31 私を■したあなたたちへ
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『 いつか、 皆と一緒に遊びたかったの。
宇宙みたいに広くて、 おもちゃ箱みたいに楽しくて素敵な場所で。
叶うといいな 』
(25) 2023/11/15(Wed) 16時頃
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■回想:ファンクラブNO.001328。【中村 綺羅之介】
私を初めて歌舞伎に連れて行ったのは誰だったか、 今となれば、それはたいした問題ではない。
「 ……綺麗 」
舞台上の”推し”を見つめ、ほう、と呟いて。 花道から退場する姿を拍手とともに見送ったあと、 私は劇場を抜けて楽屋口へと急ぐ。
通行人の邪魔にならないよう気を付けて、 たくさんのファンの中、その姿が現れるのを待った。 彼には熱狂的なファンも多くついていたが、 私の知る範囲では揉め事もなく、 和気藹々と、しかし熱の篭った会話をしながら 出待ちに勤しむのが常だった。
(26) 2023/11/15(Wed) 16時頃
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「 お疲れさまでした。 とても素晴らしかったです 」
手紙を渡す際に交わす言葉はせいぜい二言三言。 時間に余裕がある時は、もう少し増えただろうか。 だとしても、熱心なファンと人気役者。 傍からみれば、そんなよくある繋がりだっただろう。 *
(27) 2023/11/15(Wed) 16時頃
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■回想:兎坂庵の店主と【卯木 宙太】
「 もしよければ、 今流行りのものを教えましょうか 」
何故そんなことを口にしたものか。 和風喫茶の常連で歌舞伎を好む私は、 高校生にしては流行に敏感なタイプじゃないと思う。 それに、亡くなったという彼の従弟は男の子なのだ。 同じ年頃の男の子が好きなもの……、 私は頭を巡らせて、今人気のミュージシャンの名前や、 ゲームのタイトルを捻り出した。 卯木さんは喜んでくれたようだが、 『恋人をお供えすることはできない』 私の聊かブラックな言葉への反応は曖昧な様子。 まあ、無理はないかな。
(28) 2023/11/15(Wed) 16時頃
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「 でも、最近は 恋愛に興味ない男の子も多いみたい 」
フォローになっているか分からない付け足しをして。
「 お役に立てたなら、よかったけれど……。 また、お店寄らせてもらいますね 」
ぺこりと頭を下げた。
(29) 2023/11/15(Wed) 16時頃
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それからも、兎坂庵には度々足を運び、 情報を仕入れては伝えることもあっただろう。 それ以外に学校の話、家族の話も する機会があったかもしれない。
しかし、「ホントは、私、駄菓子も好きだし、 高校生でも好きな子多いと思う」 そのことは最後まで、言いそびれたまま。 **
(30) 2023/11/15(Wed) 16時頃
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/* 勝手に俺のファンクラブ会員にしてすまんな!w
(-21) 2023/11/15(Wed) 17時頃
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「 ── なら、付き合おうか。 」
そんな言葉と共に笑い合った記憶はある。 ただそれを口にしたのがどちらかも覚えていないくらい。 まるで空に描いた絵のように、 実像とは異なる空虚な契りだった。
(31) 2023/11/15(Wed) 18時半頃
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あいにく人に自慢できる才は持ち合わせていないが。 異性受けする容姿には恵まれたらしく、 俺は物心ついた頃から女性にモテた。
告白された数もそれに比例して。 呼び出しを受けるのもしょっちゅうだ。 当時の俺にとって、もはや校舎裏は庭だった。
数えきれないくらいの告白を受けて。 それと同じ数だけ告白を断った。 返せるはずのない想いだった。 なのに向き合わねばならなうことに辟易していた頃。 特定の誰か、すなわち彼女ができたら 告白され機会も減るだろうと。 なんとも学生らしく未熟で浅慮な思考。
(32) 2023/11/15(Wed) 18時半頃
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…… わかっていたくせに、俺は縋った。
俺は煙崎るくあのことを愛してはいなかったし。 彼女だって同じだっただろう。
なのにたった一つの絵空事によって、>>31 俺達は彼氏と彼女になった。
(33) 2023/11/15(Wed) 18時半頃
