……ふぇ?
[口淫を制止され>>0:239、康生は不思議そうな声を出した。目を瞬かせながら彼の言葉に聞き入り、撫でられると心地良さげに目を細めた。彼を咥えたままだから、首も振れなければ返答も出来ない。康生はまた少し困った顔をした。]
……! んはっ……、…………いい、のか?
[戸惑いながら、康生は左手でシーツを撫で回し、投げ返された指輪>>0:240を探り当てると拾い上げた。一度、胸元の右手に視線を向けた後、そのまま左手で摘まんだ指輪を彼の眼前へと差し出す。]
……嵌めてもらっていいか?
ケイがしてくれなきゃ、意味ないんだ。
[康生の中では、彼に嵌めてもらう事で初めてこの指輪は価値を持つのだろう。返してくれる様に強請り、返還されただけでは意味が無いのだ。彼の手で引き抜かれた時に、あれ程ショックを受けたのはその為だ。不安の残る口調は、彼にとって自分が指輪を贈るに相応しい相手のままなのかという疑問があるからだろう。]
(2) 2023/11/13(Mon) 23時半頃