31 私を■したあなたたちへ
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一日置きに張り込むこと9度、ついにるくあが友人を連れて卯坂庵の扉を潜った。高鳴る胸を抑えながら、卓の下で足を落ち着きなく組みかえる。どこか儚さを湛えながら、るくあは日に日に大人びて優雅に咲き綻んでいく。僕はその芳香に惑わされる小さな虫。店内の和紙越しの柔らかな光の下で、僕のるくあは今日も抜群に綺麗だった。 此方に背を向け、大福のセットを注文するるくあを、学友と和やかに時を過ごするくあを、僕は一分一秒を惜しむように、目に焼き付けた。 茫っと見惚れてしまっていたら、持ち上げたコーヒーカップがソーサーに着地し損ねて、硬質の音を響かせる。その時、ふっとるくあが此方を向いた。目が合った。
「…………っ!!」
不覚だ、尾行に気付かれるなんて。偶然だね、なんて声をかける度胸もなく、僕は3分の1飲み残したコーヒーと紙幣を置いて、お釣りも受け取らず脱兎の勢いで店から逃げ出した。
(290) 2023/11/20(Mon) 12時半頃
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それから一か月も経たぬ内、るくあの隣に顔ヨシスタイルヨシのスラっとしたイケメン(※坂理だ)が並び歩くことになる。仲睦まじそうな空気感の二人を目にした時の絶望たるや、僕が魔王なら世界を33回くらい滅ぼしちゃっていたところだ。 それ以上二人を追えなくて、けれど遠ざかる二つの背から目を逸らせなくて。僕は悔しさと憤怒のあまり血涙を流し、隠れ蓑の電信柱をへし折る勢いで掴んでいた(※イメージ)。
その時るくあは、まるで最初から気付いていたように、ゆっくりと振り返り僕の方を見つめた。唇が諭すように動いて、その時紡がれた言葉が謝罪だったのか、諦めを促すものだったのか、聞こえはしなかったけれど。何という皮肉だろう、僕の希望を木っ端微塵に砕いたその瞬間にこそ、彼女は"その他大勢"に沈んだ"僕"を、確かに見つけ出してくれたのだ。直後奈落に突き落とされた僕は、すごすごと最寄り駅へと引き返すしかなかった。
(291) 2023/11/20(Mon) 12時半頃
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こんなことで、僕が諦めると思ったなら、るくあは僕のことを何も理解しちゃいない。るくあのことを忘れて、身の丈の生活に甘んじ、別の誰かを好きになるなんて――冗談じゃない!! 一度決めた相手以外に心変わりするなんて、大嫌いな僕の父母と一緒だ。僕の想いはどんなに捩じくれ歪められても、対象を変えることは絶対にない。してはいけない。
るくあが僕を選ばなかったことも恨むけれど。るくあの眼差しを、笑みを、語らいを、或いは可愛いおねだりを、向けられる相手を殺したいほどに憎悪するだけ。いつかるくあに好きになって貰うために、るくあが好むものを、この薄っぺらな身体に詰め込んでいくだけ。
そうして僕は、今日も明日も明後日も、キミを愛し、キミを案じ、キミを"見守って"いくのだ。
(292) 2023/11/20(Mon) 12時半頃
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――ホテルラウンジ――
心の隙間に滑り込むような、穏やかな男性の声(>>274)。醜く愚かな嫉妬の炎で焦げた身を、黙って聞いてくれるモナリザに慰めて貰っていたけれど、配慮に溢れた声はまた別の傷に染入る。
「どーもしない。 独りで飲みたい気分なんだ……。」
映画のワンシーンを気取ってみても、モナリザ相手に愚痴を零す情けなさは打ち消せない。未成年だからカウンターで渋く酒杯を傾けることもできない。 ちらと声の主を認めて、かつての卯坂庵での一幕を鮮明に思い出して。気不味さを覚えながらも、いや、とかぶりを振る。
「やっぱり、少しいいかな。 話しを聞いてよ、マスター。」
最早底に砂糖しかないコーヒーカップを両手で包んで、苦渋に満ちた溜息を吐く。居酒屋のオヤジにくだを巻く酔っ払いの戯言の調子で、喫茶店の店主に向かいの席を*促した。*
(293) 2023/11/20(Mon) 12時半頃
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──園内・中央広場──
[レンタル衣装はゴテゴテとした装飾があって、重くて暑いのだけど、普段から重量数十キロの衣装を身に纏っているキラには大した負担ではなかった。ただ、屋根のある舞台の上ではなく炎天下の中を練り歩けば、それなりに汗をかき始めて。 飲み物でも貰いに行こうか、と中央カフェを目指す途中。 何やら生演奏のような音楽が聴こえてくる。>>280]
生演奏?誰かいるのかしら…… ……って、モナリザ???
