19 メタルボディの共存試験【R18ペア】
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――ああ、私の瑛羅。 そうだよ。私のものだ。
おまえに縁の祝福があるように。
[彼の言葉に笑みがこぼれる。 私の瑛羅。幾度でも繰り返し囁きたい。 浮き立つような喜びが全身を包む。]
(0) nekomichi 2022/10/16(Sun) 23時頃
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共に、帰ろう。
[私たちの場所へ。 互いを抱き、思いを交わす。
周囲の闇が空間ごとふたりを呑み込んで、跡形もなく消え失せた。]
(1) nekomichi 2022/10/16(Sun) 23時頃
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[シャッターをこじ開けて乗り込んだ警備兵たちは、嵐の後のように荒れた部屋と、異形に変形しかけたまま絶命しているアルサラーンを発見しただろう。
首を断たれてなお、魔物の力を利用した薬を飲んで生き延びようとしたアルサラーンが、床に流れた旧く濃い魔性の血も取り込もうとして暴走し、自滅した、というのが判明するのは、また後の話。*]
(2) nekomichi 2022/10/16(Sun) 23時頃
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/* おおっとはみ出した。 ひとまずお疲れ様。
(-0) nekomichi 2022/10/16(Sun) 23時頃
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/* VR素晴らしいな。 うちの子もモフモフスキンにして猫耳オプション装着して… …うん。(鼻血
(-12) nekomichi 2022/10/17(Mon) 00時頃
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[闇を渡って転移したのは、自身の居城ではなく、ルウポリスにある拠点だった。 ターゲットを始末したとはいえ、後処理が少し残っている。 元々、しばらく滞在する予定だった。
なによりここには瑛羅を修復できるだけの施設がある。 今後、彼の調整が必要になっても安心だろう。]
瑛羅。 よく私の手に戻ってきてくれたね。
おまえが無事で良かった。
[改めて彼の体に両手で触れ、健在を喜ぶ。 互いに煤や血で汚れ、服もあちらこちらが破れて無惨な姿になっていたが、それもまた清々しい心地がした。*]
(4) nekomichi 2022/10/17(Mon) 00時頃
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私はここにいるよ、瑛羅。
[名を繰り返す彼へ告げて、礼を言う唇に自らのそれを重ねる。 一つ一つの触れあいに、胸の奥が温まる心地だ。
今回の仕事は存外に困難な狩りとなったが、それも瑛羅を私のものとして、彼に新たな命を注ぐために必要な過程だったと思えば、むしろ喜ばしい。]
(7) nekomichi 2022/10/17(Mon) 12時頃
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[手当か身支度の必要性を指摘され、ちらと自分の体を見下ろす。 差し伸べられた手を取って、手首に唇を捺した。]
この程度の傷はすぐに癒えるよ。 おまえからたっぷり吸ったからね。
[微笑みのまま、彼の手を導いて帯紐の端を引く。 ただひとつの結び目を解くそれだけで、衣服の全てが肌から滑り落ちた。]
けれども、湯を使いたい気分だね。 連れていっておくれ。 今夜はもう、一歩も動きたくない。
[長い黒髪だけを纏って艶めく笑みを浮かべ、瑛羅の首に両腕を投げかける。*]
(-20) nekomichi 2022/10/17(Mon) 12時頃
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[髪を上げてという彼のリクエストに応えて、両手で髪を持ち上げる。 日に当たることのない肌は透明感を帯びて白く、無駄な肉のついていない身体はしなやかで柔軟だ。 傷のひとつも無いことは、すぐに見て取れるだろう。
見られることに羞恥はなく、抱き上げられるのにも慣れた仕草で彼の首に腕を掛け、顔を寄せる。]
一時的な、というところは取り消しておいておくれ。
[一時的な友人、一夜の恋人。 潜入に使った設定から、時間限定を撤回する。]
(-24) nekomichi 2022/10/17(Mon) 17時半頃
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[拠点の中は居住設備も整っていて、主寝室にはダブルベッドも置かれている。 キッチンが簡素なのは、ほとんど必要ないからだ。
瑛羅はほどなくバスルームを見つけ出した。 彼に抱かれたまま香り高い湯気の中へと分け入っていく。 湯の中に降ろされて、温かさに息が零れた。]
楽しそうだね。 試してみよう。
[バブルバスの経験はあまりなかったが、彼と一緒なら楽しいだろう。 彼が準備をする間、するりと体勢を変えてうつ伏せになる。 浴槽の縁に肘を置いて身体を支え、足を長く伸ばした。*]
