14 冷たい校舎村10
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/* 平塚さん間に合ってよかった!
2人とも前向きなメッセージ残しててよかった。 現実で救われてくれるといい。。
(-1) 2021/11/11(Thu) 00時頃
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ひもじいかぁ? 俺、高級グルメばっかり食うわけじゃないのよ。
[>>0反論してみたが、まあ、言わんとすることはわかる。 金持ちである自覚はあるが、食生活は特に変哲もないものだ。
料理についての話が切り出されるなら、 俺は軽口を返してやって、潰えた古香さんのバレンタインのプランを知ることになる。]
(33) 2021/11/11(Thu) 04時半頃
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それは喜んでくれただろうな。 誠に残念なことで。
[笑みが返ってきたのなら、 こちらも社交辞令的に笑って受け取る。 実現しない未来の話。
好きな人がくれるものならなんだって嬉しい。 いつかの相談でそう言われたからというわけではないけど、 関係が続いていればきっと喜んでくれたのだろうと。]
(34) 2021/11/11(Thu) 04時半頃
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[そうして、夜も更けていく校舎。 春満の集めてくれた暗幕をひとつ、 ありがたく借りて、教室の隅のほうを借りれば、 暖房のぬくもりを享受できるうちに眠りに落ちることになる。]
(35) 2021/11/11(Thu) 04時半頃
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— 朝・1F廊下 —
[朝の目覚めは若干早かった。 どう頑張ってもスッキリしない気持ちを少しでも整えようと、 購買でタオルや歯ブラシを買って、身支度を整える。
相変わらず校舎の外には出れそうにない。 出れる時を待つほかなく、やれることもない。
ああ、そういや、 料理ができる奴らが朝食や昼食を作ってくれるという話だっけ。 それはとてもありがたい。
そんなことを思って廊下をほっつき歩っていたところで、 8:50、チャイムの音が鳴った。*]
(36) 2021/11/11(Thu) 04時半頃
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— 回想:敗者の後日談 —
[季節が冬になる。 ユイとは会えていない。
いつも2人で歩いていた通学路を1人で歩きながら、 いろいろなことを思い返す。 どんな気持ちでずっと俺の隣にいたのだろうと。
考える時間だけはたっぷりある。 答え合わせは永遠にできない自己復習。
何度も繰り返し、同じことを考える——]
(37) 2021/11/11(Thu) 04時半頃
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あ、
[視線の端、道路を挟んで向かい側、 疎らな人影の中に、その姿を見た気がした。
ふとそちらを見て、回り込んで道路を渡る。 追いかけて、そして——いた。
ユイがいた。 婚約解消してからずっと、俺と会うのを拒否していたユイが、 私服姿で、どこかへ向かって歩いていくのが見えた。]
(38) 2021/11/11(Thu) 04時半頃
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[追いかける。大きく距離を開けて、見つからないようにしながら。 どうしてかは自分でもよくわからなかった。 呼び止めたいのなら、そうすればよかったはずなのに、 ユイがどこに向かっているのかを知りたかった。
これはストーキングだろうか。 やめたほうがいい、と脳の奥で警鐘が鳴る。
それでも俺は追いかける。 先をゆくユイを追いかけて、バスに乗ったのを確認し、 躊躇ったけど、顔を隠しながら俺もバスに乗る。]
(39) 2021/11/11(Thu) 04時半頃
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[そのまましばらく座席で揺られていた。 バスは進む。
いつかの日、2人で出かけた美術館を通り過ぎ、 遊園地前に来たところで、ユイはバスを降りた。
俺もそれに続くように降りる。 ユイにはまだ気付かれていない。
心臓が破裂しそうだった。]
(40) 2021/11/11(Thu) 04時半頃
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[遊園地。 少し考えれば分かったのだ。 ここへ1人で来る用事なんて、ユイが持っているはずがないと。
遊園地の入り口、待ち合わせスポットのマスコット像へ向かって、 ユイが駆け出していくのを見た。
俺は、人混みに紛れて、 その様子をずっと見ていた。
これ以上、見てはいけないと。 本能がそう訴えかけてくるのを無視して。]
(41) 2021/11/11(Thu) 04時半頃
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[ユイは、笑顔を浮かべた。]
(42) 2021/11/11(Thu) 04時半頃
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[ユイと待ち合わせていたのは、 婚約の解消を伝えに来た、あのライバル会社の若き社長で。
あの男を前にしてユイは、笑っていた。
そして。 その2人は一目見て分かるほど、仲睦まじい様子で、 手を組んで遊園地のゲートの奥に消えていった。]
(43) 2021/11/11(Thu) 04時半頃
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[……俺が見たことのないユイの表情は、あの男に向けられていた。
それも、そうか。 あの男は、ユイを解放するために尽力してくれたヒーロー。 俺という悪者を退けた、彼女にとっての救世主。
ああ、そういうことか。 ユイにとって、俺は邪魔なだけの悪役で。
そして、もう決着が着いた後。 忘れ去られるだけの、ただの情けない敗者でしかないのだ。]
(44) 2021/11/11(Thu) 04時半頃
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[>>1:188——こいつ、あんまり笑わないんだけどさ。 気にしないでくれよな。こういう奴だから。]
(45) 2021/11/11(Thu) 04時半頃
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[何が「こういう奴だから」だよ。死ね。]
(46) 2021/11/11(Thu) 04時半頃
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[冬の夕方、 遊園地に向かうカップルたちの流れに逆らって、 ひとり、敗者は歩き去るのみで。**]
(47) 2021/11/11(Thu) 04時半頃
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/* ん、えーと、これは
雄火が誰もいないところで独り言言った形になってるな…… 拾えるか?