[目を凝らしてみると、楽器を演奏しているのは人間ではなくて数体のモナリザであった。 思わず近付いて、まじまじと聞き入る。
指揮をしているのか、見守っているのか、モナリザたちの前に立っていたのは今朝方ホテルで見かけた少年だった。]
(294) 2023/11/20(Mon) 13時半頃
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[会っていないのは卯木店長と大学生の坂理君だけど、卯木さんは写真を添付していた。消去法で、これは坂理君か。 と、自分の中で当たりが付いたので、演奏中だが声を掛けてみた。]
こんにちは。坂理君かな? 今朝もホテルで見かけたけど、話すのは初めてだね。 大学は音楽科か何か?
[モナリザを演奏させているのが彼なのかどうかは知らないけど。 こうして近くで見ると、役者にもあまり居ないような美形だ。でも、女形よりも若衆の男役の方が映えそうな顔だな、なんて考える。
ちなみに、モナリザの演奏そのものは”よく出来ました”という感じで悪くはなかった。]*
(295) 2023/11/20(Mon) 14時頃
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眠りに落ちた煙崎灰羅。 その目覚めを出迎えたのは。>>285 人工的な芝生の匂いと、調子の外れたラッパの音。
そして下手人らしい円錐形金管楽器を手にした、 至近距離からのアップにも耐えるだろう 坂理柊の顔だったかもしれない。
「 あ。よかった。生きてましたね。 」
善意しかない。 悪びれない表情がにこりと笑う。
(296) 2023/11/20(Mon) 14時頃
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「 遠目に人影が見えたと思ったら …… 夏にこんなところで寝てたら、 健康な人間でも、死にますよ。 」
こちらは真面目な良い子だから。 気が向けば、人命救助だってする。
そこまで言えば、用向きは済んだ。 賭けの景品をチラつかせてみたかもしれないが 相手の反応がなければ、それ以上追うこともせず。
(297) 2023/11/20(Mon) 14時頃
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「 何か夢でも見たかったんですか。 でもこの暑さじゃ。 内容にも期待できないでしょう。
寝るならホテルでクーラーを聞かせた シーツの上をお勧めします。 」
余計でしかない一言を残して。 ラッパを手に、背を向けると、 触れ合い公園に隣接する広場へと駆け出した。 モナリザ演奏会はまだ途中だった。
(298) 2023/11/20(Mon) 14時頃
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やがて、優秀な開発者の手により プログラムされたロボット達が奏でるのは。
優しくはない現実を、柔らかくほどき 溶かして行くような。
リスト「詩的で宗教的な調べ」より 第3曲『孤独の中の神の祝福』
音が、静かに時を刻んでいった。*
(299) 2023/11/20(Mon) 14時頃
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「 音楽科? いいえ。自慢ではないですが、 楽譜もろくに読めませんよ。 」
お兄さんにちょっかいかけた後。 自分しかいなかったはずの演奏会。 新たに加わった観客へ向けて、 非才を恥じ入るように、はにかんで見せる。 こちらは顔を覗けば、 特筆する才のないつまらない人間だ。 指揮だって当然しないし、できない。>>294
よって会話をしながらも、ゆっくりと ロボットたちの演奏に、耳を傾けられただろう。
(300) 2023/11/20(Mon) 14時頃
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「 ああ …… こんにちは。 坂理です。 ナカムラさん、でしたか。 」
声のした方向。 振り向いて確認すれば、 少しだけ驚き、ぱちりと瞬く。
そこには朝方、気の毒だと。 なんとも勝手な感想を抱いた相手が立っていた。**
(301) 2023/11/20(Mon) 14時頃
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──園内・中央広場──
[振り向いてはにかんで見せた笑顔がやたらかわいい。>>300 るくあちゃんのお友達だろうか。何故かちょっと驚いた顔をしている彼に、にっこり微笑む。]
そうなんだ、じゃあこの演奏はモナリザにプログラミングされてるやつ…? リクエストしたら何でも弾いてくれるのかな、いいね。
[そう言って、『孤独の中の神の祝福』にしばし聴き入る。炎天下のギャラクシーな遊園地で聞くには、少し寂しい曲かもしれないが、耳が癒されていく気がした。
