でも、もうあたし、わかんないんだ。 演じてない夏見七星がどんなのか、わかんない。 本当のあたしってなんだろ? もしかしたらとっくに、 あたしはありのままのあたしだった? ]
(242) 2021/11/10(Wed) 00時半頃
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みんなが、優しいからだよー。 路子ちゃんも、みんなも。 優しくてお人よしばっかり。 [ あたしだからじゃないよ。みんなだからだよ。 悪戯っぽく笑う路子ちゃんに>>222 あたしは唇を尖らせる ]
隅っこなんてよく言うよー。 存在感ありまくりのくせに!
[ 路子ちゃんは隅っこにいるようなキャラじゃないでしょ。 委員長が何を言ってるのやら ]
(243) 2021/11/10(Wed) 00時半頃
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[ うん、確かにあたしは ここがあたしの世界ならいいなって思ってるよ。 思ってるけど、別に確信があるわけじゃない。 他の人の世界の可能性だって、 十二分にあると思ってるよ。 それこそ、目の前の路子ちゃんの可能性だって。>>223
この世界があたしの世界なら、 いなくなってほしくないって 路子ちゃんが思ってくれるように あたしだって、もしこの世界が路子ちゃんの世界なら、 やっぱりいなくならないでほしいよ。
あー……ううん、ちょっと違う。 この世界があたしの世界じゃなくて、 路子ちゃんの世界でもなくても、それでも、 やっぱりあたし、路子ちゃんのこと 甘やかしてあげたいなって思うな ]
(244) 2021/11/10(Wed) 00時半頃
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だーいすきならよかった。 お互いこんなカッコじゃなかったら ハグでもするところなんだけどねー。
[ お話の〆にハグ。 美しい友情!綺麗にまとまった!ばっちり! とはなれない血まみれのあたしたち。 あらまあ、路子ちゃん、 血に濡れた手をスカートで拭いちゃったよ。 情緒もへったくれもない ]
(245) 2021/11/10(Wed) 00時半頃
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え、路子ちゃん、その格好のまま教室に行くの? ……って思ったけど、どっちにしろ教室に戻らなきゃ 着替えがないじゃん……。
[ 日食君のことを書いてくるって言う路子ちゃん。>>224 その格好で!?ってぎょっとしたけど、 そもそも着替えなんて体育のジャージくらいしかなくて、 ジャージは教室だ ]
それじゃ、とりあえず教室に帰ろっかー。
[ お呼び出しはその後かなあなんて考えてたら、 カモがネギしょって……じゃなくて、 荒木君が暗幕を抱えて現れた! なんというナイスタイミング! ]*
(246) 2021/11/10(Wed) 00時半頃
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―― 現在・1F教室 ――
あっ、もしかして心配した? 心配してくれちゃった?
[ 息を吐く荒木君に>>247 申し訳ないなあって思うんじゃなくて、 にやにやと笑いがこみあげてきちゃうのは、 多分あたしの悪いところなんだと思う。 いやあ、だってさー、 普段散々つれない荒木君が心配してくれたとか、 嬉しくなっちゃっても仕方ないじゃんー ]
少なくともあたしは見てないなあ。 校舎の全部を見て回ったわけじゃないけどさ。 校内放送で呼び出してみる?
[ 荒木君の疑問にそう返事はしたけど、 その必要はきっとないんだと思う。 荒木君、なんとなく納得したっぽいし ]
(256) 2021/11/10(Wed) 01時頃
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んー、なんていうか、 どんどん現実味がなくなってきたよねー?
