31 私を■したあなたたちへ
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――前日夕方――
月面基地で宇宙人と死闘を繰り広げた後は、道々のオブジェを眺めながら、カプセルトイ巡りをした。いくら全無料とはいえ、園内のカプセルを貪り尽くしては他の招待客に申し訳なくて、1筐体につき3回まで、と決めて挑んだが、ほどなく戦利品でポーチがパンパンになってしまう。
観覧車の側に差し掛かった時には、遠目に卯坂庵のマスターと中学時代の教師が下りてくるのが見えて、逃げるようにその場を去った。
そして、夕食にはまだ早い頃合いにホテルへ向かう。徒歩移動に飽いて、園内に点在するレンタルスペースで、光るタイヤが二つ並行に並んだ立ち乗り二輪車を借りてみたら、SF世界の住人になれたような没入感と趣きが楽しめて、意外と悪くなかった。
(54) 2023/11/19(Sun) 12時頃
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――前日夕方/ホテルロビー――
ホテルの玄関から見えるラウンジの隅の席に腰を落ち着ける。こんな自己顕示欲の塊みたいなナリをして、人間の本質なんてそう変わらない。どの席を選ぶかなんて、子供騙しの心理テストを思い浮かべながら、青硝子のテーブルに本日の戦利品を並べていく。 カプセルトイのついでに、自動販売機で買ったスナック菓子やポップコーン、宇宙ひも理論的なワーム状チュロス。カフェほどのメニュー数は提供されていないが、軽食で済ませる魂胆だ。足りないなら、後でルームサービスでも取ればいい。 モナリザの姉妹機みたいな給仕ロボットに、ブラックコーヒーだけ注文して、一服。
「あ、ちょっと待ってよ。 他に用事ないなら、ここに居て、話し相手になって?
……一人の食卓は味気ない。」
ロボットは機械音声で相槌程度は打ってくれるだろう、思わず引き留めてしまってから溜息。
もう、随分前から食べ物の味を感じなくなっていた。餓死はご免なので、食感の軽いものを適当に抓む日々。テーマパークやコラボカフェで、試食動画も受けは良さそうだが、自分には不可能な芸当だ。
(55) 2023/11/19(Sun) 12時頃
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「キミも名前はモナリザなの? 何号機、とかなの?
このコーヒーって、どれくらい苦いのかな。 前はね、もうちょっと、甘い苦いは分かったんだ。 …………るくあと食べた購買のパンは、 どんなご馳走より美味しかった。」
頬杖をつきながら、三日月の形のスナックを口に放り込む。 物言わず佇む白い機体に、何を聞かせているのだろう。
「ごめんごめん。 キミの淹れてくれたコーヒーも美味しいよ。
多分ね。」
指先の油分を拭ってから、労わるように丸い頭部を撫ぜる。一つきりのレンズに写る自分は、迷子の子供のように、不安で瞳を揺らしていた。
(56) 2023/11/19(Sun) 12時頃
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「そうだ! コレあげるよ! みんな同じロボットだけど、 見分けついた方がよくない?」
自分の髪を飾っていた、派手なピンクのリボンつきマグネットピンを外すと、モナリザの頭にえいやと引っ付けた。うんうん、と頷きご満悦。当社比10倍は可愛くなった。 頬張ったポップコーンをコーヒーで流し込むと、ご馳走様をして案内された405号室へ。*
(57) 2023/11/19(Sun) 12時頃
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(灰羅へ個人送信)
『 お 兄さん、初めまして。 いえ、もしかしたら、園の入口でお会いしましたか?