(-20) 2021/11/11(Thu) 22時半頃
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— 回想:夜 —
[>>61バレンタインもクリスマスも、なんにも関係なくなった、と。 そう語る古香さんの話を、缶詰を食べながら聞いていた。
>>62そうだね。俺にはまだ、その予定があるのだと、 みんなにはそう思われているんだろう。
婚約を解消されたことを話したくなかった。 情けなくて、惨めで、きっと知られたら耐えられない。 見栄というよりは、突かれたくない傷に対しての防御だった。
でも、もう疲れてきたな。]
(90) 2021/11/11(Thu) 22時半頃
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泣く奴なんて、いないよ。
[もしも俺が失踪していたとしても、の話。 小さい声で、少しだけ自嘲しながら呟いた。
そう、どちらにせよユイは泣かない。 婚約を解消された今も。 婚約で繋がっていた昔も。
恋話で夜を明かすのは、俺は勘弁願いたかった。 話の種がどこにもないから。
だから俺は保健室へ向かう古香さんを見送り、 教室の隅ですごすごと蹲る。*]
(91) 2021/11/11(Thu) 22時半頃
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— 朝 —
[朝の身支度を手洗い場の鏡で済ませていたら、 その最中に雄火がやってきた。>>65
朝食を作ってくれた人がいることを教えてもらいつつ、 昨日の情報交換をする。]
俺、何個か踏んで壊しちゃったんだよな、その卵。 中身は何も入ってなかったけど。
[昨日はそうだった。 何かを言おうとしていた卵を、気付かぬうちに踏み砕き。 少し気にかかっていたことではある。]
(95) 2021/11/11(Thu) 22時半頃
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[>>66雄火が卵を拾い上げてきたと思ったら、 少し間を置いて、ものすごい絶叫が轟いた。]
う、うるせっ……!
[ぼんやりしていた頭が起床する。 朝の目覚まし代わりになってしまった。]
ああ、落としたのか。 何も入ってなかったろ?
