人狼議事


10 冷たい校舎村9

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【人】 真向一気 シンイチ


[ だからこれは、慎一にとっては、
 楽しいばかりだった日、たったひとつの瑕の話。*]
 

(99) 2021/06/06(Sun) 13時頃

真向一気 シンイチは、メモを貼った。

2021/06/06(Sun) 15時頃


【人】 真向一気 シンイチ

 ── 現在・昇降口 ──

[ 慎一が聞いたのは誰かのため息じゃなく、
 「どうしたの?」って鮮明な声だった。>>161

 そのとき慎一はもう涙をこぼしてはなくて、
 ただ、俯いてドアノブを握りしめたままでいる。

 慎一はこういうの、ちょっと詳しいんだけど、
 急ぎ気持ちを落ち着かせる必要があるときは、
 一定のリズムで単純な動作を繰り返したり、
 一定のリズムで動くものを見つめるといいよ。

 よかったらみんなも試してみてほしい。
 慎一は今、握ったドアノブの裏の凹みを、
 指先でひたすらなぞっていたところ。]
 

(170) 2021/06/06(Sun) 16時半頃

【人】 真向一気 シンイチ


[ ──なので、
 急な番代の登場に慎一は「わっ」と言って、
 慌ててドアノブから飛びのくように離れた。

 そうしたら番代がごく自然な流れで、
 扉に手を伸ばそうとするから、咄嗟に言う。]


  ──あ、開かねえから! それ。


[ 言ったところで信じてもらえたかどうか。
 別に自分で試してみてくれてもいいけど、
 絶対開かないし、慎一の体温で生温いし、
 なんなら手汗でべちょっとしてると思う。
 慎一としてはあんまりオススメできない。]
 

(171) 2021/06/06(Sun) 17時頃

【人】 真向一気 シンイチ


[ とはいえ、行動の選択権は番代にある。

 後ろに飛びのいたまま、
 慎一はなんとなしに彼女の動きを眺めてて、]


  帰りたいの? 家……、


[ 実際に試したあとかどうか、
 扉が開かないということに納得してもらえたら、
 シンプルに浮かんだ疑問を投げたことだろう。*]
 

(172) 2021/06/06(Sun) 17時頃

【独】 真向一気 シンイチ

/*
毎回発生する地面が果てしなく遠いという漠然とした異変が、
「ラピュタ」の一言でわかりやすく表現されてるのは初です。
校舎村14回目の村建てですがめちゃくちゃ笑っています。

(-43) 2021/06/06(Sun) 17時頃

【人】 真向一気 シンイチ

 ── 回想・文化祭当日 ──


  えっ、いいの? 入る入る!


[ カメラマンがサマになってる黒沢に、
 「入る?」って聞かれたから、>>166
 それ以上黒沢に写真に入るよう言うこともなく、
 慎一は遠慮なく撮ってもらいにいった。
 だって、遠慮する理由なくない?
 っていうかこんなんみんな写りたいでしょ?

 だから、広報用じゃないオマケの写真。
 ついでに撮ってもらえたんじゃないかな。
 変顔でもいいので付き合ってください。お願い。

 材料費だって費用に計上しますとも。>>168
 ……客入りも上々だったから賄えたはずだ。]
 

(187) 2021/06/06(Sun) 18時頃

【人】 真向一気 シンイチ


[ 慎一はわかりやすく楽しそうだっただろう。

 だって、慎一が今まで遠目から見て、
 いいなあって思ってた学校生活って、
 まさにこういう感じだったんだもの。

 でも、慎一は知らない。
 誰かの嘘で保たれるはずだった平坦。>>152

 そのときどちらか片方でも、
 都合の悪い事実を正直に伝えてれば、
 なんてことはない話だったんだろうけど。]
 