[ なんでもありって言葉に相槌を打ちながら、>>248 暗幕を掛けるのをなんとなく眺めてた。 マネキンの顔を拭いてあげてる。>>249 そういうことが自然にできるのって、 やっぱり優しいよなーって思うんだよね。 これは冷やかしていいことだとは思わなかったから、 言わないけど ]
死ねば帰れるのか、帰ると死んじゃうのか、 どっちかはわかんないけどね。
[ 路子ちゃんの言葉を思い出して>>159 あたしはそう補足して。 卵が先か、鶏が先か、みたいだなって、 転がってたカラフルな玉子が思い浮かんだ ]
(257) 2021/11/10(Wed) 01時頃
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なんとなく、だけど。 ここが文化祭だからかなって。
[ どうしてこのメンバーなんだろう。>>250 そう考える荒木君は、 多分自分のことをこの世界の主候補とは 思ってないんだろうな。 なんとなくそんな風に思う ]
メールにも文化祭ってあったし、 校舎は文化祭だし、 文化祭っていったらあたしたちじゃない?
[ 3-1の文化祭の主要メンバーはあたしたちだった。 あたしはそう思ってるし、 それを否定する人はいないと思う ]
(258) 2021/11/10(Wed) 01時頃
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もしくはー…… ただ単にメールの送り主が、来てほしかったんじゃない? あたしたちに。
[ あたしがこの世界の主だったら? そうだなあ。 あたしはまだ真実を知らなかった文化祭前に戻りたいって 願っちゃうかもしれない。 その時、来てほしいのは? やっぱり、ここにいるみんなな気がするな ]**
(259) 2021/11/10(Wed) 01時頃
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七星拳 ナツミは、メモを貼った。
2021/11/10(Wed) 01時半頃
七星拳 ナツミは、メモを貼った。
2021/11/10(Wed) 20時半頃
…………。
足りないものは埋めたよ。
ちょっとでも楽しんでもらえるといいなあ。
足りないって私が勝手に思ってるだけだろうって?
そうかもね。
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―― 少し前・3-2教室 ――
[ さすが、持ってる路子ちゃんは一味違う。>>269 信じていいよって言い切られて、 わかった信じるって頷いた。
まさか5割でも控えめ申告だったとは 夢にも思わなかったけど! ]
ええー。 だって路子ちゃん、 追い出しても出てかないでしょー。
[ 憎まれ口をきいちゃったのは、 優しいって言われたのがくすぐったかったから。>>270 慣れてないんだよそういうのー! ]
(319) 2021/11/10(Wed) 21時半頃
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[ マイクを用意したら一曲歌ってくれるのかな? 歌うのは部屋とワイシャツとわたし? よし、ここから帰れたらカラオケ行こう。
いや、確かに血みどろだけれどさ! 服で拭くのはやっぱりちょっと抵抗あるよ! 血みどろのハグじゃ綺麗にまとまった!めでたし!とは ならないよ! あたし大雑把な方だけど、路子ちゃんほどじゃないかも。 と思ったんだけど…… ]
んー。 どうせ寝る時ジャージに着替えるから ジャージでいいや。
[ って言ってしまうあたしもやっぱり大雑把かもしれない ]
(320) 2021/11/10(Wed) 21時半頃
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いや、路子ちゃんはそれでいいかもしれないけどさ! みんながびっくりするから早く着替えよ!?
[ 血まみれで徘徊しないでほしい。 事情を知らないみんながびっくりするよ! いや、事情を知ってるあたしでも、 ばったり会ったらきっとびっくりする。 やっぱり路子ちゃんの方が大雑把だった ]*
(321) 2021/11/10(Wed) 21時半頃
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―― 現在・3-2教室(>>259続き) ――
えっ。
[ 路子ちゃんの言葉に思わず声が出た。>>274 それって、つまり ]
もう遺書の送り主は自殺を図った後ってこと!?
