大藤くん、も、夢の中…か。
[少しだけ。ほんの少しだけ、外に居たという彼が実は夢の外の人で、カフェで合流できないのでは…という可能性を考えていました。
だから田端はつい落胆した声で言ってしまいます。
田端はそのまま自動ドアの前に向かいました。
隣に立つだけでは確かに動きません。
なので、自動ドアが反応するようにと手を大きく左右に振ってみました。これで動くのではないかと。
そうするとその意思に反応したのか、自動ドアが開きます。]
…………大藤くんの動きが鈍くて動かなかった説は無い?
[単に自動ドアが反応しきれなかっただけでは、と推察しました。
今もそこに佇んでいましたから、その可能性を考えたかったのです。
自動ドアが開いたのでそのまま田端は外に歩いて行ってみます。
すんなりと、何事もなく自動ドアを通る事ができました。
振り返るとそこには先ほど見た通りの美術館の入り口と、大藤を確認する事ができます。
どうやら普通に外に出られるようです。]
(112) 2023/07/27(Thu) 15時頃