(-25) nekomichi 2022/10/17(Mon) 17時半頃
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[これまで伝えた言葉たちを瑛羅が復唱する。 機械ならではの律儀さが愛おしくて愛らしい。 他にもと問われて、手を伸ばす。]
ではこれから、ふたりきりの時は会話の始めにキスしておくれ。
[戯れのように言って、まずはとばかり唇を求めた。]
(-28) nekomichi 2022/10/17(Mon) 19時半頃
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[入浴剤が湯に混ざれば、ジャグジーの水流でたちまち泡が膨らんでいく。 包まれる感触が面白くて、動かず身を任せていた。
名を呼ばれて目を上げれば、ブラシを手にした瑛羅が立ち尽くしている。 どうやらこちらを見失っているらしい。 悪戯心がむくむくと湧き出して、音を立てずに水面下を横滑りし、彼の近くへと寄った。 そこから盛大に泡をまき散らして、彼の方へ飛ばす。
虹色の煌めきがふわふわと飛び散った。*]
(-29) nekomichi 2022/10/17(Mon) 19時半頃
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[こちらを再び見いだした瑛羅が、寄ってきてキスをする。 唐突な親密さに目を瞬いたが、要求したのは自分だったと笑みに溶けた。
彼の手で泡を乗せられ、飾られる。 相手が笑顔になれば、こちらも嬉しい。 弾ける笑みは鏡写しだ。]
私を天使に例えるのかい? ああ、悪くない。
[両手を広げ、羽ばたくまねをする。 動くたびに、羽毛のように泡が散った。]
(-33) nekomichi 2022/10/17(Mon) 22時頃
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[ブラシを掲げた彼に、興が乗った眼差しを投げる。]
捕まえてごらん? 捕まえて、押し倒して、 そのブラシでわたしを洗えるか、試してみるといい。
[挑発的に言って、湯の中を一歩下がる。*]
(-34) nekomichi 2022/10/17(Mon) 22時頃
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[下がる足を一度止めて、裸になった瑛羅を見やる。 滑らかな肌が銃弾で破れ、金属の光沢が覗いていた。 さしたる痛手ではないだろうが、痛ましい。
あれが私を守ってくれた身体だ。 そう思えば、愛おしくもなる。]
(-37) nekomichi 2022/10/17(Mon) 23時頃
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[魔物仕様の調度類は、一定の強度を確保してある。 体格が人間より大きな者などざらであるし、うっかり力加減を誤ってということも往々にしてあるからだ。 なのでアンドロイドが入っても小揺るぎもしないし、大の男が水を跳ね散らしながら動き回っても問題ない。
ただし広いとは言え、そこは浴槽。 逃げ回るのに十分とはいえない。 浴槽を出てまで逃げるつもりもなかったから、ほとんど近接戦の距離だ。]
(-38) nekomichi 2022/10/17(Mon) 23時頃
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[それでも笑い声と泡を振りまきながら瑛羅の手を躱し、湯を跳ね飛ばして彼の視界を妨害し、泡のぬめりを利用して掴もうとする指からすり抜けたりした。
そうするうちに、身体はすっかり湯の温度に染まり、息も弾んでくる。 最後は倒れ込むように、彼の腕に捕まった。*]
(-39) nekomichi 2022/10/17(Mon) 23時頃
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[瑛羅の負傷の度合いを眺めていると、彼からスキンの交換を勧められた。生物とは違って部品の交換となるのだなと、そんなところで感心する。 いずれ魔物としての力を増せば、自己修復するようになるだろうか。そんなことを考えていると、容姿の入れ替えも提案された。 そんなことができるのかと少し驚いて、納得する。]
なるほど。おまえにとっては容姿も衣服のようなものか。 ではいずれ、おまえに似合う容貌を作らせよう。
私と同じ顔であれば、留守を任せられるかな。
[すなわち彼を身代わりに置いて仕事を抜け出す算段だったが、さすがにそれは部下に叱られるだろう。 それに――]
(-43) nekomichi 2022/10/18(Tue) 00時半頃
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魅力的な考えだけれども…… 私はおまえをおまえとして愛したいのだからね。 おまえに相応しい無二の容貌を模索しよう。
[たとえ自分の顔でも彼を彼として愛せる自信はあるけれど、誰の模倣でもない彼自身の容姿を贈りたい。 名前と同じように、姿形もまた自我を形成する要素だろうから。]
(-44) nekomichi 2022/10/18(Tue) 00時半頃