[ あたしさ、死のうって決意して、遺書書いて、 みんなに送信したところだって思ってた。 え、違ったの? それってつまり、ここって、この世界の主が 昏睡状態で見てる夢の中、みたいな場所ってこと? ]
(322) 2021/11/10(Wed) 21時半頃
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だとしたら、いつまでもは続かないよね。 いつか、終わる。
[ 終わる。 助かって、意識を取り戻すから終わるのか、 それとも……命が尽きて、終わってしまうのか、 それは、わからないけど ]
(323) 2021/11/10(Wed) 21時半頃
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[ 帰ってほしくないから、って路子ちゃんは言う。>>274 不器用だなあって。>>275 そう言って、こっちを見る。 あたしと、荒木君。 あのメールに、多少なりとも「わかる」って思ってしまう あたしたちを、見る ]
そんなに会いたいなら、 現実でいくらでも会うのにって思うな。 ……だけど、「名残惜しい」って思っちゃう気持ちも わからないでもない、かも、なあ。
[ あたしにはこの世界の主だっていう自覚はない。 だけど、この世界の主じゃないって言い切る自信もない。 だからあたしの返事はふわふわしちゃう。 あたしが、この世界の主なら。 お別れしなきゃいけないってわかってても、 やっぱりちょっと引き留めたくなっちゃうかも。 ……だけど、そのせいであんな目に遭わせちゃうなら、 それは……つらい、なあ ]
(324) 2021/11/10(Wed) 21時半頃
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[ 路子ちゃんに甘やかされる荒木君は>>277 ちょっと見てみたいので、 うんうんってあたしは頷いておいた ]
そうそう。 一緒に路子ちゃんに甘やかされようではないか! あっ、あたしにも甘やかしてほしい?
[ うん、怒られそうだからこれくらいでやめとく ]
(325) 2021/11/10(Wed) 21時半頃
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……そういえば。
[ 路子ちゃんの指摘に瞬いた。>>278 確かに3-1の教室は文化祭仕様になってない ]
「ちゃんとやれた」ってメールにあったから、 やり切れたからもういい、みたいな? うーん、でも、思い出のメインだろうに、 そこだけ再現しないってなんか変だよね……。
[ あたしだったら? 物足りないって思うと思うんだけどな…… ]
(326) 2021/11/10(Wed) 21時半頃
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[ 保健室のベッドは早い者勝ちらしい。>>279 それってつまり、性別関係なしってこと? 性別で部屋分けないのかな?さすが大雑把委員長。 いや、路子ちゃんは気にしなくても、 他の人は気にすると思う。主に男子が。 3-1は女子が強いクラスだからね…… ]
床だけは避けたい……!
[ 枕が変わると寝られない!なんて言わないけど、 どこでも寝られるってほど図太くないです委員長! ]*
(327) 2021/11/10(Wed) 21時半頃
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七星拳 ナツミは、メモを貼った。
2021/11/10(Wed) 21時半頃
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―― 回想・隠し事するあたしたち ――
[ あからさまに悩んでるみたいなこと。>>306 口にしてもしょうがないこと。 和歌奈ちゃんがそっと隠したことを、あたしは知らない。
……そうだねー。
[ へらってあたしは笑った。きっといつも通りに。 多少元気がなく見えても、 なにしろ今はべしょりとしてる。 きっと違和感はなかったはず ]
(350) 2021/11/10(Wed) 22時頃
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[ あたしの人生はあたしだけのもの。>>307 ……じゃ、ないんだなあ、これが。
あたしはひめちゃんの分まで生きなきゃいけなくて。 あたしはひめちゃんへの贖罪のために生きていて。 あたしは両親を心配させないように生きなきゃいけない。
そんな、あからさまに悩んでるみたいなこと。 口にしてもしょうがないこと。 あたしもそっと隠して、笑う。
あたしは納得できなくてもいいんだよ。 両親が納得して、安心してくれる人生を選べたら ]
(351) 2021/11/10(Wed) 22時頃
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ありがとねー。 和歌奈ちゃんもさ、和歌奈ちゃんが納得できる将来、 見つかったらいいねえ。
[ のそのそと顔を上げて、 あたしはやっぱりへらって笑う。
将来がわかんないって和歌奈ちゃんも言ってたのに、 それでも相談に乗ってくれようとする和歌奈ちゃんは 本当に面倒見がいいよねえ。 してもらってばっかりで、なんか申し訳ないような 気がしちゃう ]
(352) 2021/11/10(Wed) 22時頃
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和歌奈ちゃんもさ、なんかあたしにできそーなことが あったら言ってよね! 今のところ思いつかないけど!
