27 【crush appleU〜誰の林檎が砕けたの?】
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[バツン>>#0、そんな音がして、田端の意識は途切れました。 そして次に意識が戻った時には何故か倒れていましたし、あたりにあった人の気配も消えていました。>>#1 体を起こして辺りを見渡します。 やっぱり不自然に人の流れが消えていて、可笑しい、と眉を顰めました。
そんな時に唐突に低い声が聞こえてきたものですから>>1驚いて肩を跳ねさせてしまいました。 ばさりという羽ばたきの音と共に現れたのは先ほど美術館の前で見た男でした。 その羽ばたきの音は男の背中に生えた大きな黒い翼から発されたもののようです。 それはまるで悪魔のようだと田端は思いました。 だから自然と体を引いてしまいます。]
………………は?
[そして告げられる言葉は矢張り悪魔か死神かの宣言のように聞こえました。>>2 誰かが死んだようです。]
(41) 2023/07/27(Thu) 05時頃
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その、天に召される方って………?
[まさか自分がそうであるとは考えたくありませんでした。 まさかその誰かの為に、自分が供物のように慰み者に選ばれたとも考えたくありませんでした。 況してやこの奇妙な状態に研究室の仲間が巻き込まれているだなんて想像もつきませんでした。 思わずそう呟いたからでしょう、男はさらに説明を付け足します。>>3 ヒュッ、と引き攣ったような音が喉から響きました。 災害? 何が起こったのか気になりました。 それにどれだけの人が巻き込まれたのでしょう。 その中で確実に一人は亡くなってしまったのです。 他の人間は死んでもいないし、大事に至ってもいないようです。>>5 それだけを説明すると男は消えてしまいました。>>6]
(42) 2023/07/27(Thu) 05時頃
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ま、待って、行かないで!? どれだけの人が夢を共有してるの? 他のみんな…研究室のみんなは? みなさまって…?
[辺りを必死に見渡しながら声を上げます。 顔は血の気が引いて白くなり、脚に力が入りません。 目の前には先ほどまで見ていた、雨の日に手を繋いだ二人の子供の絵。>>0:324>>0:325 グッと拳を握り締めました。 この絵を、切り裂いてやりたい気持ちに駆られたのです。]
(43) 2023/07/27(Thu) 05時頃
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[こんな事があっでもあの人たちは言うのでしょうか。 "よその子が相手じゃなくてよかった" "お前が受け止めてあげなさい" 体を不意に掴まれたり触られたり、気持ち悪いし力加減も知らないし知ろうともしないから痛くて怖くて堪りませんでした。 着替えには鍵が必要でしたし、鍵をかけていても入浴していると風呂場の前をウロウロされるのです。 いきなり背後から抱きしめられたり、うとうとしていている所を押し倒されて無理やりキスされた事もありました。 時にはそれ以上も。 田端にとって家は決して安住の地などではなかったのです。 親に相談した時にそう言われたその絶望感を田端は忘れていません。 あの時と同じように、田端で良かったと言われるのでしょうか。 それとも、あいつの代わりになった今なら別の言葉をかけるのでしょうか。
いまさらもう遅いのに。 田端は手を引く側ではなくて、引かれる側の妹であったはずなのに。]*
(44) 2023/07/27(Thu) 05時頃
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水商売 タバサは、メモを貼った。
2023/07/27(Thu) 05時半頃
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/* 成海さんは今日は日中いるのかな? 私も今日はいるのだけど、やりたいことありそう。 福原くんとカフェのお約束してたしね。 と、なると、基本ソロになるのかな。 最初にバラバラになってるし田端の行動の仕方だと合流できる気がしないのでのんびり構えてます。 あとできればアリババさんの反応欲しい♡
(-8) 2023/07/27(Thu) 08時頃
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/* でもアリババさん消えちゃってたから反応は無いかなー。 話しかけにいくべきかどうしようか。 その前に朝ごはん作ろうね私(
(-9) 2023/07/27(Thu) 08時頃
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/* あ、やっぱりオフか。 じゃあソロかな…昨日ベランダの亀が熱中症なりかけてたので先そっちやろ…ぐったりしてたもんね…
(-10) 2023/07/27(Thu) 08時頃
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/* あ、大藤くんはいるんだー。 でも現在地、地下だっけ? この状況で地下行く…??? 取り敢えず入口に向けて動くかなあ。
(-12) 2023/07/27(Thu) 08時半頃
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/* ひとまず、消えてしまっていたはずだから、答えはなかったって確定して大丈夫かしらアリババさん。
(-13) 2023/07/27(Thu) 08時半頃
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―現在―
