1 冷たい校舎村(別)
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[ 瞼を開ける。いつも見慣れた、部屋の天井。 布団の中で、そっと胸に触れてみる。 指先に感じるのは、心の鼓動。 じゃあ、やっぱり夢 ? ベッドから上半身だけを起こし、 薄いカーテンのかかった窓に目を向けた。 ] まだ、夜なのかしら …… ? [ 部屋の中は暗く、 カーテンの隙間から差し込む光も 弱々しい。 何時だろうか、と 僕は、枕元に置いてあるスマホを手に取った。 ]
(+2) 2020/11/16(Mon) 23時頃
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[ メール着信は ───沢山来ていた。 ]
雛川さん ……? [ 既読済のマークがついているけれど、 彼女からのメールに覚えが無くて。 もう一度、本文を開いてみる。 表示されたのは ─── >>1:1 ] え、ちょっと ……… [ サァと血の気が引いた。" 夢 "ではたしか、 送信者が文字化けしていたメール。 其れが空想ではなく、現実として此処にある。 ]
(+3) 2020/11/16(Mon) 23時頃
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[ 慌てて、次のメールを開く。 ここからは未読で、たつみ先生からだった。 ] 雛川さんが緊急搬送 … そんな …… [ その後に続く、 花内さんからの大量のメール ゆりちゃんからのメール 回谷さんからのメール みんな" 夢 "で僕より先に帰った人達だ。 ]
(+4) 2020/11/16(Mon) 23時頃
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じゃあ、本当に 僕は" 帰ってきた "の …… ? [ 慌ててベッドから飛び起きて、制服に着替える。 この時間に制服はどうか、なんて頭になくて。 『 帰ってきました向かいます 』
クラス全員に送信する方法は教えて貰ってたから 不慣れな操作でメールを打てば、 すぐさま送信した。 ]
(+5) 2020/11/16(Mon) 23時頃
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[ 僕が慌ててバタバタ音を立てても 母の部屋の扉が開く気配はない。 僕は声を掛ける事も無く、家を出た。 ]
(+6) 2020/11/16(Mon) 23時頃
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[ 大通りに出て、タクシーを拾って。 病院に着けば、花内さんが駆け寄ってきて。 いつもなら 抱きつかれて少し困った顔をする僕だけど 彼女に負けないぐらい強く抱きしめた。 ]
(+7) 2020/11/16(Mon) 23時頃
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……… ただいま **
(+8) 2020/11/16(Mon) 23時頃
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陀羅尼 サラは、メモを貼った。
2020/11/16(Mon) 23時頃
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[ 缶コーヒーが半分くらいになった時だったかな、 サラからメールが届いた>>+5のは ]
出迎えに行く?
[ 私の気持ちは相変わらず非効率で、 メールが届いたからサラは帰ってきたんだって、 わかってるのに、顔を見て安心したくなった。 メアは行くって言ったけど、シホはどうしたかな。
夜間出入口で待ってたら、 こんな時間に制服を着てるサラの姿が見えた。 と思ったら、 メアがまた体当たりの洗礼をする>>+7から、 こんな時なのに少し笑っちゃった ]
(+9) 2020/11/16(Mon) 23時頃
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おかえり。
[ サラに労いの言葉を掛けながら、 かしこが二人とも帰ってきちゃったね、なんて そんなことをふと思う。
でも、今あの世界に、ヒナに必要なのは、 私みたいな勉強しかできないかしこより、 人の気持ちがわかる普通の人の方かもね* ]
(+10) 2020/11/16(Mon) 23時半頃
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巫女 ゆりは、メモを貼った。
2020/11/16(Mon) 23時半頃
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[ 志帆はねえ、>>3:+101 相談されたのに力になれなかった方が辛いかな。
どうしようもなく、 自分がちっぽけだなって感じちゃうでしょ。 相談に乗っても、なんも変わんないんだもん。 貴女にとって、志帆はちっぽけな存在です。 って突き付けられてるじゃんか。 ]
(+11) 2020/11/16(Mon) 23時半頃
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[ ご先祖様。何卒よろしく。>>3:+102 蝶を追い払って、花を踏ん付けてでも、 子孫が困ってるから、やってきてほしいよ。 お線香だってたくさん供えるから、どうか。
もやしなら、お手軽に手に入るらしいよ。 もやしがもしご希望なら言うてね。たくさん供えるよ。 栄養もたぶんあるよ。 ]
(+12) 2020/11/16(Mon) 23時半頃