[ なにかあるかな? そういえばあたしと和歌奈ちゃんって 身長はほぼ同じなんだよね。 影武者とか?無理か!
そういえば、あたしの好きなこと?>>307 もし聞かれたら、そうだなあ。 ……あたしの好きなことって、なんだったっけ? ]*
(353) 2021/11/10(Wed) 22時頃
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―― 少し前・3-2教室 ――
[ 怖いから入れないって言う荒木君の言葉に>>334 荒木君は怖がりさんだねえ、なんて言っちゃったけど、 本当はあたし、優しいなあって思ったよ。 それって巻き込むのが怖いってことでしょ。 寂しいから来て!って思っちゃうあたしより、 遥かに優しいと思う。 だけどさあ! ]
(373) 2021/11/10(Wed) 23時頃
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ひっどー! バリケードぶち破って突入してやるからね! 死ぬ気も失せるくらい大騒ぎしてやるー!
[ 台無し!台無し案件だよこれは! 優しいなあって思ったのに、 本気でうざがってない!?>>335 うざがってるよね!? あたし、いつもなら多分マジ凹みするところなんだけど、 いや今は凹んでる場合じゃないでしょ!って うがー!と吠えた。 こういうところがうるさい?うるさくて上等だよ! ]
(374) 2021/11/10(Wed) 23時頃
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[ 路子ちゃんは朝ごはんを作ってくれるらしい。>>363 料理を消し炭に変える才能しかないあたしはもちろん ]
味見はお任せあれ!
[ 準備からもう一度一緒に作りたいんでしょ? それなら、味見係も復活ってことだよね! 内装?荒木君頑張ってね!! ]*
(375) 2021/11/10(Wed) 23時頃
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―― 現在・3-1教室→シャワー室へ行きたい ――
[ 3-1の教室に戻ると、そそくさとジャージを確保する。 路子ちゃんは黒板に伝言を書き始めたけど>>280 その内容を確認することなく教室を出た。 なにしろ血まみれだからね! 血まみれ仕様の夏見を目撃されることは みんなの精神衛生上極力避けたい。 急いであたしはシャワー室へ向かおうとしたんだけど ]
……そういえば、
[ 廊下でふと足を止めて、しゃがみこんだ。 拾うのは卵。ずっと気になってたんだよね。 なんでこんなものが増えたんだろうって。 あのメールには親近感を覚えたけど、 卵は心当たりがない ]
(376) 2021/11/10(Wed) 23時頃
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……ハンプティ・ダンプティ。
[ ふと、マザーグースを思い出したのは、 いつぞや路子ちゃんとそんな話をしたから。>>123
拾ったのは、白い卵の方。 血に汚れた手で、カラフルで綺麗な卵に触るのは ちょっとだけ気が引けちゃった。それだけの理由。 どう見ても卵だなあ。 それ以上でもそれ以下でもないなあ。 そんなことを考えながら、立ち上がった時だった ]
「いなくなっちゃえばいいのに」
[ 不意にそんな声が聞こえて、 それは、昔いやってくらい聞いたことのある言葉で、 思わずあたし、卵を落としちゃった ]
(377) 2021/11/10(Wed) 23時頃
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……あ。
[ 割っちゃった。 呆然とあたしは足元の割れた卵を見つめた。 卵の中はからっぽだった。
しゃべる卵。からっぽの卵。 そんなの、聞いたことがない。
ここは現実じゃないってよくわかってたはずだった。 けど、また思い知らされた感じがする
ハンプティ・ダンプティ、転がり落ちた ]
(378) 2021/11/10(Wed) 23時頃
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王様のお馬をみんな集めても、 王様の家来をみんな集めても、 ハンプティを元には戻せない……。
[ 割れた卵は元に戻らない。 この校舎の主も、取り返しのつかないこと しちゃったのかな? ]
あたしと、おんなじだねー……。*
(379) 2021/11/10(Wed) 23時頃
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―― それからのこと ――
[ シャワーを浴びて、ジャージに着替えた。 明日の着替え?別にジャージのままでよくない? って考えたあたしは、果たして路子ちゃんと どっちがより無頓着なんだろう。
全然考えなかったって言ったら嘘になっちゃう。 この世界は、いつまでもは続かない。>>323 また帰る人がいるかもしれなくて、 やっぱりその人は死んだマネキンになるのかもしれない。 そのお人形を運んだらまた血まみれになるんじゃない? そういう。そういうこと。 なんていうか……我ながら どうしようもないこと考えてるよねえ。 なんて酷い想定だろう ]
(394) 2021/11/10(Wed) 23時半頃
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わっ、すごっ。
[ シャワーを済ませて教室に顔を出してみれば、 そこは食料の宝庫と化してた>>347 ]
石頭君、これ1人で運んだの? すごくない?ありがとね! いっただっきまーっす!