[卵を落としただけか、大袈裟だな、と、 鏡に向き直ろうと思ったら、雄火が卵から何かが出てきたと言う。>>67]
(96) 2021/11/11(Thu) 22時半頃
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猫耳……。
[の、片方。
文化祭の時、全員分作りたいと主張した平塚さんと激論を繰り広げて、 結局作らせてしまったのが懐かしい。 我らの予算が存分に注ぎ込まれて作られた、貴重な品である。]
なんだよ、すごいロマンチックなこと言うね。 ……誰かが卵に閉じ込めたのか? あの時の思い出を。
[>>68卵の中にあの日の教室が入っていたと、 そう表現されれば、そう思えてくるから不思議だ。 合っているのかどうかは、この校舎を作り上げた主のみが知るのだろうか。]
(97) 2021/11/11(Thu) 22時半頃
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[そうして雄火と別れて手洗い場を後にした時、 俺はチャイムの音を聞く。
チャイムの音で思い出すのは、 虎次郎が消えて、マネキンが増えた昨夜のこと。 まさか、と思うには十分だった。
心なしか早足で、廊下を進んでいく。*]
(98) 2021/11/11(Thu) 22時半頃
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[平塚さんのマネキンが体育館に。 夏見さんのマネキンが屋上の扉の前に。
——という情報を、不知火さんから聞いた。>>76]
(102) 2021/11/11(Thu) 23時頃
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そっか、わかった。
[廊下でばったり出会って、一通り必要なことを聞いた後、 少し動揺しながらも、事態を飲み込んで返事を返す。
やはり彼女は行動力が高い。 文化祭準備期間の失踪事件を思い出す。 足が不自由だから歯痒いのだろう、なんて、 勝手な思い込みを押し付けてた自分の甘さを改めて実感する。
今回は、帰れなくなっていなくて良かった。 突如現れたエレベーターのおかげでもあるのだろうか。]
(103) 2021/11/11(Thu) 23時頃
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屋上まで行ってくれたんだな。 ……なんというか、
[どうしてエレベーターが設置されたのだろう。 その理由を探すとやはり、不知火さんのためではないかという考えがよぎり、 もしかして彼女が——と、思ってしまえば、 言葉がどことなく濁ってしまう。]
探してくれて、ありがとう。
[感謝の言葉と、かつて勝手に心配したことへの罪悪感。 それらが混じったまま、教えられた場所に向かう。]
(104) 2021/11/11(Thu) 23時頃
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[>>100雄火と話して確信を深めたけれど、 この世界の主がこの中にいるのなら、 それは不知火さんかもしれなくて。
そうじゃないとしたら、おそらく、 不知火さんにも自由に校舎を動き回って欲しかったと、 そう思う誰かが、いる……?]
(105) 2021/11/11(Thu) 23時頃
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[手近なエレベーターに乗った。 俺は、学校の校舎を移動するなら階段で駆け上がったほうが早いと思っている。 両足が満足な者の、当たり前の思い上がり。
だから、待っている間はもどかしかった。 ランプを見上げれば、よくわからない猫のマークがついている。 ああ、俺たちの思い出にはどうにも猫の気配が濃い。
>>16エレベーターに乗れば、猫のようなボタンは気になるものの、 まず目指すのは不知火さんに教えてもらった屋上の場所。
やがて、音を立ててエレベーターは到着するだろう。 >>89そこに先客がいたかどうかは、扉が開くまでわからない。*]
(106) 2021/11/11(Thu) 23時頃
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— 回想:敗者の参列 —
[高校を卒業した後の、春に。 ユイと例の若社長が式を挙げるという報せが、我が家に届いた。
随分準備が早いなと思ったけど、 俺の知らない水面下で何もかもが進んでいたのだから、 何もおかしなことじゃない。
卒業後にすぐに結婚する予定だった、俺とユイの、 俺の部分が他人に入れ替わっただけ。]
(118) 2021/11/12(Fri) 00時頃
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[わざわざ俺の家に招待状を送ってくるとは、何の当て付けかと思った。 これも会社の付き合いの事情が全てであり、他の意味合いはないのだけど。
「ご出席」と「ご欠席」の欄があって、 欠席に印をつけたくてたまらなかったけど、 俺は個人として呼ばれたのではなく、会社の関係者なのだから、 面子のため、どう足掻いても出席せざるを得ないらしい。
俺は、この目でまざまざと見なくてはならない。 ユイが他の男と契りを交わす瞬間を。
こんなの、あまりにも残酷じゃないか。]
(119) 2021/11/12(Fri) 00時頃
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[泣き喚くこともできない。怒り狂うこともできない。 悔しさと情けなさに身を焦がしながら、 ただただ、俺は耐えるしかない。
でも。 それって、俺と婚約させられていたユイが、 長い長い間ずっとやってきたことだろう。