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[そうして繰り広げられる追いかけっこの末に、彼の腕の中で弾んだ息と笑いを散らす。 押し倒すという律儀な宣言に、身体も頬もまた熱くなった。]
いいとも。存分に。 私はおまえのものだからね。
[瑛羅の顔を両手で挟み、接吻けして誘う。]
(-45) nekomichi 2022/10/18(Tue) 00時半頃
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[床に横たえられて、彼に押さえ込まれる。 身体に掛かるのは、愛しさの重みだ。
手足を広げ、天蓋となった彼の顔を見つめる。 美しい彼の瞳は、顔かたちを変えてもそのまま残るだろう。 初めて覗き込んだときに心引かれた、瞳孔の奥の輝き。人の目にはあり得ぬ、吸い込まれるように透明で深いその瞳は。]
(-60) nekomichi 2022/10/18(Tue) 10時半頃
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おまえのなすがままだよ。
[ブラシを手にした彼に答えて目を閉じる。 すぐに、くすぐるような感触が首筋へ乗せられた。 濡れた毛先が動き回り、肌が敏感になっていく。
いつの間にか固く尖っていた胸先を毛が掠めて、身体が小さく跳ねた。]
っん、 … そこ、 いい …
[吐き出した息に混ぜて囁く。*]
(-61) nekomichi 2022/10/18(Tue) 10時半頃
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ああ、 そこ、 っ、すき 、 そこ……、 も …、
[ブラシが新たな場所へ至るたびに、身を捩らせて声を上げる。 隠すことも躊躇うこともなかった。 紅を引いたように眦を淡く赤く染めて、時折流し目を送る。 終わる頃には、腰周りにもこんもりと泡が盛られていた。]
(-63) nekomichi 2022/10/18(Tue) 22時頃
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[ブラシを止めた後も、瑛羅の手は肌の上にある。 その腕に、指先を滑らせた。]
好きだよ。 もっと、欲しい。
[甘く囁いて首を持ち上げる。 キスして、という無言の要求。*]
(-64) nekomichi 2022/10/18(Tue) 22時頃
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[要求は正しく、そしてよりよく叶えられた。 彼の唇を堪能せんと、体ごと迎えに行く。 時には、ここに欲しいと主張して身体を揺らした。
先ほどよりも濡れた声を上げ、先ほどと違って自らも腕を上げて彼の肩を、首を、背中を撫でる。 好きな場所を覚えたい、なんて言う彼の髪の毛も泡だらけにしてしまおう。]
私の全てを記録されてしまうね。
[嬉しげに笑って身体を傾け、うつ伏せになった。 肘をついて身体を半分起こし、彼の方を見る。]
(-69) nekomichi 2022/10/18(Tue) 23時頃
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おまえは、気持ちいいのは感じるのかい?
[高性能アンドロイドとして作られた彼は、夜の生活にも対応しているのだろうか。 片手を伸ばして、感じそうな場所に触れてみる。*]
(-70) nekomichi 2022/10/18(Tue) 23時頃
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/* あああ、これは私が挟まったやつ…! とてもえろ可愛いところに挟まってしまった。可愛い。 秒単位で気が合ってしまったということだね。
(-76) nekomichi 2022/10/18(Tue) 23時頃
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[隣に添う瑛羅の頬へ手を伸ばす。 こんなに温かくて柔らかい。 言われなければ、機械だとは気付かないだろう。
彼と悦びを共にしようとも、彼にとっては「それらしい反応」なのだ。残念な心持ちがする一方で、刺激に対して反射的に反応するという意味では生身の肉体も同じだと気付く。]
私はおまえを喜ばせたい。 おまえの喜びが私を喜ばせることだというなら、共に喜びたい。
[一緒に気持ちよくなりたい。 接吻けの感触に目を細めながら告白に応える。]
(-83) nekomichi 2022/10/19(Wed) 10時半頃
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私がおまえの初めてになるのは嬉しいことだよ。 私の瑛羅。 ふたりで、悦びの道を探索しよう。
[指先を、彼の唇に潜り込ませて舌に触れる。 まずはこれを試そうと誘うように。*]
(-84) nekomichi 2022/10/19(Wed) 10時半頃
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[床の上で寄り添い、指を吸う彼の唇を見つめる。 引き寄せられながら彼の首に腕を回し、足を絡めた。]
そんなことを言うと、酷いよ?