[ あたしはたこ焼き食べよっかな。 でもフランクフルトも捨てがたいよね。 デザートはクレープで決まりでしょ!
日持ちする缶詰は温存した方がいいのかなあって 思ったけど、ここは現実じゃないんだった。 食べ物が腐ったりしないかもしれない。 そもそも、食べ物が腐っちゃうくらい長い間、 この世界が続くのかもわかんないけど ]
(395) 2021/11/10(Wed) 23時半頃
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[ 購買も使えるって情報があったから、>>348 購買で歯ブラシを買って歯磨きをした。 きっと虫歯にもならないんだろうけどね! これはエチケットだからね! なにより歯磨きしないと口の中がさっぱりしないからね!
寝る時間になったら、 あたしは遠慮なく保健室のベッドをひとつ頂戴した。 みんなが遠慮して誰も使わないとかもったいないし! 使えるものは使うよ! だから残りの3つ、ちゃんと誰か埋めてくれよな! 保健室で一人で寝るのは嫌だ! ]*
(396) 2021/11/10(Wed) 23時半頃
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[ 次の日の朝。 あたし、めっちゃ早く目が覚めた。 枕が変わったら眠れない!とは言わないけど、 やっぱりちょっと眠りが浅かったみたい。 窓の外は今日も雪。 あたしは昨日思った通り、ジャージのまま 保健室の外に出た ]
(397) 2021/11/10(Wed) 23時半頃
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―― この世界の主は ――
[ 屋上に行ってみようと思ったのは、 メールの中に「飛んでいけると思います」って 書いてあったのを思い出したからだった。>>1:1 エレベーターに乗って、屋上、Rのボタンを押す。
小6のあの日、あたしも屋上から飛び降りれば いいんじゃないかって思ったんだよね。>>1:100 ひめちゃんが嫌だって言ったから、 それはなしになったけど。 今思えば、飛び降りれば確実に死んじゃうから ひめちゃんは嫌だって言ったんだろう。
遺書を書いたのは、今この校舎にいる誰か。 あたしだったりしないかなあ? あたしだったらいいのになあ ]
(398) 2021/11/10(Wed) 23時半頃
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[ だってさ、なんとなく、親近感があるんだよ。 飛ぼうって思ったこともそうだけど、 あたしも、壊した自覚があるんだ。 きっと、ひめちゃんを壊してしまったのは、 あたしだって思う。 だってさ、自分の命を懸けてまで縛り付けたいなんて、 どう考えてもおかしいよ。まともじゃないよ。 そして、ひめちゃんをそんな風にしちゃったのには、 あたしの方にもそうさせる何かがあったんじゃないの? そうじゃないなんてなんで言い切れる? 壊しちゃったのに、のうのうと生きて、 贖罪のための人生を、いつの間にか楽しんじゃってる。 忘れてはいけないひめちゃんのことが、 あたしの中でどんどん薄くなっていく。 ねえ、本当にあたし、生きてていいの? そんな気持ちはあたしの中に確かに存在してた ]
(399) 2021/11/10(Wed) 23時半頃
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[ それなのに、あたしの中にはあの日から、 ひめちゃんを恨む気持ちまであるんだ。 あたしはひめちゃんを壊した。 だけど、あたしもひめちゃんに壊された。 そんな気がするんだよ。
あたしの中のひめちゃんの輪郭は、 どんどん淡く、薄くなっていくのに、 そのことを申し訳ないと思うのに、 同時に雁字搦めにされてる気もする。 ひめちゃんに支配されてるような気がする。 ひめちゃんはもういないのに、 今もあたしは、ひめちゃんにぐちゃぐちゃにされてる。 そんな気がするんだよ ]
(400) 2021/11/10(Wed) 23時半頃
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……ああ。
