[夜の静寂と邂逅のぬくもりの中、ヴィクトーリアがふいにあげた声>>6にデアドラはぱちくりと瞬いた。
――瞬いた理由はそれだけではない。
ハグする腕の力だけではない、明らかな重力を身体に感じた。]
うぃ? ……へ?
え? え?? もしかして、これって――。
[「生き返った????」という言葉が口をつく前に、ヴィクトーリアから扉と手紙の存在を聞く。
彼女が手にした便箋をひょいっと覗き込んで、またもやぱちくりぱちくりと瞬き。その文面の内容を全て吞み込む前に――しっかりと「宴会場」に反応した。]
うん! 行こ行こ!
こんなホラーな異界よりそっちでいっぱい話したいさ!
宴会場なら、美味しい食べ物もいっぱいあるはずだし!
[こうして互いに目をキラキラさせながら、ヴィクトーリアに手を引かれて扉を潜り抜ける、その瞬間まで。
まさかその宴会場に“それ”が待っているとは、デアドラは思っていなかった――。]
(7) sakanoka 2021/04/20(Tue) 11時頃