[頑丈だ、などという彼へ笑みを含んで囁く。 牙の先で指を裂き、赤く膨らんだ雫を彼の唇へ伝わらせた。]
私は、酷いのも好き。
[魔物の愛は、時に命の際へと至る。 そこに深い官能があると知るから。]
(-86) nekomichi 2022/10/19(Wed) 21時半頃
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私はおまえを全身全霊で愛したい。 そのための努力は、惜しまないよ。
[絡ませた足から、腰を乗せ、じわりと彼の上に身体を移す。]
まずはおまえで実演するところから、始めようか。
[唇の端に接吻けて、微笑んだ。*]
(-87) nekomichi 2022/10/19(Wed) 21時半頃
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おまえの中には私が流れているからね。 きっと、響き合うのだろう。
[彼が新たに得た魔物という属性を、血が呼び覚ますのだろう。 噛んで良いかと問う彼へ、妖艶な視線を投げる。]
おまえの望むままに。
[蕩ける声で言って、彼の首筋に指を滑らせる。]
(-89) nekomichi 2022/10/19(Wed) 22時半頃
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[肩と首の境目にふと爪が掛かった。 銃弾で破れた表層の下に、滑らかな金属を感じる。
全て剥いでみたらどうなるのだろう。 好奇心がふわりと胸に浮かんだ。*]
(-90) nekomichi 2022/10/19(Wed) 22時半頃
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ん……、
[抱きしめられて、耳朶を噛まれる。 歯が肌を破った瞬間に淡く声を零し、体を震わせた。]
―― いい…。
[一瞬詰めた息を、ゆっくりと吐き出す。 長く伸ばした息の終わりが、溶け落ちそうに震えた。]
(-93) nekomichi 2022/10/20(Thu) 09時頃
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[耳の噛み痕はすぐに消えてしまうけれど、剥いた彼の肌は元に戻らない。 いずれ戻るようになるだろうか。 下から現れた金属を撫でていると、彼の視線が動く。
指摘された傷跡は、よく知るものだった。]
その傷は、私がつけたものだよ。
おまえと出会ったとき、刃で語り合ったからね。 あれはとても楽しい時間だった。
[溶接痕の上を指先でなぞる。 他の傷も残っているだろうかと、ウエストや腿の上もまさぐった。]
(-94) nekomichi 2022/10/20(Thu) 09時頃
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あのときもおまえが私に覆い被さってきてね。 そう…あの電撃の弾は美しかったな。
おまえが覚えていないのなら、いくらでも語って聞かせるけれども―― ああ、それよりも、
[良いことを思いついたと、顔を輝かせる。]
新しく印を刻むかい? おまえと私のはじまりの記念に。
(-95) nekomichi 2022/10/20(Thu) 09時頃
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ああ、そそるね。
[彼の声で官能の息が繰り返される。 まるで自分が二度感じている用だ。
こうして彼は私と同じ反応を身につけていくのだろう。 きっと、とても感じやすい身体ができあがるに違いない。]
(-103) nekomichi 2022/10/20(Thu) 23時頃
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[傷跡をも、証だという彼が愛おしくて、右腕に接吻ける。]
この腕に、金属を継いだ跡があるように、 おまえの金属の肌に印を残したいね。 肌で覆ってしまえば、本当におまえと私だけの秘密だ。
もちろん、見える場所に入れても言い。 服を脱ぐたびに、触れて確かめられるからね。
[嬉々として、印を刻む場所を検討する。 腕の傷痕は、腕輪のように装飾してしまおうかとも思う。]
(-104) nekomichi 2022/10/20(Thu) 23時頃
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それと、おまえと私が繋がる場所も用意しよう。 今のおまえには、性に関する機能は無いようだからね。
こうして添い伏して触れあうのも喜びだけれども、やはり私はおまえとひとつになりたい。
[そんな望みも告白する。*]
(-105) nekomichi 2022/10/20(Thu) 23時頃
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ん ぅ。