(188) 2021/06/06(Sun) 18時頃

【人】 真向一気 シンイチ


[ まあでも慎一の高校生活って、
 ずっとそんな感じだったかもしれない。

 楽しい、愉快な高校生活だったけど、
 きれいで浅いところ、上澄みだけ掬って、
 沈殿したものは知らないまま、みたいな。

 でも慎一のそれはきっと、
 自分の深いところに触れられるのが怖い以前に、
 普通に気にならなかったり、億劫なせいだ。

 だから慎一は、
 みんなの家の話も、癖の話も、夢の話も。
 奥底に抱えるむなしさそのものの話も。
 ちゃんと聞いたことがなかったかもね。]
 

(189) 2021/06/06(Sun) 18時頃

【人】 真向一気 シンイチ


[ 慎一は黒沢の目指すものを知らないし、
 暮石の親が昨年死んだことも知らない。
 鳩羽の家に最近起こった事件のことも、
 番代の過去に何があったのかも、全部。]
 

(190) 2021/06/06(Sun) 18時頃

【人】 真向一気 シンイチ


[ だから、今も。]
 

(191) 2021/06/06(Sun) 18時頃

【人】 真向一気 シンイチ

 ── 現在・昇降口 ──

[ 躊躇なく番代がドアノブを掴む。>>184
 慎一はちょっとそわそわしながら見てる。

 カチンコチンというカジュアルな言葉は、
 あの扉の違和感にやや相応しくないような。]


  凍っちゃった……んじゃないような……


[ とはいえ慎一もうまく表現できないから、
 ううんと首をかしげているばかり。

 暴力的なこと。慎一はしてない。
 良識的に扉を押し引きしただけだった。
 暴動とか言ってたくせ、その発想はなかったな。]
 

(192) 2021/06/06(Sun) 18時頃

【人】 真向一気 シンイチ



  ……そっかあ。


[ 今すぐ帰りたかった慎一は、
 番代の返事にあいまいな相槌を打つ。>>186

 なんだろう。女子にこう言われると、
 俺は今すぐ帰りたいようとは言いづらい。

 どうしたらいいんだろうって慎一は思って、
 でも、「外の空気が吸いたい」って、
 番代のその言葉なら叶えられるかもって思った。

 ドアが開かなくても、窓を開ければいいじゃん。
 というか、慎一はそこから帰ればいいし。]
 

(193) 2021/06/06(Sun) 18時頃

【人】 真向一気 シンイチ


[ どうしたってドアが開かないこと、
 あれだけ奇妙に確信したばかりなのに、
 慎一はなぜか窓は開くって思いこんだ。
 逆に今までなんで思いつかなかったんだろう。

 名案! くらいの気持ちを持って、
 番代の隣をひょいと通って、
 ドアの傍らの大きな窓の錠を外す。

 番代は「閉じ込められた」とか、>>186
 物騒な可能性を口にしていたけれど、
 慎一はその瞬間だけは妙に楽観的だった。]
 

(194) 2021/06/06(Sun) 18時頃

【人】 真向一気 シンイチ


[ でも、]


  あ?
  …………窓も開かない。


[ ついでに言っておくと、
 さっきのドアと似た感触でした。

 慎一がめいっぱい力を込めているのは、
 きっと見ていてくれたらわかるだろう。
 番代の目の前で少しの間窓と格闘して、
 慎一はなんだかまた落ち着かなくなってくる。

 でも、今度はひとりじゃないから、
 いったん振り返って、共有してみよう。]
 

(195) 2021/06/06(Sun) 18時頃

【人】 真向一気 シンイチ



  閉じ込められてるのかもしんない。
  …………なんで?


[ わかんない。
 慎一はたぶん、途方に暮れた顔をしている。

 指先でクレセント錠をカタカタ揺らす。
 つまり、落ち着いていたいけど、無理そう。

 当たり前っていうとなんだけど、
 当然気を回して言葉を選ぶ余裕はなかった。

 ……というかそもそも、気を回そうにも、
 慎一は番代の過去なんて知らないんだけど。*]
 

