23 あの春の廃校だけが僕らの学校だった。
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>>224 [もしこの身体がリアルであるなら、少年は吐いていたかもしれない。が、ここはVRの世界だ。気分が悪くなった為に、胃液が込み上げているように感じているだけだ。
視界も霞むが保健室の様子をぼんやり眺める。 彼がーー居た。
逞しい腕に身を預け、ベッドに移動した。 横になったら大きく息を吐いて。]
……ありがと。来ないつもりだったんだけど、 柊と話してたら具合が悪くなって…
保健室に……
[いや、違う。それは嘘だ。込み上げた吐き気は本当だが、保健室に来るのが目的ではない。]
逢いたかった。
(225) 2023/04/23(Sun) 00時半頃
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ヤマトは、サメジマが鍵を掛けた事に気付いていない。
2023/04/23(Sun) 00時半頃
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[優しく手を擦られて。その心地好さに目を細める。 この暖かさは残酷だ。少年が渇望して止まなかったものだから。こんなにも与えられたら。]
……う、っ……
[彼の言葉に涙が溢れる。少年の、湧き出でる泉のような感情が。]
……鮫島。お願い。
[消え入り声。彼が耳を寄せてくれたら、聴こえるぐらいのーー]
(229) 2023/04/23(Sun) 01時頃
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>>231 [涙に濡れた瞳で彼を見つめる。漆黒は普段より艶を増したろう。ただそれは、悲しみや恐怖、戸惑い、沢山の想いを孕んで。
『お兄ちゃん、私を裏切るの』
ーー黙れ。
『お兄ちゃん、私を見棄てるの』
黙れよ。
『私にはお兄ちゃんしかいないのに。こんな脚で。ねえ、お兄ちゃーー』]
黙れよッッ!!
[思わず叫んでハッとする。首を弱々しく振り]
違う、鮫島に言ったんじゃない、違うーー
(232) 2023/04/23(Sun) 01時半頃
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[彼の言葉は聴こえていた。薄く笑ってーー手折ればそのまま枯れるような儚い花と化して。]
それでいい。……良いから。
[両手をしなやかに伸ばして、彼を招く。
ーーその後は、ただ。身を任せるだけ。]*
(233) 2023/04/23(Sun) 01時半頃
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[
ーーその初めての痛みは、
歓びでしかなかった
]
(240) 2023/04/23(Sun) 02時頃
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[衣服を整え終わった少年の顔色は、若干火照りがあるものの、保健室を訪れた時のように青白くはない。
ベッドに腰掛けよう。隣に居てくれるであろう彼の肩に凭れたい。]
……ありがとう。
[ぽつり、と。それ以外の言葉が思い浮かばない。
あんなにも呪詛の言葉を吐いていた妹の声も、今は聴こえない。
彼は何か言うだろうか。 少年は目を閉じている。]*
(241) 2023/04/23(Sun) 02時頃
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>>244 [身体がまだ彼の熱を覚えている。微睡むような表情にてリラックスしていたけど。]
ごちーー…?!
[は、恥ずかしい言い方に悲鳴をあげたくなったが堪える。]
事、後ッーー〰️〰️!!!
[ああああ恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい!! 浸っている余裕はなくなり、少年は彼の手の甲を軽くつねる。も〜!!
でも。休んでいけの言葉は嬉しかった。 身体があちこち無理な体勢をしたから軋んでいる。]
キリノと柊の話? えっと…キリノの方は主に前回の話を聞いた。
(247) 2023/04/23(Sun) 02時半頃
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少女Aっていたろ? アイツも前回参加者で、ヤバい奴らしい。 まずアイツに投票した方が良いって話をしたよ。
柊はーー柊の参加理由を聞いたんだけど。 ちょっとプライベートだから…俺からは話せない、かも。 言えるのは…アイツにも、妹がーーいるってことかな。
鮫島は?……喧嘩した奴てどんな奴なの。 なんで喧嘩に?*
(248) 2023/04/23(Sun) 02時半頃
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>>252 [痛くても知らないもん。ぷんぷん。]
投票で死ぬ奴は痛みとかはなく、ただ消える。 襲撃された場合は死ぬ瞬間まで痛みや苦痛が伴う。 首輪と宝石が砕ける。
あとは…帰還したら内部と話しは出来なくなる。 内部でゲームが終わるまでは、現実では3時間ぐらい。
前回の優勝者には役職希望優先権がある。
前回の舞台も廃校。 ぐらいかな…?
(254) 2023/04/23(Sun) 02時半頃
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>>252 キル?…へえ、そうなんだ。 成る程、年少ね。荒事好きか。
ソイツもさっさと片付けたいな。 邪魔になりそう。
村側なら…話しは別だが。
[酷く冷たい言い方を少年はした。薄笑いを浮かべて]*
(255) 2023/04/23(Sun) 03時頃
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玄関で女子会なう。
なんか可愛いが渋滞してる。筋肉はないけど。
ちゃんと陣営探ったりしてるんだ。えらーい。
話しただけで、分かるもの?
後、誰かに役職を教える時、相方を教える時は
連絡して欲しいかな。
そういえば、勢いで
鮫島になんか余計なこと言っちゃったかも。
謝っておこう。
…………頑張ってね?
Σあ これが青春か!
なんか、いたかも。
[それは、お二人のお取り込み中だったかもしれない]
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>>257 や、妬いてる?!
