そうよ。たいへんなんだから。
[くすりとわらう。]
……そう。そうよね。
ううん、真面目に払うというよりは……
確認しておきたくて。
最悪、補填はお父様におねだりしなくちゃと思ってるだけ。
……ほら、運ぶ途中で星間取引法とかに引っかかったらまずいじゃない?……まずいのよ。だから、手っ取り早く解決する手段があるならそれに頼らなくちゃ。
ジェルマンも、お父様を頼りなさい、って言ってくれたから。
[沙羅が首を傾げる>>38と、『”商品”にそんなこと訊くなんて、お嬢様と来たら』と。心の中に居座る誰かが苦笑った気がして、むずむずと眉を顰める。それを振り払うように頭を振る。
安くはない……勿論、誕生日プレゼントには些か高価すぎるかもしれない。でも、一生分のプレゼントと引き換えにしたっていい。
自分が沙羅の身の上について知っているのは、あの医務室で語られたことばかりで。それ以上に彼女を縛るしがらみもあることだろう。それらを全て断ち切るには、もちろん相応の覚悟は必要だ。それを、しかし、叶えられる可能性がある。どんなに大変でも、その可能性こそ、彼の残した魔法なのだから。]
(39) jinrou465 2022/05/17(Tue) 02時半頃