[ チンって音が鳴って、エレベーターが止まる。 エレベーターの扉が開いて、足を踏み出せば、 屋上の重い鉄製の扉の前。 小さな人影を見つけて、あたしは呻いた。 そこから先へは行かせまいとするように、 扉の前を陣取っているのは ]
ひめちゃん。
[ あたしの、たったひとりの親友。 ずっとそう思ってた、垂澤姫乃だった ]
(401) 2021/11/10(Wed) 23時半頃
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[ 一歩。また一歩。 踏みしめるように、あたしはひめちゃんに近づいていく ]
久しぶりだね、ひめちゃん。
「そんなことないわ。ずっと一緒にいたもん」
[ あたしの言葉に、ひめちゃんは返事する。 だけどその声は、機械を通したみたいな 人工的な声だった。 よくテレビで見る、音声は変えてありますっていうやつ。 だって、あたしはもう、 ひめちゃんの声を忘れてしまったから ]
(402) 2021/11/10(Wed) 23時半頃
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ううん。久しぶり、だよ。
[ あたしは首を横に振る。 多分、あたしはひめちゃんに言い逆らったことなんか、 今まで一度もなかったと思う。 だってあたしにはひめちゃんしかいなかったもん。 あたしはたったひとりの親友に、 全力で依存して、縋りついてた。 だからこれは、初めての反抗だったかもしれない ]
(403) 2021/11/10(Wed) 23時半頃
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ごめんね。 あたし、ずーっとひめちゃんのことだけを考えて 生きてくつもりだったのに。 でも、できなかった。
[ ごめんねって言いながら。 申し訳なさそうに眉を下げながら。 本当にそう思いながら、でもどこかで、 愉快な気持ちがなかったって言ったら嘘になる。 ひめちゃんの思惑通りにいかなくてごめんね?って あたしちょっと、いい気味だって思ってる。 だってあたしはひめちゃんにぐちゃぐちゃにされたから ]
(404) 2021/11/10(Wed) 23時半頃
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「ひどい。ひめ、ななちゃんのためにしんだのに」
[ ひめちゃんがあたしを詰るようなことを言うのも、 多分初めてだった。 ひめちゃんはいつもあたしのことを全力で肯定して、 めちゃくちゃに甘やかしてくれた。 そうやってあたしを飼いならして、 依存させてたんだよね? だから、あたしは首を横に振る ]
(405) 2021/11/10(Wed) 23時半頃
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違うでしょ? ひめちゃんが死んだのは、あたしの為じゃない。 自分の為でしょ。
[ あたしの中に、ひめちゃんの存在を焼き付けるために。 あたしの人生を縛って、支配するために。 そのために、ひめちゃんは自分の命を使った。 それは、あたしの為じゃない。ひめちゃん自身の為だ。 狂ってると思う。 狂わせたのは、あたし? ]
(406) 2021/11/10(Wed) 23時半頃
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だけどね、あたし、馬鹿だからさ。 もうひめちゃんの顔も思い出せないんだ。
[ ごめんね、ってあたしはもう一度ひめちゃんに謝った。 ひめちゃんとの距離は、もうたったの3歩分くらい。 それなのに、あたしにはひめちゃんの顔が見えない。 もやがかかったように、顔の部分だけぼんやりしてる。 だってあたしは、ひめちゃんの顔を忘れてしまったから ]
「だったら、もう、しんじゃおう?」
[ 謝るあたしにひめちゃんは言う。 甘やかすみたいに。歌うみたいに。 やっぱりそれは、機械音声だったけど ]
(407) 2021/11/10(Wed) 23時半頃
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「しんじゃったらもう、これ以上いらないものは 入ってこないでしょ? だからね?ななちゃん、しんで?」
[ いいでしょ?ってひめちゃんは言う ]
「だってひめは、しんであげたよね? だったら今度はななちゃんの番でしょ?」
