─大和命戦から数日後 手紙─
……こんな感じか?
あと書き残してること、ないよな?
[書き上げた手紙に、康生は目を通し直す。暫くして、大丈夫だと判断したのだろう。コピーを取り、それぞれを封筒に収めた。まずは原本を携え、加賀先生の元へと向かう。]
カガセン、ちょっといい?
俺が死んだ後、みんなが混乱してそうだったら、この手紙を読ませてあげてほしいんだ。
二重契約のこととかいろいろ、俺の言葉で書いてるから。
念のため、三千院部長にも同じの預けるつもりだけど。
できれば、カガセンからのがいいかなって。
……あ、俺が死んでもみんな平気そうだったら、適当に処分しといて。
俺の言葉がなくても大丈夫ってことだから、ほんとはそれが一番いいんだ。
[そう言って、手紙を入れた封筒を差し出した。]
[その後、三千院透にも同様にコピーを託し、彼には次期部長を務められないことも同時に詫びて、康生は場を後にしたのだった。*]
(128) 2023/08/19(Sat) 20時頃