[揺らされて、鼻から笑み混じりの声を出す。 すっかり敏感になっている場所が触れれば、じれったくも気持ちいい。]
おまえに、私の全てを知ってもらいたいからね。
[繋がることで分かることもある。 などと理屈をつけてみても、つまりは彼と肉体的にも深く愛し合いたいのだ。]
(-108) nekomichi 2022/10/21(Fri) 00時頃
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[美しい彼の目が、今は生き生きと輝いている。 共に楽しもうとしてくれるのがなにより嬉しい。 相互にと言われて、想像を巡らせた。]
もちろん。 挿れるのも、挿れられるのも好きだよ。
人間の形にこだわらなければ、同時に刺し合うこともできるのか。 それもまた、刺激的だね。
[彼となら、新しい遊びができそうだ。 楽しみだとばかりに身体を揺らす。 また少し声が零れた。*]
(-109) nekomichi 2022/10/21(Fri) 00時頃
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私もおまえと共にたくさん望みを叶えたい。 おまえとならどんなこともできそうだよ。
[笑みを交わして唇を合わせる。 彼が先を促せば、入り口近くを指差した。 見えざる腕が伸びて、スイッチを押す。
天井から細かな雨のように温水が降り注いだ。]
泡を流したら身体を拭いて、香油を塗って、… 時間がいくらあっても足りないね。
[何気ないこんな時間もたっぷり楽しみたい。 滴る水滴の中で、彼と身体を重ねる。 いつまででもこうしていたい。*]
(-111) nekomichi 2022/10/21(Fri) 17時頃
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[肌を打つ温かな雨の中で彼と肌を重ね唇を合わせる。 機械と魔物。そのどちらでもあるもの。 奇跡のような存在が腕の中にある。]
永世の果てまで共に。 愛しているよ、瑛羅。
[瞬かぬその目に唇を落とし、誓いの証とした。***]
(-118) nekomichi 2022/10/22(Sat) 13時半頃
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[瑛羅との最初の夜からしばらくは、ルウポリスに滞在していた。 彼の調整や新たな機能の追加などを行い、また魔物の世界の基本的な知識などを教える一方で、夜ごと日ごとに肌を合わせる濃密な時間を過ごす。
彼の胸の中央、金属の肌には鉄線蓮の花を刻み、右腕やウエストには蔓の意匠を絡ませた。 そのあと肌を被せて隠したが、機体の発熱に応じて淡く光る仕掛けを施しておいた。闇の褥ではさぞ美しく咲くだろう。
充実した日々に平行して、本来の居城にも瑛羅を整備する施設を作らせていたが、いよいよその完成の日が近づいてきた。 もうしばらくすればルウポリスを離れるだろうというタイミングで、瑛羅を外へ誘う。]
(-119) nekomichi 2022/10/22(Sat) 16時頃
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やり残した仕事を片付けておきたいのだよ。 後々困るからね。
[そう説明して瑛羅を連れ出したのは、ルウポリスからほど近い港だった。
アルサラーンの事件に関しては司法の手が入り、また魔物に関わる別組織の介入もあって、問題の無い範囲に落ち着いている。 だが、魔物研究の副産物である薬を持って逃げた幹部は、いまだに追求を逃れて港近辺に潜伏しているということであった。]
自分で薬を飲んだ上に、適合したようで、 人間の警察には手に負えないだろう、ということでね。
[魔物化した首謀者と取り巻き、それと取り引きしようとしている人間をまとめて始末・捕縛しようというのだ。]
(-120) nekomichi 2022/10/22(Sat) 16時頃
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その取り引き会場が、ここだよ。
[倉庫の壁を指で撫でる。 入り口の側には車が何台か止まっており、見張りもいたが、倉庫の隙間となるこの場所には誰もいない。 そんな場所へいきなり現れるものがいるとは、普通は思わないものだ。]
中に何人いるか、分かるかい? 今回は、派手な突入といこう。
[微笑んで、作戦の開始を告げた。*]
(-121) nekomichi 2022/10/22(Sat) 16時頃
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おまえを愛する方に熱がいってしまうからね。
[軽口にキスを返し、肩を抱く。 人数を聞いて、頷いた。]
(-125) nekomichi 2022/10/22(Sat) 21時半頃
