─大和命戦のあった日 恵一との電話─
バーカ。「僕が呼ばれたら」とか言うなって。
どの道、全員呼ばれるんだとしてもさ。
俺は、俺の守る世界にケイが居てくれる方が嬉しい…って、それはケイもか。ごめん。
[康生は、素直過ぎるきらいがある。口から常に本音を垂れ流している様なものだ。失言に気付き、詫びを入れた。そうして眉を下げながら、彼が激昂する>>120のを聞いていた。]
…………うん。ふざけてるし、理不尽だよな。
そういう風に怒れるの、恵一のいいところだと思う。
俺、そういう意味じゃ心がないみたいな感じだからさ。
ほんとはもっと……抗うとか怒るとか、あるはずなのに。
愚痴とか気にすんなって。俺でいいなら全然聞くから。
[無邪気な子供の様で居て、康生の透徹した目は何処までも先の真実まで見通す。その早さに、彼は付いて来るのも難しいのだろう。制止の声>>121が痛々しい。康生の説明下手の本質は此処で、相手が理解する前に数手先の単語を置いてしまうからだった。途中経過の説明が抜けがちなのだ。自分の生死に関する事柄に関しては、相手の感情さえも置き去りにするので特に顕著だった。]
(130) 2023/08/19(Sat) 21時頃