[消えてしまった黒衣の男>>6を引き止めても、返事はありませんでした。>>42>>43 消えてしまったあとなのですから仕方がありません。 田端は震える足を一度拳で叩きました。 一度では力が戻らなかったのでもう一度。もう一度。 何度か叩いてからやっと立ち上がり、辺りを見渡しました。 あの男の口ぶりだと、すでに誰が死んでいるのかは確定されているようです。>>3 そしてそれ以外の、夢に巻き込まれた人たちは大事に至っていないし死んでもいない。>>5 冷静に考えれば死んでしまっている可能性の方が低いでしょう。 大きく息を吸って吐き出します。 そして男の消えた虚空を睨みつけました。]
(62) 2023/07/27(Thu) 09時頃
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悪趣味。
[これくらいの悪態は許して欲しいものです。 そしてできれば人を探しに行く為に歩き始めます。 あの男がもう一度現れて、こちらに確定情報を渡してくれるのが今の田端にとっては一番ありがたい事なのですが、ここにどのくらいの人が居て、どのくらいのあいだ夢を見るのか、確認しなければなりません。 できればここに居るのは知らない人たちであって欲しい。 自分だって死にたくないけれど、知っている誰かが死んで欲しいわけでもないですから。 知らない人たちの方が後で忘れる事も容易いでしょう。 知っている人が相手なら、たとえ自分が生き残れたとしても苦しく思うでしょうから。
ただ、研究室の皆がこの美術館に居たのです。 それなら、どうしたって、知っている人がこの夢にいる可能性は高くなる筈。]
(63) 2023/07/27(Thu) 09時頃
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……………。
[こんな時に、助けて欲しくて名前を呼ぶ相手も、隣にいて欲しい人もいません。 田端はずっと独りで何もかもできないといけませんでしたから。 今までも独りで立ち上がり、立ち直り、行動してきたのです。 そして今回もそうでした。 まだ顔色は悪いですがあたりの探索を始めます。 知っている誰かがいないようにと願いながら。 今は一つ一つの展示品を楽しむ事は出来ませんでした。]*
(64) 2023/07/27(Thu) 09時頃
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水商売 タバサは、メモを貼った。
2023/07/27(Thu) 09時頃
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/* こんなに間空いてるって事は秘話があったのかしら……?
(-16) 2023/07/27(Thu) 09時頃
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/* 何となく、白雪姫目線の転生林檎が田端っぽいかもしれないと聞いてます。
(-17) 2023/07/27(Thu) 09時半頃
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―現在・一階を移動中―
[スマホが震えてビクッと体も震えました。 教授からLINEの通知が来たようです。>>67 想定外の事態に思ったより動揺していたようで、LINEなどはすっかり頭から抜け落ちていました。 通話もネットも確認してみましたが、そちらはどうにもならないようです。 そうして立ち止まって調べている間に福原からのLINE通知がありました。>>69 確かに外部のことを調べたりする事も、研究室のメンバー以外にLINEを送る事も出来ないようです。>>68 嫌な予感が現実になっているようで眉を顰めました。 本当に、本当に悪趣味です。]
(72) 2023/07/27(Thu) 11時半頃
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『田端です。夢の中に居ます。 怪我はありません。 現在一階奥側。 ロビーを目指し、入口の確認をしようと思います。』
[田端もラインを送ります。 ただ、無事だと言えなかったのは、そのラインがどこから送られたものか把握しきれなかったからです。 災害があって、難を逃れている夢の外なのか。 それとも、みんながこの夢の中にいるのか。 それがまだ分からなかったですし、分かりたくなかったのです。
ギュッとスマホを握りしめながら、田端は玄関へと向かって歩きます。]*
(73) 2023/07/27(Thu) 11時半頃
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―現在・一階を移動中―
[さらにスマホが震えます。 成海からのLINEです。>>80 また一人、夢に巻き込まれてる存在が増えました。 誰か、田端の書いた"夢の中"に疑問を持ってくれたら良いのにそんな事は何も書いてありませんでした。 だから少なくとも、自分の後にこれを送った成海は夢の中に巻き込まれた側で確定なのです。]
(86) 2023/07/27(Thu) 12時頃
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『私、一回の奥側から反時計回りに回ってるから 君はその逆側見てくれたら効率良いと思う。 勿論、私の見落としもあるかもしれないから 二重チェックしてくれても大丈夫。』
[これは、成海個人宛に送ったものです。 きちんとグループライン以外も届くでしょうか。 その送信が上手くいったかどうかを確認する前にスマホをまた握りしめて歩き始めます。 とは言っても一度少し戻り、自分の歩いていた位置から改めて窓を確認しながら歩くことにしました。 窓は開きません。外の風景はどうだったでしょうか。 これは入り口も絶望的では、と田端は改めて入口に向かい始めます。]*
(87) 2023/07/27(Thu) 12時頃
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―現在・一階を移動中―
[スマホが震えるたび、チラリとその画面を確認します。]
『福原くん、カフェに向かってるんだっけ。 カフェに到着したら設備が使えるか 冷蔵庫とか生きてるかとか確認してもらって良い? 夢の中なら飲食の必要は無いかもしれないけど 温かい飲み物は気持ちを落ち着けるのに役立つと思う。』
(95) 2023/07/27(Thu) 13時頃