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外の人間はさほど警戒せずとも構わない。 注意するのは中にいる幹部一人だけれども、腹心に薬を持たせているかもしれないね。
取引相手も、魔物を相手にするようなものだ。 対抗策を持っている可能性はある。
注意すべき相手は多いけれど、 おまえがいてくれれば問題ないよ。
[信頼を告げて、もう一度キスをする。]
(-126) nekomichi 2022/10/22(Sat) 21時半頃
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念のため、これを渡しておくよ。
[ホルダーごと差し出したのは、口径の大きな拳銃だった。]
銀の弾丸が入っている。 銃身も聖別されているから、触らないように。
大抵の魔物には有効だからね。 必要なときに使いなさい。
[これがあれば、あのとき私を撃ち抜けたのだ、 と言おうとして、彼にその記憶が無いことを思い出す。 あとで話して聞かせよう。おまえに撃たれた喜びを。*]
(-127) nekomichi 2022/10/22(Sat) 21時半頃
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その銃は、特に私のような魔物によく効くからね。 おまえの中に組み込むと、拒絶反応が出るかもしれない。
[プレゼンに、真剣な顔で応える。]
けれども、帰ったら検討してみよう。 今後は必要になるだろうからね。
[ご褒美に加えて、検討課題を積んでおく。 彼の事で予定がいっぱいだが、今は目の前の敵だ。]
(-131) nekomichi 2022/10/22(Sat) 22時半頃
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[引き寄せられ、接吻けられて吐息が零れる。 このまま押し倒してしまいたいのを、なんとかこらえる。 早く済ませて帰ろう。]
魔物封じは掛かっていない。 三つ数えたら、"跳んで"彼らの側に出るからね。 できる限り一度に、無力化してみておくれ。 今回は、大いに派手にしてくれて構わない。
全員でなくてもいい。 漏れた者から狩っていくよ。
[簡単な作戦を伝えて、彼の腰に手を添える。 瞳を覗いて、タイミングを合わせた。]
(-132) nekomichi 2022/10/22(Sat) 22時半頃
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では行こう。 ひとつ、ふたつ、みっつ ――
[こんな時にも甘い声で数え、瑛羅と共に闇を渡って倉庫の中に突入した。]
(-133) nekomichi 2022/10/22(Sat) 22時半頃
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[突然の乱入に、相手が驚愕の表情を浮かべる。 そのうちの何割かは、瑛羅の顔に向けられていた。 そういえば、まだ顔を変えていない。
瑛羅が放った青白い光が半数ほどを打ち据えて地に転がす。 残りは4人。 1人は即座に反応して身を躱していた。 間違いなく、あれが魔物化した相手だ。]
(-135) nekomichi 2022/10/22(Sat) 23時半頃
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[薬とおぼしきケースを、昏倒した一人から回収する。 我に返って奪い返そうとしてきた男に、黒い衝撃波を当てて弾く。 壁際まで吹き飛んだ男は、そのまま動かなくなった。
瑛羅が相手でなければ、この威力なのだ。 あの戦いのことを思い出して、笑みが漏れる。]
(-136) nekomichi 2022/10/22(Sat) 23時半頃
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[怒号と共に、一人の男の身体か膨れ上がった。 衣服を弾けさせながら、元の倍ほどに巨大化した体躯は、毛皮に覆われている。 鼻面は長く伸び、鋭い牙と爪を備えていた。]
狼男か。 …他の要素も入っているね。
[狼男は普通あれほど大きくない。複数の魔物のエッセンスを取り込んでいるとみて間違いないだろう。 吼え猛る狼男の横で、もう一人の男がなにかを口に入れるのが見えた。 あとひとり、おそらく買い手側の男はまだ混乱している。]
来るよ。
[狼男が姿勢を下げたのを見て、警告を発した。*]
(-137) nekomichi 2022/10/22(Sat) 23時半頃
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常識が通用しないのが魔物だからね。
[見た目通りの質量を備えているだろう狼男が突進してくる。 瑛羅が金属の机を押してそれに向かっていく。 二つの力に挟まれた机は、一瞬持ちこたえたあと、盛大な音を立ててひしゃげた。 その一瞬に、机を蹴り、狼男の背に飛び乗る。