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[ よくみたら、確かにスカートもだね!>>3:+104 ゆるふわっとしたミモレ丈。 みんなのお衣装もだけど、よい生地使ってるよね。 きれーにふわっと広がるんだもん。 ]
そぉなんだ。 片月に服飾系?の学部ってあったっけ。
[ 担任には勧められた記憶もないし、 勧められたところに希望をだすだけだから、 ほかにどんな学部があるか、忘れちゃった。 ]
(+13) 2020/11/16(Mon) 23時半頃
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ことめろが本気出したら、 きっとブランドになっちゃうよ。ふふ。 3年1組以外の子にも、きてほしーね。
[ だから、本気出してもらわなきゃね。 本気出しに、帰ってきてもらわなきゃね。
そんなことをベンチに座って話しながら、 いつのまにやら手に入れたコーヒーを一口含もう。 そして、携帯が新たなメッセージを知らせた。* ]
(+14) 2020/11/16(Mon) 23時半頃
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[ 次に帰ってきたのは、咲良だったみたい。 おかえり、さらら。おかえり。>>+5 ]
めありぃがまた体当たりしないか、 見張りにいく〜。
[ 出迎えにいこうと提案にはうんと頷く。>>+9 めありが大丈夫っていうけど、怪しいと思います。 きっと感情昂ったら体当たりしちゃうでしょ。 そーいうところ、すきだよ。
だから三人で連れ立って、 また病院の出入り口まで舞い戻る。 すこし緩めたぐるんぐるんのマフラーはまた装備。 ]
(+15) 2020/11/16(Mon) 23時半頃
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[ ほらね。言ったとおりでしょ。>>+7 倒れなかったことに小さく拍手して、 咲良を出迎えました。やったね。 ]
さらら、おかえり!
[ 精神世界のみんな、お元気でしょうか。 みんなの帰りを、志帆は待ってます。** ]
(+16) 2020/11/16(Mon) 23時半頃
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[ 花内さんの後ろから 二人分の" おかえり "が僕の耳に届く。 >>+10>>+16 顔を上げれば、そこには のっぺらぼうじゃない、二人の顔。 ] ただいま、ゆりちゃん しほちゃん [ それを聞いた花内さんが、 自分も名前で呼んでってふくれっ面するから 「 ただいま、めありちゃん 」って もう一度ただいまを添えて。 再度の体当たり抱きつきには、こかされた。 ]
(+17) 2020/11/17(Tue) 00時半頃
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それで、雛川さんは …… 状態 変わらず … ? [ 笑顔を消して、声のトーンを下げながら。 精神世界での決着がつくまでは 状態は変わらないんだろうな、と思いつつ。 ひとまず、お出迎えに感謝して 病院の中に入るように促しましょうか。 待つしかない事が分かれば 僕はホットココアでも飲みながら ─── 補完する様に 2人が帰ってからの話をしたでしょう。 ]**
(+18) 2020/11/17(Tue) 00時半頃
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陀羅尼 サラは、メモを貼った。
2020/11/17(Tue) 00時半頃
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[ 相談されたのに力になれなかった方が辛い>>+11、のに 教えてくれたらとも思う。>>+3:95
矛盾してるなって思うの。 だけどね、 多分、私もそうだな、とも思うの。 教えてくれたらっていうその気持ちに、 教えてくれたら止められるっていう自信なんてなくて、 もしも教えてもらっていて、それでも止められなかったら きっと無力感に苛まれるのに、 それでも思うの。 踏み切る前に、教えてほしかった ]
(+19) 2020/11/17(Tue) 00時半頃
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[ 相談されたのに力になれなかった無力感。 相談すらしてもらえなかった無力感。 どっちの方がしんどいのかな。 わからないな。 どっちもしんどいな ]
(+20) 2020/11/17(Tue) 00時半頃
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[ 片月に服飾系の学部あったっけ?>>+13 内部進学なんて全く考えてなかったから、 どんな学部があるのかすら把握してない。
でも、ヒナは内部進学予定みたいだったけど、 なんだかはっきり明言してなかったから、>>2:72 ないなら進路希望変えちゃえばいいじゃない、 くらいの気持ちだった。
あの話をしたのはまだ文化祭準備の頃だったし、 進路希望変更なんて、なんとでもなるでしょ? ]
(+21) 2020/11/17(Tue) 00時半頃
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でしょ? 向いてると思ったの。 ヒナ、その人に似合う服を作る才能があるよね。
[ ヒナ自身はロリータファッションが好きみたいだけど、 文化祭の衣装はそれぞれ違ってた。 スカートの丈も違ったし、 形もフレアだったりタイトだったり、 ヒナの趣味の押し付けじゃない、 一人一人に似合うデザインになってたと思うの。 あ、“可愛い”という一点では、 いかんなくヒナのこだわりが発揮されてたけどね! ]