(196) 2021/06/06(Sun) 18時頃

真向一気 シンイチは、メモを貼った。

2021/06/06(Sun) 18時頃


【独】 真向一気 シンイチ

/*
アオハルぅ!! ヒュー! って表を見て慎一が騒いでるのと同時に、
自分が伺ってるのは綿見ちゃんに決戦を挑みにいく機会なんだよなあ。
刺せたらいいなあ……

(-44) 2021/06/06(Sun) 19時頃

【人】 真向一気 シンイチ

 ── 現在・昇降口 ──

[ 開かないって慎一ははっきり言ったのに、
 返ってきた言葉には疑問符がついてた。>>224

 開かないんです。
 何度聞いてくれてもいいけど、
 慎一は毎回きっちり同じ返事をするだろう。

 ついでに、慎一の「なんで?」にも、
 答えらしい答えが返ってくることはない。>>225

 鸚鵡返しは慎一の心を落ち着けてはくれない。
 あまつさえ疑問符は増えているので、
 このままいくとふたりとも、
 頭の中が「?」でいっぱいになっちゃいそう。

 慎一は番代の指がいじいじ、いじいじ、
 単調な動きを繰り返すのを目で追っている。]
 

(232) 2021/06/06(Sun) 20時頃

【人】 真向一気 シンイチ


[ 答えの返ってこない問いなどごまんとあって、
 けど、慎一はいつまでもそれに順応できない。

 あきれた顔されることはあっても、
 引っ叩かれることなんてなかったからかも。

 まだ可能性はある。まだ大丈夫。
 とでも言いたげな番代の顔は、
 慎一でもわかりそうなくらい変だった。

 そのことが余計に慎一を不安にさせる。
 だから言葉を詰まらせながら慎一は言う。]
 

(233) 2021/06/06(Sun) 20時頃

【人】 真向一気 シンイチ



  わ、わ……割ろう、窓。
  割ったら出れるじゃん。外。


[ どこか開いてる? 誰か隠れてる?>>227
 そんなの探してらんないって慎一は思う。
 慎一は、今、今すぐにここから出たいの。

 震える声でそう言ったきり、
 慎一は口をぎゅっと結んで、
 また頬の内側を噛みしめる。

 壁に立てかけられていたモップを一本取って、
 そのまんま大きく振りかぶって、下ろす。]
 

(234) 2021/06/06(Sun) 20時頃

【人】 真向一気 シンイチ


[ かぁんって、乾いた変な音が響いた。
 モップの柄だか掌だかがびりびりして、
 握ってたモップは手汗で滑って落っことした。

 今度はからんって軽い音がする。
 モップの柄が床にぶつかった音だ。

 それが床を打って少し跳ねる様子が、
 慎一にはスローモーションのように見えた。

 普通、モップで窓が割れるものなのか、
 慎一は試したこともないから知らないけど、
 少なくともこの窓は割れないんだなって。

 扉や窓が開かないのと同じ、気づいちゃった。]
 

(235) 2021/06/06(Sun) 20時頃

【人】 真向一気 シンイチ



  …………。


[ 今度はなんでって言わなかった。
 言ったらまた泣いちゃいそうだったし。

 次の動作をとれないまんまで、
 慎一は呆然と床に落ちたモップを見て、

 ……どうしよう。
 どうしようもなくべたついた掌を、
 行儀悪く制服のズボンで拭きながら、

 慎一はまた「昼飯買い忘れたな」って、
 気を紛らわせるように考えていた。*]
 

(236) 2021/06/06(Sun) 20時頃

真向一気 シンイチは、メモを貼った。

2021/06/06(Sun) 20時頃


【独】 真向一気 シンイチ

/*
黒沢の最初のメモでため息の件を入れ損ねていましたね、申し訳ない……
抜け漏れ気づいたらその場で修正してるのもあり、
もう抜け漏れとメモ貼りタイミングで村建てスケスケだろうなと。すみません。

(-47) 2021/06/06(Sun) 20時頃

【人】 真向一気 シンイチ

 ── 現在・昇降口 ──

[ あまりかけられたことのない類の声援。
 高い女の子の声が飛んでくる。>>237

 男の子にもがんばれないことは多々あるけど、
 というか慎一には頻繁にあるんだけど、
 その瞬間だけは男の子らしく暴力的に頑張った。

 結果、惨敗。間に流れるのは沈黙。

 少しの間立ち尽くしていたすえに、
 番代が出した結論はたぶん正しい。>>238

 「ダメだったわ」とか「へへ」とか、
 ありそうなセリフの一言も吐かずに、
 番代がモップをもとに戻すのを見た。]
 

