─ 三日目・夜/談話室 ─
ふふっ、強さが近い子が居てくれるのは嬉しいわん♡
折角なら、同じお酒を飲みたいじゃない?
[飲みながら、あなたの目が何処か遠くを見ている事に気付く。心が読める訳ではないから、詳細までは分からないけれど。何かを懐かしんでいて、けれど楽しいばかりの思い出ではなかったのだろう。ライジの表情は硬いままだ。]
[逸らされるかと思ったが、意外にも視線は交わされたままだった。だから、あなたの動揺も感じ取れた。一歩踏み込むべきか、退くべきか。誤魔化しが通じないのは、此方も同じ。]
いつかは、ね。
さっきの口ぶりだと、アタシよりは早いってわかってる様に聞こえたけど?
[迷った末に、一歩踏み込む事を選んだ。今、此処で逃がすのを良しとしなかったのは、自分なのか“キランディ”なのか、青年にはわからずにいる。]
(148) 2021/11/14(Sun) 19時頃