[パッと目を開く。違うもーんって背を伸ばしたついでに、ついと。 彼の肩に両手を回してしなだれかかり。
耳元に吐息を寄せて。]
……鮫島……
[誰にも聞かせたくない、とっておきの甘い、甘い、囁きを。]
(268) 2023/04/23(Sun) 07時頃
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[囁きの最後、少年は彼の耳朶をはむり、甘ーく噛んで。
同じように彼が少年の耳を愛してくれるのを待った]**
(269) 2023/04/23(Sun) 07時頃
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ー回想/火浦大和の過去4ー
[ーーあれは、お母さんのお葬式のあと。
お母さんは、元々身体が弱かった。
僕を産んだ時に頚にへその緒を巻き付けたのは、僕なんか産みたくなかったからだ。
妹を産んだ時に五体満足でなかったのは、妹が嫌いだったからだ。
出産という負担はお母さんの体力を奪い、更に弱らせた。
だからお母さんは僕達を育てようとしなかった。愛そうとしなかった。
当たり前だ、僕達がお母さんを弱らせ、殺したも同然だったんだから。
ーーお母さんのお葬式の時、僕は小学6年、妹は4年だった。]
(270) 2023/04/23(Sun) 08時半頃
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[お父さんは憔悴していた。
愛する妻を亡くしたからじゃない。経営が思わしくない工場と、懐かない二人の子供を抱えて途方に暮れていたからだ。
お父さんが酒と煙草に溺れるのはもう少し先だけど、きっと遅かれ早かれだったよ。]
(271) 2023/04/23(Sun) 08時半頃
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[そんでね。お葬式の日。 妹の詩織が言ったんだ。
『ねえお兄ちゃん、お母さんの綺麗なお洋服を着よう。
煩くて怒鳴るばかりのお母さんはもういないから、お洋服も、お化粧品も好きに出来るよ。』
僕達はお母さんのタンスを探った。妹は紫のドレスを身に纏い、僕はお母さんの派手な下着を身につけた。]
(272) 2023/04/23(Sun) 08時半頃
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[『お兄ちゃん可愛いね。お兄ちゃんは女の子みたいな顔立ちだよ。目が大きくてくりくりして。私より美人』
僕は慌てて首をふる。
そんな事ない!詩織は可愛いよ! そのドレスも似合ってる。
『可愛くてもさー私の脚こんなだよ?今日おばさん言ってた。詩織ちゃんはきっと将来お嫁にも行けないって』
…あんなおばさんなんか無視しなよ!
叫ぶ僕を妹は無視して、お化粧台を探り始めた。
『うちお金ないのに、お母さんこんなドレスやら高い口紅やら沢山買ってたよねー。このお金でコロッケ食べたかったね。』]
(273) 2023/04/23(Sun) 08時半頃
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[妹は口紅を手にしている。
それはーークリムゾンレッド。 僕の目にその朱が焼き付く。
『お兄ちゃんが私の言うことをなんでも聞くなら赦してあげるよ』
え。いいよ。なんでも聞くよ。 僕はずり下がる下着の紐を直しながら答えた。
思えばこれが初めての女装なんじゃないかな。]
(274) 2023/04/23(Sun) 08時半頃
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[『じゃあまずこれ塗って』
妹が乱暴に、僕の唇を朱に染めた。
『私にキスして』
僕は言われた通りにした。
『抱き締めて』
僕は言われた通りにした。
『私、お兄ちゃんのお嫁さんになる。おばさんが言う通りなら、私はお兄ちゃん以外とは結婚出来ないもの。』]
(275) 2023/04/23(Sun) 08時半頃
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[僕は首を傾げる。 兄妹って結婚出来る?おませな妹が言うなら出来るのかな。
『出来るよ。すればいいんだよ』
何を?]
(276) 2023/04/23(Sun) 08時半頃
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[
『お兄ちゃん、私と◼️◼️◼️◼️して』
僕は、言われた通りにした。 ]**
(277) 2023/04/23(Sun) 08時半頃
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言い忘れた。夜明けに役職配られた直後、俺鮫島と屋上にいてさ。
お前と話すためにスマホ頻繁にいじってると
・狼側の赤会議
・共鳴会議
に見られると思って。咄嗟にニジノの喧嘩してややこしくなってるからLINEしてんだみたいに言っちゃったんだ、ゴメン!
揉めたのは嘘ではないけど、鮫島に誤解解いとくね。LINEで解決したって。
そうそう、もし二人で逢ってカメラオフにしても、誰が陰から聞いてるかわからんから、共鳴的な相談はここだけな。
ニジノわかってると思うが。俺よりしっかりしてるし。
むしろ俺がどこかでポロリしそうで怖い。
COはちょっと考えさせてくれ。
キリノと相談している。
するとしたら俺独りで、ニジノは潜伏だけどね。
なんとかトラップてなかったけ?
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>>278 [彼の息遣いにはまだ熱がある。
少年は目を細めた。
後悔は微塵もない。]
(279) 2023/04/23(Sun) 10時頃
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>>280 [少年は彼からの蕩けるような愛撫に震えて。もう一度だけ、囁いて離れる。]
じゃあ俺行くわ。 またLINEするね。
……愛してる。 あんたを心から、愛してる。
[はにかんで、泣きそうな瞳を、泣くギリギリ堪えて笑って。少年は保健室を後にした]**
(281) 2023/04/23(Sun) 10時半頃
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