人狼議事

28 僕等(ぼくら)の


【人】 地道居士 エニシ

[縁牙の葬儀の時、僕はまだパイロットとして死ぬつもりだったけど、さすがに"もうすぐ死ぬんだから縁牙と自分の葬式はまとめて一緒でいい"なんてことは言い出せなかった。

まさか生き残りのたった1席に座っていたのが自分だとは思わず。



だけど。
世界は、不平等なのだ。



彗星から剥がれ落ちた塵が、大気中の物質と衝突を起こした時にだけ発光する。
地球の引力に引っ張られた塵は、大部分は溶けてしまうのだけど、溶けずに残った塵だけが流れ星となって光り輝き、人の目に届く。そこの何の作為もない。あるのは偶然だけ。溶けて消える塵と、流れ星となったのちに消える星。

僕はたいした意味もなく偶然に生き残った。奇跡のように見えるけど、起こってしまえばただの事実でしかない。いつかやがて同じように消える。

でも、流れ星に願い事を託す子供がいるように、
その僅かな光で、もし誰かの心を照らせたら。
せめてもの意味があると思えるのに。]**

(234) steel 2023/08/29(Tue) 01時頃

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