突っ立っているのも何なので、すぐ近くにある白いベンチに座って長い脚を組み、続けて彼に話しかけた。何なら隣座ったら?というジェスチャーもしてみる。]
君は、るくあちゃんの学友? 僕はちょっとした知り合い程度だから、彼女の学校とか私生活にはあんまり詳しくないんだけど。
[取り敢えず、知り合いとしか形容できないので、その説明を貫いていく。]**
(302) 2023/11/20(Mon) 14時半頃
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[>>296 その楽器はどこで手に入れたものか、 己を見下ろす秀麗な面を、寝入りばなの、 驚きと呆れが混じった顔で見上げて。]
どうせ起こされるなら、 もっと可愛げのあるコが良かったなァ。
[生きてるか? と 昨日送ったメッセージの意趣返しか、 天使たちも眉を顰めそうな坂理の笑顔に、 少しばかり気の抜けた軽口で返す。]
(303) 2023/11/20(Mon) 14時半頃
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……そこまで、捨て鉢になっちゃいない。 ああでも、おかしな形の日焼け跡が できずにすんだことには礼を言おう。
それに、坂理くんとは約束があったな。
[半身を起こして、今にも駆け出さんとする背中に、 聞こえただろうか。>>298]
(304) 2023/11/20(Mon) 14時半頃
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俺が招んだんだよ。
[聞こえたとして、その修飾のない一文の意味が 正しく伝わったかどうか。 坂理の姿が見えなくなると、息を吐いて立ち上がる。 公園の、丸く刈り込まれたトピアリーの並びに 移動して、その影に足を投げ出した。
難解でいて緩やかな旋律に 悪夢を寄せ付けない効果があったか判らない。 それでも、先ほどより疲れは 癒えている気がした。** ]
(305) 2023/11/20(Mon) 14時半頃
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灰占道士 煙は、メモを貼った。
2023/11/20(Mon) 14時半頃
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「 ええ。 システムに指示して、選曲したのは俺ですけど。
綺麗なプログラムなので 命令は通しやすかったですよ。
よければ、中村さんも試しにどうぞ。 」
なお、この曲が終わったら、 殿がサンバを踊るようなメロディが流れる予定だ。
組んでもまだ長さの余る足。 横目に見ながら誘いに応じると、自身もベンチに座る。 こうして、顔のいい空間が完成した。
(306) 2023/11/20(Mon) 15時頃
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「 そうですね。 彼氏でしたよ。 」
寄せられた疑問符へは、 勿体ぶることもなく、頷いた。
既に卯木氏へ話している内容だ。>>1:56 高校時代を見守っていた、蜜星教諭もいる。 隠し立てする必要は失われていた。
(307) 2023/11/20(Mon) 15時頃
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「 俺もね。 中村さんに聞きたいことがあります。 」
今までの流れに沿って、 煙崎るくあとの思い出話。>>1:242。
ねだろうとした唇は、突然の裏切りを見せる。 気付けば、別の答えを求めていた。
(308) 2023/11/20(Mon) 15時頃
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「 中村さん。かっこいいですよね。 死にたくならないですか? 」
(309) 2023/11/20(Mon) 15時頃
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意に反した問い。
しかし俺程度でも考えたことがあることだ。>>1:67 ならばこれくらい、単なる世間話だろう。 判断して、そのまま答えを待つ。
耳を澄ませば、 意志を持たないロボット達による 神の祝福はまだ続いていた。*
(310) 2023/11/20(Mon) 15時頃
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―― 遊覧船より ――
[船が停泊したなら、菊水さんと視線見交わして。 席を立ち、水の上に設置された乗り口を渡る。 陸地に降り立てば、音もなく息を落とした。 来た時と同じ感想を抱いて。>>0:53 船上での疑問の続きか それとも、がらりと会話を変えたか。 時計を確認し、二、三言葉を交わしたのち 菊水さんに改めて礼をして場を辞去する。
