― 安置室 ―
[声をかけられ>>49部屋を掃き清める手を止める]
ぼく ほんとう しごと。
おはか まもる。
[墓守の本来の仕事は墓地に眠る人々を墓荒らしから守ることだ、しかしここではそうではない。この船でのヨーランダの仕事は、ここに眠る者たちに寄り添うことだ。
ここに眠る者は帰還するまで独りだ。誰とも触れ合えず、狭いカプセルの中で、仮の弔いのままの時間を過ごす。ヨーランダはそんな彼(あるいは彼女)らに話しかけ、花を供える。
墓標を与えられぬ者たちの寂しさを癒す、この船での墓守の仕事はそういうものだ]
ぎろちん あしもふ はな あげる する?
[カプセルが安置された台の側に、人の腰ぐらいの高さの台がある。おそらく献花台なのだろう。
花を供えると言えばヨーランダは収納スペースから造花を取り出すだろう**]
(61) 2021/11/09(Tue) 22時半頃