立場が逆になっただけだ。 甘えるなよ幣太郎。
彼女がずっと辛い気持ちを抱えていたことを、見向きもしなかったくせに。]
(120) 2021/11/12(Fri) 00時頃
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[俺はユイのことを何も知らなかった。 趣味も、特技も、好きなものも、嫌いなものも、 何も知らないまま、疑問に思うのをやめていた。
自分から「好きだ」と言ったのはいつだったか、覚えていない。 何も言わなくとも、向こうも同じ気持ちなのだと思い込んでいた。
幼い頃から勘違いを積み重ねていたことに気付かされ、 今となってはもう遅い。
惨めだな。惨めだ。 死にたくなるほど、惨めだよ。]
(121) 2021/11/12(Fri) 00時頃
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[失恋の傷と呼ぶには、あまりにも深く抉られていて、 今もなお血を溢し続けている気がする。
自分は、普通に人を好きになれる人間だと思っていた。 でもそうじゃなかったよ。 俺に人を好きになる資格などないと突きつけられた。
人を好きになっていたつもりが、 人を傷付けて、それに気付けない愚か者。
死ねよ、なあ、幣太郎。]
(122) 2021/11/12(Fri) 00時頃
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[——ああ、そうだ。]
(123) 2021/11/12(Fri) 00時頃
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[ユイの結婚式、誓いの口付けの最中に。 首を掻っ切って死ねば、最高かもしれないな、って。*]
(125) 2021/11/12(Fri) 00時頃
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— 屋上・扉の前 —
[エレベーターの到着を告げる音がして、扉が開く。 その向こうは屋上へ通じる空間だった。 箱の外に出れば、またすぐに屋上に出るための扉に阻まれるのだけど、 そこには生きて動いている人と、ぐったりと倒れ伏した人形があった。>>124]
河合さん。 聞いたんだけど、夏見さんのマネキンがここに……。
[皆まで言わずとも、彼女が抱えているのが“それ”であると気付けた。
>>2:429目を背けたくなるほど痛々しい傷つき方をしていて、 見覚えのある制服と髪型の、泣いているのか笑っているのか分からない人形。]
(128) 2021/11/12(Fri) 00時半頃
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[俺が死ぬことで、ユイの心に消えない傷を刻めるだろうか。 狂っていると非難されようと、ユイの心を縛り続けられるだろうか。
そうだったら少しは嬉しかったのに。
あいつは、俺のことをすぐに忘れて幸せに暮らすのかもしれなくて。 それが悔しくて、たまらない。]
(129) 2021/11/12(Fri) 00時半頃
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[それでも。 少しでも俺のことを見て欲しいと、未だ自分勝手に燻る気持ちがある。]
(130) 2021/11/12(Fri) 00時半頃
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……酷いな、これは。 何されたのやら。
[マネキンを運ぶのを手伝って欲しいと言われ、 促されるままに足側を持ち上げる。 感触は紛うことなく人形で、それえは良かったと言える。]
しかし、運んで何か意味あるかね?
[俺は虎次郎の時もそうだったけど、 人形と分かれば興味を失うので、そこは疑問だった。 死体ならば弔わねばならないけど、マネキンだもんなあ。
とはいえ、気休めでも状態を良くしておきたいと言うのであれば、 それに逆らうつもりもなく。]
(131) 2021/11/12(Fri) 00時半頃
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よいしょっと。 夏見さん、無事に帰れてるといいんだけどな。
[そうじゃなければ困るよな、と。 マネキンを持ち上げてバランスを取りながら、確認するように河合さんに促した。**]
(132) 2021/11/12(Fri) 00時半頃
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― 回想・夜 ―
[>>133疲れに疲れて落としたバトン。 放っておいてくれても良かったのに、 それは拾われてしまい。
何かを言おうとして躊躇う古香さんを、苦笑して待つ。 目線は落としたまま。]
(142) 2021/11/12(Fri) 18時半頃
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いいよ、心配なんて。 たぶん、俺じゃないから。
[そう思う根拠は言わないけど。]
……ま、そのうちね。 忘れてなければ。
[話の種なんて持ってないし、これ以上何も芽生えることもない。 だから、いつかの相談の時のように再び予防線を張って濁す。
楽しいばかりじゃない恋バナ。 聞いてみるのもいいだろうとは、 心の中で思いつつも、確約はしないでおいた。]
(143) 2021/11/12(Fri) 18時半頃
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― 屋上・扉の前 ―
ある人、ね。 やっぱ心当たりあったりする?
