[
“それ”――すなわち、
納 豆 で あ る !!
……予測していなかったといえば、それは噂のリコリスキャンディー>>#3、そしてそれらよりも遥かに恐るべきかのベーコンサラダ>>#2についてもそうだったのだが。
それらに気づくよりも、まず最初に、納豆のほうに意識は寄せられた。
小さなテーブルに置かれた炊飯器に、カルデアで見覚えのある藁の包みや、小分けのパック>>#3。
そして微かに伝い来る、やはりカルデアで嗅ぎ覚えのある独特の匂い!]
ねえ、もしかして。もしかして。あっち。
――水戸名産の納豆、だったりする?
[手を引いてくれているひとの故郷の味への興味と、
改めて“それ”の匂いと邂逅してぶり返す不快感。
いつかの紙飛行機に記した通りの「苦手」を示すように、デアドラはしかめ面を浮かべていた。]
(8) sakanoka 2021/04/20(Tue) 11時半頃