(251) 2021/06/06(Sun) 21時頃

【人】 真向一気 シンイチ


[ 励ましの言葉。慰めの言葉。>>238
 もし思い浮かんでいたとして──、
 たぶん返事に困るだろうから、いいかな。

 どことなく微妙な空気の中で、
 番代の言葉に慎一も言葉少なに答える。]


  ああ、うん……。


[ 慎一は、慎一はとりあえず靴を履き替えるよ。
 去ってく番代を見送りながら、左の靴を脱いだ。*]
 

(252) 2021/06/06(Sun) 21時頃

真向一気 シンイチは、メモを貼った。

2021/06/06(Sun) 21時頃


【人】 真向一気 シンイチ

 ── 現在・購買 ──

[ 番代と別れて。

 慎一はさっき履き替えたばかりの靴を、
 また上履きへと履き替えなおした。

 頭の中が真っ白、というほどではなく、
 でもひどく頭が重くて、ぐらぐらして、
 ずいぶん気が滅入っている感じがする。

 もぐもぐと空っぽの口を動かしながら、
 慎一はポケットの中に手を突っ込む。

 財布とスマホは入れっぱなしだった。
 だから慎一はこれ幸いと購買に向かう。]
 

(274) 2021/06/06(Sun) 22時頃

【人】 真向一気 シンイチ


[ その道中。はあ。って、
 慎一は一瞬、自分が言ったのかと思った。]
 

(275) 2021/06/06(Sun) 22時頃

【人】 真向一気 シンイチ


[ ……とんだ勘違い。

 どこからともなく聞こえた音は、
 慎一を挙動不審にするには十分で、
 バッと振り返って周囲を見回したりする。

 ……誰もいないんだけどね。
 視界にはどこまでも楽し気な校舎と、
 点々とカッターナイフがあるばかり。

 慎一もため息つかれることはあったからね。
 結果、余計に落ち着かない気分で、
 シャツの袖の縁をしきりに指で撫でたりする。]
 

(276) 2021/06/06(Sun) 22時頃

【人】 真向一気 シンイチ


[ 慎一は帰りたい。

 それは間違いないんだけれど、
 気を抜くとずずっていいそうな鼻とか、
 味のないものを食み続ける口とか、
 そういうのをどうにかしたくて、
 ふらりふらりと購買に入り込んだ。

 まっすぐにいつもの棚の前まで行って、
 いつも当たり前にある商品を予定通り取る。

 いつものおばさんがいないことには、
 なんだかもう驚かなくなっていた。]
 

(277) 2021/06/06(Sun) 22時頃

【人】 真向一気 シンイチ


[ 鼻をぐずぐず言わせながら、
 暗記している合計額をきっちりレジに置く。

 ついでにレジにあったメモとペンを借りて、

 『あんドーナツ/おかかおにぎり/ミルクティー
              3年9組 向井慎一』

 念のため、几帳面な字で書き残しておいた。

 抱えた食べ物と飲み物は、
 ……うん。間違いなくいつもと同じ。
 それでようやく、慎一は一息つける気がする。]
 

(278) 2021/06/06(Sun) 22時頃

【人】 真向一気 シンイチ


[ 満足したかといえば、少しは。
 落ち着いたかというのも、まあ少し。

 今度はパンの袋の淵のギザギザを、
 なんとはなしに指先でなぞってみる。

 でも、なんでだろうなあ。
 そしたら今度はじんわり悲しくなってくる。
 別に、わあわあ泣くほどじゃないけどさ。

 少し重たい足取りでのろのろと、
 教室までの道のりをゆっくり歩いてく。
 さっきは走ってきた道を逆向きに。

 ……出口を探せって?
 だって慎一は疲れた。そんな余力ない。]
 

(279) 2021/06/06(Sun) 22時頃

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