そうですね、楽しいです。 まるで、るくあの好きな物ばかり集めた おもちゃ箱みたいで、目移りしてしまいます。
本当は、るくあもここで、 みんなと一緒に遊びたかったんでしょうか。 そう思うと、やるせないです。』
お義兄さん、と打ちかけてさすがに訂正した。
(*5) 2023/11/19(Sun) 12時頃
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『ところで、お 兄さんはるくあから、
ボクのこと、何か聞いていますか?』
るくあは多分、配信者キャンディとしての姿は知らないはず。るくあが中学校を卒業した後、未練がましく彼女を"見守る"ためにしばしば県境を跨いで生活圏内をうろついていた時も、群衆に溶け込む目立たない恰好をしていたから。
この場に居ることを求められたのは、どちらの自分なのだろう。 単純なブラフのつもりで、送信する。
(*6) 2023/11/19(Sun) 12時半頃
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――前日夜/ホテル405号室にて――
入室した部屋は、火星がテーマだったのだろうか、赤茶けた絨毯にベージュを基調とした地層のような縞模様の壁紙。ベッドはクレーターの中心に置かれていて、洗面所にも過不足無くアメニティが揃えられていた。 礼儀のように内装を撮影してから、これまた凝った宇宙仕様のバスルーム>>25で、今日一日の疲れを洗い流した。
ウィッグの下に隠れていた黒髪を拭きながら、鏡台に写った自分と目が合う。クレンジングでメイクオフした、凡庸なモブ顔がそこにあった。素顔まで秀麗に整っているだろうキランディとは天と地の差。高校生になったるくあの隣を堂々と彼氏面で歩いていた坂理も、女性受けの良さそうな容姿端麗ぷりだった。
「るくあってば、面喰いだったんだね。
平凡なボクがどんなに努力したって、 キミに好かれることはない、 キミに見つめてもらえない、 キミに――――
…………るくあ……。」
(73) 2023/11/19(Sun) 13時頃
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「でもボクは、ずっとキミを"見守って"いるよ。
雛子ちゃんから聞いた。 かくれんぼが、好きだったんだってね。
急にボクの前から姿を消したキミのこと、 ……今度はボクが探して、見つけるよ。」
(74) 2023/11/19(Sun) 13時半頃
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バスローブだけ羽織れば、随分と地味で軽装になった。誰かに見られたら、別の招待客だと疑われるだろう。中学生の頃と左程変わらない、この姿を一番見られたくない相手が隣の406号室>>65に泊まっているとは露知らず。
さてもう後は寝るだけ、目を瞑れば1秒で睡魔に襲われるだろう、という段になって漸く、重大な過失に気が付いた。
「あれ……? ない、『アレ』がなくなってる!?
もしかして、どこかで落とした??」
プチパニックになって、自分の手首を確認し、そして脱いだ衣類やポーチの中身を布団の上に並べて行く。どれもビビットでカラフルな、キャンディを粧う装飾品たち。 その中で唯一、無彩色なキャンディに似つかわしくないブレスレット。萌え袖に隠れた手首に、汚れてくすんだ灰色の編み紐の輪――肌身離さずいたミサンガが、見当たらないのだ。
(75) 2023/11/19(Sun) 13時半頃
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(一斉送信) 『夜分にごめん! 🍬だよ!
ボクの大事なもの、 園内に落っことしちゃったかも知れないんだ! すごい汚れちゃってて、 灰色っぽい紐というか糸で編んだ、 ミサンガっぽいやつなんだけど。 どこかで見かけたら届けて欲しい。
もしかしたら、ゴミと間違われて 捨てられちゃったのかも知れないけど……。
モナリザにも、探して欲しいって伝えてはおく。 本当に、大切な思い出の品なんだ。
よろしくお願いします。 じゃあ、おやすみなさい。』
せめて、とホテルの入口まで自分の辿った道を探し歩いてみるも、結局見つけられずに失意のまま眠るしかなかった。*
(*7) 2023/11/19(Sun) 13時半頃
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/* 時間が取れなさ過ぎていつも回想にいて 実体がない病気。
サイコパストーカーは、気味悪がられたり気色悪がられたりするのが醍醐味なので、じょじょに出していきたいけど時間が! 後絡めなくてごめん!
ミサンガは、るくあの髪の毛でできています。抜け毛を一本一本拾い集めて丁寧に編んだ珠玉の逸品なのです。まだ生温いかな?