互いに園内のどこかには居る。 それではまた、という挨拶は、そう重くない。**]
(311) 2023/11/20(Mon) 15時頃
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[アポロの着信を確認する。 全体送信は増えていなかったので 返信の方に目を通して。
指定の公園の位置を確かめると そのまま足を向けることにする。
途中、中央広場の付近で 不思議とモナリザさんたちが 密集している場所>>280の付近を通りかかる。 可愛らしくも本格的な演奏会が 開かれているのに目を丸くした。
特等席らしきベンチに、キラ様と坂理くん>>302の 姿を見かけることがもしあれば、 近づいて言葉交わす時間はなかったので 離れたところからではあるが、それぞれに 昨日の感謝の意味で会釈をしたことだろう。]
(312) 2023/11/20(Mon) 15時半頃
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[寝ているとのことだったから 返信を差し控えたのだけれど。 目的地に着いたときに、約束の 相手はすでに目覚めているようで。
すこし、困った。]
(313) 2023/11/20(Mon) 15時半頃
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……こんにちは。 起きていらしたの。 お待たせしてしまっていたら、すみません。
[お呼びたてして、と口にしかけて 注意深く煙崎さんの表情を見詰めた。]
……… お疲れの顔ですのね。
[昨日会話をした時は、例の件の直後だった。 時間の経過で印象の差異があっても 当然おかしくはないのだけれど 何とも言えない表情で立ち尽くす*]
(314) 2023/11/20(Mon) 15時半頃
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苦みを顔帯びたから察するに、 快適な目覚めとは言えなかったらしい。
「 それは残念。 俺、男には片想いばかりなんですよね …… 」
幼稚園の頃の初恋然り 先程の黒須ワとの邂逅然り。
人選にお気に召さなかったらしいお兄さん。 長く話を続けるつもりはなかったが。
(315) 2023/11/20(Mon) 15時半頃
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「 …… お招き、ありがとうございます。 」
足を止める意図の感じられない、 抑揚のない一言へ。>>305 こちらも、飾りのない一文を返してから。
(316) 2023/11/20(Mon) 15時半頃
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「 望みは、叶いそうですか? 」
余分な二言目。 反応を待つことはしなかった。 そのまま人の手の入った芝生を、靴先で揺らす。
今の俺には、モナリザたちが待っているし。 元より、教えるのはひとつだけの約束だ。**
(317) 2023/11/20(Mon) 15時半頃
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── 回想:束の間の常連客 ──
[ 今どきは通信制や定時制など、 高校の通学手段はたくさんあるし、 そもそも高校に通えない事情のある子だっている。
だから、深夜ならともかく、 昼間から若者が兎坂庵に入り浸ろうとも、>>289 わざわざ通報するまでもないと思っていた。
帽子を目深に被った姿は、 たしかに怪しさはあったけれど、 営業の妨げになるような行動は していなかったと思うから、 卯木は彼に対しても 通常のお客様と同様に接していたと思う。 ]
(318) 2023/11/20(Mon) 15時半頃
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[ 彼が店に来だしてから、 半月ほどが経った頃だろうか。>>290
慌てるように店を出た彼に、 「お客様」と声掛けはしたが、 そのまま店を出て行ってしまった。
彼が慌てていた理由は卯木には分からないまま。
ただ、よく来店されていたお客様だから すぐにお釣りを返せるだろうと思っていたのだが、 結局、卯木が知る限りでは あれから兎坂庵への来店はなかったようで、 封筒に入ったままのお釣りの500円玉は、 兎坂庵の鍵付きの事務机の中で眠ったまま。 ]*
(319) 2023/11/20(Mon) 15時半頃
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