[ ほら、って指差されて振り返って見上げれば、 あたしの真後ろに、いつの間にかひもが下がってた。 輪っかになったひもが。 ご丁寧に踏み台まで用意してある。 そんなの、一瞬前まで絶対なかったのにね ]
(408) 2021/11/10(Wed) 23時半頃
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そっか……そうだねぇ……。
[ あたしはまじまじとひもを見る。 そのひもには、見覚えがあった。 きっとあの時のと同じやつだ。 だけど見たところ、切れ目が入ってるようには見えない。 そりゃそうだよね。今回のひめちゃんには、 あたしを生かす理由がない。
終わりにできるなら、それでいっか。 あたし、そんなことを思う。 終わりにしちゃえば、あたしももう、 これ以上ぐちゃぐちゃにならずに済む。 ひめちゃんが死んで、あたしも死んで、 これでお相子。イーブンで、ご破算。 それでいいじゃない?いいよね? ]
(409) 2021/11/10(Wed) 23時半頃
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[ あたし、「いいよ」って言おうとした。 いいよ、わかったよ。これでおしまいにしよう ]
(410) 2021/11/10(Wed) 23時半頃
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……………………やだ。
[ ――――――――――――――――――――あれ? ]
(411) 2021/11/10(Wed) 23時半頃
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[ あれ、あたし、今なんて言った? いいよって言って、全部終わらせるんだよね? だってあたしはもう、 これ以上ぐちゃぐちゃになりたくなくて、 だから ]
(412) 2021/11/10(Wed) 23時半頃
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……やだ。あたし、死にたくない。 あたし、友達がいるんだ。大事なものがあるんだ。 「死んで」じゃなくて「いなくならないでほしい」って 言ってくれる友達がいるんだよ。 だから、やだ。 死にたくない。
[ あたし、ぐちゃぐちゃなのに。 そんな自分にうんざりなのにさあ! もんどーむよーで入ってきたみんなが、 あたしのどこかをあっためるから。>>187 だから……だから、 あたし、死にたくない。 死にたく、なかった ]
(413) 2021/11/10(Wed) 23時半頃
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[ ああ……そっか。 あたし、やっとわかった。 この世界の主はあたしじゃない。 あたしじゃなかったんだ ]
(414) 2021/11/10(Wed) 23時半頃
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「そんなの、許さない」
[ ――――だけど。 ひめちゃんがそう言った途端、体が動かなくなった ]
(415) 2021/11/10(Wed) 23時半頃
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「ななちゃんにはそんなもの、いらないの。 ななちゃんには、ひめがいればいいの」
[ 動かなかった体が、勝手に動きだす。 は!?え!?やだ! よいしょって足が勝手に踏み台に上った。 目の前の輪っかに首を通す。 やだ!やだってば! ]
「大丈夫よ。だって一回やったことがあるでしょ?」
[ やだ!そんなことない!あたし死にたくないんだってば! ひめちゃんの声を否定したくて、 必死に首を横に振ろうとするけど、 やっぱり体はあたしのいうことを聞いてくれない。 声も出せない ]
(416) 2021/11/10(Wed) 23時半頃
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[ タン、とあたしの足が勝手に踏み台を蹴り倒す。 体が宙に浮いて、 一瞬後、ぐっと首にあたしの全体重が乗った。 息ができなくて、 苦しくて、 気が、遠くなって、
――――――ブツッ!