(-12) 2023/11/19(Sun) 13時半頃
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――翌朝/ホテル405号室――
アラームもセットせず、倒れるようにして掛布団の上で眠りこけていたら、随分朝寝坊してしまったようだ。 るくあが死んだとされてから、数ヵ月。日課だった登校の"見守り"は必要なくなったから、ゆっくりとキャンディの顔を作るため鏡と対面する。緑と紫のカラーコンタクト。地毛を隠すウィッグの、昨日給仕ロボにあげたリボンのスペースには、ガチャでゲットしたゆるい顔つきの地球クリップを留めて。
その時、『アポロ』に着信が。 眠気まなこを見開いて、マスカラを乾かしている最中だった。 まるで誰かの遺髪めいた見慣れたミサンガが、千切れることなく写った添附ファイル。
(111) 2023/11/19(Sun) 15時頃
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(坂理へ個人送信)
『そっ そ そ れ だ ―――― !!!!!🌟
見つけてくれてありがとう!! 感謝感激雨霰!!!!
どこに居るのかな、すぐ取りに行く!! 何ならホテルのフロントかロボの誰かに 預けておいて貰っても!!』
(*14) 2023/11/19(Sun) 15時頃
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(一斉送信)
『ボクの落とし物を 気にかけてくれた人たち、ありがとう! 無事、捨てられず見つかったよ!!
お騒がせしちゃいました🙇
P.S. キラ様には、下を向きながら歩くなんて 似合わないと思うボク』
坂理の返信が全体宛だったことに気付かぬまま、報告メールも打っておいた。
(*15) 2023/11/19(Sun) 15時頃
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急いでメイクを仕上げなければ! 慌てている時に限って、リップラインが歪んだり、ピアスを付け損なって床に這いつくばる破目に陥るのは何なのか。縺れる指を引っかけて、ラメを左手の甲にぶちまけたりしながら、昨日よりクオリティの低い顔面で、ホテルの部屋を飛び出して行く。 うっかり、厚底ブーツでなく室内用スリッパを履いたまま。*
(119) 2023/11/19(Sun) 15時半頃
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――回想/黒須???――
中学校で報道部に所属していたのは、意外と性に合っていた。一人で家にはなるべく居たくない、さりとて休日に遠征試合等で、両親を送迎で煩わせるような運動部や吹奏楽部には入れない。 報道部は、お昼休みに放送室から校内情報番組を流すこと、体育館の舞台の照明装置や裏方担当、毎月の校内新聞の発行などが主な活動内容だった。僕が選んだのは、校内新聞用の写真や、新入生募集用の学校案内、部活紹介等の短い動画を撮影する係。 どうせ僕が写っていたところで、誰が喜ぶわけでもないし、自分が撮られる側でないことに逆に安堵したり。存在感の薄さも幸いして、いつ撮られたのか分からないような自然なスナップ写真は、評判も悪くなかった。
煙崎るくあと出会った日から、写真に、映像に、彼女の姿が増えていった。
カメラ係という大義名分で、新聞や動画の素材集めのフリをしつつ、ファインダーは執拗に彼女だけを追っていた。自分用に、るくあのデータを拝借することもあった。
(136) 2023/11/19(Sun) 16時頃
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思春期だったから、僕はそれを"恋愛感情"だと信じて疑わなかったけれど、どちらかというと親鳥を慕う雛の刷りこみ現象(インプリンティング)に近かったのかも知れない。僕の世界に、初めて彩りを与えてくれたひと。日本人の例に漏れず無心論者の僕だけど、苦しい時に救済を求める対象を神と呼ぶなら、僕にとってそれはるくあで、僕は彼女に縋ったのだ。
他の誰でもない、キミに見つけて、認めて貰いたかった。 いつも群衆に埋没して"その他大勢"にしかなれない、 誰も覚えず気にも留めない、希薄な"僕"の存在を。*
(137) 2023/11/19(Sun) 16時頃
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バタバタバタバタ!! 騒がしい見た目の人影がエレベーターから飛び出すと、可能な限り大股で足音も騒がしく廊下を駆け抜ける。
「あああぁ!! 居た、坂理ってキミだろ、
そ こ へ 直 れ っっっっ!!!!!!」
勢い余って彼を通り過ぎてから、キキーっと急ブレーキをかけて180度Uターン。ぜぇはぁと肩を大きく上下させながら、酸素を吸って吐いて吐いて絞り出すように。
「ごっ、ごめん、 口が、 滑った、 えと、
ソレ、見つけて、 くれて、 あり、 がとっ……ぜぃ。」
両手を膝に置いた前傾姿勢で、顔だけは真っ直ぐ彼の手の内の落とし物に向けていた。*