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関係は良好だった。 お揃いの熊のマスコットを通学鞄に付けて揺らし。 放課後は流行のクレープ屋さんに連れ立って、 互いのフレーバーを一口ずつ交換するような。
学生らしい微笑ましいお付き合い。 だが偽物でしかない俺達は 当然、身体の関係もなければキスもしない。
「煙崎さん」「坂理くん」
下の名前で呼び合うことすらしないままだったから、
(34) 2023/11/15(Wed) 18時半頃
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俺の名前は柊と書いて、そのまま「ひいらぎ」と読む。 だが名として広く認識された響きである「しゅう」と 誤って呼ばれることが多い。
なのでクラスどころか学年も違う彼女が、 俺の名前を「しゅう」君だと思っていたと言われても 別に驚きはしないだろう。
(35) 2023/11/15(Wed) 18時半頃
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恋人っていうのは嘘なんだから。 なら、本当はどんな関係なんだろうね。
偽装、と冠が付くデート中の。 その他愛もないやり取り、その一幕。 こちらに向ける煙崎るくあの顔からわかるように、 特に深い意味もなかっただろう。 友人同士とも言えない俺達だった。 だから少し考えから、
「 …… 部活の先輩と後輩とか? 」
確かそんな風に返したはず。 俺は一学年分、彼女より年上だったから。
(36) 2023/11/15(Wed) 18時半頃
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「帰宅部なのに?」「帰宅部なのに」
同じ言葉を響かせてから。 顔を見合わせ、ふふっと可笑しそうに笑い合う。
俺が部活に入ると、俺目当ての女子の部員が増えた。 それは決して歓迎することではなかった。 色恋目的の入部は活動に身が入らず、トラブルを招く。 告白を断られてあっさり辞めて行くことも多い。
部活には入らない方が良い。 中学時代の経験から、身を持って学んでいたから、 高校では最初から最後まで帰宅部を選んだ。 煙崎るくあはどうだっただろう。 当時こそは彼女も俺と同じ部活動だったが、 この会話の後、何らかの部活に入部したかもしれない。
(37) 2023/11/15(Wed) 18時半頃
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単なる嘘の彼氏と、単なる嘘の彼女。 仲は良かった。心地の良い時間だった。 ただ無精卵をどんなに温めても孵らないように 愛情が生まれることだけはなかった。
俺には前述の通り、嘘をつく理由があった。 だが煙崎るくあは違う。 何故彼女がこの得る物のない関係を受け入れたのか。 敢えて理由を尋ねることもしなかった。
友人が多く、人付き合いに長けている様に見えるのに。 他者から一歩引いているようにも感じた彼女の微笑み。 互いに踏み込み過ぎない、この距離が心地よいのだと、
──── 彼女がいなくなる最期まで、 そんな言い訳を繰り返して。
(38) 2023/11/15(Wed) 18時半頃
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「 招待状に名があるってことは。 煙崎さんに会えたりするのかな。」
そんなはずはないのを承知の上で。 つるりとしたボディに向けて笑いかける。>>@0
偽りの関係しか持たないくせに。 さも彼女と親しい間柄の一人です、という顔をして。
潮を含んだ風を受けると、招待状を手にしながら、 「ギャラクシー・ランド」へと降り立った。**
(39) 2023/11/15(Wed) 18時半頃
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―回想―
「後見人の方ですね?初めまして、 煙崎さんの担任の菊水です。 煙崎さんも座って。では、面談始めます。」
彼女には一回りほど年の離れたお兄さんがいるらしい>>1という事は知っていたけれど、なぜだか私は三者面談でもそのお兄さんとやらに会う事はなかった。
どこかの何とかいうところの研究者だとかなんとかいう話もちらっとは聞いた… というか、それは彼女自身か後見人から聞いたのだったかな…
ともかく仕事が忙しいんだろう、という事で教師内の間では話がまとまっていたし、私もそれで納得した。
(40) 2023/11/15(Wed) 19時頃
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でも私にとって彼女は10年足らずの教師生活のうちほんの数年のうちのほんの一部を共にしたにすぎず、正直なところそこまで深い印象が残っていたわけではない。 身内と呼べる人がほとんどいないという事は知っていたけれど。
実際、彼女は担任の私の見る限りでは素行に全く問題はなかったし、家庭環境の割に虐められたりといった交友トラブルもなさそう…に見えた。 私達はごく普通に生徒と担任教師で、彼女は卒業して、私は新しい生徒を迎えて、そちらの事ばかり考えるようになった。
(41) 2023/11/15(Wed) 19時頃
