[やがて耳へ届き始める、コポンコポンと気泡の生まれる音>>3:98。
つい数日前、自分を落ち着けてくれた音。絶えないでほしいと願った音>>3:118。
それが今も、確かにそこにある。それだけのことが、急に途方もない奇跡のように思えて、少し泣きそうになった。
今日は海でもう、たくさん泣いてきたのに。]
……ライジも、くるしいな、って、言ってくれたのにナ。
ちょっとだけ近くに、行った気がしたのニ。
ズルいし、ヒドいよネ。ずーっと一緒に探索してきたのに、何にも言わずに行っちゃったヨ。
怒られるの、そんなに嫌だったのかナ?
[最後は冗談のつもりで言ったけれど、最後の夜に見せた、しょぼくれた大型犬のような顔>>4:45が思い浮かんで。無いとも言いきれないかもしれない、と思い直した。
怒られるとわかっているならしなければいいのに、とケトゥートゥは思うけれど。怒られても変えられないから、嫌だと思うこともあるかもしれない。
だとしても、直接怒らせてもくれないのは、やっぱりズルくてヒドいとは思うのだが。**]
(92) sleepingxalice 2021/11/18(Thu) 02時頃