(138) 2023/11/19(Sun) 16時頃
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――ホテル廊下――
必死すぎて取り繕えない顔には、『よりにもよって、コイツに拾われるなんて』と書いてある。身に覚えのない剥き出しの敵意を隠そうとしない相手に、あくまで優しくソツない対応の坂理のイケメンぷりときたら。完全な敗北感に打ちのめされた惨めな敗者は、それでも心底ホッとしたように、自分の手元に戻ってきた宝物を崩さないよう胸に抱いた。
「……ほんとに助かった。 不本意だけど感謝してる。
だってこれは、るくあのか、――っ かか形見、みたいなものだから!」
髪、と言いかけて慌てて誤魔化しつつ、嫌々頭を下げる。すっかり色褪せ捩れほつれた紐束を通す左手は、ラメでやたら綺羅綺羅しい。
(144) 2023/11/19(Sun) 17時頃
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目の前の相手は失せ物取得の恩人ではあるが、やっぱりどうにも透かした顔がいけ好かない。ちょっと驚かせてやろう、くらいの出来心が過って、神妙な声音で問うてみる。
「ところで、
……るくあを殺したのはボクだ、って言ったら
キミはどうする?」**
(145) 2023/11/19(Sun) 17時頃
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――回想/るくあのミサンガ――
煙崎るくあは、クラス内で特に目立つ要素もないのに、不思議と目を惹く存在だった。浮いているわけではない、けれど僕みたいに有象無象と紛れることもなく、他の生徒とは明らかに纏う雰囲気が異なる。後に知るキランディの芸能人オーラほどではないけれど、特異な存在感。
下ろしていても束ねていても、真っ直ぐ優美な彼女の髪が、微風を孕んで背で揺れる、その一本一本の微細な動きにすら魅入られた。最初に彼女を保健室へと誘導する際、手の甲を擽っていったサラサラ滑らかな感触。思い返す度に、ぞわりと背筋に甘い痺れが奔り、劣情にも似た恋着に煩悶することになる。ああ、あの髪にもう一度触れたい、可能ならこの手でくしけずり、撫でる権利を得たい。
(192) 2023/11/19(Sun) 21時頃
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ある日、彼女の立ち去った後のベンチに、きらりと一筋光るものを見つけた。抜け毛だ。色、長さ、細さ、間違いない。 いけないことだと分かりつつ、異常なほどの興奮と背徳感を抑え切れず手を伸ばす。先程まで、彼女の一部だったもの。せめて実物で叶わないなら、風に散らされいずれは屑籠行きのそれを、自分のものにしても構わないのでは?
それから、僕はるくあの髪を集め始めた。 気付かれぬよう距離を置き、彼女が去った後に痕跡を探して嗅ぎ回る。どこからどう見ても異常な変質者だ。集めた髪束がじょじょに太くなっていくのに、得も言われぬ達成感を噛み締めた。 そうして出来上がったるくあの抜け毛の束を、僕は編んで腕輪にした。愛着というより執着の為せるワザ。ミサンガは切れた時に願いが叶う、なんて言うけれど、僕の願いは多分叶うことはない。左手首にいつも、るくあとの絆を巻いて。肌身離さず、僕はるくあにいびつな想いを募らせていった。
(194) 2023/11/19(Sun) 21時頃
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/* キんモっっっっ!! って言われたい。
(-26) 2023/11/19(Sun) 21時頃
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――ホテル廊下――
挑発的な態度の悪企みにも、淡々と憎らしいほどに平坦な調子で紡がれる返答(>>163)。むしろ此方の頭に血がのぼっていく。
「――――お察しの通り、ボクはるくあが好きだ。 るくあの望みなら、この命だって捧げられるくらいにね。
なのに、るくあはもうボクに振り向いてくれない。 ボクじゃないヤツの隣で笑い、 ボクじゃないヤツを"推し"だ何だ熱狂的に崇拝して、 ボクじゃないヤツと食事したり相談したり談笑したり、
っ――気が狂いそうだ。 いや、とっくに狂ってるのかも。
いっそボクの手で殺せたら、 るくあはこれ以上ボクを苦しめない。 今際の際に、ボクの存在を無二に感じてくれるなら、 こんな素晴らしいことってないだろう――!!」
(195) 2023/11/19(Sun) 21時頃
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「――――――こんな感じで、どぉ?」
彼女のことなんて、長年尾行して得た表面上のものしか知らない。増して何を考え、悩んでいたかなんて。(ストーカー被害については、多少は気味悪く困っていたかも知れないが) 殺した理由については、なかなかに迫真に迫る演技ができたのではないだろうか。ぎらぎらと嫉妬に燃える瞳で坂理を睨みつける。
「ボクのこと知ってるんだ。 滑稽な負け犬だと思ってる?