突然。ひもが、切れた。 あたしは床に叩きつけられる ]
(417) 2021/11/10(Wed) 23時半頃
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げほげほげほっ!
[ 突然酸素が体に入ってきて、あたしは盛大に咳き込んだ。 必死に酸素を吸い込む。 だけど、自由になるのはやっぱりそれだけだった ]
「あ、そっかあ。 ななちゃん、重くなっちゃったもんねえ」
[ のんびりした声が近づいてくる。 ああ……そっか。 小学生の体重を支えられたひもは、 高校生の体重には耐えられなかったか。 って、あたし本来は高校生ですらないんだ。 本当はもう19歳だもん ]
(418) 2021/11/10(Wed) 23時半頃
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「仕方ないからひめがやってあげるね」
[ 仰向けに転がされた。そしてあたしに影が差す。 あたしの顔を覗き込むひめちゃんの顔は、 やっぱりもやがかかって見えない。 ひめちゃんが両手を伸ばしてきて、 ぐっとあたしの首を絞めた。 体重をかけて、全力であたしを絞め殺そうとする。 体を床に叩きつけられて、酸欠で、 やっぱり体はぴくりとも動かせなくて。 あたしはただ、見てることしかできなかった。 ちょっと涙が出てきたけど、 それがどういう涙だったのか、自分でもわからない ]
(419) 2021/11/10(Wed) 23時半頃
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[ ひめちゃん。 忘れちゃって、ごめんね。 最後にそれだけ言いたかったけど、 その言葉にだけは「ざまあみろ」なんて気持ちは ひとかけらもなかったんだけど、 やっぱり声も出せなかった。 かろうじてごめんねって動かした唇、 ひめちゃんには読み取れたかなあ? ]
(420) 2021/11/10(Wed) 23時半頃
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[ ひめちゃんは、あたしのすべてでした ]
(421) 2021/11/10(Wed) 23時半頃
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[ ひめちゃんは、あたしのたったひとりの親友で、 ひめちゃんの分まで、あたしは生きなきゃいけなくて、 あたしは一生、ひめちゃんのことを胸に、 生きていくんだと思っていました ]
(422) 2021/11/10(Wed) 23時半頃
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[ 本当に、そう思っていたんだよ ]
(423) 2021/11/10(Wed) 23時半頃
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[ ねえ、ひめちゃんの思惑通りだった? ]
(424) 2021/11/10(Wed) 23時半頃
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[ でも、人は忘れてしまう生き物なんだ。 本人の意志とは関係なく。 指の隙間から砂粒が零れ落ちてくみたいに、 少しずつ少しずつ、 あたしの中から思い出が零れ落ちていく。 そこだけは、ひめちゃんも計算外だったかもしれないね。 ごめんね ]
(425) 2021/11/10(Wed) 23時半頃
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[ でもね、あたしは、それでも。 真実を知った今でもね、 ひめちゃんのこと、嫌いになりきれないんだ。 やっぱりあたしはひめちゃんがすきだよ ]
(426) 2021/11/10(Wed) 23時半頃
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[ ――――ああ。でももう、 ひめちゃんはあたしのすべてとは、言えないなあ。 今のあたしにはひめちゃん以外にも、 大切にしたいものがある。 好きな人たちがいる。 そしてね、その中には、 この校舎の主さん、あなたのことも、きっと、
――――――…………きっ、と ]
(427) 2021/11/10(Wed) 23時半頃
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[ ――――――――――――――――――――――――― ]
(428) 2021/11/10(Wed) 23時半頃
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―― AM8:50 ――
[ 屋上の扉の前に、一体のマネキンが転がっている。 全身をぶつけた跡があり、髪は乱れ、 首には小さな指に絞められたような跡がついている。 顔には涙の跡のようなものもあるが、 その表情は、どこか笑っているようにも見える ]**
(429) 2021/11/10(Wed) 23時半頃
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七星拳 ナツミは、メモを貼った。
2021/11/10(Wed) 23時半頃
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