(+22) 2020/11/17(Tue) 00時半頃
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[ ヒナには未来があると思うのにな。 このままじゃ、ヒナ、 可愛くもなんともない喪服姿の人たちに 囲まれることになっちゃうじゃない。 ヒナ、みんなの可愛いところが見たいって、 全員分の衣装を縫っちゃうような子なのに。 本当にそれでいいの? ]
(+23) 2020/11/17(Tue) 00時半頃
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[ 出迎えに行く?って聞いたら、 メアが体当たりしないか見張りに行くって。>>+15 今のところ、体当たり確率100%だものね。 メアは大丈夫って主張してるけど、 確率はそうは言ってないもんね。
ホットコーヒーで体は温まってたけど、 私も上着のボタンを閉めた。 服装をおろそかにして風邪をひくなんて、 馬鹿のすることだものね。>>0:16
案の定体当たりするメアに、 確率は100%のままだったね、って シホと顔を見合せたかもね ]
(+24) 2020/11/17(Tue) 00時半頃
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やりすぎ。
[ それどころか、二度目の体当たり。>>+17 転ばされたサラに、手を差し出した。 メアへのお説教はシホに任せるね。
雛川さんは、というサラの言葉に、>>+18 私の顔からも笑みは消える。 うん、って頷いて、 たつみ先生に聞いた話や、>>+3:38 メアからの新情報なんかを>>+3:32 サラに伝えることにする。 私とシホが帰ってからの話も聞いたよ。 情報共有は大事だものね。
リコが私の肩を壊した話は聞けたかな。 聞けたなら、この肩凝りはそのせいか!って、 リコに肩を揉ませる決意を新たにしたことでしょう** ]
(+25) 2020/11/17(Tue) 00時半頃
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巫女 ゆりは、メモを貼った。
2020/11/17(Tue) 00時半頃
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[ メアに新情報を聞いてから、 私、二通りの展開しか考えてなかったの。 みんな帰ってくるか、 それともヒナが帰ってこないことを選ぶか、 その2パターンしか想像してなかった。
ヒナは帰ってきても、 他の誰かが帰ってこないかもしれないなんて、 そんなこと、考えてもみなかったの。
だって、自殺を図ったのはヒナでしょ? ヒナと関わりの深い誰かがあの世界を閉じてくれるなら、 みんなの中の誰かが残る必要なんてないでしょ? その情報が校舎のみんなに届いていないことだけは 心配だったけど。
自殺を図るタイミングがヒナの方が早かっただけで、 他にも死にたかった誰かがいたかもしれないなんて、 そんな可能性、考えてもみなかったの* ]
(+26) 2020/11/17(Tue) 22時半頃
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巫女 ゆりは、メモを貼った。
2020/11/17(Tue) 23時頃
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─ おはよう、世界 ─
[ 勢いよく起き上がる。 その拍子、携帯電話が床に落ちた。 ]
うわっ
[ タオルケットを蹴り飛ばして、床に跪いて、 慌てて画面を確認する。割れてない。
光る液晶から、たくさんのメールがあったのが 一瞬だけ見えて、また画面が暗転する。 ]
(+27) 2020/11/17(Tue) 23時半頃
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[ 胸がざわつく。 ]
(+28) 2020/11/17(Tue) 23時半頃
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[ 暖房の効いた、温かい部屋の中 暗くなった画面を、あたしは見つめている。 髪は乱れ、乾燥した唇もそのままに なにもうつさない画面だけを見ている。
じわじわと不安が広がっていく。 同時に、見ていた夢を思い出す。
閉じ込められた生徒たち。雪。蝶。花。釘。 間違いなく、夢。……そう、夢、であれ。 精神世界なんて、突拍子のない話 現実に起こるわけがないじゃんか。 ]
(+29) 2020/11/17(Tue) 23時半頃
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[ 自殺を図ったのは、琴子だった。 ]
(+30) 2020/11/17(Tue) 23時半頃
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ああ……そっか…、 …そうなんだ…
[ 体が重い。重いなあ。 そのまま項垂れれば、 フローリングの冷たさが滲んでいく。
校舎での琴子を思い出す。 文化祭の思い出の彼女と同じように、笑ってた。* ]
(+31) 2020/11/17(Tue) 23時半頃
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巫女 ゆりは、メモを貼った。
2020/11/17(Tue) 23時半頃
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