― 安置室 ―
[信じているのかと問われ、むむっと言葉に詰まった。
死に対する向かい方は多様だ。
ある人は死は終わりで無になると信じ、ある人は死は新たな命始まりでまた生まれると信じる。またある人は死は穢れで近寄ってはならないと信じ、別のある人は死は神聖で丁重に扱わねばと信じる。
正解はない、そう伝えたいのだが、今のヨーランダにはそれをうまく伝えられる自信がない。それでも必死で伝えようとした]
しぬ かんがえ いっぱい。
しぬ かんがえ しる する、いーすたー おもう いちばん いい しんじる する。
ぼく そう。
かんがえ いっぱい いい おもう こと ぜんぶ する。
[いろんな死の捉え方を知り、その中で自分が一番いい(あっている)と思うものを信じればいい。死を想うことにルールはない、知った中でよいと思ったものをすべて信じて実行したっていい。
そう伝えようと、念も送った。むんっ]
(61) tanuki 2021/11/17(Wed) 12時頃