ボクの方がこんなにも、るくあのことを――
なのにキミは、るくあを殺したと言う相手を前に、 顔色を変えもしない、怒りもしない。
…………薄情な彼氏くんだなァ。」
何もかもを見透かすような視線が気に食わない。詰め寄り、胸元に掴みかかろうとしたところで、ここがホテルのロビーに近く、食事中の者もまだ居たことを思い出した。 パッと身を翻す。女性を、るくあを、虜にするだろうお綺麗な面を殴りたくないと言えば嘘になる。苛立ちは収まらないが、大事なミサンガに免じて、今回は見逃してやろう。チッと舌打ちを一つ。
(196) 2023/11/19(Sun) 21時頃
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「キミは犯人じゃなさそうだ。 それに、ボクを殺してくれそうにもない。
――つまらないな。」*
(197) 2023/11/19(Sun) 21時頃
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/* しまった。 「今際の際」、はOKなのに「迫真に迫る」は重言らしい。 「鬼気迫る」「真に迫る」「迫真の演技」が正しい使い方。
日本語むじゅかしい┐(´д`)┌
(-30) 2023/11/19(Sun) 21時半頃
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「何を笑ってるんだ。そんな目で見るな。」
勝者の余裕に浸るでもなく、突然に逆恨みをぶつけられても、彼は反発して来ないどころか嬉しそうに認めるのだ。ただ憎いだけだった相手が、分からなくなる。いっそ憐れまれた方がまだ良かった。何故、自分が焦がれてやまない立ち位置を奪った相手に、羨望の眼差しを向けられねばならないのか。 感謝のことば(>>210)に、思考はますます混迷を極め、相手が喋っているのが日本語でないような錯覚を覚える。到底受け入れられず、ショッキングピンクに輝く髪を駄々っ子のように振って、腹の底から低く唸った。
「それでも、るくあはボクでなくキミを選んだ。
話がつまらなかろうが、薄情だろうが、 ボクよりキミの方が良かったんだ!」
所詮世の中顔なのか、と口走りかけて、ふいに脳内にるくあの声が響く。滔々と澱み無く流れる台詞に愛情は感じられない、そう彼の告解(>>208)と同じ温度で。
『あなたは、何も知らない。』(>>0:175)
死刑宣告に等しい、関係を断ち切り拒絶する彼女に、絶望の淵に叩き落された。
(235) 2023/11/19(Sun) 23時半頃
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今、眼前の相手は凄絶なほどの笑みを浮かべて、真っ直ぐに自分を捕らえている。不覚にも一瞬見惚れてしまったのは、彼の端正な美貌のせいではなくて――るくあを重ねてしまったからだ。
彼等が、似たもの同士と言い合っていたことは知らない。 最愛にして心の拠所であった彼女の面影を、憎い恋敵の中に見出してしまうなんて、惨敗どころではないではないか。その言寿ぎは、生きているるくあ本人から、一番聞きたかったものだったから。
「あっそう。どういたしまして。
…………ボクはキミが大嫌いだ。」
強がりで、そう絞り出すのが精々だった。 どうせ、自分がるくあを殺せていないことくらい、キャンディの正体を見破った彼にはお見通しだろう。 引き留められなければ、ミサンガの礼にもう一度だけぺこりと雑に頭を下げて、ロビーの方へ向かおうと。*
(236) 2023/11/19(Sun) 23時半頃
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/* >>225 お約束 すき。
(-34) 2023/11/19(Sun) 23時半頃
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