[>>139マネキンを運んで綺麗な状態にしておく意味。 俺には思い当たらなかったから、試すように問いかけてみる。 みんなの姿を象っていようと、人形は人形だと思っているから。
――だからもし、俺がこうなったとしても、 放っといてくれていい。]
(144) 2021/11/12(Fri) 18時半頃
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[夏見さんの姿をした傷だらけの人形の、足のほうを持つ。 2人でバランスをうまく保って抱える格好。 体重がダイレクトに伝わらないのは幸いだったろうか。 ……なんて、そんなことを意識したらこの人形が人間のようだと認めるみたいで。]
……ああ、そうね。
[>>141俺は早く帰ったほうがいい人間だと、そう思われているのなら、 苦々しく笑って、少し間を空ける。 昨夜もそうだったけど、嘘を吐き続けるのにもう疲れている。 破棄された婚約を隠すたびに、自分で自分を傷付けている。]
(145) 2021/11/12(Fri) 18時半頃
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悲しむ奴なんていないから、 ここで心中してやってもいいよ、俺は。
[半ば投げやりに、胸の内を吐き出す。 公然となっている認識が壊れても、もうどうでもいい。
俺が死ぬならあいつの結婚式で、と思っていたけど、 まあ、それでもいいか。 この世界の主がそれを望むのであれば。**]
(146) 2021/11/12(Fri) 18時半頃
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— 回想・不知火さん —
[>>169問いに返す答えは、無言で。 視線が全てを物語った。 確証は無いし、安易すぎるとは思う。 だから口にはしない。]
……あ、
[>>172エレベーターの扉が閉じる時、 最後に聞こえた言葉に、何かを言う間もない。]
(189) 2021/11/12(Fri) 21時半頃
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[違うよ、俺はただ、人の気持ちがわからないだけだ。
自分が手を差し伸べるのは、自分が恵まれているから。 相手の気持ちを深く考えてやっていたわけじゃない。
自分が恵まれている存在だと思って、 ただ、何も知らずに浮かれていて、 他人を無意識に見下していたんだろう。 今ならそれがわかる。
狭い箱の中で、拳を握り締めた。*]
(190) 2021/11/12(Fri) 21時半頃
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/* 落ちロルはできてるぞー的なメモを貼りつつ、 まだ全然準備できてないからがんばらないと……
(-27) 2021/11/12(Fri) 21時半頃
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— 回想・とある一人の夜 —
[テレビのバラエティ番組を、ぼんやりと見ていた。]
(196) 2021/11/12(Fri) 22時頃
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[とある番組の特別企画で、 数十名の独身の男女が集まって、共同生活を送る。 そして数日後に、好きになった相手に告白をして、 両想いなら晴れて結ばれる——と、そういうことらしい。
番組の内容に興味なんてなかったけど、 勉強をする際のBGMとして、なんとなく流していた。
浮かれた男どもと女どもが、 インタビューに答えて、誰が気になると打ち明ければ、 VTRを見ているスタジオがキャーキャーと騒ぎ出す。
その音声を聞くだけで無性にイライラしてくるのに、 何故か、チャンネルを変える気になれず、 共同生活の行方を見守ってしまって。]
(197) 2021/11/12(Fri) 22時頃
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[やがて、2人の男が、1人の女性を同時に好きになったことが明かされる。 恋のガチンコ勝負。女性を射止めるのはどっちだ!? ——他人事のスタジオは、無責任に煽る煽る。
最終局面の告白シーン。 2人の男が思いの丈を女性にぶつけ、付き合ってくださいと猛アピール。 煩わしいCMを数回挟んだ後、その恋の行方は決着を見せた。
女性の心を見事射止めた男性は、涙ながらにインタビューに答える。 「必ず幸せにします!」女性の手を掴んで、そう語る。
負けてしまったもう1人の男性は、……あれ? ……もう1人の男性は……?
どうしてだろう、映像に映らない。 最後まで映らないまま、番組は終了した。]
(198) 2021/11/12(Fri) 22時頃
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[イシズ製薬のCMが流れて、我に返る。 気付けば勉強を放り投げて、テレビに齧り付いて見ていた自分がいた。
俺は、負けてしまったもうほうの男性の顔が見たかった。 でもそれは叶わなかった。
テレビとしては、勝利して夢を掴んだ男をクローズアップするのが当然で、 惨めに敗北した男のしけた顔など、いらないのだ。
視聴者は、世間は、人間は、華やかな勝者の姿を見たがっている。 無慈悲なまでに残酷に、 敗者はバカにされることすらなく、存在そのものが消されていく。]
(199) 2021/11/12(Fri) 22時頃
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[誰にも見られることなくフェードアウトしていった男性へ。 あなたが今どんな顔をしているのか、見せてほしい。
俺と同じ顔をしているのか、確かめさせてほしい。]
(200) 2021/11/12(Fri) 22時頃
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[潔く、敗者であることを認められたのなら。
こんなに苦しむ前に、自分から消えてしまえたのだろうか。*]
(201) 2021/11/12(Fri) 22時頃
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死ぬっていうか、 ここを作り上げた奴と、ずっと一緒にいてやってもいいって。 そうすれば現実では死ぬんだろ。
[>>212心中っていう言葉のチョイスが物騒だったか? 俺としては、こんな場所に俺たちを呼んだ奴の気持ちを汲んだつもり。]
……いや、そもそもここの主が俺たちをここに呼んだ理由、 心中してほしいってわけじゃないのかもしれないけど。
[そのあたりは依然として不明なので。 俺の想像を述べただけに過ぎない。]
(219) 2021/11/12(Fri) 23時頃
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……?? おっととと。
[>>217河合さんが何かを語ると同時に、 マネキンのバランスが崩れかけて、夏見さんの頭が一瞬床に近付いた。 俺も戸惑いながら、辛うじて落とさないようにバランスを立て直す。]
いや、やりたいことっていうか……? なんだろう……な……?