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[そして福原に改めてメッセージを送りました。 これも、福原個人に宛てたものです。 福原がそこに居てくれるなら、そこの確認をしてもらった方が良いでしょう。 何もなかったなら仕方がありませんし、設備が使えなくても仕方がありません。 夢の中なら食料品を頂戴しても窃盗にはならないでしょうし、緊急避難と言えば良いと思います。 最悪、緊急避難だったから、と言いながら後でお金を払いましょう。 そんな思考になるのは、今この時を受け入れきれていないからかもしれません。 でも、温かい何かが欲しいな、そう思ったのでした。]*
(96) 2023/07/27(Thu) 13時頃
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/* 冷蔵庫の稼働状況聞いておいてあったかいものが欲しいとな…???(スペキャ顔
(-21) 2023/07/27(Thu) 13時頃
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水商売 タバサは、メモを貼った。
2023/07/27(Thu) 13時半頃
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/* 大藤くん外に居たのか!見落としててごめんなさい。 そして、入り口開かないとかしなくて良かった。 美術館の敷地範囲は大丈夫なのかな? なんとなく頭の中でibみたいな美術館から外に出られませんって状態と思い込んでた危ない。
(-25) 2023/07/27(Thu) 13時半頃
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/* もし窓も開けられるよー!なら、田端の手が恐怖で震えて力が入らなかったとか理由付けよ。
(-26) 2023/07/27(Thu) 13時半頃
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/* それともロータリーは館内にある…??? イメージ的には駅とかの前にあるあれなんだけど。もしくは地下というか駐車場に繋がるところ? イメージが駅前の方だったので私の中で完全に屋外館外にいるイメージになってる大藤くん…
(-28) 2023/07/27(Thu) 13時半頃
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[田端も窓を確認していました。 けれどそれが開かなかったのは>>87思った以上に動揺していて、手が震えていたからかもしれません。 なぜなら外には出られるようでしたし>>#3外の風景も変わりなく見えていたからです。 そして、いくつ目かの窓はやっと開く事ができました。 ホッと息を吐き出します。 ただ、空気の入れ替え用のその窓は、人が通る事ができるだけの幅は開きませんでした。 やはり入口に向かって見る必要がありそうです。 そんな時、大藤からも連絡がありました。>>98 外からも来れるのか、そんな気持ちと共に、これで彼らがカフェで合流できなかったら…を考えて、今は何も言えませんでした。]*
(100) 2023/07/27(Thu) 14時頃
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/* 屋外にいるのはあってるんだけど、入り口通るなら確認してもらって良いかなと思いつつ、でも田端が入り口確認しに行くって言ってるのにその点触れられてないので田端としても突っ込んだ方が良いのかいってやってもらった方が良いのか迷う大藤くん(きっと普段からその距離感
(-30) 2023/07/27(Thu) 14時頃
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……あれ、ロータリーからって事は大藤くん出入り口通るんじゃない……?
[何も言えません…>>100と流しかけましたが、ハッとそれに気づきました。 けれど、ふらふらと美術館の中に入ってしまった田端には、ロータリーがどの位置にあったのかを正確には思い出せません。]
『大藤くん、入り口通るなら 自動ドア動くかとか、入った後も出られるかとか 確認しておいてくれないかしら。』
[だから、それに気付いて改めてラインを送ります。 もしそこで確認してくれたなら、田端のやるべき事が一つ減りますからね。 そうしている間にも田端の方もそちらの方に近付いて行ったのです。 外に出られるなら出られるで、どこまで行けるのかは把握しておきたいですからね。 途中、大藤に会う事はあったでしょうか。 それともすれ違いでしょうか。]*
(101) 2023/07/27(Thu) 14時頃
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/* でもせっかくなので声かけちゃう( や〜、外に出たくなくてつい画面見ちゃう……
(-31) 2023/07/27(Thu) 14時頃
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/* そしてとても今更ながら、黄泉竈食ひの観念が抜け落ちてたなと思いました(この状態での飲食は拒絶感ある子もいるだろうけど田端は自分が落ち着きたくてお茶が飲みたい
(-32) 2023/07/27(Thu) 14時頃
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―現在・入り口―
[震えるスマホを確認すると、大藤からのメッセージでした。>>104]
…………………手動?
[自動ではなくて、手で開けたら動くと解釈してしまいます。 まだ田端は不思議な世界を自覚し切っていなかったからです。 だから眉を寄せたまま入口に辿り着き、そこに佇む大藤を見つけました。 その様子は落ち着いていて普段と変わりがないように見えます。]
(111) 2023/07/27(Thu) 15時頃
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