袖から引き抜いた剣を一閃し、狼男の首に切りつける。が、一刀両断とはいかなかった。 首の太さも毛皮の硬さも、並ではない。 のみならず、傷口が端から塞がっていくのを見て、眉をひそめる。]
高速回復…・
[誰か同族が、この薬のために犠牲になったということだ。 考えられることではあったが。]
(-139) nekomichi 2022/10/23(Sun) 00時半頃
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[思いを巡らせる暇も無く、狼男が手を伸ばしてくる。 飛び上がって躱したものの、僅かに反応が遅れて爪の先に足を引っかけられた。
バランスを崩して、そのまま落ちる。*]
(-140) nekomichi 2022/10/23(Sun) 00時半頃
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[猫のように空中で身体をひねり、手足の三点で床に下りる。 追撃が来なかったのは、瑛羅が間に入ったからだ。
耳に痛い発砲音の直後に狼男が顎をのけぞらせる。 がぁぁ、と吼えた口から血の泡を吹いた。]
いいね。 効いてる。
[素早く立ち上がって瑛羅の背に囁き、ふわりと跳ぶ。]
(-142) nekomichi 2022/10/23(Sun) 09時半頃
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[怒り狂う狼男と視線を合わせ、微笑んだ。]
おまえはもう、動けない。
[びくりと震えた狼男が動かなくなる。 だがそれにも耐性があるのか、すぐに瞬いて呪縛を解く気配を見せた。]
決めるよ。
[瑛羅を誘い、全身でぶつかるように剣を狼男の喉元に突き立てる。 鍔元まで埋まった剣の柄を足掛かりに、さらに跳んで狼男の背後に回った。]
(-143) nekomichi 2022/10/23(Sun) 09時半頃
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―― 撃って。
[狼男の背に手を当てながら、瑛羅を甘やかに呼ぶ。*]
(-144) nekomichi 2022/10/23(Sun) 09時半頃
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[狼男へ向けた笑みへ、瑛羅が何かしらの思いを抱いたと知れば、嬉々として問いただしていたことだろう。 だが今はまだ知らぬこと。 確かなのは、彼の構える銃口が、狼男越しにこちらへ真っ直ぐ向けられていることだった。
なんて甘美で刺激的な瞬間だろう。
口内へ聖銀の銃を押し込まれて狼男が怒りと苦悶の呻きを発するが、もはや興味は失せていた。 自分が撃ち抜かれたと錯覚するほど至近で発砲音を聞く。 彼の手で撃たれる誘惑に抗って、狼男の肌に重ねて守りの力を展開した。]
(-147) nekomichi 2022/10/23(Sun) 21時半頃
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[銀の弾丸は、狼男の体内に入り、首の後ろから抜けようとして、硬い毛皮と守りの障壁に阻まれる。 跳ね返った弾は体内を蹂躙し、傷を広げた。
再生能力も追いつかないほどに破壊されて、狼男は雷に打たれたように硬直し、直後に崩れ落ちる。 残った身体も全て脆く砕けて灰のようになり、それすらも消えていった。]
終わりだね。 よくやってくれた。
[もはや遮るものなしに瑛羅へ微笑みを向ける。 そのまま、顔を寄せて接吻けた。*]
(-148) nekomichi 2022/10/23(Sun) 21時半頃
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[彼との接吻はほんの軽いものだった。 続きは帰ってからのお楽しみだ。
倉庫の外からは混乱した怒号が聞こえていたが、同時に警察車両のサイレンも無数に集まってきていた。]
突入前に通報しておいたからね。 あとは彼らに任せよう。
戻ったら、今夜の結果についてじっくり検証しようか。
[なにを思い、なにを感じたか、聞きたいことはたくさんある。 囁きたい愛も。]
(-152) nekomichi 2022/10/23(Sun) 22時半頃
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では帰るとしよう、瑛羅。 私たちの家へ。
[笑みとともに彼の手を取る。 そのまま抱き寄せたところで、ふたりを闇が包み込んだ。 警官隊が倉庫に突入するころには、ふたりの痕跡すら残っていないだろう。*]
(-153) nekomichi 2022/10/23(Sun) 22時半頃
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