[驚かせたらしいけど、その後の反応は心中を止めるでもなく、 選択肢のひとつだとまで言う。
別に俺は止めてほしくて言ったわけではないけど、 何か違和感がある。]
(220) 2021/11/12(Fri) 23時頃
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ここで死ぬこと、否定しないんだ。 河合さんは、帰りたいと思ってる?
[確認するように聞いてみる。 >>218目は逸らされているけど、俺は細目で見つめていた。
エレベーターが到着すれば、マネキンを抱えたまま乗り込み、 そのままマネキンを安置している場所まで向かうつもりだけど、 その間に返事はもらえただろうか。*]
(221) 2021/11/12(Fri) 23時頃
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/* 時間的にこれがラストかなーとは
間に合え俺の落ちロル
(-28) 2021/11/12(Fri) 23時頃
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[夏見さんのマネキンを運び終えたら、 河合さんと別れて、一人廊下を歩いていた。
気付けば夜も遅くなっていた時間。]
(228) 2021/11/12(Fri) 23時半頃
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[ひらり、ひらり。
目の前に忽然と、1枚の紙片が現れたので、 無意識にそれを掴んでいた。]
(230) 2021/11/12(Fri) 23時半頃
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[それは結婚式の招待状だった。
俺はこれを知っている。 我が家に届いた、ユイとあの男の挙式を告げる報せ。 俺にとっては突きつけられた敗者の宣告。
そうだ、結婚式が始まる。 俺は出席しなければならない。
記された場所は——『3F 音楽室』。]
(231) 2021/11/12(Fri) 23時半頃
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— 3F・音楽室 —
[急ぎ足でエレベーターに飛び乗り、目的の階へ。 音楽室の分厚い扉が見えてきた。
開始時間はもう過ぎているらしい。 急がなければならない。 フォーマルなスーツは持ってきていないから、生憎の制服姿で失礼。 扉に手をかけ、一息で開く。
そこは結婚式が執り行われるチャペルだった。]
(234) 2021/11/12(Fri) 23時半頃
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[既に参列している人々で席は埋め尽くされており、 俺の姿はひどく場違いで。
真っ直ぐ伸びたバージンロードの向こう、 祭壇の上には、純白のドレスを纏ったユイと、 新郎の若社長が、揃って向き合っていた。]
「それでは、誓いのキスを」
[神父が宣言すると、2人は見つめ合って頷き合い、 そしてゆっくりと顔を近づける。
——間に合った。]
(235) 2021/11/12(Fri) 23時半頃
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[握り締めていた招待状はいつの間にか、 鋭利なナイフに変わっていた。]
(237) 2021/11/12(Fri) 23時半頃
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[一歩、二歩、三歩、踏み出して、 チャペルのど真ん中に、 番いの契りを結ぶ場所の中心に、 明らかに邪魔な制服姿の異物が立ち、ナイフを喉元に当てる。 鋭い切っ先が薄皮に食い込む感触を覚えた。
何度も思い描いたんだ。 俺の命を使って、ユイに呪いをかける方法。
惨めな悪役の散り際。
花嫁の人生を表すバージンロードを、 お前たちが蹴落とした敗者の血で汚してやろう。]
(238) 2021/11/12(Fri) 23時半頃
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[ナイフを突き立てた箇所から、一筋の血が流れ出る。
そして、痛みを感じながら俺はようやく気付く。]
(239) 2021/11/12(Fri) 23時半頃
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[ユイも。 その旦那になる男も。 席に着く参列者も。
誰一人として、俺のことを見ていない。]
(240) 2021/11/12(Fri) 23時半頃
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[………………俺は。何をしてるんだろうな。]
(241) 2021/11/12(Fri) 23時半頃
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[ユイ。 お前には少しでもいいから、俺を見て欲しかった。 俺に面と向かって、嫌いだと一言でも言って欲しかった。 愚かな俺に、正直な気持ちをぶつけてほしかった。 どうしても難しいことだったかもしれないけど。