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だから彼女についての印象は、とても深かったとは言い難かった。 少なくとも数か月前か…そのあたりまでは。
彼女について色々思い出すようになったのは、だからむしろ彼女が死んだ後だったかもしれないし… 明らかに色々と思い出すようになったのは、 この「死んだ彼女からの」 招待状が届いてからに違いなかった。
(42) 2023/11/15(Wed) 19時頃
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── 銀島・ギャラクシーランド ──
「船で数時間…こう海の真ん中だと距離感なくなるわね。 どのへんなんだろ。小笠原… もっと遠い?」
船を降り、取り出したライター型の電子タバコを吸引して一息つきながら、空と海の境の水平線が続く先を見つめ、 それから後ろを振り返って確かにそこがテーマパークであることを確認した。いかにもありそうな設備やアトラクションが一通りは揃っていそうだ。
「よくこんなとこにこんなもの建てたもんね…」
元々陸地のあった島ではなく、人工島らしいと聞いている。 教師時代の手持ちの資料で見ても、おそらく間違いないだろう。 だからこそ、煙崎さんから差し出しの招待状であることも含めて 地歴公民の教師であるがゆえに奇妙としか言いようがない、 ある一つの疑問が頭をもたげるわけだが…
(43) 2023/11/15(Wed) 19時半頃
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「それとも煙崎さんが亡くなったって噂…嘘だったのかしら。 だったらいいんだけど。」
私は告別式はおろか、彼女の通夜にも顔を出していない。 少し前にちょっとした事情で教師はすっぱり辞めて今は塾講師。 なんなら再来月には去年知り合った婚約者と式を挙げるので、 これが一人身での最後のバカンスになるだろう。
「お兄さんとは結局、逢えなかったな…」
彼はこの事を知っているのだろうか? 来ていたりするのだろうか。 そんな事をちらと頭の隅に浮かべつつ、キャリーバッグを引きずってギャラクシーランドの中に入っていった*
(44) 2023/11/15(Wed) 19時半頃
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: ―――あのころ、 : 鉄格子の向こう側の空は : ただ高く、青くて。
: 膝立てて蹲る寝台の : 四方の色濃いくらがりに : ぱちぱちと閃く生を見出したり。
: 果てなきあおいろのその先に : はらはらと解ける死を読み解こうとした。
(45) 2023/11/15(Wed) 19時半頃
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白菊会 ミサは、メモを貼った。
2023/11/15(Wed) 19時半頃
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[『しのぶ先生、また上の空になってる』 浮雲を吹き散らすような溌剌とした声が、 窓外を漂っていた意識を否応なく窓の内側へ引き戻す。 声のした方に視線を向ければ、 中央に設置した白い大きなテーブルを囲むように 三人の女生徒がめいめいの姿勢で腰掛け 呆れたような眼差しをこちらに向けていた。]
: 安寧を得た今もなお、 : 身に染み付いた癖は抜けなくて : 私は空ばかり見上げている。
(46) 2023/11/15(Wed) 19時半頃
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……違うのよ。 今、すこしね、考え事をしていたの。
[彼女たちの言いようでは、どうやら私は ただ上の空だったように見えているらしい。 いつもはそうかもしれないが、少なくとも今は 机の引き出しの中に仕舞っている一通の手紙が 心に掛かっての物思い。]
(47) 2023/11/15(Wed) 19時半頃
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聞いてくれる? 実はね……、 先生、今度、なんと生まれて初めて 遊園地に行きますの!
[何を、と聞かれて。 嘘を吐くのは憚られるが、かといって 物思いの内容は告げることが出来ないから 上の空の理由をすり替えてしまう。
でもこれはこれで、 私からすると重大案件に違いなかった。 ぱんぱかぱーん、とオノマトペが出るくらいには。 なのに、彼女らの反応は薄く、むしろ 呆れが深まったような雰囲気が場に漂ってしまう。]
(48) 2023/11/15(Wed) 19時半頃
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[『いや、先生、初めてつった?』]
ええ。
[『子供の頃とか行かなかったの?』]
いちども。
[『えーー? 普通、親とかが連れてってくれない? 親じゃなくたって、友達と夏休みに遊んだりさ ゲーセンに並ぶ定番スポットだと思うけどなぁ』
そう言われてしまうと、私は少し言葉を彷徨わせる。]
(49) 2023/11/15(Wed) 19時半頃
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