お前は俺に長い夢を見せてくれた。 お前は、俺の心の大半を持って行ってしまった。
そしてお前は、それに気付かぬまま俺の元から去っていく。]
(242) 2021/11/12(Fri) 23時半頃
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[お前をひどい裏切り者だと罵ることができれば良かったのに。 お前を恨んで、お前に消えない傷跡を刻んで、 忘れられないように縛り付けてやろうとも思ったのに。
違うよな、それは。 だって、お前のことを考えて思い浮かぶのは、 お前のことを何も知れないまま見ないフリしていた後悔と、 お前に何もしてやれなかった反省ばかりで。
お前を傷付けたいわけじゃなかった。 今も。これから先も。]
(243) 2021/11/12(Fri) 23時半頃
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[手の力が抜けて、ナイフが零れ落ちる。]
(244) 2021/11/12(Fri) 23時半頃
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[やっぱりお前が好きだったよ、ユイ。]
(245) 2021/11/12(Fri) 23時半頃
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[首についた小さな傷から血を零しながら、 落としたナイフを拾い上げる。]
(246) 2021/11/12(Fri) 23時半頃
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[だからどうかお幸せに、唯さん。]
(247) 2021/11/12(Fri) 23時半頃
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[よろよろと、ふらつきながら、 ナイフを持ってチャペルの脇へ外れ、 そして壁に凭れ掛かり、目を閉じる。]
(248) 2021/11/13(Sat) 00時頃
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……結婚、おめでとう、ございます。
(249) 2021/11/13(Sat) 00時頃
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[拍手の音がする。 誓いのキスが終わったのだろう。
俺は、微笑んで。 握り直したナイフを首に当て直し、 勢いよく真横に引き切った。]
(250) 2021/11/13(Sat) 00時頃
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[お前たちは誰も俺を見ていない。 これから先もずっと、敗者は敗者のまま消えるのみ。
でも、こんな俺でも、 見てくれる奴らがいたことを思い出せた。
誕生日プレゼントの相談に乗ってくれたり、 家に遊びに来てバカ騒ぎしてくれたり、 恋バナをしようとしたり、 譲れない論争をしたり、 罰を考えてくれと申し出たり、 隙あらばいじったりからかってきたり——]
(251) 2021/11/13(Sat) 00時頃
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[やっぱりさ、俺は恵まれていたよな。 ちゃんと覚えてる。 全部覚えてるよ。 ありがとう、みんな。
人生の中で大切な何かを壊してしまったって、 それを埋めてくれる奴らは、必ず現れる。
それを教えてやりたくなったよ。 この校舎を作った、お前に——]
(252) 2021/11/13(Sat) 00時頃
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— 8:50 —
[チャイムが鳴る。
3Fの音楽室を覗けば、楽器は壁際に片付けられており、 赤い絨毯が真っ直ぐに引かれ、左右には椅子が整然と並べられ、 なんだか、簡易的に作られた結婚式会場のよう。
花嫁も花婿も神父も参列者も、もう誰もいなくて、 絨毯には花弁が散らされた跡があり、 祝福の時はもう終わってしまったような雰囲気を感じさせる。]
(253) 2021/11/13(Sat) 00時頃
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[参列者席の向こうに片づけられたグランドピアノの側で、 壁際に凭れ掛かりながらぐったりと崩れ落ちるマネキンがある。
男子生徒の制服を着ているそれは、 首元が掻き切られて血を流しており、 手には血のついたナイフが握られている。
まるで花嫁たちの祝福の時間を邪魔しないように、 誰にも見られない隅っこで、ひっそりと。**]
(254) 2021/11/13(Sat) 00時頃
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/* なんとかなった。 高校生で結婚式こじらせエピソード書いてどうするんだろうというのは今更なのでアレ
雄火、間に合うかな?
(-32) 2021/11/13(Sat) 00時頃
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